吹く風は涼しく、ナナカマドが少し色づき、湿原の色も徐々に緑色から茶色く変化し、何処となく秋の気配
天気・気温
山と周辺の状況
吹く風は涼しく、
ナナカマド
ナナカマド
が少し色づいたり、
ウメバチソウ
ウメバチソウ
が咲いたりと、何処となく秋の気配が感じられます。沼尻湿原にある池塘でも、
ヒツジグサ
ヒツジグサ
の葉が少しずつ色づきはじめてきました。
また湿原の色も徐々に緑色から茶色く変化しているようです。あと1ヶ月もすると、湿原一面が茶色く色づくことでしょう。なお、草紅葉の見頃は9月中旬~10月上旬頃が見頃となります。
林の中では、落ち葉や倒木には、キノコが見られるようになりました。鮮やかな赤や黄色のもの、大きさや形も様々です。
お花も秋の花が咲いています。湿原ではミズギク、
イワショウブ
イワショウブ
、
サワギキョウ
サワギキョウ
、オゼヌマアザミ、オク
トリカブト
ヤマトリカブト
、ミヤマ
アキノキリンソウ
アキノキリンソウ
、
サラシナショウマ
サラシナショウマ
などが見られます。林内では、カニコウモリ、エゾアジサイ、ツルリンドウなどが咲いています。
珍しいものでは、他の草に埋もれるように咲くヒメシロネが見られます。この花は葉の付け根に花がつくつくりをしています。花は米粒程の小ささで、ルーペがないと良く見えません。ゆっくり歩かないと気づかす通り過ぎてしまいそうです。
湿原の
サワギキョウ
サワギキョウ
では、花が終わったものには種子ができています。この
サワギキョウ
サワギキョウ
はすべての花に確実に種子をつけることができています。花には種がついて、ハチは蜜を蓄えられる。自然界のしくみはよくできているなあとしみじみ思いました。
また、動物や昆虫たちは、今は巣立ちや繁殖の時期を迎えています。白砂湿原の池塘では、リリシボヤンマ(トンボ)が産卵をしていました。足元の木道下には、ヤゴの抜け殻も発見できました。
また、裏燧リンドウの小さな湿原では、ツキノワグマが
ミズバショウ
ミズバショウ
の実を食べた痕跡が残っていました。
大江川が尾瀬沼に注がれる河口のあたりでは、魚とり名人のカワウが水にもぐって狩りをしていました。カワウはもぐる時に水面が波立ちますが、カモと違い首だけが水面にでているので泳ぐ時はとても静か。注意して見ないとすぐに見失ってしまいます。
登山道の状況
雨のあとの登山道は沢のようになることがあります。木道も非常に滑りやすいので、十分に注意してください。
また、ブナ林の中にある登山道は、かなり湿度が高いので、体温調節と水分補給に十分に気を使ってください。
登山装備
日中は日差しが強いので、サングラスや日焼け止めが必要です。
注意点
■尾瀬ヶ原見晴公衆トイレについて
合併浄化槽に亀裂が入っていることにより使用できなくなった見晴公衆トイレについては、代替措置として仮設トイレになっています。開山当初は5基(男女兼用)でしたが、7月6日に5基を増設して10基で運用しています。引き続きご不便をお掛けいたしますが、現状をご理解いただきますようお願い申し上げます。
■クマの出没について
現在もクマ出没注意のため、警鐘を3ヶ所設置しています。朝の早い時間帯、夕方の遅い時間帯は、十分に気を付けて行動してください。
■沼尻休憩所のトイレについて
沼尻休憩所の夏季休業に伴い、沼尻トイレが下記の期間で利用できなくなりますので、ご注意ください。
8月30日(月)~9月3日(金)、9月6日(月)~9月10日(金)
■山小屋の夏季休業について
以下の小屋では夏季休業
弥四郎小屋・・・8/29(日)~9/10(金)
温泉小屋・・・8/29(日)~9/16(木)
大清水小屋・・・8/27(金)~8/28(土)
お知らせ
尾瀬沼ビジターセンターでは、尾瀬を紹介する「尾瀬国立公園の四季」と「尾瀬沼の四季」と題したビデオの上映しています。共に15分程度のものです。尾瀬沼にお越しの際は、ビジターセンターにお立ち寄りください。
2010年は「国際生物多様性年」で10月には名古屋で生物多様性条約第10回条約会議(COP10)が開催されます。これを機に全国84か所の環境省関連のビジターセンターなどでスタンプラリーが実施されています。尾瀬沼ビジターセンターでもスタンプを用意して皆さんのお越しをお待ちしています。
昨年の今頃の様子は?
尾瀬沼ビジターセンターは5月13日に開所しました。残雪が少なく、大江湿原ではミズバショウが咲き始めています2023.05.17
ミズバショウのシーズン、もうしばらく楽しめそうです。木々は芽吹きはじめ、湿原の緑が濃くなってきました。2023.05.31
尾瀬沼ビジターセンター周辺の過去の様子
尾瀬沼ビジターセンター
- 電話番号:
- 連絡先住所: