行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
扇沢(04:55)・・・柏原新道登山口(05:05)・・・ケルン・・・水平岬・・・種池山荘(08:25)[休憩 10分]・・・爺ヶ岳南峰(09:30)[休憩 10分]・・・爺ヶ岳中央峰(09:50)[休憩 5分]・・・[中央峰と北峰のコル辺りで親子熊に遭遇、約300m後退し50分ほど待機]・・・赤岩尾根分岐(冷乗越)・・・冷池山荘(11:45)[休憩 15分]・・・布引岳(布引山)(13:12)・・・南峰(14:21)[休憩 13分]・・・布引岳(布引山)・・・冷池山荘(15:40)
【2日目】
冷池山荘(05:57)・・・赤岩尾根分岐(冷乗越)・・・爺ヶ岳南峰・・・種池山荘(08:01)[休憩 5分]・・・水平岬・・・ケルン・・・柏原新道登山口(10:46)[休憩 10分]・・・扇沢(11:10)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
21歳の8月&25歳の年末年始以来、約半世紀ぶりの爺ケ岳・鹿島槍ヶ岳。初回は後立山連峰縦走(七倉岳~白馬岳)途中に、2回目は赤岩尾根・冷乗越経由の正月登山に、共に岳友とテント泊。今回は妻と2人で扇沢・柏原新道経由の1泊2日の小屋泊。今回の3回目は、計画段階から入山日直前まで変更の繰り返し。半世紀前の記憶を頼りに、八峰キレットを通過する爺ケ岳・鹿島槍ヶ岳・五竜岳縦走を計画するも、動画サイト・ブログ等々で調べれば調べる程我夫婦の齢と体力(直前1ヶ月間に、標高差1200m~1500mの日帰り山行7回&毎日のストレッチ5種・筋トレ8種の鍛錬を熟し脚力には自信ありも.......。)には分不相応だと悟り、断念。そこで、扇沢・・種池・・岩小屋沢岳・・種池山荘(泊)・・爺ケ岳・・冷池・・布引山・・鹿島槍ヶ岳・・布引山・・冷池山荘(泊)・・種池・・扇沢の2泊3日の行程に変更。ところが、入山前日の天気予報及び宿泊予定山小屋への問い合わせでは、事前の予報より天候の悪化が早く、2日目の8/4は曇り後雨との事。依って、岩小屋沢岳・種池山荘泊を割愛し、冷池山荘まで脚を伸ばし、山荘到着時間次第では山荘⇔鹿島槍ヶ岳を往復する事に。山荘関係者の方にはキャンセル・変更に快く応じて頂き、「其の行程だと、扇沢出発時間を1時間早めて5時が良いですよ。」との、鹿島槍ヶ岳往復出発前には「目的地に到着しなくても2時間経ったら引き返すように。」との助言も頂きました。関係者の皆様、大変温かい対応をありがとうございました。お陰様で、爺ケ岳中峰から冷池山荘に向かう途中に親子熊と遭遇し1時間ほどの遅れが生じましたが、無事に鹿島槍頂上を踏むことができました。53年ぶりの2度めの頂上でした。残念ながら熊とのお付き合いに時間を取られて北峰へは行けませんでしたが......。余談ですが、2回目の冬の鹿島槍では、年末30日夜に高熱に見舞われ(2日に下山後、正月に付き信濃大町では開いている病院が見つからず、松本市内で診察を受け扁桃腺炎と判明)、1日に鹿島槍頂上へ向かうも、布引山手前でリーダーと2人して進むことを断念。リーダーの「もう無理や!儂も残るから諦めろ!!」の一言で。下山中も熱が下がらず、ふらつく私の姿を見て、先ずは、私のザックを取り上げリーダーが自分の腹に、更にまだ危険だと判断したのでしょう、私のザックを仲間に預け、自身は私の身体を背中に......。今もリーダーに足を向けては寝られません。さて、今回の山行ですが、2日掛けて往復する予定の鹿島槍を1日に凝縮しての歩きは、結構身体に応えているようです。初日はまずまずの天候に恵まれ、剱岳・立山連峰や蓮華・針ノ木岳に代表される(?)後立山連峰南部の眺めは素晴らしく、縦走のだいご味を存分に味合わせてくれました。鹿島槍南峰への最後の上りは多少バテ気味でしたが、同行程を歩く登山仲間に励まされ、着いた頂上からの眺めは最高で、疲れを一掃してくれましたし......。特に、稜線を沸き立つように流れる雲は圧巻でした。
1日早めての下山日は、天気予報よりさらに早く悪くなり、横から吹き付ける氷雨の中を、多くの登山者と共に、熊に注意を払いつつ足早に、種池山荘での休憩もそこそこに扇沢へ。雨風の強い中、特に強風の稜線歩きは大層疲れました。が、車に乗れば、行くところはひとつ、温泉だ。後立山麓は下山後も素晴らしい。源泉かけ流しの温泉が目白押し。お陰様で、源泉かけ流し露天風呂を三つも梯子してしまいました。お疲れさまでした。熊の話は機会が有ればまたいつか......。
『追記』
後立山連峰/爺ケ岳付近で親子熊に出逢った記
【2025年8月4日 】
05:00 扇沢登山口(標高約1300m)出発。
09:50 種池~爺ケ岳南峰を経て爺ケ岳中峰(標高2670m)に到着。
09:55 中峰頂上を発ち、北峰とのコル(標高約2590m)~冷池方面へ向けて下り坂を歩き出す。
10:00頃、コル(鞍部とも言い、山と山の間の一番低い処)から上がってきた女登山者に「コルの辺りで、茂みの中でガサガサ音がして、熊が居るので気を付けて。」と声を掛けられる。
10:06頃、暫く様子を伺って周囲を見回していると、教えられた反対斜面(富山側)に熊を発見。
茂みの中に熊が姿を消したので、注意を払いながらコルを過ぎ北峰(標高2631m)の富山県側を迂回するトラバース路に進む。
10:10頃、登山路が大きく右に曲がり前方の見通しが効かないので、一度立ち止まり周囲を観察すると、進行方向右側斜面上に熊を発見。
距離にして5m~10m位だろうか?半身立ちした様子で此方を見下ろしている熊と思わず対面。
驚愕のあまり声も出ず、急ぎ数歩後ずさりした後は、振り返り急ぎ足でコルを過ぎ中峰方面へ後退。
何度か立ち止まり、低い茂みの中や登山路を動き回る(何かを食べているようなしぐさ)親子熊を観察するも立ち去る様子は無く、それどころか登山路へ出てきた親子熊は此方へ此方へと.....。
その度毎に我々も退散し、遂には中峰直下の分岐点まで後退し、少し距離を置いて暫し観察することに。
10:16頃、予想に反して、どんどんと此方へ上ってくる親子熊に恐れをなし、観察&撮影を中断し更に後退。
10:36頃、登山路を挟んで上へ下へと、何かを食べる様な?親子で遊んでいる様な?様子を暫し観察。
この頃は、此方に近づいてくるような素振りも様子もなくなり、距離的にも安心感があり、中には「子熊ちゃん可愛い!」などと言う後続の登山者も。
そうこうしている内に、熊は登山路から離れ中峰頂上方面へと姿を消し、ちょうどタイミングよく後続の登山者が通り掛り、勇気有るというか?恐れを知らないというか?熊が居るであろう斜面の下を走り去って行く。
その恐れを知らない若者に触発され、コルから登ってくる数人の登山者が、熊が居るであろうと思われる付近を通過し、我々を交わし中峰方面へと.....・
続いて、我々も安心し、コル方面へ進むことに。が、やっぱり、居るであろうと思っていた付近で親子熊を発見。距離にして10m以上はあったと思われるが、やはり怖いので急ぎ足で遠ざかる。
この時、熊は何かを食べるのに集中しているのか?此方には見向きもせず、全くの無関心風。
後は、遣って来る登山者に熊情報を伝えつつ、早く遠ざかりたいとの思いと、遅れを取り戻すべく足早に歩き、予定から1時間ほどの遅れで冷池山荘に到着。
【2025年8月5日】
早朝に冷池山荘を出発し午前7時ころに爺ケ岳(前日熊に出逢った付近)を、多くの登山者と通過したが、強風と氷雨の影響か??熊とは遭遇せず。
*教訓では無いが、今回熊と出逢って思った事と執った行動。
①突然に熊と出逢ってもびっくりして大声を上げないで!と云われるが、私は驚愕のあまり声も出なかった。
②もし出逢ったら静かに後ずさりして遠ざかる事と云われてるが、その教えを守り数歩(多分1~2歩)後ずさりしたが、後は恐怖のあまり背中を向けて足早に退散。
登山路は、急峻で路面状況も悪いので、後ずさりは大変困難だし、一面危険。
③熊鈴を鳴らしたり大声で話したりして、早くから人間の存在を熊に知らしめて遠ざける事も有効だ!と聞いていたが、どちらも熊は完全に無視。人が通りがかろうとどうしようと熊はわが物顔で自由自在。
結論として、熊が無視するように此方も熊を無視して静かに通り過ぎる事!!山荘スタッフに教えられたが、それしかないのでは???
でも、今回の北海道のヒグマが登山者を襲った事件は?????
フォトギャラリー:31枚
装備・携行品
| シャツ | アンダーウェア | ソフトシェル・ウインドシェル | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 |
| レインウェア | 登山靴 | バックパック | サブザック | スタッフバック | 水筒・テルモス |
| ヘッドランプ | 予備電池 | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス |
| 着替え | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ |
| 登山計画書(控え) | ナイフ | 修理用具 | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 |
| 虫除け | 熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ |
| トレッキングポール | GPS機器 | ライター | カップ | ||
| 【その他】 エマージェンシーシート、インナーシーツ | |||||



































