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奥穂高岳 2024

奥穂高岳・前穂高岳・涸沢岳( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 1人 (ponchichi さん )

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行程・コース

天候

晴れ時々ガス

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 沢渡駐車場で車中泊。上高地バスセンター行きバスに乗車し上高地からスタート。

この登山記録の行程

Start(05:40)・・・河童橋(05:44)・・・風穴(06:27)・・・岳沢小屋(07:27)・・・岳沢パノラマ(09:06)・・・紀美子平(09:51)・・・前穂高岳(10:28)・・・紀美子平(10:51)・・・最低コル(11:20)・・・奥穂高岳(12:43)・・・穂高岳山荘(13:22)・・・穂高岳山荘(06:16)・・・Goal(06:40)

コース

総距離
約9.0km
累積標高差
上り約2,154m
下り約826m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

9月に奥穂高岳へ1泊2日で登りました。
ただ、下山時に滑落してしまいヘリで救助していただきました(足の骨折で1か月入院)。
そのため、ログは滑落地点で終了してます。。。
滑落の反省と教訓を日記に書いて備忘録にします。(皆さんの知識に役立てられれば尚良いです・・・)

今回は、上高地から重太郎新道経由で前穂高に奥穂に登頂して奥穂高岳山荘に一泊。翌日は涸沢岳によって涸沢カール経由で上高地に下山を予定。
このコースで1泊2日は健脚向きだが1か月前に槍ヶ岳を上高地ピストン1泊2日で問題なかったので体力的にも大丈夫と判断。
前日は沢渡駐車場にて車中泊。4:30からチケット購入の列に並び、朝2本目のバスで上高地入り。さすがにお盆の時期より空いている(といっても行列、、、)。
ほぼ始発の時間に上高地に到着し6時前にスタート。

河童橋を渡って少し進むと岳沢方面の登山口があり、ここから登山開始。樹林帯の中に時々石段があるが比較的登りやすい。2時間ほどで岳沢小屋に到着。小屋は屋根掃除中(朝露掃き?)。小屋を少し進むと重太郎新道スタート。ここから急登&はしごの連続で一気に本格登山に様変わり。40分ほど進むと「カモシカの立場」に到着。まだ天気も良くて穂高連峰が良く見えた。でも山頂まではまだまだ先。。。
さらに1時間ほど進むと紀美子平に到着。時刻は9:50。この時点ですでにガスガス。前穂は時間に余裕があれば登ろうと決めてたので荷物をデポしてアタック。30分ほどで山頂到着。案の定ガスガス。。。景色見えないのでさっさと美紀子平まで戻る。
少し休憩して奥穂高岳を目指す。ここからがしんどかった。。。

3000m近いので、それほど急ではなくてもすぐに息が上がる。トラバースもガスガスで景色も見えずひたすら進む道のりが辛かった。休み休み進むと山頂手前で雷鳥に遭遇。3匹で行動していたので家族なのかな?気分をリフレッシュしてくれてありがとう!!
前穂高から2時間かけてようやく奥穂高岳山頂に到着!!こっちもガスガスで何も見えなかった。。。時折、霧が抜けて馬の背が見える。「ここを渡る日はあるのだろうか・・・」と思う。
高所恐怖症&ビビりなので、ジャンダルムは今のところ計画外。
奥穂高岳から小屋までは急下りの梯子が核心部なので慎重に降りる。13時すぎに無事に小屋到着。タイムはほぼ予定どおり。早速チェックイン。夕飯まで時間あったけど、ガスっているし疲れたので涸沢岳は翌日登ることに。
3000m近くになると高山病で頭痛になるのが通例。でも今回は今まで一番軽かった。漢方が効いたのか、体が慣れたのか・・・。

翌朝、朝食を食べて日の出後に涸沢岳にアタック。小屋からすぐだけど、やっぱり3000mだと登りは疲れる。でも山頂から見る景色は絶景だった!!
ちょうどガスが抜け始めた頃で奥穂高岳の祠も見え、槍ヶ岳も見ることができた!山頂の景色は格別!!
再度、小屋まで下りてきて準備を整え、涸沢カール経由で下山することに。時刻は6時20分。
ここからザイテングラートを下っている途中で滑落。滑落直後の記憶は曖昧だけど、おそらく浮石に右足を取られて、左足で踏ん張ろうと思ったが、こっちも不安定な石で踏ん張れず、そのまま滑落してしまった。。。ザイテングラートは岩場だけど、コースから外れた先が草が生えていてそこで止まることができた。なので滑落自体は3~4mほどで止まることができた。
意識もあって動こうと思ったら左足が激痛。。。この瞬間、骨折を自覚し、自力では下山できないと思った。。。幸いにも、近くにいた登山者が警察へ連絡して頂き、警察から私の携帯電話に連絡が来て救助要請をすることに。(連絡していただいた方、本当に有難うございました。)
当初は周辺がガスっていたのでヘリを飛ばせないということで、救助隊の方に要請を出して頂き到着までその場で待機することに。滑落から2時間ほどで救助隊の方が到着。3人がかりで登山道まで引き上げてくれました。成人男性を引き上げるのはかなり大変らしく、救助隊の方は大変そうでした。感謝しかありません。
待機中に天候が好転してヘリも飛ばせるようになったという連絡があり、救助から少し経ってヘリも到着。無事に引き上げてもらい、松本市の病院へ搬送していただきました。
ヘリに搬送される直前、救助隊の方が、「今回の滑落で登山が嫌にならなかったら、また登りに来て下さい。あと、今回の教訓を色んな人に伝えてもらえると嬉しいです。」と言っていただきました。温かい言葉をかけてもらい嬉しい限りでした。

救助していただいた山岳救助隊(涸沢小屋、涸沢ヒュッテの方)、松本県警、滑落時に警察へ連絡していただいた方、荷物を運んでくれた方など、多くの方に助けて頂きました。
改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
また、ヘリ搬送時、登山道を一時的に通行禁止にしてたため、登山している方にご迷惑おかけしました。申し訳ございませんでした。

ここから、今回の滑落で思った感想や教訓を書きます。皆さんの参考になればと思います。
・ザイテングラート
ここは難所と呼ばれおり滑落事故が多発しています。私もその一人となりました。もちろん、油断はしておらず注意していましたが、反省点はストックを使っていたこと。救助の方に、ザイテングラートでストックは危険で基本NGだと指摘されました。理由は危ない状態の時にすぐに手を使えないためとのこと。私はストックを使ったほうが安全だと勘違いしており、今回もストックを使っていたため、浮石で足を踏み外した時のリカバリーが遅れた可能性があります。なお、下山時にストックを使ったほうが安全な場面もあるとのことで場面で判断が必要です。岩場の下山時は今後、ストックを使わずに慎重に下りたいと思います。
・ヘルメット
奥穂高岳はヘルメット推奨なのでMYヘルメットで登りました。今回の滑落時もヘルメットを着用しており頭部へのダメージは避けられました。また、ヘリに乗る時もヘルメットは必須のようです。県警と会話している時にヘルメットを持っているか聞かれました。多くの方はヘルメットを着用していますが着用していて良かったです。
・登山保険
遭難では1次捜索と2次捜索に大きく分かれ、1次捜索は警察・消防が中心となるため、費用が発生しないこともあるかと思いますが、私の場合、山岳救助隊にも救助要請を行ったので費用が発生しました。命>お金なので助けてもらえば御の字ですが、山岳保険に入っていればこれらの費用を負担してもらえます。金額は状況によって異なるので一概に言えないですが、私の場合は5名の方に救助していただいたので数十万円の費用が発生しています。山岳保険は多種多様で、ものによっては滑落は対象だけど道迷いや疲労は対象外という保険もあるそうで、補償内容はよく確認したほうが良いです。Youtubeでも比較する動画が沢山挙がっているので参考にすると良いかと。いずれにしても救助費用がカバーできる保険に加入することをおススメします。

ほかにも、無理のない登山計画や非常用に備えた持ち物などありますが、上記3つを記載しました。以上、長文になりましたが、今回の登山経験が何かの役に立てればと思っています。

追伸:病院へ搬送後、4か所骨折で即入院。手術&1か月の入院を経て無事に退院しました。
   快復までまだ時間かかりますが、来シーズンまた登山できるようにリハビリ頑張ります。

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登った山

涸沢岳

涸沢岳

3,110m

奥穂高岳

奥穂高岳

3,190m

前穂高岳

前穂高岳

3,090m

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