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2023年 仙塩尾根&甲斐駒ヶ岳 縦走 4泊5日(テント泊)

黒戸尾根・甲斐駒ヶ岳・仙丈岳・仙塩尾根・塩見岳( 南アルプス)

パーティ: 1人 (しんしん さん )

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行程・コース

天候

1日目:曇時々晴れ 夜 小雨、2日目:晴れ時々曇り、3日目:午前 晴れ・午後 曇 夕方以降 雨、4日目:雨&強風 午後一時曇 夜 強風、5日目:曇のち雨

利用した登山口

尾白渓谷駐車場  

登山口へのアクセス

バス
その他: 往路:毎日あるぺん号/竹橋23:00発⇒甲斐駒3:45~4:00頃着 尾白川渓谷入口(黒戸尾根登山口)
復路:鳥倉登山口 9:15発→バス→伊那大島駅10:56着・伊那大島駅11:53→JR→13:55着 岡谷 14:03発→JR特急あずさ34号・新宿行→ 16:25着 新宿

この登山記録の行程

【1日目】
尾白渓谷駐車場(04:50)・・・笹ノ平(07:10)[休憩 15分]・・・刀利天狗(09:30)[休憩 20分]・・・五合目小屋跡(10:15)[休憩 20分]・・・七丈小屋第1(11:50)

【2日目】
七丈小屋第1(04:20)・・・八合目(05:00)[休憩 15分]・・・甲斐駒ヶ岳(06:30)[休憩 60分]・・・駒津峰(08:30)[休憩 20分]・・・双児山(09:20)[休憩 20分]・・・北沢峠(10:50)[休憩 50分]・・・大平山荘(11:50)[休憩 30分]・・・馬の背ヒュッテ(15:00)

【3日目】
馬の背ヒュッテ(03:15)・・・仙丈小屋(04:05)[休憩 15分]・・・仙丈ヶ岳(04:40)[休憩 20分]・・・伊那荒倉岳(07:55)[休憩 35分]・・・野呂川越(10:15)[休憩 30分]・・・三峰岳(13:50)[休憩 40分]・・・三国平(15:20)・・・熊ノ平小屋(15:30)

【4日目】
熊ノ平小屋(03:30)・・・北荒川岳(06:26)[休憩 15分]・・・北俣岳分岐(08:42)[休憩 10分]・・・塩見岳(09:28)[休憩 45分]・・・塩見小屋(11:13)[休憩 30分]・・・本谷山(13:33)[休憩 20分]・・・三伏峠(15:00)

【5日目】
三伏峠(05:45)・・・塩川ルート合流点(06:00)・・・豊口山間のコル・・・鳥倉(豊口山)登山口(07:40)

コース

総距離
約47.6km
累積標高差
上り約6,382m
下り約5,369m
コースタイム
標準37時間45
自己34時間50
倍率0.92

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

2023年は仙塩尾根&テント泊を軸に計画をスタートしたが、1日目の宿泊をどこに設定するかを悩んだ。
1日目の宿泊を長衛小屋キャンプ場とした場合、1日目北沢峠に到着した後、テントをデポしてから甲斐駒ヶ岳ピストン、2日目は仙丈岳経由両俣小屋キャンプ場泊が妥当なラインかと考えていた。
しかし、この日程だと甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳の稜線上で朝日を見ることが難しく、試行錯誤した結果、コースは長くなるが今回の計画になった。

【1日目】
前日の深夜、毎日アルペン号(東京発)黒戸尾根登山口行きで出発。
バスは満員であったが、黒戸尾根登山口で降車した人は自分含めて単独行者3名(他の方は八ヶ岳方面)。
黒戸尾根登山口はトイレのみで水場が無いため、自動販売機で水のペットボトルを5本購入し、ハイドレーションに詰め替えて出発。(ゴミ箱あり)
途中、トレランの方々(おそらく黒戸尾根〜甲斐駒ヶ岳日帰り)に次から次へと追い抜かれ、その健脚ぶりに驚愕するばかり。
前半は曇り空のため周囲の景色は見られず、黙々と歩いてやっとこ七丈小屋へ到着。
受付を済ませ小屋に近い方のテント場にテントを張りホット一息。
先客がちらほらいたが、最終的にテント場には10張程度とそこそこ賑わっていた。
午後から小雨がパラパラと降ってきたので、夕景を堪能することもできず早々と就寝。

【2日目】
明け方雨は降っていなかったが、テントは昨晩の雨でしっかり濡れていた。
台風が近づいていたので、5日間雨だったら最悪だなぁと思っていたが、八合目あたりで雲海の中から太陽が顔を出す。御来光!!!
来てよかったと、しみじみと感動に浸りながら甲斐駒ヶ岳へ。
山頂は360°見渡せる快晴となり、富士山、北岳、仙丈ヶ岳、これから向かう塩見岳が遠くの方に見えていた。
たっぷり山頂を堪能し、北沢峠へ下山開始。
日曜日ということもあり、大勢の方が山頂を目指していたため、ところどころ順番待ち渋滞となり北沢峠着は予定よりもかなり遅くなってしまった。
北沢峠バス停は帰る方で賑わっていたが、大平山荘経由の沢登りコースはほとんど人に合わず、さっきまでの喧騒が嘘のよう。
仙丈ヶ岳エリアは幕営禁止のため、今夜は馬の背ヒュッテに宿泊。
web予約では残りわずかの△となっていたが、宿泊者は5名と、ゆとりのスペース。
名物のジビエカレーの夕食を堪能したあとは、光岳から縦走中というタフな女性、1泊2日で仙丈ヶ岳に訪れた女性としばし山の話で盛り上がる。
小屋泊は山を楽しむ人々との交流が楽しみの1つかなぁと思うのだった。

【3日目】
静かに準備を済ませ、4:00静まり返った夜の帳の中ひっそりと仙丈ヶ岳へ出発。
薮沢カールは夜明け前の暗闇とガスで視界ゼロであったため景観を楽しむことができず、ちょっぴり残念。
途中の仙丈小屋は宿泊者が日の出を待っており、皆さん出発はまだ先といった感じ。
ヘッドライトの明かりを頼りに山頂に到着。当然こんなに早くから登る方もおらず貸切状態。
とにかく風が強く寒いので、休憩もそこそこに大仙丈ヶ岳へ。
途中、仙丈ヶ岳の肩から朝日が顔を出し、一気に気温上昇、気分上昇!
大仙丈ヶ岳からしばらくは森林限界の岩稜帯稜線歩きが続き、標高が下がりはじめると、いよいよ仙塩尾根核心部の森へ突入。
登山道は細いが道迷いを起こすほどでもなく、静かで深い森の尾根をたっぷり堪能しながら南へ。
仙丈ヶ岳から野呂川越の間ですれ違った方はソロの方が2人。
ついつい人に出会えた喜びから「来てよかったですね」などと話に花が咲いてしまった。
野呂川越を過ぎた辺りからガスが発生し、三峰岳の登りは景色に癒やされることもなく、辛く、険しいものとなった。
すっかり天気も崩れ、雨も本降りになり、朝の元気も枯れた状態で熊ノ平小屋キャンプサイトに到着。
小屋の方の話では、宿泊者は自分1人だけとのこと。
誰もいないテントサイトで雨に濡れながらトイレに近い場所にテントを設営。
雨足が強くなってきたので早々と就寝。

【4日目】
星空も見えぬ雨の中重くなったテントを撤収し出発。
北荒川岳までは暗闇の森の中で雨は気にならないレベルだったが、森林限界に上がると猛烈な風と雨。
風に飛ばされそうになりながら、ヘロヘロの状態で視界ゼロの塩見岳で登頂。
さすがに塩見岳には人がいるかなと思ったが、訪れる人はおらず、なんとも寂しい山頂で写真だけ撮ってとっとと下山。
塩見岳下山中に風と雨は収まり日が差してきたので、塩見小屋で小休止を取りつつ雨具一式を片付け一路三伏峠小屋へ。
ぽかぽか温かい太陽の恩恵を受けながらの稜線歩きから見える景色は、山脈の中腹から上部がガスっており、自分がどこを通ってきたのか今ひとつわからない状態。
すれ違う人もほとんどいないまま三伏峠小屋到着。
こちらも台風の影響でキャンセル続出となりテントサイトはまた貸切。
そこら中に濡れ物を干して、テント場利用者用水場へ水汲みへ。
水場はまだ行くのかというほど遠く「みんなで楽しく行こうね」と軽い気持ちで行くと後が忙しくなる感じか。(往復約30分)
星が見え穏やかな夜の中いつものように早めの就寝。
ところが夜半に猛烈な風が吹きはじめ、風上側のペグが抜け、フライのはためく轟音で目を覚ます。
暴風の中、寒さと睡魔に負けそうになる中ペグを打ち直し、またシュラフへ。
なかなか楽をさせてくれない山行だなぁとしみじみ思うのだった。

【5日目】
最終日は、空身で烏帽子岳にピストンでもして朝日を見ようかとも思ったが、雨が降っているので断念し、のんびり朝の準備に変更。
ゆっくり出発で行動を開始すると雨脚も弱まってきたので一安心。
数人の方とすれ違いつつ、あっけなく鳥倉下山口に到着。

いつもは直通高速バス利用一択だが、今回はバス利用が選択できず、電車での帰路となるためバスを待つことに。
下山口には人はおらず、バス停横の待合小屋で荷物の整理をしながらしばし休憩(トイレあり・水場なし)。
8:30頃、乗客1人を乗せた下りバスが到着。
上りのバスを待ちながら、バスから降りた方が準備をしている間しばし情報交換。
今日は塩見小屋泊で、明日、塩見岳を目指すとのことで「晴れるといいですね」などとと話していたら、雨脚が強くなり雷まで鳴り出す始末。
そうこうしているうちに伊那大島駅行きのバスがやってきたので「お気をつけてくださいね」とお声がけをし好天を祈りつつ一路帰路へ。
バスの乗客は途中乗車する人もなく最後まで1人ぼっちの貸切運行。
途中トイレ休憩を挟んで伊那大島駅到着。
駅長さん1人の伊那大島駅は現金のみの取り扱いで、Suicaなら大丈夫だろうと思って現金をあまり用意していなかったので焦る。切符を購入したら財布はほぼ空っぽに・・・。
その後、乗り継ぎ乗り継ぎしながら列車に揺られ、東京に着く頃にはすっかり夜になっていた。


今回は前半天気に恵まれ、後半は安定しない天候に右往左往した。
1年に1回のロングトレイルということで、ついつい欲張りな行程になってしまい、1日の行動が長くなるのは毎回の反省点。
来年はゆとりの行程でのんびり山を楽しもうと思うのだが、貧乏根性と欲張りな性格が仇となり、なかなかハードルが高い目標になりそうだなぁと思うのであった。
今回の山行で南アルプスは光岳を除いて一通り訪れたことになる。
来年の夏山ロングトレイルは、北アルプスの訪れていない場所を軸に、1年間のんびり計画を練りながら過ごそうと思う。

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フォトギャラリー:48枚

【1日目】
黒戸尾根登山口

いよいよスタート

笹の平分岐点
甲斐駒ヶ岳まで7時間!!

刀利天狗

ここから、鎖とハシゴの急登地帯

なかなかデンジャラスな橋

1日目終了
七丈小屋キャンプ指定地

【2日目】
御来光!!

八合目
甲斐駒ヶ岳が燃えている

鳳凰三山と富士山

富士山と甲斐駒ヶ岳の2本剣

雲海の先に富士山

まだ元気

右が仙丈ヶ岳、左側奥の方に塩見岳
長くて遠い仙塩尾根

摩利支天

振り返ると甲斐駒ヶ岳

仙丈ヶ岳 馬の背ヒュッテへ
クマ出没注意!

馬の背ヒュッテ 到着

名物ジビエカレーとおまけのビール
お疲れ様でした

【3日目】
そろそろ朝が明ける

仙丈ヶ岳

大仙丈ヶ岳
モルゲンロート

仙丈ヶ岳の横から朝日が・・・

朝日登場!!
景色が感動すぎる

行くぜ仙塩尾根

大仙丈ヶ岳
けっこう疲労困憊

馬の背ヒュッテで用意してもらった
朝ごはんのお弁当

南アルプスは高山植物の最盛期

まだ天気が保っている

いよいよ仙塩尾根の核心部へ

だんだん視界ゼロの世界へ

まだ見える

熊ノ平小屋に到着

【4日目】
おぼろ月?

北荒川岳

一瞬ガズが晴れるも、
すぐに真っ白な世界

猛烈な風の通り道
ここを通る恐怖

塩見岳登頂!

疲労困憊極限状態

今回のお供は
旭山動物園ホワイトモンキー

塩見小屋から塩見岳方面

本谷山
太陽は出ているが周りは真っ白

正面は塩見岳?

三伏峠小屋の大きな看板

三伏峠小屋テント場
利用者用水場への道(中間地点)

貸切テント場は
洗濯物を干したい放題

【5日目】
振り返れば三伏峠小屋

久しぶりに街並みが見えてきた
無事終了!!

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装備・携行品

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登った山

甲斐駒ヶ岳

甲斐駒ヶ岳

2,967m

駒津峰

駒津峰

2,752m

双児山

双児山

2,649m

仙丈ヶ岳

仙丈ヶ岳

3,033m

伊那荒倉岳

伊那荒倉岳

2,519m

安倍荒倉岳

安倍荒倉岳

2,693m

新蛇抜山 

新蛇抜山 

2,667m

北荒川岳

北荒川岳

2,698m

塩見岳

塩見岳

3,052m

本谷山

本谷山

2,658m

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