山荘から独標までのルートの雪はだいぶ融けました。独標までなら、もう少しでアイゼンは不要になりそう

天気・気温

山と周辺の状況

現在は積雪は山荘周辺で210cm程度です。本日は朝方はまだ天気が良かったのですが、次第に崩れて夕方には吹雪となり、山荘周辺も見る見るうちに真っ白な雪景色となりました。
なお、天気が良く気温が上がる日は沢筋では雪崩に警戒が必要です。なるべく正規のルートから外れた場所を歩かないようにしましょう。

登山道の状況

本日（5/10）新穂高側の登山道を往復してみましたが、山荘前は比較的柔らかかった雪も飛騨側の日陰の部分は非常に固い雪面でした。雪は新穂高ロープウェイの頂上駅までしっかりと残っています。殆どの登山者がアイゼンを使っていました。お昼ごろに登り返す頃には朝に比べるとだいぶ緩んできて登山靴を蹴り込みながら登るのに丁度良い雪となっていましたが、相変わらず固い雪面も残っている状態でした。
雨がたくさん降るとトレースがわかりにくくなる場合もありますが、冬の間に目印の竹の棒や赤いリボンを多めに設置してあります。

山荘から独標までのルートの雪はだいぶ融けました。山荘から独標までなら、もう少しでアイゼンは不要になりそうです。独標の最後の登りはほとんど岩の上を歩きますが、雪の残っている部分は固く凍っているため注意が必要です。
独標～山頂間は凍っている箇所もまだまだ多く、装備はもちろん、雪山の経験が充分にある方のみが対象となります。

上高地側のルートは何人かが通行していますが、標識などは多くありません。初めて通る方は迷わないように注意が必要です。夏道沿いの山荘から焼岳分岐までの急登に大穴が開いています。穴がなくても雪面の下が空洞化いている場所もありますので、通行には十分注意して下さい。中間地点の中尾根から下は、だいぶ雪も融けてきました。
焼岳方面はまだ積雪が多く、通った方はまだわずかです。視界の悪い日は迷いやすくなりますので御注意ください。

登山装備

まだまだ冬の装備が必要です。天候の良い日でも稜線に出ると飛騨側から冷たい風が吹いていますので、防風対策もお願いします。
服装は山荘までなら、下半身は濡れないようにカッパのズボンを履き、スパッツを付ければOKです。上半身はその日の天候によって調整しましょう。手袋は薄手のもので十分です。サングラスを用意し、雪目対策をしましょう。
独標から先の西穂山頂方面へ行かれる方は、天候によっては冬山装備に近いものが必要です。ロープウェイ～山荘間 は、雪面が硬い状態の時はアイゼンが必要です（ストックもあると重宝します）。特に下山時には、アイゼンがないと危険な状態の時もあります。
山荘から独標までのルートは、もう少しでアイゼン・ピッケル不要となりそうです。独標～西穂山頂へ向かわれる方は、まだアイゼン・ピッケルは必携です。

注意点

登山者の皆様は直前の気象情報をよく御確認の上、安全に十分配慮して行動してください。天気予報を見る場合は、岐阜県飛騨地方や富山県、長野県北部の予報などを参考にするとよいでしょう。
また、車でお越しの方は雪対策をお忘れなく、お願いします。

お知らせ

西穂山荘は北アルプスの稜線で唯一通年営業している山小屋です。
作業中や電話線が不調の際、現地の電話は通じないときがありますが、無休で営業しております（現地TEL0263-95-2506）。登山シーズン中は早い時期から個室が満室となってしまう日もありますので、お早めにご予約ください。
レストハウスの食事メニュー（お酒やおつまみ類を除く）を御注文いただけるのは、夕方4時頃までとなっておりますので御注意ください。冬期間は水の確保が困難なため、飲料水はペットボトルで有料販売となります。

昨年の今頃の様子は？

新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23

融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30

GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07

天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14

西穂山荘周辺の過去の様子

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