西穂山荘周辺を囲む霞沢岳・乗鞍岳・焼岳そして笠ヶ岳と、山荘前からも望めるダイナミックな山容が見事です。
天気・気温
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
山荘周辺で290cmの積雪量がありますが、稜線の風当たりが強い部分と吹き溜まりとでは積雪量は大きく異なります。ゴールデンウィークが近付き、やっと暖かくなってきそうですが、山の上では連休明けまで雪が降ることがあります。ここ最近は寒暖の差が激しく、ロープウェイ側登山道、及び、西穂山頂までの稜線では雪面状態が大きく変化しています。
好天時は、丸山付近ではお弁当を広げたくなるほどの春を思わせる陽気で、稜線の硬い雪も随分と減ってきましたが、残っている部分は相変わらず氷になっている部分も多く、岩場が多くなってきた雪と岩のミックス状態です。また、風が強い日は体感温度が低くなるため、しっかりとした防風対策が必要です。
西穂山荘周辺を囲む、霞沢岳・乗鞍岳・焼岳そして笠ヶ岳と、山荘前からも望めるダイナミックな山容が見事で、晴れた日の夜には素晴らしい星空が広がります。
樹林帯の中は残雪が多く、岩が露出いている場所はありませんが、雪面の硬いところが多く、今のところアイゼンを装着した方が安全です。
登山道の状況
西穂山荘~ロープウェイ間の登山道は、積雪はまだ200cm以上あります。雪面の状態は気温次第です。アイゼンは8本爪以上の方が良いかと思いますが、丸山より上へ行かない場合は軽アイゼンを使われる方もいます。暖かくなると足をとられて歩きにくい日もありますし、雨がたくさん降るとトレースがわかりにくくなる場合もあります。目印の竹の棒や赤いリボンを多めに設置してありますが、気をつけてください。
上高地~西穂山荘間の登山道は、上高地に近いところの雪はだいぶ融けましたが、まだ3分の1以上は深い雪に覆われています。迷い沢付近は残雪期にはルートが分かりにくくなるため、よく確認してから通行してください。
西穂山荘~丸山まで登る場合、今のところ最低でも軽アイゼン程度は必要です。丸山では360度の大パノラマが広がります。雄大な北アルプスの山並みだけでなく、眼下には上高地の風景が広がり、雪化粧した焼岳・乗鞍岳の他、八ヶ岳や加賀の白山まで望むことができます。アイゼンでハイマツを傷つけないように注意しましょう。
丸山から独標までは石やハイマツが露出している部分がやや多くなってきましたが、もう少し雪が融けるまでは雪のある部分を歩くことになりますので、今暫くアイゼン・ピッケルが必要となります。独標手前までは広い尾根の上を歩きます。上りがずっと続くので、自分のペースで休みながら登りましょう。独標への最後の岩場は距離は短いものの、十分な注意が必要です。稜線へ出ると風が強いので、ヤッケやカッパを準備するなど、防風対策に気を配りましょう。
独標~西穂高岳山頂の登山道は、雪と岩がミックスされた厳しく痩せた稜線が続きます。氷がはっている場所もあり、気象の変化に伴い雪の状態も変わるので、難しさは日によって異なります。4月26日現在は、硬く凍った所と柔らかい所が混在しており、気を抜くと滑落の危険があります。この時期としては非常に厳しい状況となっていますので、独標より上へ登られる方は十分に注意してください。ピラミッドピーク手前の雪壁は午後に気温が上昇すると雪が腐り、足元が崩れやすくなります。
西穂高岳山頂~奥穂高岳は、夏でもエキスパート向けのコースなので、この時期はまだ相当の熟練者でなければ立ち入るべきではありません。
西穂山荘~焼岳は、土地勘のある方でなければ積雪期は迷いやすくなります。もう少し雪が融けてからの方が良いです。
■ゴールデンウィーク中の登山について
いよいよ山のシーズンも幕開けとなります。ゴールデンウィークの西穂高は例年それほどの混雑はありません。西穂山荘は通年で営業しているため、3月頃の雪の多い時期に登られるお客様が多く、ここ数年ゴールデンウィークの西穂はのんびりしているのが魅力ですので、天候に恵まれれば、日向ぼっこや雪遊び等で、日頃とは違った山遊びが楽しめます。
丸山より上部の稜線の積雪状況は年によって異なります。残雪が少ない年は独標くらいまでならルート上の雪はほとんど融け、夏の道がすっかり出ている事もあります。残雪が多い年では独標までの斜面は雪に覆われて、冬に近い状態となります。年によって変化が大きいため、登山直前の状況を基に装備を整える必要があります。
山荘から下の樹林帯には例年2メートル以上の積雪があるため、ロープウェイから登る場合も、上高地から登る場合も、スパッツ・ストック・軽アイゼン等の雪に対する装備が必要となります。
独標を超えて山頂方面へ行かれる方は、まだまだアイゼン・ピッケル等の冬山装備をご用意ください。
ゴールデンウィーク前後は一気に融雪が進むため、雪の状況の変化が最も大きな時期となります。一日ごとに山の様子は変わっていきますので、山行の前に状況をよく確認したうえでお越し下さい。
登山装備
北アルプスではゴールデンウィークくらいまでは雪が降る可能性がありますので、まだまだ冬の装備が必要です。天候の良い日でも稜線に出ると飛騨側から冷たい風が吹いていますので、防風対策もお願いします。
また、日差しがだいぶ強くなってきましたので、雪からの照り返しから目を守るため、必ずサングラスが必要になります。
注意点
登山者の皆様は直前の気象情報をよく御確認の上、安全に十分配慮して行動してください。天気予報を見る場合は、岐阜県飛騨地方や富山県、長野県北部の予報などを参考にするとよいでしょう。
また、車でお越しの方は雪対策をお忘れなく、お願いします。
お知らせ
西穂山荘は北アルプスの稜線で唯一通年営業している山小屋です。
作業中や電話線が不調の際、現地の電話は通じないときがありますが、無休で営業しております(現地TEL0263-95-2506)。登山シーズン中は早い時期から個室が満室となってしまう日もありますので、お早めにご予約ください。
レストハウスの食事メニュー(お酒やおつまみ類を除く)を御注文いただけるのは、夕方4時頃までとなっておりますので御注意ください。冬期間は水の確保が困難なため、飲料水はペットボトルで有料販売となります。
昨年の今頃の様子は?
新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23
融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30
GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07
天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14
西穂山荘周辺の過去の様子
西穂山荘
- 電話番号:
- 連絡先住所:
- 長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所