行程・コース
天候
初日:雲海内は小雨、稜線快晴、夕方から強風、2日目:晴れのちガス、暴風、3日目:快晴微風
利用した登山口
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
天狗平周辺駐車スペースを利用(無料、トイレなし)
この登山記録の行程
【1日目】
飯豊山荘(05:12)・・・湯沢峰(07:02)[休憩 33分]・・・梶川峰(09:50)[休憩 20分]・・・扇ノ地紙(10:55)[休憩 15分]・・・門内岳(11:41)・・・北股岳(12:36)[休憩 44分]・・・梅花皮小屋(13:40)
【2日目】
梅花皮小屋(04:45)・・・烏帽子岳(05:34)[休憩 2分]・・・御手洗池(06:29)・・・御西小屋(07:45)[休憩 35分]・・・文平ノ池・・・大日岳(09:20)[休憩 20分]・・・文平ノ池・・・御西小屋(10:26)[休憩 25分]・・・飯豊本山(12:10)[休憩 13分]・・・本山小屋(12:40)
【3日目】
本山小屋(04:42)・・・飯豊本山(04:56)[休憩 20分]・・・御西小屋(06:10)[休憩 5分]・・・飯豊本山(07:15)[休憩 10分]・・・宝珠山(08:54)[休憩 16分]・・・千本峰(10:31)[休憩 11分]・・・檜山沢出合(12:57)[休憩 35分]・・・梅花皮沢出合(13:53)・・・飯豊山荘(14:12)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
牛の背のような、と表現される稜線を目指して、雨で流れ続けた3年越しの飯豊連峰。
好天予報の初日、天狗平の登山口はまさかの小雨、若干不安になりつつ梶川尾根に取り付く。登山口すぐから岩壁、手足を使う急登が続くが、高度を稼ぐには効率的で2時間ほどで湯沢峰へ。小広いピークはガスと小雨で展望はない。一度下って急登再開、すれ違った下山者から「稜線は青空、大雲海ですよ」との有り難い情報。「梅花皮小屋と門内岳の間で体長1mのクマを見た」とのアラートも。
標高1200m辺りで一気に雲海を抜け、梶川峰から先はたおやかな稜線歩きがずーっと飯豊本山まで続く。扇ノ地紙で主脈に合流、門内小屋手前の水場(細いが出ている)で補給してから、門内岳を越えて北股岳へ向け本日最後の登りにかかる。山頂から振り返ると梶川尾根の全貌が見え、梶川峰から下でガクンと傾斜が増しており、急登のはずだと納得。本山側からガスが押し寄せ始めた山頂でのんびりランチ休憩をしてから20分弱の下りで今宵お世話になる梅花皮小屋着。本日のお客は計6名でのびのび、水場は至近かつ水量豊富、トイレは水洗で極快適。台風10号の影響で夕方から風が強まる。
翌朝は強風だが快晴、クマとの遭遇を警戒して薄明るくなってから出発。梅花皮岳で日の出を見て、快適な稜線を進むが、登山道のそこここにクマのフレッシュな糞が落ちていて気が気ではない。花期を逃したと思っていたが、リンドウ、ウメバチソウ、ボウフウなど、思いの外多くの花が登山道を彩っていて嬉しい。早朝より大日岳から本山の稜線を会津側から滝雲越えてきていて天狗の庭手前で遂に雲の中に突入。ほんの30m上空は快晴なのだが、稜線はガスと煽られて登山道を踏み外すほどの暴風で一転過酷な道と化す。もはやクマどころではない。
何とか御西小屋に辿り着き朝食で一息、少し迷ったが時間も予定よりかなり早いのでレインを着込んで大日岳を目指してみることに。もちろんガスと強風、眺望ゼロだが、大日岳はさすが最高峰、滝雲の上部に近いと見えて、時折ガスが流れて青空がのぞく。御西小屋から横風によろめきながら一歩ずつ本山へ向かう。飯豊縦走のハイライトとも言うべき牛の背の稜線は、つまりは遮るもののない暴風の天下なわけだが、台風の風なので寒くはないのが幸い。真っ白な本山山頂で少しだけ青空を待つがすぐに諦めて本山小屋へ。管理人さんの温かな心遣いに緊張が解れる。レインを脱ぐ前に水汲み、一王子の水場は岩場の下で大分細い。小屋は6名+管理人さん2名で、お話上手なベテラン登山者さんに色々お裾分けをいただいたりして和やかな夜。
最終日、天気は下り坂の予報だったが、朝起きると星が瞬き風も凪いでいる!喜び勇んで出発、本山山頂に荷物をデポして御西小屋まで散歩。昨日の荒れ模様が嘘のようにひたすら平和な稜線、ずっと思い描いた飯豊の景色の中に遂に立てた。
名残り惜しみつつ本山から主稜線に別れを告げて大嵓尾根を下る。見た目通りアップダウンの多い道だが展望がよく縦走感がある。地図で道迷い注意と書かれたポイントで一瞬誤った方向に進みかけたり、残雪があったらかなり厳しそうな急斜面のトラバースを越えたりしつつ、徐々に下っていく。休場ノ峰を過ぎて一気に高度を下げ、檜山沢出合の河原でランチ休憩、あとは沢沿いの平坦な道から林道に合流したら駐車場はすぐ。
改めて梶川尾根登山口に立ちいきなりの岩場の急登を見上げていると、今すぐもう1周したくなってくる、3年越しの飯豊はそれほどに素晴らしい山だった。
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