行程・コース
天候
晴れのち曇り
登山口へのアクセス
バス
その他:
JR高速バスで代々木10:30発 アサマ2000スキー場14:28着
出迎えの雪上車で高峰温泉へ
この登山記録の行程
車坂峠(中コースから)(09:25)・・・トーミの頭(10:35)[休憩 12分]・・・黒斑山(11:03)[休憩 27分]・・・トーミの頭(表コースへ)(11:43)・・・槍が鞘(12:00)・・・車坂峠(12:43)
参考 無雪期の標準コースタイム比0.8
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
今シーズン最初の雪遊びに、露天風呂が楽しめる高峰温泉を起点に浅間山の外輪山である黒斑山へ。うっすら雪化粧した浅間山、霧氷に覆われた樹木、北アルプスの展望に源泉掛け流しの温泉と盛りだくさん。積雪は20センチほどでトレースもつき、登山者の姿も時折すれ違う程度には多い。雪山初心者に格好の入門コースとされているが、大いに納得。
<登りは中コースから樹林帯を行く>
代々木発の直通高速バス(現在はバスタ新宿発)が午前10時半出発とゆっくりで、終点のアサマ2000スキー場には午後2時半到着。さらに宿迎えの雪上車を経て高峰温泉には午後3時前に到着。高峰温泉は登山客も受け入れてくれるが、立派な施設を備えた快適な旅館。時間も時間なので、初日は温泉宿の客としてゆっくり温泉と食事、宿の周辺の景色を楽しむと決め込む。
翌朝も宿の朝食は8時からとゆっくり。本日予定の行程もせいぜい4時間弱なので、宿泊した高峰温泉が出してくれる9時の雪上車で車坂峠の登山口まで送ってもらう(無料)。車坂峠からは積雪。登りには中コースをとり、樹林帯を進む。雪は乾いたパウダースノーで、踏みしめるとキュッキュッと小気味よい音がする。積雪は登山道で20センチ程度で、例年に比べてかなり少ないそうだ。トレースもつき、これなら初心者の私でも歩行に何らの不安がない状態。ダブルストックのみで高度を稼いだが、急斜面になると滑りやすい。適宜判断してチェーンスパイクか6本爪程度のアイゼンを装着するといいだろう。途中、展望が効く開けた場所があるが、振り返ると西に槍穂高から後立山連峰まで北アルプスが白く輝いていてテンションが高まる。
ガイドブックによっては、登りを表コース、下りに中コースを勧めているが、後述するように景色のことなどを考えると、今回出戻り登山者がとった順で、登りは中コース、下りは表コースがいいと思う。
<青空と霧氷のコントラスト、浅間山の展望>
標高2300m付近から稜線に近づくと木々には霧氷が付いて白く輝き気分も高揚する。曇りがちで強風という予報だったが、風は思ったより穏やかで青空も覗いている。外輪山の稜線に飛び出ると一気に展望が開け、青い空に霧氷に覆われた白い木々が映える。ひと登りでトーミの頭で、ここで浅間山が大きな姿を表す。ここは岩が露頭しているので展望が良く、北アルプスや富士山、近いところでは足元に妙義山などの展望が広がる。雪を纏った外輪山の姿も美しい。
ここで念のため6本爪アイゼンを装着。先ほどまでの斜面での小さなスリップもなく、確実に雪面を捉えられ、安心感が数倍増。黒斑山まで外輪山の稜線は両側とも木が立ち並んでいるので風の影響もある程度避けられ安心できるが、東側は切り立っているので注意。さらにひと登りで、黒斑山に到着。浅間山が正面で素晴らしいが、展望はトーミの頭の方が良いかな。ストーブでお湯を沸かしてコーヒーを飲みながら景色を楽しむ。
<下りは表コースで北アルプスなどの展望を楽しみながら>
外輪山の縁を逆に辿り、下りは表コースを行く。表コースも樹林帯だが、展望はこちらの方がよく、正面に高峰山や水ノ塔山、さらには北アルプスを臨みながらの楽しい下りだ。雪も踏み固められていて傾斜の強いところもあるが、6本爪アイゼンを付けていれば安心して出発点の車坂峠登山口まで下れる。アサマ2000スキー場まで雪上車の時間に合わせて歩き、宿に戻って帰りの高速バスがでる午後4時まで再び温泉をゆっくり楽しむ。二日もかけたのに、山歩きは4時間もない!してみると、今回は温泉のついでに雪山にちょこっと登ってきました、ということか!?
積雪量次第だろうが、悪天候を避け、軽アイゼンとダブルポール、防寒・防風装備をすれば、往復3時間程度で雪と浅間山、北アルプスの展望が雪山初心者でも楽しめるコースだ。
<高峰温泉に前泊>
ここは予約が必要な温泉旅館で山小屋ではない。だが、登山客も多く泊まっている。山小屋だと考えると、お値段は張る(一泊二食個室一人利用16000円)が、その分綺麗な畳の個室(トイレも各部屋にある)、こたつやTVまで完備、食べきれないほどの豪華な食事、野天風呂も含めた三つの源泉掛け流しの温泉も楽しめる。おまけにオーナーさんは、ある時は白衣を着て温泉の効能や入り方を実験も交えて面白おかしく説明してくれ、夜になれば本格的な天体望遠鏡で星空の観測会を開き、四季折々の花や動物のスライドも上映してくれる。ここは、浅間山に抱かれた豊かな自然を満喫できるところだが、それに加えてぼんやりしていると見過ごしがちな自然の楽しみ方を提案してくれる宿だ。スノーシューなどの無料貸し出し、自然鑑賞ツアーにも参加できる。マイカー利用なら日帰りもできるコースかもしれないが、その場合でも立ち寄って源泉掛け流しの温泉を楽しむといいだろう(立ち寄りの場合は内湯のみ入浴可)。
<装備、レイヤリングについての個人的備忘録>
冬山は装備やレイヤリングが夏山よりも難しい。
氷点下で強風との予報だったので、給水関連にはキャメルバック+保温チューブに水、保温ポットにお湯、ストーブを用意した。しかし、氷点下でも保温チューブのおかげかキャメルバックの凍結もなく、行動中はこれで給水。風も強くなかったので休憩時にはストーブでお湯を沸かし、結果的に今回は保温ポットの出番なし。しかし、強風で体感温度が下がるなど条件次第では保温ポットのお湯が役に立つ。重量はペナルティだが、省くのは難しいかな。
前回から投入した網シャツは、今回も威力を実感。風が弱かったこともあろうが、汗をかいても汗冷えを感じなかった。上半身は、ドライナミックメッシュ+メリノウールシャツ+山シャツ+サーマラップパーカ。下半身はメリノウールタイツ+夏山用パンツ+ロングゲイター。自分なりの冬の低山のレイヤリングはこれで決まりかな。レインウェアをアウター用に、フリースを重ね着に用意したが、今回は出番なし。ウールの手袋で十分で、オーバーグローブも出番なし。ネックゲイターも使わなかった。これらの装備は、今回の天候(晴れのち曇り、弱風、氷点下5度程度)では出番がなかったが、条件が悪くなる時の備えは必要と思われ、これらも省くのは難しく思う。
コース定数13.4
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