棒ノ嶺(棒ノ折山)~蕎麦粒山~矢岳 (清東橋BS~武州中川ST、27.4km)
棒ノ嶺(棒ノ折山)、日向沢の頭、蕎麦粒山、坊主山、矢岳( 関東)
パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )
棒ノ嶺(棒ノ折山)、日向沢の頭、蕎麦粒山、坊主山、矢岳( 関東)
パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )
晴れときどき曇り。矢岳の稜線は東側から吹き上げる風が強かった。
バス
その他:
入山口:JR川井駅からバスで清東橋終点下車。
下山口:秩父鉄道 武州中川駅。本数少ない(1時間1~2本)が運よくやってきた羽生行きに切符を買わずに飛び乗る。
【前半】
0759 清東橋スタート
0853 棒ノ嶺(棒ノ折山)休憩12分。朝食のおにぎり2個。
0933 長尾丸山通過。2週間前に通ったのに今回は巻き道に入ってしまい、頂上は踏まず。
1030 東電50号鉄塔下通過。このころ休憩10分。
1053 日向沢の頭、休憩15分。カロリーメイト4本。富士山の眺めが良い。前回は残雪とぬかるみのせいで大変な登りだと思っていたが、乾いていてもこの山への登りはキツかった。
1135 蕎麦粒山、休憩5分。日向沢の頭から蕎麦粒山までは奥多摩らしいのんびりしたトレイル。天気も良いし、気分よく歩く。
1150 仙元峠を巻く。この巻き道が嫌な感じで、谷側は崩落気味、山側は土が堆積して登山道が狭くなっている。谷側の傾斜はかなりある。原生林が稜線の北側にあることも含め、仙元峠に登った方が良かったかも。
1224 一杯水、休憩5分。蕎麦粒山以降は山道が山腹に巻いてついている。上り下りが少なく水平歩道の印象、距離が稼げる。
1236 一杯水避難小屋。小屋を清掃していた男性が「昨晩はものすごく冷えた」とのこと。東京も寒かったもんなあ。
1303 ハナド岩。道標から10メートル南。夫婦の話し声が聞こえたから気づいたものの、そうでなければ通過していただろう。
1333 七跳尾根分岐。「小谷川林道は通行止め」の看板。
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【後半】
1402 稜線から矢岳への下降地点、休憩20分。
稜線から矢岳へむかう分岐は地図上の「坊主山」と「1702m峰」の間にあるらしいことを事前に確認していたので、右側稜線へのルートを探しながら歩く。するときわめて薄い踏み跡らしいものを見つけ、それにしたがって稜線へ。赤ペンキが塗ってある木があり、古いファンタオレンジの空き缶が落ちている。このあたりだろうと見当をつけるが、北側斜面は枯れ枝と倒木と落ち葉でトレースの見つけようがない。おにぎり2個とカロリーメイト2本。
1423 下降開始。休憩中にスマホのGPSアプリ「コンパス」でルートを確認していたので、それらしき方向へ歩き出す。あたりは深い落ち葉と枯れ枝。
1430 赤テープ発見。以降は各種赤テープが見つかるのでルートに乗っかった模様。
1502 最初の岩稜のピークを通過。小さいながらも険しいので、遠望してから左側を巻いてみたが行き止まり。愚直に「一番高いところを目指す」のが正解らしい。以降も岩稜をまっすぐ登り下降する、を繰り返す。
1615 矢岳山頂。だいぶ時間が遅くなっているので写真を1枚撮っただけで山頂をあとにする。矢岳からさき、さくら湖から吹き上げてくる風が強くなる。陽も西の山の端に近づきつつあり、心細い。
1733 東電69号鉄塔。休憩10分。10時半にくぐったのが50号鉄塔だから、鉄塔20本ぶんか。よく歩いたなあ、などと感傷に浸ったのが良くなかった。道を間違え、鹿よけの柵沿いに急斜面を下ってしまう。だってピンクのテープがいっぱいついてたんだもん。「どうもおかしい」のに気づいたときには300mほど下っていて、こんどは四つんばいになりながら登り返す。痛恨のタイムロス30分。戻って「クタシノクビレ」方面へは踏み跡もテープもみつからずGPSで方角を確かめながら歩く。
[1810] 東電70号鉄塔。周囲はすでに薄暗い。先を急いでいると「ギョン!」と大きな鳴き声を発してカモシカが走り去っていった。首周りのふさふさの白い毛が印象に残る。
[1820] ヘッドランプをつける。どんどん暗くなってゆき、窪んだ登山道に溜まった枯れ枝と落ち葉に足をとられることが増える。「この地形ならこっちのはず」のカンを働かせて下る。小さな沢に出合うが顔を洗って気を落ち着かせてから対岸に道を見つける。
[1858] 車道に出る。車が一台も通らなくとも、街灯なしでまっくらでも、車道は車道である。この道は街に通じている。ランプをつけたまま走り出す。
[1911] 武州中川駅。ここまで走ったのは秩父鉄道の本数が少ないと記憶していたからで、たしか1時間に1~2本。駅に近づいたところで駅東側の踏切が鳴り出す。三峰口行きの下り電車がやってくるのだろう。まてよ。ここは単線、下りがやってくるってことはもしかして上りも。全力で走り駅西側の踏切経由で線路反対側の改札を目指すと、はたして踏切が鳴り出し、下りてきた遮断機をくぐって切符を買わずに改札を通りぬけ、3両編成の電車に滑りこむことができた。
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10連休の二日目、出合ったのは以下。
清東橋バス停~7人
棒ノ嶺山頂~たくさん
棒ノ嶺から日向沢ノ峰~単独行3人
日向沢ノ峰山頂~5人
蕎麦粒山山頂~3人
蕎麦粒山から一杯水非難小屋~単独行3人
一杯水非難小屋~2パーティと1人
一杯水非難小屋から坊主山(分岐)~ご夫婦と単独行2人
坊主山(分岐)から下山口~なし
長時間歩いた上に初見の破線ルート(矢岳)を下山路に選択した末路ともいえる山行でした。こうなることをある程度予想しながらも歩き続けたのは、「山のカン」を少しづつ取り戻すためにはこうした経験も必要だろうと考えたからです。気づいた点は以下。
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1.「迷ったら高いところへ」は正しい。疲れているから楽をしたいし、気持ちに同調して目は「巻く」方向でルートを求める。でも実際の踏み跡は稜線上の、高いところにある。
2.雨具とヘッドランプはどんなときでも必要。忘れたら入山はよせ。
3.何かに気をとられたあと、踏み出す方向に注意せよ。前回の山行では「素敵な稜線だな」と日向沢の峰からアベコベの方向に下り始めている。今回は「鉄塔20本ぶん」と感慨にふけったところで、またもや下り始める方向を誤る。疲労しているときに感情を動かされたなら、十分注意するべき。
4.GPSはものすごく頼りになる。今回はアプリ「コンパス」の正確さに驚いた。ただし実際に動かすのは自身の2本の足(それに手)であることと併せて、大切に扱おう。
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※総距離30.3kmとなってますが、GPSを止めたのが電車に乗ってからですから、実際は27.4kmくらいかと思います。
【その他】 足元はサレワのトレランシューズ。タイツ、モンベルのショートパンツ。マウンテンハードウエアの長袖インナーにモンベルのジャージ。モンベルのヘルメット。ザックはロウアルパインの22リッターに、雨具・ロールペーパー・バッテリー充電器・ヘッドランプ・おにぎり4つにカロリーメイト8本(残2本)・キャメルバックのハイドレーションに水2リッター(残量500cc)など、スタート時の総重量は水を含めて4.5kg。 |
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