西穂高岳 | 西穂山荘

気温が上がり、沢筋では雪崩に警戒が必要です。なるべく正規のルートから外れた場所を歩かないように

まだ周囲には約100cmの積雪 (2010.05.31 西穂山荘 )
まだ周囲には約100cmの積雪 (2010.05.31 西穂山荘 )
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天気・気温

05/03(月) 最低気温-0.9℃、最高+7.9℃。日の出4:55頃、日の入18:40頃。
松本市の天気予報
明日
25℃
7℃
明後日
28℃
8℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 18:00発表
高山市の天気予報
明日
晴時々曇
26℃
8℃
明後日
30℃
8℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

今年のゴールデンウィークはこれまでになく天候に恵まれました。5/1からずっと良い天気が続いています。穏やかで抜けるような青空が広がっています。昨日より気温が上がりはじめ、今日は正午現在で+7.9℃と非常に暖かくなりました。
明日以降も気温の高い日が続きそうですので、沢筋では雪崩に警戒が必要です。なるべく正規のルートから外れた場所を歩かないようにしましょう。
積雪は山荘周辺で260cm程度です。

登山道の状況

山荘から下の樹林帯には200cm以上の積雪があります。ロープウェイから登る場合も、上高地から登る場合も、スパッツ・ストック・アイゼンなどの雪に対する装備が必要となります。日陰は雪面の固いところもあるので、アイゼンは8本爪以上の方が良いでしょう。暖かくなると足をとられて歩きにくい日もあります。雨がたくさん降るとトレースがわかりにくくなる場合もありますが、冬の間に目印の竹の棒や赤いリボンを多めに設置してあります。

山荘から独標までのルートは、朝方の雪面が硬い状態の時は非常に快適に登れます。独標の最後の登りはほとんど岩の上を歩きますが、雪の残っている部分は硬く凍っているため注意が必要です。独標~山頂間は凍っている箇所もまだまだ多く、装備はもちろん、雪山の経験が充分ある方が対象となります。

独標~西穂高岳山頂は、雪と岩がミックスされた厳しく痩せた稜線が続きます。氷がはっている場所もあり、気象の変化に伴い雪の状態も変わるので、難しさは日によって異なります。4/26の状況では、硬く凍った所と柔らかい所が混在しており、気を抜くと滑落の危険があります。この時期としては非常に厳しい状況となっていますので、独標より上へ登られる方は十分に注意してください。ピラミッドピーク手前の雪壁は午後に気温が上昇すると雪が腐り、足元が崩れやすくなります。

上高地側のルートは何人かの方が通行していますが、標識などは多くありません。初めて通る方は迷わないように注意が必要です。中間地点の中尾根から下は、だいぶ雪も融けてきました。

焼岳方面はまだ積雪が多く、登山者はわずかです。視界の悪い日は迷いやすくなるので注意してください。

登山装備

まだまだ冬の装備が必要です。天候の良い日でも稜線に出ると飛騨側から冷たい風が吹いていますので、防風対策もお願いします。
また、日差しがだいぶ強くなってきましたので、雪からの照り返しから目を守るため、必ずサングラスが必要になります。

注意点

登山者の皆様は直前の気象情報をよく御確認の上、安全に十分配慮して行動してください。天気予報を見る場合は、岐阜県飛騨地方や富山県、長野県北部の予報などを参考にするとよいでしょう。
また、車でお越しの方は雪対策をお忘れなく、お願いします。

お知らせ

西穂山荘は北アルプスの稜線で唯一通年営業している山小屋です。
作業中や電話線が不調の際、現地の電話は通じないときがありますが、無休で営業しております(現地TEL0263-95-2506)。登山シーズン中は早い時期から個室が満室となってしまう日もありますので、お早めにご予約ください。
レストハウスの食事メニュー(お酒やおつまみ類を除く)を御注文いただけるのは、夕方4時頃までとなっておりますので御注意ください。冬期間は水の確保が困難なため、飲料水はペットボトルで有料販売となります。

昨年の今頃の様子は?

新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23

融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30

GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07

天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14

西穂山荘周辺の過去の様子

西穂山荘

電話番号:
連絡先住所:
長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所

地図で見る
http://www.nishiho.com/

施設の詳細を見る

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 穂高連峰の南端にあり、さらに南へ続く稜線は焼岳に至る。東側は上高地の谷を隔てて霞沢岳と向かい合い、西側は蒲田川の新穂高温泉を挟んで笠ヶ岳がすばらしい。  標高は3000mを切っているが、岩稜、お花畑、ハイマツと、高山帯の要素がそろっているので、北アルプスの入門コースとして人気がある。  この山から奥穂高岳への岩稜は北アルプスでも最も難しいコースで、初縦走は大正元年(1912)、鵜殿正雄が行っている。同じ年、辻村伊助は『スウイス日記』の中で「神河内ならぬ上高地は不快な所である」とその俗化を嘆いている。とはいえ昭和45年(1970)に新穂高温泉から千石尾根にロープウェイが架かり、登山が容易になった現在の山の賑わいと比べようもあるまい。  昭和42年(1967)には西穂高岳・独標で松本深志高校の生徒11人が落雷遭難を起こしている。低くても登りやすくても、アルプスは危険と紙一重の山なのである。  千石尾根が主稜線に突き上げた森林限界に西穂山荘が建っている。  登山道は上高地から所要6時間30分。新穂高温泉からは、ロープウェイ終点から歩いて西穂山荘、独標経由所要3時間30分。

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