燧ケ岳は残雪もだいぶ消えましたが、沼尻から燧ヶ岳へのルートは立ち入り禁止。長英新道は、尾瀬沼からの登り口に少しだけ残雪があります。
天気・気温
山と周辺の状況
尾瀬沼は梅雨らしい天気が続いています。
タテヤマリンドウ
タテヤマリンドウ
が今年は当たり年で、湿原に薄紫の群落が出来ています。
大江湿原では、
ワタスゲ
ワタスゲ
の果穂が少しずつ見られるようになりました。ついこの前まで花が咲いていたのに、着々と種を飛ばす準備は進んでいるようです。
ワタスゲ
ワタスゲ
の花は背丈が低く、黄色です。花が咲き終わるとぐんぐん茎が伸びていき、綿毛をつけます。湿原の様子は目まぐるしく変化していきます。
また、順調に
ニッコウキスゲ
ゼンテイカ
の芽が膨らんできています。例年ですと7月上旬には早くも1~2輪の花が咲き、海の日前後に満開を迎えます。
ゴゼンタチバナ
ゴゼンタチバナ
も、ちらほらと咲き始めました。この花は、花が終わると赤い実をつけます。
他にも、咲き始まった植物を紹介すると、まずは、ツツジ科の『
ヒメ
シャクナゲ
シャクナゲ
ヒメ
シャクナゲ
シャクナゲ
(姫石楠花)』。花はピンク色でつぼ型をしているのが特徴です。高さは20cm程度です。
続いては、柏に似た葉を三枚持つことから名がついたミツガシワ科の『ミツガシワ(三柏)』。つぼみの先が赤みをおびるのが特徴で、高さは40cm程度です。他にも、
チングルマ
チングルマ
や
サンカヨウ
サンカヨウ
も咲き始めました。
他、湿原では
ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ
、
リュウキンカ
リュウキンカ
、
イワカガミ
イワカガミ
などが見られます。
林内では、
サンカヨウ
サンカヨウ
、
エンレイソウ
エンレイソウ
、コミヤマ
カタバミ
カタバミ
、ムラサキヤシオ、
オオカメノキ
オオカメノキ
などが見られます。
登山道の状況
燧ケ岳は残雪もだいぶ消えました。沼尻から燧ヶ岳へのルートは、6/10に途中のナデッ窪で立ち入り禁止としています。残雪の下の雪が融けて沢になっていて、踏み抜くと滑落の危険があるために、雪が消えるまでお待ちください。
長英新道は、尾瀬沼からの登り口に少しだけ残雪があります。ミノブチ岳手前では花の宝庫でミネザクラが満開でした。
柴安嵓山頂手前(爼嵓側)には残雪があり、滑りやすい状態です。ほんお僅かな距離ですが、傾斜がきついので、軽アイゼンを付けた方が安全です。
山頂から御池方面は、爼嵓(まないたぐら)付近には
ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ
が咲き、熊沢田代や広沢田代では
チングルマ
チングルマ
が咲き始めました。途中、
キヌガサソウ
キヌガサソウ
の大きな花も見ることができました。
6/10に、沼尻峠から七入までの「道行沢ルート」の巡回を行いました。ブナをはじめとする広葉樹の新芽が陽を透かしてとてもキレイでした。道行沢ルートを歩く間、エゾハルゼミが賑やかに鳴いていました。ルート中には、まだ少し雪が残っていましたが、ぬかるむ場所や小さな沢を横切る場所には木道が設置されました。新しい尾瀬の魅力を発見できるルートです。
登山装備
日中は日差しが強いので、サングラスや日焼け止めが必要です。
お知らせ
沼山峠へのバスが5/21より開通しています。
5/21より、尾瀬沼ビジターセンターでは、尾瀬を紹介する「尾瀬国立公園の四季」と「尾瀬沼の四季」と題したビデオの上映を開始しました。共に15分程度のものです。尾瀬沼にお越しの際は、ビジターセンターにお立ち寄りください。
昨年の今頃の様子は?
尾瀬沼ビジターセンターは5月13日に開所しました。残雪が少なく、大江湿原ではミズバショウが咲き始めています2023.05.17
ミズバショウのシーズン、もうしばらく楽しめそうです。木々は芽吹きはじめ、湿原の緑が濃くなってきました。2023.05.31
尾瀬沼ビジターセンター周辺の過去の様子
尾瀬沼ビジターセンター
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