[山の映画を観よう]山岳ヒューマンドキュメンタリー映画『MERU/メルー』(2016年12月公開)

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こんな時だから、山の映画を観よう! 2016年12月に封切られた山岳ドキュメンタリー映画『MERU』は、ヒマラヤ山脈メルー中央峰にそびえる難攻不落の直登ダイレクトルートに、過去の失敗や葛藤を乗り越え、3人の一流クライマーが立ち向かっていくという山岳ヒューマン・ドキュメンタリー映画だ。

現在、amazon prime video や Netflix などの動画配信サービスで配信中。ぜひこの機会に、山岳映画の時間を過ごしてみてはいかがだろうか。

以下は、2016年試写会が開催されたときのレポートの再掲載。予告編動画、未公開動画もあるのでぜひ参考に。

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 かくも過酷な登攀に、人が魅せられるのはなぜか――。

 インド・ヒマラヤの峻峰メルー(6250m)のシャークスフィン初登頂をめぐる物語は、ふだんうかがい知ることのできない、トップクライマーらの行動、思考、葛藤、苦悩などを丹念に描き出す。単なる山岳映画ではない、山に人生を捧げる者たちの内面に迫る物語は、観る者に一途に生きることの意味を静かに問うてくる。

 大晦日の日本公開に先駆けて行なわれた都内の特別プレミア試写で、監督のジミー・チンは語った。「この作品はまず一般の人に伝わるものにしようと思いました。なぜ山に登るのか。一方で、山に登る人にも〈本物〉と言われるものにしたかった」
 本作はアメリカ・サンダンス映画祭(2015年)の観客賞を受賞したことで話題だが、じつは3度目の挑戦だったという。「2度却下された後での受賞。これはシャークスフィン登頂と同じぐらいの喜びでした」。

 プレミア試写には、4度の遠征を率いて日本人として初めてメルー峰に立った馬目弘仁氏も駆け付けた。クライマーとして最も大切なものは何かという問いに、「(映画のモチーフにもなっている)チームメイトやパートナーシップ、つまりいい仲間がいてこそ登れる」と作品に大きな共感を寄せた。

 映画『MERU/メルー』は、いよいよ12月31日(土)に封切りとなる。

(『山と溪谷』編集部 大畑 貴美子)


ジミー・チン、馬目弘仁の両氏。共にTHE NORTH FACEのアスリート

 

■映画情報

『MERU/メルー』
http://meru-movie.jp/

出演: コンラッド・アンカー/ジミー・チン/レナン・オズターク/ジョン・クラカワー/ジェニー・ロウ・アンカー/ジェレミー・ジョーンズほか
監督: ジミー・チン/エリザベス・C・バサヒリィ
製作: エリザベス・C・バサヒリィ/ジミー・チン/シャノン・アースリッジ
撮影: レナン・オズターク/ジミー・チン
編集: ボブ・アイゼンハート a.c.e 音楽:J・ラルフ
配給: ピクチャーズデプト
(C)2015 Meru Films LLC All Rights Reserved.
90分/16:9/DCP/5.1ch/英語・日本語字幕/カラー/アメリカ映画/ドキュメンタリー

 

■『MERU/メルー』関連動画

予告編
https://youtu.be/i5w5bFXB2TQ
未公開特別映像
https://youtu.be/D2JqRa31LEw
ジミー・チン特別インタビュー映像
https://youtu.be/nBlQbaMOflI

 

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