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光岳から赤石岳へ

光岳、聖岳、赤石岳( 南アルプス)

パーティ: 1人 (asparakiwi さん )

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行程・コース

天候

1日目:晴れ、後時々雨
2日目:晴れ、後曇り
3日目:晴れ、後雨
4日目:雨、後晴れ

登山口へのアクセス

バス
その他: 毎日あるぺん号で芝沢ゲートへ(伊那大島駅でタクシーに乗換)

この登山記録の行程

【1日目】
芝沢ゲート(06:00)・・・易老渡(07:10)・・・面平(09:00)・・・第2の段(09:55)・・・2254mピーク(11:25)・・・易老岳(11:55)・・・三吉平(12:50)・・・イザルガ岳分岐(14:00)・・・光岳小屋(14:10)・・・光岳(14:30)・・・光石(14:45)・・・光岳(15:05)・・・光岳小屋(15:20)

【2日目】
光岳小屋(05:10)・・・イザルガ岳分岐(05:20)・・・イザルガ岳(05:25)・・・イザルガ岳分岐(05:33)・・・三吉平(06:15)・・・易老岳(07:20)・・・希望峰(08:55)・・・仁田岳(09:10)・・・希望峰(09:25)・・・茶臼岳(10:13)・・・横窪沢分岐点(10:40)・・・上河内岳(12:50)[休憩 30分]・・・南岳(14:10)・・・聖平小屋(15:15)

【3日目】
聖平小屋(05:00)・・・薊畑分岐(05:25)・・・小聖岳(06:25)・・・聖岳(07:57)・・・奥聖岳(08:17)・・・聖岳(08:37)・・・兎岳避難小屋(10:00)・・・小兎岳(11:08)・・・中盛丸山(12:20)[休憩 60分]・・・分岐(13:43)・・・百間洞山の家(14:20)

【4日目】
百間洞山の家(03:25)・・・百間平(04:21)・・・赤石岳(06:00)・・・赤石小屋分岐(06:12)・・・北沢源頭(06:50)・・・富士見平(07:40)・・・赤石小屋(08:04)・・・樺段(09:40)・・・椹島ロッヂ(10:50)

コース

総距離
約52.4km
累積標高差
上り約7,095m
下り約6,688m
コースタイム
標準34時間35
自己34時間40
倍率1.00

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

8月下旬、暑さが僅かに和らぎ出した頃、南アルプスを、4日行程で歩いて来た。
テント泊を基本としつつも、天候の安定しない季節でもあるため、計画段階では、ビバークや小屋泊まりの可能性も考慮した。
基本、テント泊で、1日だけ小屋泊まり。

ルート:芝沢ゲート→光岳→茶臼岳→上河内岳→南岳→聖平小屋→聖岳→兎岳→小兎岳→中森丸山→百間洞山の家→赤石岳→椹島

交通手段は、行き帰り共に、高速バス「毎日あるぺん号」を利用した。
行きは、毎日あるぺん号で伊那大島駅へ、そこからタクシーで芝沢ゲートへ。
帰りは、やはり椹島から送迎バスで畑薙第一ダムに出た後は、毎日あるぺん号で東京駅へ戻る。

元々は、昨年9月のシルバーウィーク用の計画だったが、山小屋の手配が上手く行かず断念。
今年も元々は、9月に行くつもりだったが、諸事情あり、8月に前倒すことにした。

出発前日は、台風7号が東京に最接近していたため、高速バスの運行を危ぶんでいたが、結果として運航には全く支障は出なかった。
22時に竹橋着。天候もあってか、コンビニは開いていなかった。

1日目:
毎日あるぺん号で伊那大島駅、そこからタクシーに乗り換え、芝沢ゲートへ。
芝沢ゲートから吊り橋までは平坦な林道。
吊り橋からいよいよ登山道に入る。ここから易老岳への登り(高度差1450m)がきつい。暑さも相まって体力が削られる。
そこから一旦、三吉平まで下り、光岳へ登り返す。スタミナはとっくに切れており、何度も足が止まる。

光岳小屋は登山者で賑わっていた。

テント設営後、光岳山頂へ。水場に向かう。
光岳小屋の水場はやや不便な場所にあるが、水は冷たく、水量も豊富でとても癒された。
テントに戻って休憩。食欲が沸かず、夕食は抜いた。これが翌日響いた。

総じて、2日目にかなりダメージが残ってしまった。

光岳周辺は、天候の移り変わりが激しい。猫の目のように表情が変わる。

2日目:光岳小屋→聖平小屋
この日は、天気は今一つで曇りがち。
早朝に起床し、まずは朝食のレトルトカレー。テントを畳んで、いざ出発。

昨日の登りで脚には深刻な疲労が残っていた。足が重い。登りに足が上がらない。度々小休止を余儀なくされる。
昨晩夕食を抜いたのも不味かったか。

上河内岳 山頂で他の登山者(以下、Bさん)としばし話し込む。Bさんとは、芝沢ゲートから明日の聖岳までルートが同じ。昨日の登りはBさんにも堪えたようで、二人ともかなりへばっていた。Bさんは明日の聖岳で、遂に100名山制覇だそう。折角だから明日は晴れてくれると嬉しい。Bさんとは、芝沢ゲートから明日の聖岳までルートが同じ。この後、聖平小屋まで同行させて頂いた。
腰を下ろしてBさんと話し込んでいたら、100mほど先、向かいの尾根筋に、ひょっこりと熊が現れた。高度2,800m、真昼間に熊がいるとは。こちらが風上だったせいか、向こうが気づいてくれて、姿を消してくれた。Bさんがおられて本当に心強かった。

南岳 午後は、雲に覆われていて、景観は全く得られなかった。聖岳が見られなくて残念。

聖平小屋に着き、チェックイン。まずはラーメンを茹でる。缶の甘酒を購入し、明日のためのエネルギーを充填する。
テント場は、良く整備されていた。水場では水が豊富に使えるのが素晴らしい。テントを設営し、タオルで身体の汗を拭く。
明日に備えて、早々に就寝。

3日目:聖平小屋→聖岳→兎岳→三間洞山の家
3:00頃、テントの撤収を始めたら、東の空では猛烈な雷光が吹き荒れていた。壮観ではあったが、あの中に居たらどうなるのだろう。
天気は、待ちに待った快晴。夕方まで天気に恵まれた。

聖岳山頂に到着。眼前の赤石岳の雄姿に目を奪われる。
荷物をデポして、奥聖まで往復する。奥聖からは荒川三山を見渡すことができた。

中盛丸山山頂では、雷鳥さんがお出迎え。日差しが強いのでテントを日干ししつつ、餌をついばむ雷鳥さんと赤石岳を眺めながら、のんびり30分ほど休憩した。鞍部に降ったのち、三間洞山の家に降る。当初計画では大沢岳を経由する予定だったが、足がくたびれていたので無理は避けた。
百間洞山の家は、3階建てだが、構造が一風変わっている。14:20頃にチェックイン。その頃から雨が降り出すなど、天気が崩れだした。
百間洞山の家の談話室にて夕食。大森駅のアウトドアショップで仕入れてきた食材を楽しみつつ、他の登山者と話が弾む。
三間洞山の家では、なんとWi-Fiが使える。ここ数日見ることのできなかった天気予報を覗いてみると、明日は荒天の予想。風速25m?エライことになっている。状況次第では、滞留することになるかも。不安を抱きつつ、眠りに落ちて行った。

4日目:百間洞山の家→赤石岳→椹島
早朝の天気は雨。3:00出発の予定だったが、少し寝過ごしつつも、雨具を付けて、3:20出立。
雨天での出発の場合、小屋泊まりは本当に楽だ。雨中のテント撤収であれば、1時間は遅れていただろう。
暗がりの中、百間平へ向かう。雨が強いが、風はそこまででもない。途中、数人の登山者も見かける。
馬の背を過ぎたあたりで、夜が明けた。雲が掛かってはいるが、ようやく赤石岳の巨体が姿を現した。
程なく山頂へ。しかし、山頂は雲に覆われており、景観は得られなかった。
とはいえ、天候は回復基調。予報が外れてくれて良かったよ。

赤石小屋に着く頃に、ようやく雨が上がった。小屋に立ち寄り、カフェメニューを物色。多彩なケーキ類は売り切れてしまっていた。メニューには珍しく紅茶があるので注文。外のテーブルに腰を下ろして待っていると、ポットの紅茶が運ばれてきた。ティーカップに注がれた褐色の液体をしばし堪能する。落ち着いた時間を過ごせた。

すっかりリラックスし、大倉尾根を下り始めた。明石小屋を出てすぐに、私を追い抜いていく登山者が1名。そこから彼のペースに合わせて下山することにした。優秀なパスファインダーがいると、後続は楽ができる。そこから早いペースで椹島まで下ることができた。

椹島ロッジは素晴らしいところ。送迎バスを待つまでの間、ひと風呂浴びて、食事とおやつにありつけた。これ以上の贅沢はあるまい。
送迎バスで畑薙第一ダムへ。道路枠の斜面が急な個所が非常に多い。なるほど、この道路の維持は大変な訳だ。

畑薙第一ダムにて毎日あるぺん号に乗り換え、東京駅へ向けて出発。
ここから一般道に出るまで2時間弱、大型バスで山間の道路を下っていく。安定した運転技術は素直に尊敬できる。

総括:
夏の南アルプスでの山歩き。初日に消耗し過ぎてしまい、2日目は体調不良に苦しんだものの、3日目は好天に恵まれ、素晴らしい景観を味わえた。

総じて登山道は良く整備されており、危険箇所はなかった。

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フォトギャラリー:94枚

芝沢ゲート駐車場までの道は、中々に心細いが、駐車場は大方埋まっていた。

早朝5:20過ぎに、芝沢ゲートを出発。

遠山川沿いに林道を進む。

易老渡の吊り橋に到着。気温は既に高い。

きつい登りが始まる。道はよく整備されている。

面平にて一休み。簡易トイレが設置されているよう。

老易岳に着いた。この登りはきつかった。

三吉ガレの辺り、崩壊した斜面の端は風通しが良く、休憩に適している。他の登山者も一休み。自然と会話も弾む。

最後の登り。度々足が止まる。くたびれて動きの悪くなった脚をマッサージして力を振り絞る。

トリカブトの花が美しい。

静高平、落ち着いた景観。水場は涸れていた。この高度なので、雨期限定なのですね。

光岳小屋に到着。直前ににわか雨に見舞われた。
テント場は2か所ある。1か所目は小屋の手前。小屋の奥にあるのが第2テント場。

光岳小屋の水場。水量豊富。冷たい水が本当に心地よい。

光岳小屋のテント場を後にする。

御花畑から。大きな岩の上にザックを降ろし、しばし上河内岳の姿を楽しむ。

分岐にザックをデポして、上河内岳へ登る。

上河内岳山頂にて、しばし休憩。隣の尾根筋に熊がいた。写真では小さく映っているのみだが。この高度、この時間に熊がいるとは。

南岳の手前、体力を消耗しており、登りで脚が上がらない。

聖平小屋のテント場から。水が豊富に使えるのがありがたい。

聖平小屋のトイレ。

早朝、聖平小屋から木道を伝って登山道に戻る。空気はひんやりとして心地よい。

木道の半ば、振り返ると聖岳がそびえる。

小聖岳から聖岳を望む。

小聖岳から聖岳山頂を仰ぎ見る。好天に恵まれ、またとない景観。

西沢源流の水場。この季節はほとんど涸れている。僅かな滴りを掬って顔の汚れを落とす。

かなり立体的な小屋です。
テント場は近くにあり、使い勝手も良さそうでした。

早朝、雨の中、山小屋を出でる。
テント場の横を登っていく。テント場は、使い勝手が良さそう。

赤石小屋に到着。スタッフさんの皆さんの丁寧な応対が心に沁みます。

明石岳小屋に差し掛かると、雨が止み始めた。小屋で一休みする。

紅茶が冷えた体を温めてくれる。
多彩なケーキが売り切れていたのが残念。代わりにザックの中から桃缶を出して食べた。
テーブルに腰掛ける際、山小屋スタッフの方がテーブルを拭いて下さった。心遣いが嬉しい。

車道に降りてきた。
しかし、この大倉尾根を登るのは大変そうだな・・・。

椹島に到着

熱いシャワーで4日分の汗を洗い落とす。

昼食時、椹島ロッジのキッチンで料理を待つ。

肉蕎麦を注文した。ごぼう天蕎麦と迷ったが、大満足の美味しさであった。

13:00発のバスを待つ。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア Tシャツ ロングパンツ ショートパンツ 靴下
レインウェア 登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス
ヘッドランプ 予備電池 タオル 帽子 グローブ 着替え
地図 コンパス ノート・筆記用具 登山計画書(控え) ナイフ 修理用具
健康保険証 ホイッスル 医療品 虫除け 携帯トイレ 非常食
行動食 テーピングテープ GPS機器 テント シュラフ シュラフカバー
テントマット スリーピングマット ストーブ 燃料 カップ クッカー
カトラリー カラビナ

みんなのコメント

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  • asparakiwiさんの登山記録を拝見するとシビアな縦走が多いですね。余程の体力をお持ちと拝察します。
    私も50才半ばに南アルプス南部に足を運びました。千枚から赤石、赤石単独、茶臼単独は3度、11月の茶臼登山道の紅葉は素晴らしかったです。asparakiwiさんが辿られた光から赤石は私も狙っていましたが体力に自信が無く諦めました。この登山記録を読んで往事を懐かしく思い出しました。有り難うございました。

  • コメントありがとうございます。(レスが遅くなってしまいました。)
    何度も南アルプス南部を訪れておられるのは、大変羨ましい限りです。素晴らしい山域ですね。今年もまた行きたいです。山々は、季節や天候が違なるだけで全くと言っていいほど異なった経験をもたらしてくれるのが魅力と思います。

    私は決して体力があるわけではないです。なのにきつめのルートを組んでしまうのは、山に行けるチャンスが多くないため、貧乏性が出てしまうからと思います。

登った山

赤石岳

赤石岳

3,121m

中盛丸山

中盛丸山

2,807m

兎岳

兎岳

2,818m

聖岳

聖岳

3,013m

上河内岳

上河内岳

2,803m

茶臼岳

茶臼岳

2,604m

仁田岳

仁田岳

2,524m

光岳

光岳

2,592m

易老岳

易老岳

2,354m

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