行程・コース
天候
天気予報では前日までは台風一過で快晴だったが、午前中は曇りに暗転。違う予報では6:00まで曇りでそれ以降は晴となったいた。結果は前者が的中昼頃までは曇天で頂上もガスに隠れたり姿を現したりの状態。
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
3:35自宅出発し、三笠まで高速、そこから桂沢湖を抜けて富良野経由山部自然公園太陽の里5:37到着。途中富良野市内ローソンで昼食おにぎり購入。
この登山記録の行程
《日帰り》
【往路計画】
太陽の里6:00⇒登山口6:20通過(20min)⇒ユーフレ小屋分岐7:40通過(80min)⇒1444m地点通過10:10着(150min)10:15発⇒芦別岳頂上12:45着(150min)
計画 6hr45min
【往路実績】
太陽の里6:00⇒登山口6:14通過(14min)⇒ユーフレ小屋分岐8:18通過(124min)⇒1444m地点11:10着(172min)⇒芦別岳頂上13:41(151min)
実績 7hr41min 計画比114% 56minオーバー
【復路計画】
頂上13:15発⇒雲峰山13:40通過(25min)⇒半面山14:05通過(25min)⇒鶯谷14:45通過(40min)⇒登山口16:00(115min)
計画 3hr25min
【復路実績】
頂上14:05発⇒雲峰山14:32着(27min)⇒半面山15:00着(28min)⇒鶯谷15:30着(30min)⇒見晴台着16:06着(36min)⇌登山口17:11(65min)
実績 3hr6min 計画比91% 19min減
合計時間 計画(除頂上休憩) 10hr10min 実績 10hr47min 計画比 106%
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
本年度最後と思われる中級登山。以前から一度は行ってみたいと思っていた旧道コース。
ヤマップの登山者情報で心が折れるという評価やユーフレ川左岸の道が大変という情報と自分の体力とを天秤にかけ、いつになく慎重に臨みました。
特に、天気予報には注意を払っていたのですが、当日、快晴から午前中曇りに変化したものの、仕事との兼ね合いで有給休暇を変更することにもならないため決行することにしました。
旧コースで登山口で入山届けをすませほどなくするとユーフレ川のせせらぎとは思えない勢いよく流れる川の音が近づき、川岸に降りる急斜面でいきなりロープ場が登場し、いよいよかきたかと腹をくくりました。
その後、ヤマップ掲載にされていたいくつかの難所や注意を要する場所をなんとか通過しましたが、やっぱりピンテが無いと間違いなく道迷いするルートであることがわかりました。
ただ、前日までの台風で増水していなかったので本当に助かりました。
ユーフレ小屋分岐にようやくたどり着いたのちは涸れ沢を登るのですが、岩だらけで歩きづらく、体力消耗しました。
夫婦岩の分岐点がわからないうちに通り過ぎ、夫婦岩や真柏山が見えだすと道は笹に覆われはじめ、朝露に濡れたササが下半身を濡らします。
このことをヤマップ情報で入手していたので、丈の長いスパッツを用意してきたのでそれほど酷い濡れにはならなくてすみました。
ここまでくると、心拍数も150前後となり結構きつさを感じました。
そのため、大きな口を開けて喘ぎながら登ったのですが、間違って自分のあたりを飛んでいた虫?を吸い込んでしまい、恐らく気管まで入ったと思います。
しばらくせき込みましたが、違和感が続き、しまい吐き出すのをあきらめました。(今ではもう無くなったと思います)
ようやく北尾根に到着したので、頂上にお目見えできるかと思いきや1444mのピークに遮られて見えませんし、空もどんよりした高曇りの様相で、いささかテンションが下がりました。
そしていよいよ心が折れる登り下りの始まりか!と自分にカツを入れて進みましたが、北尾根まででほとんどのエネルギーを消耗したため、一歩進んでは停まりまた一歩繰り出すという体たらくでやっと1444mに着きました。しかし、そこからもまだ頂上は見えず、次のピーク1457mを越えねばなりませんでした。
途中、沼とおぼしきものに行く手を遮られ、意を決してクマザサと格闘しながらなんとか沼を避けようとしましたが、一度滑って転倒しかかり右足をザブンとしてしまいました。
しかし、例のスパッツのおかげで大事に至らずなんちとか抜け出しました。
そのピークに到着すると、やっと頂上が姿を現しました、とは言っても山頂部を覆うガスが邪魔をしたり、仕方なく少しだけ見せたりと感動的な出会いを台無しにするような感じでした。
しかし、見えたときは、鋭い頂上を突き立てている姿に感動します。
それにしても遠い。本当にこれから多くの激登りと激下りをこなすことができるのか?一体何時間かかるのか?しかもこの天気で風も冷たいし。時間がかかりすぎて途中でビバークなんかしたらえらいことだよな...。と心細くなってきました。
あまりマイナス思考になるとよくないので、あきらめて新道登山口に明るいうちに着けばいいや!と開き直り、そして午後からは天気も回復するはずだ!と自分に言い聞かせながら進みました。
なぜなら札幌方面は晴ており、丁度北尾根を境にして富良野方面は曇り、反対側は晴天という状態でしたので、頂上に近づけば近づくほど天気は良くなるはずと思ったからです。
そこからまたしばらく下り、いよいよ最後の大物1579mをやっつけ、そこからこれから登るであろいう道を見ると本当にうんざりしました。またあんなに登るの?勘弁してくれーと叫びながら進みました。
そのうちに予報どおり晴れ間が出始め、感動的な姿が近くなるとおおっー!という声と、はああああというため息が交互に出てきました。
それにしてもこの山容ははド迫力、ずーっと山ガイドの写真を見て憧れてきた私には、本物のこの姿に感動の連続でした。
しかーし、そこからの行く手は、あらためて、本当に行けるの?と思ってしまうようなところで、自宅後に妻に話したら西穂高岳に似ているのでは?と言われ、確かにそうだと改めて思った次第です。
その場所は実際に行ってみると案の定、ほとんど岩登りの様相で、下手したら落下、大けがもしくは死亡?というような岩壁をよじ登る感じでした。
ここは絶対に妻は来れないと思い、自分ももう一回というのはどうだろうか?と思いました。
本当にここまで5~6回は激下り激登りを繰り返したと思います。
最後を越えるとなだらかなお花畑?ヤマップ情報ではそこにヒグマがよく見かける場所でしたので、救難用の笛や熊鈴を勢いよくガラガラ鳴らして進みます。
最後は頂上直下の岩登りです。
ここもペンキの印がなければ困難な岩壁を直登したと思います。ザワッ!
やっと頂上に到着。なんと7時間と41分。夏山ガイドでは5時間とあったが本当か?
同じことを、私の直後に頂上到着した若者も言ってました。その若者は8:00に出発と言ってたので5時間41分。それも凄い!さすが若者と思いました。
時間が時間なので、味噌汁アンドコーヒータイムは割愛し、おにぎりを食べて早々に下山開始。
帰りは一度あるいたことのある道なので順調でしたが、やっぱり膝にきます。
本当に疲れ果てました。
この間のオプタテシケ山もきつかったのですが、それに勝るきつさでした。
太陽の里でひらめいていたのぼりにあったビールの文字が、たまらなかったのです。
本日の反省点
1 GoproのSDカードは補充用必要
2 行動食は小麦系の菓子では口中の水分を吸い取るので水分の多いものがいいのか?⇒大福餅?
3 ポールのキャップを入れるビニール袋はニッカーボッカーのポケットに入れておくこと
4 ウェストポーチはやっぱりあったほうがいい。今後は必須?
5 経口補給液は後半飽きてしまう?(頂上で飲んだ水は美味しかった!)
6 カメラのキャップは携行時は外すこと(脱落してしまう、また無くしてしまった)
7 防寒着は丸めてすぐに取り出せるようにしたほうがいいか?
よかった点
1 ポールのキャップを外したこと⇒キャップ装着では滑ってしまう(危ない)
2 スパッツは大きいのにして大正解
3 ルートの整備が進んでいること。本当に感謝します
大変だったこと
1 ポールが木の枝やササにひっかかり使いづらいこと!
2 北尾根のとおせんぼ沼をいかに濡れずに超えることができるか
フォトギャラリー:35枚
軽やかな流れの滝
唯一の渡渉の丸太橋、横板がついていて歩きやすいです。でもやっぱりポールが無いと不安です。
これが有名な鉄の梯子。
ユーフレ小屋分岐。ユーフレ小屋迄の道は結構険しそう。どうやって資材を運んだのか?
熊の立派な糞、それほどホッカホカではありませんでした。
ここにはカップが置いてありましたが...。
夫婦岩が見えてきました。ここへの分岐は気が付きませんでした。
北尾根にようやくたどり着き、目の前にある1279mピークがこんなに高いとは思いもよりませんでした。これを越えなければ芦別岳の三角錐が見えない...。見たい!が足を前に進めます。
三つ目のピーク1457m手前にあるとうせんぼ沼。まったくのとうせんぼなので腹が立ちました。結局左側のササヤブととっくみあいしながら越えました。
1457mのピークにたどり着きようやく垣間見た三角錐。はじめはガスの中でしたが時折姿を見せてくれました。しかし、本当に晴れるのか心配で心配で...。
そうしているうちにまた隠される。
進むにつれて三角錐が徐々に大きくなってきます。期待が大きくなります。
望遠でみたら...。
五つ目のピーク1579m手前の景色。ここから下ってまた登り返しが精神的体力を損耗させます。
望遠で迫ります。徐々にその雄姿が迫ってきます。
さらに近づいたところから。この姿が最もかっこいいかな。
望遠でカットしますが、やっぱり前の写真が高度感を増幅させると思います。ただ、逆光なのがざんねん。
逆光のため青空の色を出したくて絞ると姿は真っ黒
少し絞りを緩めるとこのとおり
1579m地点にようやく到着して拝む姿。ほんとうに来てよかったと思う瞬間です。
なんとか両方見えるか?
しかしーし、ここからさらに険しくなる鋸のような道程。激しい登りに心が折れかかります。
1579m地点を激下りして、登りに取りつくが、こんなに急なの?話が違うのでは?と文句垂れながら登ります。
最初の鋸の歯から見た景色。
そこをまた下って登り返しの状態。写真では平たんな感じですが、眼前に迫る岩壁という印象です。
そこからまたまた狭い鋸をアップダウン繰り返しながらいつになったら平たんな道になる?とぶつぶつ呟きながら進みます。
来た道を振り返る。絶対逆コースは選びたくない。選んだ人の感想を読みましたが、恐れ入りました。
ようやくアップダウンも終わり、なだらかなお花畑だったところを、熊鈴思いっ切り、笛も鳴らしまくって進みました。
最後の岩肌は写真を撮る余裕もなく、ひたすら登り続け、ようやく到着した頂上。それにしても日が傾き、気持ちは焦るばかりで長居できず、おにぎり二個をほおばり、味噌汁とコーヒーになるはずだった水をがぶ飲みして下山用意です。
登ってきたお花畑の道。
東には十勝連峰を眺め、左側にこの間登ったオプタテシケ山が...。
南には夕張岳が佇んでいます。
望遠では...。逆光でう~んな姿。
そしてこれから降りる新道。昨年の6月末に来たときはたくさんの残雪雪渓がありました。
新道入口にある看板。これは私が高校山岳部に所属した時に登ったときからあったような年季の入ったもの。ここに書かれている旧道の所要時間は7~9時間。
ということは、今回のかかった時間は普通じゃん!なんだ、もとの計画は!夏山ガイドはなに?
装備・携行品
| シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
| 登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | タオル |
| 帽子 | グローブ | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 |
| カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | ホイッスル | 医療品 | 熊鈴・ベアスプレー |
| 非常食 | 行動食 | トレッキングポール | GPS機器 | ストーブ | 燃料 |
| ライター | カップ | クッカー |




