行程・コース
天候
初日唐松岳頂上山荘までは曇り、夕方から雨 2日目未明から早朝雷雨、のち終日雨時より強し 3日目晴時々曇り
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
長野自動車道長野インターから国道19号経由白馬長野道路で白馬村
八方第三駐車場利用
下山後はアルプス平からタクシー2000円(アルプス平から八方バスターミナルへは花三昧バスが運行されてます)
この登山記録の行程
【1日目】
八方池山荘(07:30)・・・第三ケルン(08:20)・・・丸山(10:30)・・・唐松岳頂上山荘[休憩 120分](11:30)・・・唐松岳[休憩 20分](15:20)・・・唐松岳頂上山荘(16:00)
【2日目】
唐松岳頂上山荘(07:00)・・・最低鞍部[休憩 10分](08:00)・・・五竜山荘[休憩 10分](09:40)
【3日目】
五竜山荘(04:30)・・・五竜山荘[休憩 60分](04:50)・・・五竜山荘[休憩 30分](06:00)・・・五竜岳[休憩 30分](07:30)・・・五竜山荘[休憩 120分](08:30)・・・大遠見山[休憩 10分]・・・小遠見山・・・地蔵ノ頭[休憩 10分]・・・アルプス平駅(15:20)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
初日
八方尾根は数多くの高山植物が咲き人気のハイキングコース。登山道も良く整備してあって安心です。北アルプス入門の山として八方尾根から登る唐松岳はうってつけだと思います。
見どころは八方池、北アルプスを代表する景色のひとつだと思います。今回は不安定な天候で、その美しい景観は今一つでした。
八方池を過ぎるとダケカンバの樹林帯に入ります。八方尾根特有の逆転現象で高山植物帯の上に樹林帯があります。このあたりからは通常の山道で幾分険しくなりますが難しくありません。小一時間ほどで扇雪渓です。ひんやりした空気で暑くなった体をクールダウンしてもうひと登り。丸山ケルンを過ぎれば僅かで唐松岳頂上山荘に到着です。
山荘の前からは晴れていれば剱岳などの立山連峰が望めるようですが天候は下り坂傾向で眺望は無し。スマホアプリの雷アラートも雷雲の接近を通知する警告。ここは無理せず唐松岳頂上山荘テン泊を決めました。キャンプ地は山荘前の通路を下って行き段々畑のようなテン場になっています。まだ午前中ということもあってテン場はガラガラ。山荘に近い上部をキープできました。
設営、昼食とこなして空模様を見ますが良くなる気配も無く唐松岳頂上に向かいました。案の定視界はゼロ。ひとまず登頂は果たしたといった感じです。
テン場に戻り夕食の後早めの就寝で明日に備えました。
2日目
未明、テントの外は雨。山頂でのご来光は絶望的になりました。それどころかゴロゴロと雷鳴が響き、段々近ずいてきます。稲光がフラッシュをたいたように不気味に光ります。酷いことになる前に一旦山荘に避難し様子をうかがいながらこの後の行動を検討しました。1時間程で雷雲は遠ざかり雨も止んで小康状態に入りました。このタイミングでテントを撤収、全てパッキングして更に情報収集。五竜方面から来た登山者にもルートの状態を聞き取るなどして縦走続行の決断をしました。
山荘を出ると直ぐに牛首と呼ばれる下りの難所に入ります。所々高度感のある岩場・鎖場が連続しますが落ち着いてしっかり足場を見つけていけば極端に難しい印象はありませんでした。この岩場・鎖場は大まかに第2段階まであって、その後フラットな尾根道に出ます。これを下って最低鞍部に至ります。ここからアップダウンを繰り返しながら徐々に高度を上げていきます。登り返しには難所は無く樹林帯やハイマツ帯を進みます。所々にお花畑があり心が和みます。こうして遠見尾根との分岐に至り五竜方面に進むと直ぐに山荘が見えてきます。
五竜山荘到着時は風雨共に強く山頂に向かう状況ではありませんでしたのでこの日の登頂は諦めテントの設営をして残った時間は濡れたカッパや衣服を乾かすことに当てました。通常テン泊の登山者が使える山荘の設備はトイレのみですので気温12℃湿度100%の環境で濡れた衣服をテント内で乾かすのは相当な難題でした。(当然着替えは持ってきてます。翌日の事を考慮すると使える衣服は多いに越したことはありませんので・・・)
3日目(最終日)
未明、雨も止み風も穏やかになっていました。身の回りの物とカメラだけもって山荘から15分程にある遠見尾根のピーク、白岳に行きました。ここはご来光と共に唐松岳からの縦走ルートが一望できるほか、五竜岳、鹿島槍の眺望も素晴らしい場所です。
うっすらと明るくなる空。同時に唐松岳のシルエットが浮かんできます。ほんの少し靄がかかってますが五竜岳・鹿島槍も見えてきました。ほぼ晴天。ようやく迎えた晴天。待ちに待った晴天です。
少し霞がかかったご来光でしたがこの2日間の事を想えば今の自分には2度とない最高のご来光でした。そして五竜岳山頂への期待を胸にいざ!
テン場に戻り装備を整え五竜岳山頂へ向かいます。稜線を進みいくつかの岩場を越えて核心部に至ります。若干浮いた岩もあり的確に見定めて足場・手がかりを探していきます。ここも慎重に登れば難易度としては難しくはありません。むしろうっかり!が危険です。鎖に頼りすぎてバランスを崩したりつかんだ岩が動いたり、一つ一つの動作を丁寧に行うことが重要だと感じました。
鹿島槍方面の分岐に着けば山頂は目と鼻の先です。そして無事登頂!山頂は360度の大パノラマが広がっていました。まず目に飛び込んだのは鹿島槍の向こうに見える槍ヶ岳。そして剱岳。唐松岳から延びる白馬三山と小蓮華の稜線、北アルプスの峰々が顔をそろえて迎えてくれました。遠くには南アルプスのシルエットも浮かんでいます。正に大展望です。
興奮冷めやらぬ中ですが20分程滞在して下山への道に入ります。来た道を戻りテントを撤収パッキングを済ませて簡単に朝食を摂り下山開始です。
遠見尾根を下りアルプス平へ向かいます。ご来光を拝した白岳を過ぎると岩場・鎖場が出てきます。ここは高度感は無いものの、あと一歩と言うところで足場がなかったり滑りやすかったり案外面倒な印象を持ちました。そして遠見尾根の特徴としてはアップダウンを繰り返すのと距離の長さです。膝への負担を考慮しながら大事に下っていきます。西遠見を過ぎると五竜岳方面には雲がかかりその雄姿は目にすることができなくなりました。あまり眺望の無い中、長い下りの道は精神的に堪えます。地図を片手に大遠見・中遠見・小遠見と目標を細切れにしてモチベーションを保ちました。下山開始から5時間ちょっとようやくアルプス平駅に着きテレキャビンに乗って山旅を〆ました。
今回は2度目となる後立山の縦走でした。天候の影響で色々辛い部分もありましたが持ち堪えて最後は感動の五竜岳登頂に至りました。決して100点満点の山行ではありませんでしたが素晴らしい体験をさせていただきました。感謝 感謝 感謝
フォトギャラリー:44枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 |
コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | 修理用具 |
健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 虫除け | ロールペーパー | 非常食 |
行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール | GPS機器 | ストーブ | 燃料 |
ライター | カップ | クッカー | カトラリー |
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