行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
折立(12:20)・・・三角点・・・太郎平小屋(16:40)[休憩 5分]・・・薬師峠(17:05)
【2日目】
薬師峠(07:30)・・・太郎平小屋(07:54)[太郎山往復 20分]・・・薬師沢小屋(10:54)[休憩 20分]・・・雲ノ平(14:40)[休憩 24分]・・・雲ノ平キャンプ場分岐(15:22)・・・キャンプ場
【3日目】
雲ノ平キャンプ場分岐(07:24)・・・祖父岳分岐(08:47)・・・徒渉点(09:55)・・・三俣山荘(10:50)[休憩 50分]・・・鷲羽岳(12:52)[休憩 13分]・・・三俣山荘(14:08)
【4日目】
三俣山荘(06:02)・・・三俣蓮華岳(07:17)・・・双六岳(09:02)・・・双六小屋(10:25)
【5日目】
双六小屋(06:41)・・・弓折乗越(07:59)・・・鏡平山荘(08:45)[休憩 10分]・・・シシウドが原(09:48)・・・秩父沢出合(10:54)・・・小池新道登山口・・・わさび平小屋(12:03)[休憩 10分]・・・笠新道登山口・・・新穂高温泉(13:30)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
夏の北アルプス4年目にして、念願だった雲ノ平から黒部源流域を歩くことができました。
1日目 折立登山口から樹林帯を抜けると太郎小屋まで整備が現在も進行中の登山道が続きます。
小屋で登山届を提出し、20分ほど木道を下った薬師峠キャンプ場へ。ここは斜面のサイトとの情報でしたが、トイレ水場からは少し遠いけどいちばん低い所にいい具合の平らなサイトを見つけました。
2日目 まずは空身で太郎山を往復してから薬師沢を下ります。一部急坂もありますが、木道も新たに整備されたようで、2015年の地図にある渡渉点にも橋がかかっていました。沢の音しかしない静かな道をひとり歩く、と突然15人程のパーティとすれ違い。誰もいないと思い込んでいてびっくり。
薬師沢小屋から雲ノ平への直登ルートは、これまで歩いてきた北アルプスのなかで唯ひとつ、もう行きたくないルートです。ほとんど変化も眺望もない湿気の多い樹林帯を、岩と木の根伝いにひたすら2時間強登るのみ。休憩ポイントもなくペース配分が難しい。ようやく平坦なベンチがある小広場に出たあとも、まだしばらく悪路が続きます。
そんな苦労を経てたどり着いたところは穏やかな天候もあって、ここは神仏の住まう極楽浄土かと思わせる天空の楽園でした。周囲どこを見ても絵になる新鮮な風景、なかなか足が進みません。
雲ノ平山荘から20~30分離れたテント場は一見広大だがサイトが点在していて、混雑時はかなり岩ゴロの上にでも張ることになりそう。水場は豊富な水量がもったいないほど流れていて、天水に頼る山荘まで引けないのかと思うほど。ただ夜間は寒くて眠れず、早朝トイレに行く途中凍った木道ですっころんでしまいました。テントを担いで行く体力のあるうちになんとしても来たかったので感無量。
3日目 そんな極楽浄土を歩く幸せを噛みしめながらゆっくりゆっくりと(打撲箇所が痛くて…)、祖父岳分岐から雪のない「雪田」や(今度は本当の)渡渉点を経て最低部の黒部川水源地標へ。そこから三俣山荘への登り返しは水が流れる沢道となっています。山荘の展望食堂で名物のジビエ丼をいただき、テント場に荷物を置いていよいよ鷲羽岳へ登頂。賑う山頂部から少し下った鷲羽池を見下ろす所に腰を下ろし、茶褐色の岩場がむき出しの硫黄岳そのかなたに槍ヶ岳を望みながら、メインの二日間が晴れてほうとうによかった。
4日目 深夜には星が出ていたけれど明け方から雲に覆われて高曇りのなかを出発。まずは三俣蓮華岳を目指します。青空でないのは残念だけど、槍ヶ岳を中心に表銀座から穂高連峰の稜線を一望する最高のロケーションを堪能。ほぼ無風のなかまったりしながら双六岳へ登り返し、コースタイムを大幅に超えて双六小屋に到着。ここは19時まで外来の食事ができるので夕食をいただいたところカレーがさめてました。テント場は小屋と双六池の間にあり、池方向から強風が吹き付け、地面が砂地の所はペグが抜けやすいので要注意。午後から雨が降り出し風も出て、翌日も下山までずっと降り続きました。ふだん日帰りだとどうしても雨の日は避けてしまい、雨中の山行に対する備えが不充分だったことを痛感しました。
終わってみれば入山日と下山日が雨で、中間は晴れまたは高曇りというまずまずの天候で五日間の縦走を終えることができました。しかし2ヶ月ぶりの登山だったからか日頃のトレーニング不足かはたまたトシなのか疲れが残っています…今回はいくつか課題を見つけるのによい機会でもありました。