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無雪期登山
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甲斐駒・鋸岳縦走-2019-10-05 甲斐駒ケ岳、鋸岳(南アルプス)
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キタ さん

この登山記録の行程

1日目
タイム:06:39、距離:7km、上り:1,171m、下り:665m、カロリー:2997kcal
北沢 6:20ー長衛小屋6:28ー仙水小屋6:53ー仙水峠7:33ー駒津峰9:13ー甲斐駒ヶ岳10:45ー六合目石室12:33

2日目
タイム:11:14、距離:16.8km、上り:1,110m、下り:2,702m、カロリー:5178kcal
六合目石室4:23ー三ツ頭4:56ー中ノ川乗越6:14ー第二高点6:57ー鹿窓8:31ー第一高点9:12ー角兵衛沢の頭9:45ー三角点ピーク10:24ー11:56横岳峠12:10ー富士川水源標識12:32ー飯場跡赤尾根の小屋13:09ー釜無川林道ゲート15:26


総距離 約21.7km 累積標高差 上り:約1,987m
下り:約3,098m
若いころ、行けなかったシリーズ・・・。未踏の仙塩尾根北半分、栂海新道は行けたし、今度は鋸岳の第一高点から第二高点の縦走。
かつての空撮シリーズやガイドブックでは、鎖の存在に関する記載はなく、クライマーさんや熟達者の活動領域だったのかもしれない。今は鎖が整備されて、その点では我々でも行けるようになったが、岩の風化は激しく、常に落石必至。今シーズンは道迷いで進退窮まって救助を求められたことのある難度の高いコース。

ここに行けたら、と長い間かけて、皆さんのレポ、youtube動画などを集めて、何度も拝見し、頭の中でイメージしてきた。最近ではフォローさせていただいているセイゴさん、shigezoさんのレポ、NHKで放送された田中陽希さんのグレートトラバースでの縦走を参考にさせていただいた。しかし、自分の頭の中で勝手に思い描いたイメージと実際との違いが災いして肝心のところで少し失敗したのだが・・・。

ここに至るルートもいろいろ考えてみた。
  先ずは第一高点へは、
    ・釜無川から横岳峠、三角点ピークルート
    ・角兵衛沢ルート
  次に第二高点へは、
    ・熊穴沢、中ノ川乗越ルート
    ・北沢峠、甲斐駒ルート
    ・黒戸尾根、甲斐駒ルート

  7月に北岳―仙丈岳縦走の際に、仙流荘から北沢峠への登山バスから、谷の向こうに壁のように聳える鋸岳の稜線を見て、その異様な姿と高さに圧倒された。これを見て、非力な自分でも、核心の岩場の縦走に体力、神経を集中できるように、北沢峠から甲斐駒経由第二高点、第一高点と縦走して下降するルートに決定した。
  次に下りをどうするか。一般的には角兵衛沢の下降なのだろうけど、落石必至のガレ沢で落石に当る、逆に落石を起こして他の登山者に被害を与えてしまう可能性もある。疲労した体で、落石が起きるガレ沢で長時間下降して、安全にかつ皆さんに迷惑や被害を掛けずに下れるだろうか。さらに天候に左右される渡渉も何度もある。ひざ上までの水流の時もあると聞く。ソロの自分には確保しながらの渡渉のスキルは無いため厳しい。これらを考えて、9.2km、所要時間2時間超の工事用林道の歩行はあるけれど、より安全な釜無川に下降することにした。ただ、大規模な砂防工事をされているので、迷惑を掛けないように、通行は日曜日に限定される。

  さて、肝心の第二高点から第一高点へ縦走が核心部分であり、最大の難所であるので、ヘルメットはもちろんだが、念のため、8mm補助ロープ30m、ロープ回収用細引き30m、ハーネス、8環、カラビナ数枚、各種シュリンゲ、牛皮手袋を準備した。鎖が設置されているので基本的にロープは不要なはずだが、そこは危険地帯。不測の事態に備える必要を感じて持参した。これらだけで相当な重量になった。また、事前に近くの公園や山で、いろんな斜度でのソロ懸垂下降とロープ回収の練習を繰り返したし、伊勢山上で鎖場のイメージトレーニングも行った。これだけでは十分とは言えないのだけど・・・。

  さて、10月4日、夕方に自宅を出発。少し雨も降ったが悪くは無い。食事休憩をしながら22時20分に到着。何とか手前の駐車場に停められたが、かなり埋まっていた。しかも、夜の間にどんどんクルマが入ってくる。前回(7月)より、混み具合がすごいぞ。さすが秋の最盛期の金曜の夜だなあ。朝にあわてないように、明日の服を着てシュラフ(モンベル#5)に入って車中で寝た。特にフリースも必要なかった。仕事疲れもあり、多少眠れただろうか。3時半ごろにはみなさん、動き出した。まだ、暗い中、トイレに行ってみると、すでにバス乗り場にはザックが並んでいる。出だしが相当早い。満点の星空。オリオン座が南に見える。今日は良い天気になりそうだ。
  早速、ザックを置いて並んだが、バス待ちの行列が折り返すようになったので、5:30の予定を早めて5:00に1台目が出発した。私は4台目のバスの3番目だった。バスは28人乗りなので87番目ということになる。
  車中アナウンスでマイクロバス10台全部出て、まだ、乗れない方が待っているようだ。
幸い、左窓側の一人席に座れたので、これから登る鋸岳から横岳の山容が目に入る。大ギャップ、鹿窓ルンゼ、小ギャップ、何本ものガレが落ち込む険しい稜線だ。あそこを行くのか。不安はあるが迷いはない。しっかりやりきろう。

  北沢峠から長衛小屋へ。テン場がにぎやかだ。ここでゆっくりテン泊すればいいだろうな。ここから上に登る方のザックは比較的小さめが多い。私も見かけ上、40Lに収めたがロープ、カラビナ類が重い。

  仙水小屋まで行くと、おなじみのロープが小屋の周りに張られているが、その外側に水場の流しがあり、冷たい水が出ている。900mLポリタンに入れさせていただいた。他にスポーツドリング500mL3本、PETボトル水500mL1本、さらにゼリー飲料3個を持参した。ここで水を入れたのでザックの全重量は14kg超であった。

  樹林帯を抜けた岩石帯へ、その先の仙水峠から摩利支天が威厳ある姿を見せる。ここから駒津峰へ登る。急ではあるが、ゆっくりと息を切らさないように登る。少しでも軽量化しようとストックは1本だけにしたが、これで問題ない。ほぼコースタイム通りで頂上まで行くと、駒ヶ岳が正面に堂々と聳え、右にやや小ぶりになってしまった摩利支天が見える。75歳のご年配の方がゆっくりだが、登られてきた。その歳まで登れるといいなあ。しかし、駒ヶ岳までは、一旦、厳しく下り、登り返さないといけないので大変かもしれない。

  この先の分岐で、直登コースは目の前の岩場で渋滞していた。私は摩利支天に行くつもりで巻道を選択したが、先ほどから、どうも調子が出ない。朝に薬を飲み忘れていたので、途中でカプセルを口にいれて、水を飲んだのだが、薬が喉を通った感触がなかった。口から落ちたか? 地面には落ちてなさそうなのだが。予防のための薬なので、念の為、もう1カプセル服用したが、これが良くなかったみたい。結局2カプセルを飲んでしまったのだろうか、血圧低下みたいな状況で、力が入らない。
  しかたないので今日は最小限の行動に留めるために摩利支天はあきらめ、駒ヶ岳山頂を目指す。ゆっくり上って沢山の登山者がいる頂上に到着。今日は絶好の秋日和。ぐるっと見回すと、槍穂高から乗鞍、御嶽、中央アルプス、仙丈、北岳、間ノ岳、塩見岳、その先に悪沢岳かなあ。さらに鳳凰三山とオベリスク、その背後にでっかい富士山、北に見える急峻な八ヶ岳も見事だ。でも、間近に見える峻険な鋸岳の姿も負けてない。「あっちは危なくて行けないんだよ」と声が聞こえてくる。私、行くんですけどね。
山頂では皆さんお昼ご飯。賑やかだ。賑やかすぎる。山の上じゃないみたいだ。少し離れて鋸岳を眺められる場所で私もコンビニのおにぎりを食べる。

  食事を済ませ、鋸だけへの岩岩の稜線の下降路と周りの様子を窺う。誰も鋸に行かないのだろうか。でも、今日は最盛期の土曜なので、後で沢山来るかもしれない。泊まる石室は10人程度で一杯なので、早めに着くのが良いので、ヘルメットを着用して、鋸岳に向かって下降を始める。
  少し行くと後ろから「鋸ですか?」と声を掛けられた。私より若い方、日向尾根を下降するそうだ。そちらも遭難のあった厳しいルート、よく知られているが地図には記載されてない。あっという間に下降していった。あれなら大丈夫そうだ。
その先に3名が下降しているのが見えた。きっと6合目石室かその付近でテン泊だな。人がいて安心した。岩場、ザレ場などあり、後半には鎖を頼りに8mくらいか下降する場面もある。明日はも~っと長い鎖の登下降が待っている。岩場やガレも多数待ち構えている。ここは、これからの縦走路を予感させるプロムナードだ。
  6合目石室には先着の3名が入っておられた。リーダーの男性と女性2名。いつも一緒に登山され、クライミングもされているそうだ。床を掃除してマットやシュラフを置いて・・・まだ、午後1時前で、することがないので、みんなでお昼寝。そのあと、ベテランの経験豊富な強そうな方と相方さん(以後、ベテランペア)がやってきた。相方さんは娘さんかと思ったが、山仲間らしい。二人で小屋の外で楽しくお酒を飲まれていた。女性は五竜の「山が好き、酒が好き」を着ておられた。その通りの姿に納得! 翌日、「Tシャツいいですね」って言うと、「その通りなので・・・(笑)」。

  そのあとに年間300日以上、山に入っている70歳の男性1名。これで床は7名でほぼ満杯。そのあと来られた二人組の2グループの方はテント泊され、ソロの2名は小屋の土間でグランドシートを広げられた。やはり、早く着いて正解だった。夕飯はコンビニおにぎり2個とフリーズドドライの玉子スープ。簡単に済ませた。標高が高いし、石を積み上げてコンクリートで固められた壁には隙間があり、外気が入ってくる。夜には冷えることが予想されたので、床と壁に100均の薄いアルミコートシートを広げてモンベル#3のシュラフ、行動着の上からフリースとしまむらの格安ダウンを着こんだ。沢山の人が泊まったこともあり、寒さは問題なかった。3人組の皆さんは3時起き、4時出発とのことで、みんな、それに合わせることにした。

  翌日、3時になると一斉に起き出した。まずは、マットをたたむ空気の音、続いてお湯を沸かす音。今朝は大好きなチリトマトヌードルで体を温める。そのあと、コーヒー。この石室に泊まった9名のうち、70歳男性以外の8名はみんな鋸岳を目指す。あとで分かったのだが、みんな、このルートは初めてでルートを確実に知っている人が誰もなかった。
  暗いうちから、次々と出発し、私は後ろから2番目での出発となった。まだ、暗闇なのでヘッデンの灯りを頼りに、石室からトラバースして砂礫のテン場を越えてその先の樹林帯を進む。最初は尾根伝いに進むが、尾根の右側に巻道があり、こちらの方が明確なのでこちらを進む。しかし、あまり巻きすぎて烏帽子岳、日向尾根方面へ出てしまったレポがあったので、稜線から離れてはいけない。先行していたソロの男性が立ち止まって地図を確認されており、合流して、稜線に戻るルートを探しながら登った。そのうち、登山道に復帰して先行されて稜線沿いにヘッデンの灯りが見えていたベテランペアと三ツ頭直下でに出会い、ピークに立てた。一番早く出られた3人組は巻道をずっと行かれたために烏帽子岳に出てしまったそうだ(後で聞いた話)。
  三ツ頭から先でも、巻き道に注意が必要だ。熊穴沢の頭を通過するが、山と高原地図では巻道の記載がある。これで行けるのかわからないが、Yamap記載の稜線伝いのルートを行くと、中ノ川乗越に下りることが出来た。

  ここから第二高点までの壁のようなガレ場の登り。それ以外はそそり立つ岩場で登りようがない。このガレ場も普通は登る気がしない崖に見える。普通ではないルートが鋸岳のルートである。ハーネスを装着し、シュリンゲ&カラビナもセット。ソロの男性と二人で、まずガレの右半分にある薄い踏み跡に従って登り、そのあと、左の草付きを登ることを確認し、先にソロの方が登り出す。落石が当たるのを避けるために、ソロの方について登り始めたが、差がついて離れてしまった。小さな落石が起きたが問題なかった。踏み跡はあるものの、浮いた石が堆積しているだけで、石を落さないように気を使って登ったのだが、登ったしばらく後に自然に崩落して落石となった。後続で登ってくるベテランペアに声をかけたが、少し離れた所を通過したので問題なかった。石を落して申し訳なかったが、「OK」、「大丈夫」と声をかけてもらい安心。ガレ上部の左側を登り、さらに左に乗り越して稜線伝いに頑張ると第二高点が見えてきた。錆びた剣が刺してある。ここから第1高点、中間部にある第3高点の稜線はすぐそこに見える。そのまま前に進みたくなるし、踏み跡もあるようだが、これがトラップ。大ギャップと言われる絶壁になっていて進むことができないはずだ。先行したソロの方はすでに頂上を去っていたが、迷って戻ってきた。剣のある山頂の少し手前(南)に西面にガレがあり、明瞭なジグザグの踏み跡がある。これを下るとケルンが積んであり、この先の草付きを下って行くのが正解だ。あとで来られたベテランペアとソロ若者、続いてルートを探していた私が後に続く。草付の道は明瞭で、途中で2又に分かれるが、より下方に降りる左のルートが正解だ。周囲はすでにガスが立ち込めてきて、眺望は効かず、周囲の岩の崖のみが見えるばかりで何とも険悪な雰囲気になってきた。大ギャップに到達する直前に文字の読めなくなった木製標識があればルートは正しい。

  大ギャップに出合うと、右から落ちてくるルンゼの先、正面左下にバンドが見える。ここは行けそうな感じだ。しかし、もっと下降してバンドを歩いている映像や写真を鮮明に覚えている私は、それにとらわれ、目の前のバンドは途中で消えるもので、もっと下ではないか、と考えてしまった。まずは、目の前のバンドを行ってみて確かめるべきだったが、行ってみて進退窮まるのを恐れた私は優先順位を誤り、下方に見えるバンドらしきところを気にしてしまい、以前に行かれた方のトレイルをGPSで確認しても、もう少し下に下降していたので、大ギャップを少し下降して確かめることにしてしまった。途中で、上部から落石があり、大ギャップルンゼの中央を飛んで行った。ソロの男性も最初は少し一緒に下降したが、「そこじゃないと思います」と判断して注意してくれた。それでも下方にこだわった私だけ、もう少し降りて確かめることにした。その後、烏帽子方面に行かれていた3人組も追いついて来られた。先ほどのバンドを誰か様子を見に行かれたようで、私の居る場所はバンドからの落石が集まってきそうなので、3人組リーダーから気をつけるよう注意を受けた。私は落石を回避できるようにルンゼの岩棚の影の位置に立って、下方を様子見をしていたが、3人組リーダーから、先ほどのバンドの先に鹿窓が見えたとの連絡を受けた。さらに先程確かめたGPSの位置は、いつのまにか動いて、先程よりかなり下降してしまっていることがわかったので、急いでルンゼを登り返す。途中で、先ほどのバンドの先の小ルンゼを通過している3人組の女性から「ラク!」の声とともに悲鳴、数秒間、落石が続いて大ギャップルンゼに落ちていった。岩が衝突して発した火薬のようなにおいが周囲に立ち込めた。落石は私がいた大ギャップルンゼの、もう少し下に流れて落ちて行った。私が深追いしてもっと下降していれば危なかった。ソロの方の判断が正しかったし、それに従わなかったことを申し訳なく思った。私が事前に調べた写真や映像のイメージが強すぎて、現場で正しく判断できなかったのが問題だった。

  元のバンドまで登り返すと、ベテランペアがアンザイレンの準備をされていた。ベテランペアよりお先にバンドを進むと小ルンゼに出た。ガスが立ち込めて上部は見えないが、ルンゼを登らずに急いでトラバースするように上から指示があった。3人組のリーダーだ。上部からは私が見えているようだ。返事して急いでトラバースして振り返ると、自分が通ってきたバンドは、事前調査の写真でで何度も見た正しいルートのバンドの姿であった。そして自分の居るのは鹿窓ルンセの下部であった。

  正しい判断が出来なかった自分の未熟さで、周囲の皆さんに少なからず迷惑をかけてしまった。草付きをジグザグに登ってロープで確保しながら登っている3人組に追いついてリーダーにお詫びした。草付きを上部まで行くと、鹿窓からの鎖がある。リーダーに「お先に行きますか」と勧められて、先に登らせてもらうことにした。鎖を補助に、岩場を登る。岩は濡れては無いので慎重に足をかけ、手がかりを確認しつつ、3点支持で全神経を集中して確実に登る。鎖より右にある狭い岩溝を登ると鎖は不要でフリーで登れるが、ここで落ちたらおしまいだ。手では重荷を背負った自分を確保できないので、岩に置いた足に自分の命が掛かっている。絶対に落ちるわけにはいかない。鹿窓ルンゼの上部は目の前の岩が覆いかぶさってくるので、左に離れた鎖までトラバース気味に渡って再び鎖を掴む。ここで結構緊張を強いられた。この鹿窓ルンゼでは落石を懸念していたが、鎖を振らずに押さえ込んで登ったこともあり、落ちそうな石はあまりなさそうだ。しかし、下を見ると3人組のトップがすでに登ってきている。これはますます落石は許されない。急な岩場の登りで息が上がるが、下で待っておられるので休まずに登る。夢にまで見た鹿窓が目の前に見えてきた。あと3m。少し古めの残置ロープも少しだけ使って鹿窓に到着。これで石を落す危険はなくなったので、安心してもらえるように下の3人組に到着を伝える。下からも返事をもらえた。

  ここから第3高点に登ろうとしたが、鹿窓の南のかすかな踏み跡のところにはロープが張られて通行を拒絶されている。北には踏み跡があり登れそうだが、石が浮いており、登れば鹿窓ルンゼを登ってくる3人に当たる危険性が高いので、登るにはあきらめた。やがて、3人組のトップの女性が登ってきた。「鋸岳は200名山だけど、クライミング要素が高いですねえ。普通の人は登れないですねえ」。本当にその通りだ。第一高点だけならともかく、第二高点までの縦走は相当岩慣れしてないと厳しいレベルだ(自分はそのレベルなのか?)。

  残り2名も間もなく登ってこられそうなので、お先に稜線のトラバースに入る。下は切れ落ちており、足掛かりも小さい。ここも相当な緊張を強いられる。何とか足を置いてトラバースする。ハーネスに取り付けたシュリンゲを掛けようと思ったが、太い鎖は重すぎて容易に持ち上がらないので、しっかり握ってトラバースした。稜線の乗り越すと、小ギャップへの下りが見えてきた。高度は40m位とも言われる。ここの上部は太い鎖、中間地点で細い鎖に変わっている。太い鎖は握りにくいがカラビナを掛けられる。下の細い鎖はカラビナを掛けられないが、しっかり握って下降できる。事前情報で上部は東側の草付きに踏み跡があり下降できるので、ここを下降すると鎖の太さが変わる地点が見えてきた。踏み跡から、鎖まで距離があり、少し緊張したが何とか鎖を握ることが出来て、しっかり握って懸垂下降と同じ態勢で下半分を下降することができた。小ギャップの底はあまりスペースがない。ここから10mくらいの垂直の岩場を登る。鎖を頼りに登

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