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空の雫、蒼が凍る庵滝

庵滝( 関東)

パーティ: 1人 (Yamakaeru さん )

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行程・コース

天候

晴れ・曇り

登山口へのアクセス

マイカー
その他: カーナビに「赤沼茶屋」をセット。
日光戦場ヶ原南部の赤沼前にある県営の無料駐車場(標高1390m)を利用。160台の大きな駐車場だが、観光としても人気のエリアなので、すぐに一杯になってしまう。
赤沼茶屋の道を挟んで反対側にトイレがある。小田代ガ原にもトイレはあるが、冬季は閉鎖されており、ここが最後のトイレポイントとなるため、出発前にトイレを済ませておくとよい。

この登山記録の行程

赤沼駐車場(09:12)・・・小田代ガ原(10:27)・・・弓張峠(10:50)・・・庵滝(11:58)(休憩~12:48)・・・弓張峠・・・分岐・・・<自然研究路>・・・青木橋・・・赤沼茶屋(16:14)

コース

総距離
約14.0km
累積標高差
上り約577m
下り約577m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

早朝、日光へと向かう。
市内に入ったところで、目の前に大きな男体山が見えてきた。
昇ってきたばかりの優しい朝日が、真っ白な男体山を赤く染めていく。
青空に映える雄姿。惚れ惚れする美しさだ。
つい登りたくなってしまうが、今日の目的地は毎年恒例になりつつある庵滝の氷瀑ツアー。
日光で氷瀑と言えば、真っ先に雲竜渓谷が挙がる。事実、自分自身も日本で指折りの氷瀑とお勧めしているが、なぜか足を運んでいる回数は庵滝の方が多い。吸い込まれそうな青の氷瀑と、静かな戦場ヶ原の散策が、この時期どこの場所よりも上質な癒しを与えてくれるからだ。
赤沼の駐車場に車を停めて歩き出す。
今日は比較的暖かかったが、標高の高い戦場ヶ原では、冷え込むと舗装道路や遊歩道が、カチカチ、ツルツルのアイスバーン状態になるため、アイゼン無しではとても危険になる。せめて軽アイゼンくらいはいつでも装着できるようザックに入れておいた方が良いと思う。実際に、今回も舗装道路で転倒して暫く身動きできない人を見かけた。
遊歩道の「小田代歩道」を使って、戦場ヶ原をかすめるように林の中を抜けていく。
木漏れ日が雪に反射して眩しいくらいだった。
雪面には兎や犬等、色々な動物の足跡が続いていた。あとでスノーシューに履き替えて、思う存分、彼らのように雪の上を自由に歩き回ることにしよう。
小田代ヶ原で足を止めて、展望ポイントから白一色になった湿地帯の風景を眺めた。
奥日光は、大学生時代にバイク旅で訪れた時からその魅力に取りつかれているが、ただ立ち尽くしているだけでこんなにも癒される場所はそうはないと思う。
弓張峠を少し降ったところから、舗装道路を離れていよいよ山へと入っていく。
看板が設置されていないため、初めての人は分岐点を見失わないよう注意が必要だ。
ゆっくりと谷間に沿うように歩いていく。
さっきまで青空が見えていたのに、いつの間にか雲が張り出してきた。
庵滝付近は山間になるため、雲が滞留しやすいのかも知れない。過去はいずれも吹雪だったので、今日こそは晴れた状態で庵滝を見てみたいものだ。
その願いが通じたのか、灰色の雲に覆われて吹雪きが舞い始めたが、少し歩くと太陽が雲の合間から顔を覗かせるようになった。
軽いアップダウンを繰り返しながら進んで行くと、樹々の間に青っぽいものが見えてきた。
雪に囲まれた真っ白な世界で、明らかに他とは違う色がそこにあった。
近づいていくと、その正体が大きな滝であることが分かる。正確には滝全体が凍った氷瀑。
滝つぼで見学している人の小ささから、かなり大きな氷瀑であることが一目瞭然だった。
1年ぶりの庵滝。
サックを手前に置いて、身軽な状態で滝の方へと行ってみる。
「ザー」と水が流れ落ちる大きな音がすると思ったら、滝の上部はまだ完全に凍っておらず、薄い氷の内側に大量の水が流れているのが見た。
近づいてみると、太古の巨木のように太く育った氷の柱を中心に、しぶきがそのまま凍ったのか大きな氷柱状の氷がカーテンのように連なっている。それでもまだ去年からするとスケールが小さいような気がした。
滝の裏側には畳数枚分の空間があり、裏側から氷瀑を眺めることができる。
ぼんやりと青みがかっていた氷瀑が、内側から見ると太陽の光が透けて一段と青く神秘的に輝いて見える。
通称「ガリガリ君ブルー」と巷では呼ばれている光景。
ガリガリ君の本拠地が群馬なので、ちょい場所も違い少々ふざけたネーミングではあるが、言い得て妙な色合いはまさにガリガリ君のアイスそのもの。いろんな氷瀑を見てきたが、これほど青い氷瀑は見たことがない。
ザックのところまで戻り、昼食タイム。氷瀑を眺めながらまったりと時間を過ごした。
毎年、同じものを眺めているのに、常に新しい感動を覚える。自然の造形美は本当に素晴らしいと思う。
帰路は、弓張峠から泉門池方面の遊歩道に入りふかふかの雪とカラマツの林を抜けて、スノーシュー散策を楽しんだ。時間さえあれば湯滝まで足を運びたいところだったが、帰路の関係もあったので、青木橋経由で赤沼へ戻ることにした。青木橋を過ぎたところに、男体山を真正面に見ることができる、戦場ヶ原でも特に気に入っているポイントがある。ちょうど、ホットココアで一息ついていると、服装からしてイスラム教徒だろうか。若い女性から、「写真を撮ってください」と声をかけられたので、男体山をバックに写真を撮ってあげた。中東からであれば、雪のない世界からの旅行となる。日本の冬景色は、彼女にとってどのように映っているのだろうか。聞いてみればよかったと後から思った。
مرحباً 

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • بسْمة日光

  • しゅくらん。
    ちなみに、あはらんわ、さはらんの方がしっくりくるね。

登った山

庵滝

庵滝

0m

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