行程・コース
天候
晴れ時々曇り
登山口へのアクセス
バス
その他:
往路)屋久島交通・宮之浦港(12:50発)→合庁前 ※紀元杉行き接続、合庁前(13:26発)→紀元杉、
復路)屋久島交通・白谷雲水峡(14:10発)→宮之浦、
この登山記録の行程
【1日目】
紀元杉(14:35)・・・淀川登山口[休憩 10分](15:00)・・・淀川小屋(16:00)
【2日目】
淀川小屋(06:20)・・・花之江河[休憩 10分](07:41)・・・黒味分れ(08:06)・・・投石平[休憩 10分](08:42)・・・宮之浦岳[休憩 60分](10:35)・・・焼野三差路[休憩 10分](11:50)・・・永田岳[休憩 20分](12:30)・・・焼野三差路[休憩 10分](13:50)・・・平石展望台(14:00)・・・第2展望台(14:40)・・・新高塚小屋(15:16)
【3日目】
新高塚小屋(06:20)・・・高塚小屋(07:04)・・・縄文杉[休憩 30分](07:17)・・・ウィルソン株[休憩 30分](08:55)・・・大株歩道入口[休憩 10分](09:30)・・・楠川分れ[休憩 10分](10:33)・・・辻峠(11:30)・・・太鼓岩[休憩 30分](11:45)・・・辻峠[休憩 10分](12:25)・・・白谷小屋[休憩 10分](13:13)・・・白谷雲水峡登山口(14:03)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
【2016/8/6】 鹿児島山旅2016第二弾は薩南の開聞岳に続いて本命の宮之浦岳縦走。指宿港から高速船で宮之浦港に10時前到着。屋久島で紀元杉へ向かうバスは屋久島交通が1日2便しかない。宮之浦港入り口交差点に建つ屋久島環境文化村センターという施設に立ち寄り、屋久島の情報収集(バス時刻表やタクシー料金目安表、宮之浦マップなど入手可能)と装備品を購入。併せて施設展示とシアターを見学(大人520円)。屋久島の自然や文化を取り急ぎ掴むにはちょうど良い。シアターは20分程度ながら巨大スクリーンを使って阿部寛のナレーション。これから訪れる屋久島の紹介をしてくれて気分を最大に盛り上げてくれる。
昼前後に激しい雷雨があったものの、バスに乗る頃には止んで幸先の良い山行スタート。屋久島交通宮之浦港からのバスは合庁前で紀元杉ゆきに接続しており、遅れても待っていてくれるので安心。安房港で自分たち以外に1名を乗せ時刻通りに紀元杉到着。しばらく舗装された林道を歩いて淀川登山口へ。ちなみにバスは紀元杉が終点だが、タクシーは淀川登山口まで行ってくれる。淀川小屋は60名程度が泊まれる避難小屋。トイレは離れになっているので、小屋は臭いが無くとても綺麗。この日、淀川小屋の宿泊は10名程度しかおらず広々と利用。文化村センターの観光案内ブースで聞いた話では、今年2016年は屋久島を訪れる観光客がずいぶん少ないらしい。いざという時にテント泊を覚悟して準備してきたテントだが、結局、この先使うことはなかった。夕方、雨がポツポツ降る時もあったが、おおむね曇り。気温は18度くらいか、涼しくて過ごし易い。薄手のダウンを着込む人も。湿気が多く、汗でぬれたズボンやタオルは乾かない。小屋はロフト構造になっていて、自分たちは1階にシュラフを広げた。夜中にネズミが出たようだが被害には合わず。湿気が強いので2階に寝た方がよい。
【2016/8/7】 宮之浦岳縦走は長丁場になるので、同宿した登山者はみな早起きだ。4時頃に起きだして朝食準備、ほとんどの人が5時半ころには出発。自分らはもたついて6:20頃の出発で一番最後。空はまだ曇りだがガスはなく、高盤岳(通称、トーフ岩)がよく見えた。小花之江河や花之江河は泥炭層の高層湿原で、この季節花は無いものの標高1600mの貴重な自然環境を目の当たりに。屋久島では水場の標識はない。地図にあるマークを頼りにあとは小屋やトイレが上流にない場所を地形で判断する。水場が多いので水筒は500mlのペットボトルで間に合うだろう。
当初計画していた黒味岳はガスで展望が利かないためスキップ。投石平の岩屋は登山道をそれて数m奥へ入ったところにある。花之江河から行く場合、傾いた道標を左手に見て岩場を登るようにして進むのが正解。道標を右手に見て平坦な道を岩屋まで行くと行きどまりになるので要注意。
翁岳の携帯トイレブースで用を足す。携帯トイレブースは概して綺麗だ。天窓が付いているので中は明るくなんと言っても臭いが無い。小屋などに設置されている常設トイレは蓄積型で臭いがひどいのだ。携帯トイレがもっと普及するといいと思う。
宮之浦岳山頂には10時半頃到着。この頃には空が晴れてきて、口之永良部島や竹島、硫黄島などがよく見えた。山頂には自分たちを入れて5名程度。東からの風があったが半袖でまったく寒くない。昼寝でもしたくなるような陽気だ。
下山は真っすぐ新高塚小屋に向かう計画だが、天気が良いのと時間に余裕があることから、永田岳に足を延ばすことにした。焼野三叉路でザックをデポして貴重品だけを持参して向かった。コースタイム70分だったが40分程度で永田岳山頂。宮之浦歩道と違って歩く人が少ないらしく、所々ヤクザサが登山道を隠すくらい茂っている。しかも降雨による水流が登山道を人の胸くらいまで深く抉っていて注意しながら歩かないと落ちて危ない。永田岳山頂近くは急登となり、特に山頂直下は一枚岩の花崗岩の斜面を這うように登る。ロープがついているものの高度感があってかなり怖い。山頂の標識は訪れる人も少ないせいかボロボロで整備されていない印象。天気が良く永田方面の部落や障子岳の岩峰が良く見えた。永田岳頂上はドコモのスマホが電波を受信する。
再びヤクザサの原っぱを通って焼野三叉路へ戻ったのが出発から2時間後。ヤクシカにも出会って15時過ぎに新高塚小屋に到着。新高塚小屋はロフト構造2階建てで定員60名程度だが、この日泊まったのは7名程度と少ない。熊本地震があったのとRIOオリンピックが重なったことが影響しているのかもしれない。小屋横のテント用木製デッキは広々としているが、一部窪んでいて水平になっていないエリアがある。トイレは離れになっていて小屋は臭いが無く快適そのものだ。
【2016/8/8】 いよいよ今回の山旅のクライマックス。新高塚小屋を6:20出発。縄文杉を目指して降る。途中、高塚小屋はログハウス風ロフト構造2階建てに新しくなっていた。ブロック組みでジメジメと汚い印象を持っていたが近年建て替えられらしい。収容人数は20名程度で少ないがこちらも快適そう。ただし水場は縄文杉まで降りて行く必要があり遠いのが難点。
縄文杉はデッキから眺める格好。少し遠いのでその巨大さを実感するには少し想像力を発揮する必要があるだろう。7時台前半の縄文杉デッキには自分たちと同宿した単独行の計3名のみ。デッキに胡坐をかいてゆっくりと縄文杉と対峙できるのは、やはり小屋泊まりした人の特権だ。
さらに降りウイルソン株に着く9時頃には早朝から登ってきた人たちも居て、株の中に入って写真を撮るのに10人ほどの順番待ちができていた。それでもせっかくなので並んでガイドブックで馴染みのハート形の写真を撮って記念とした。ここから大株歩道入口まで縄文杉を目指すツアー登山一行のピークと重なり、すれ違うのに少し待つ場面が増えた。ガイドさんがよく心得ていて、ここで待ってとか先にどうぞとかうまく誘導してくれるので助かる。ツアー登山の人たちは多くが軽装で中には雪駄履きの人もいてちょっとびっくり。いくら何でもとは思う。
楠川分かれまではトロッコの軌道を歩く。枕木を板で渡してあるのでとても歩きやすい。延々続く単調な軌道を歩くので精神的には却ってつらいかも。楠川分かれから辻峠までは緑の濃い森の中を登っていく。辻の岩屋に水場があるのでここで水を汲んでおくと、この先の太鼓岩までの急登で助かる。太鼓岩は往復になるので、辻峠でザックをデポして登るのが良い。太鼓岩は観光スポットになっていて、ツアーご一行が入れ代わり立ち代わりやってくる。花之江河登山道から宮之浦歩道のスカイラインが見渡せる絶好の展望地とあって、人の途絶えることが無い。
白谷小屋はトイレが小屋の内部にあるので臭い中で寝ることになる。なんと言ってもこれがつらいだろう。ロフト構造の部屋もあるが、圧倒的に1階のエリアが多くを占め、宿泊者数が多いときはネズミや湿気との闘いが必須だ。ここには携帯トイレブースが設置されているが、見てきた中では一番ボロかった。
白谷雲水峡は宮之浦からバスで30分程度と近いせいか観光客が多い。帰りのバスも臨時便がこの時期17時位まであって、紀元杉とは桁違いの人出だ。ここで使用済みの携帯トイレを回収ボックスへ投入し、14:10のバスで宮之浦へと向かった。ちなみに安房方面に宿をとる場合、小原町というバス停で安房行のバスに乗り換えると効率がよい。宮之浦まで行くと安房行のバスが小原町に戻る格好になるので。
この日の晩は宮之浦の素泊まり民宿で一泊。バスで宮之浦から10分くらいの楠川温泉は、一人300円で湯之川温泉(38)というバス停で下車するのが近い。夜は“潮騒”というお店で食事。そこそこ広い店内だが17時の開店と同時にすぐに満席になる人気のお店だ。18時半頃に行ったら4名の待ち行列があった。翌朝は“木村屋”というパン屋さん。9時開店なので先に観光センターでお土産を買ってからパンを買って遅めの朝食。宮之浦港10:45発の高速船で帰路に就き、後ろ髪をひかれつつも鹿児島山旅2016を無事に終えることができました。
海も山もあって、人とのふれあい深い屋久島。いずれまた訪れたい。道中お会いした方々に感謝します。
フォトギャラリー:15枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア | 登山靴 |
バックパック | スタッフバック | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル | 帽子 |
サングラス | 着替え | 地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 |
カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 |
虫除け | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール |
ストーブ | 燃料 | ライター | カップ | クッカー | カトラリー |
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