西穂高岳 | 西穂山荘

東西南北すべてを覆う大雲海。一年のうちでも滅多にない素晴らしい天気となりました

真っ白に雪化粧した山並みの美しさはまばゆいばかりです (2010.03.30 西穂山荘 )
真っ白に雪化粧した山並みの美しさはまばゆいばかりです (2010.03.30 西穂山荘 )
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天気・気温

03/08(月) 快晴。最低気温-6.9℃、最高3.4℃。日の出6:10頃、日の入17:50頃。
松本市の天気予報
明日
25℃
7℃
明後日
28℃
8℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 16:00発表
高山市の天気予報
明日
晴時々曇
26℃
8℃
明後日
30℃
8℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 16:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

日曜は気温が高く重たい雪が降りましたが、朝方こそやや雲があったものの、標高2000m付近より上は雲海の上で快晴となりました。下には東西南北すべてを覆う大雲海と、一年のうちでも滅多にない素晴らしい天気となりました。
西穂から焼岳に通じる稜線の西側(岐阜県側)に雲海が見られることはよくありますが、長野県側まで全てが覆われることはなかなかありません。登ってきたお客さんは、「ロープウェイに乗る前は天気が悪いと思っていたので、雲の上がまさかこれほどの天気とは思わなかった」と驚いていました。この雲海は日の出から日の入りまで一日中続きました。
最低気温は昨日までに比べるとだいぶ下がりましたが、日中は日差しが強かったため、山荘付近では気温以上に暖かく感じました。
山荘から上の稜線は、丸山から少し上までは雪が腐り、アイゼンだんごができるくらいでしたが、独標付近より西穂山頂までの雪面はかなり堅かったようです。天気が良かったため、上から見ると沢筋のいたる所で雪崩が起きていました。
現在は山荘から綺麗な日の出と日の入りを見ることができます。晴れた日の夜には素晴らしい星空が広がります。

登山道の状況

西穂山荘~ロープウェイ間は現在冬期ルートとなっており、赤布や看板等の目印が付いていますが、天候によっては不明瞭なこともあります。
山荘から丸山までは、尾根上に出るまでは雪が深く、尾根の上はアイゼンがないと非常に滑りやすい硬い雪面となります。独標手前までは丸山付近と同じような状況が続きますが、独標手前の岩稜帯は強い風で雪が飛ばされて岩の露出も多く、氷あり雪ありのミックス状態です。
多量の降雪後に気温が急上昇しており、北アルプスへ入山する登山者の皆様は表層雪崩に十分注意が必要です。正規のルートを外れて歩いたり、沢筋へ入ったりしないようにしましょう。
登山道の雪の状況等は気象条件によって大きく変化する時があります。ロープウェイから西穂山荘までの登山道でも、アイゼン不要で登りやすい時、アイゼンをしっかり効かせてないと滑りやすい時、カンジキやスノーシューが必要な雪の深い時など様々です。

登山装備

本格的な冬山シーズンに入っておりますので、しっかりと冬山装備を整えて入山してください。状況に応じた装備が必要となりますので、服装や装備をしっかり整えて本格的な冬山装備でお越し下さい。
入山時に必要ないからといって、ワカンやスノーシューを山麓に置いてきてしまい、宿泊した夜に大量の降雪があったために、下山の際に困難を極めるといった事例もよく見られます。ワカンまたはスノーシューと、アイゼンの両方を持参するのが基本です。
丸山から上の稜線上は強風が吹いていることが多いため、防風対策も必要です。顔や手足の凍傷に注意しましょう。
日差しの強い日は雪からの照り返しも強く、サングラスなどで目を守ることも必要になってきます。ストックはあると便利です。

注意点

週末は混雑状況次第で喫茶・売店営業時間を変更する場合があります。詳しくは山荘現地にてお問い合わせ下さい。登山者の皆様は直前の気象情報をよく御確認の上、安全に十分配慮して行動してください。
また、車でお越しの方は雪対策をお忘れなく、お願いします。

お知らせ

西穂山荘は北アルプスの稜線で唯一通年営業している山小屋です。なお、冬期間は水の確保が困難なため、飲料水はペットボトルで有料販売となります。

昨年の今頃の様子は?

新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23

融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30

GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07

天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14

西穂山荘周辺の過去の様子

西穂山荘

電話番号:
連絡先住所:
長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所

地図で見る
http://www.nishiho.com/

施設の詳細を見る

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 穂高連峰の南端にあり、さらに南へ続く稜線は焼岳に至る。東側は上高地の谷を隔てて霞沢岳と向かい合い、西側は蒲田川の新穂高温泉を挟んで笠ヶ岳がすばらしい。  標高は3000mを切っているが、岩稜、お花畑、ハイマツと、高山帯の要素がそろっているので、北アルプスの入門コースとして人気がある。  この山から奥穂高岳への岩稜は北アルプスでも最も難しいコースで、初縦走は大正元年(1912)、鵜殿正雄が行っている。同じ年、辻村伊助は『スウイス日記』の中で「神河内ならぬ上高地は不快な所である」とその俗化を嘆いている。とはいえ昭和45年(1970)に新穂高温泉から千石尾根にロープウェイが架かり、登山が容易になった現在の山の賑わいと比べようもあるまい。  昭和42年(1967)には西穂高岳・独標で松本深志高校の生徒11人が落雷遭難を起こしている。低くても登りやすくても、アルプスは危険と紙一重の山なのである。  千石尾根が主稜線に突き上げた森林限界に西穂山荘が建っている。  登山道は上高地から所要6時間30分。新穂高温泉からは、ロープウェイ終点から歩いて西穂山荘、独標経由所要3時間30分。

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