気の早い落葉樹が黄色い葉を落とし始めました。宮之浦岳登山道の淀川歩道橋通行止め一時解除延長についての内容も参照ください。
天気・気温
◆宮之浦岳(標高1936m)9/24 曇 北東の弱風。山頂の気温16℃(9:30)登山者数約50名。
9/28 曇りのち晴れ。北西の風やや強し。山頂の気温18℃(12:00)登山者数25名。
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
先週半ばの雨の後から気温が下がり、ぐっと秋らしくなりました。イヌシデやハリギリなど、気の早い落葉樹が黄色い葉を落とし始めました。南寄りから北寄りに風向きが変わり、雨も冷たく感じるようになりました。歩行中も半袖Tシャツが肌寒く感じるようになり、薄手の上着を腰に巻き、いつでも羽織れるようにして登っています。
縦走コースですが、大気の澄んだ秋晴れの日は、「薩摩富士」と呼ばれる遥か鹿児島の開聞岳が見えることがあります。足元には、ヒメ
ウメバチソウ
ウメバチソウ
、ハナヤマツルリンドウ、ヤクシマアザミ、イッスンキンカなどの小さく可憐な花々が、眼を楽しませてくれています。
縄文杉コースでは、ウィルソン株(標高1000m)辺りからガスが立ち込めていることが多く、幻想的な雰囲気の森を歩くことができます。霧の中に立つ縄文杉の、威厳ある姿に圧倒されます。頬に当たる細かな水滴が冷たく、火照った体に気持ちが良いです。歩行中、ふと地面を見ると、赤いイチゴの様なものが目に飛び込んでくることがあります。イチゴでもキノコでもない「ツチトリモチ」というハイノキ属の樹木の根に寄生する植物で、赤いものは花穂。昔、この根茎から虫や鳥を捕るトリモチを採ったそうです。
秋を知らせる、ちょっと変わり者の森の宝石、あなたも探してみませんか。
登山道の状況
■宮之浦岳、花之江河、黒味岳など
宮之浦岳登山道における淀川歩道橋の通行止めの一時解除延長について
5月下旬の大雨により被災した淀川歩道橋について、復旧工事に着手していましたが、9/26この護岸工事用の資材を運搬していたヘリの墜落事故が発生しました。このため、淀川歩道橋については、10/18(月)以降も通行止めの一時解除が延長されることになりました。通行止め一時解除の期限については、現在未定です。この見通しは現段階のものであり、天候や工事の進捗状況等の影響で、今後さらに変更となる可能性がありますので、ご了承ください。
<問い合わせ先>環境省屋久島自然保護官事務所(電話:0997-46-2992)担当:松永、森
※上記の墜落現場は、『紀元杉』の南、100m程離れた付近で、10/28現在、この付近の通行や宮之浦岳方面の登山に影響はありませんが、今後事故原因の調査や機体搬出などで、ヤクスギランド線など、周辺の交通事情に影響が出る可能性があります。事前に情報収集を行う必要があります。
■縄文杉ルート
大株歩道上ウィルソン株手前5分程の位置に立っていた樹高23.7m、胸高周囲12.6m、縄文杉に次ぐ太さを誇る「翁杉(推定樹齢2000年)」が9/9~9/10の間に倒れました。通行には全く問題ありませんが、周囲の足場は不安定な状態のため、危険防止のロープ内には絶対に入らないようにしてください。
現在、縄文杉コースのトロッコ軌道において、橋の架け替え工事を行っているため、迂回路を通行することがあります。資材の運搬などでトロッコが通ることもありますので、エンジン音、警笛等が聞こえたら、早めに登山道脇の広いスペースに避けてトロッコが通過するまで待機して下さい。台風時等、天候不良の場合、荒川登山バスが運休になる場合があります。バスの運行状況は当日バス乗り場にいってみないと確認できません。
落石のため通行止めになっていたトロッコ道は復旧、開通しています。
詳しくは屋久島町役場ホームページhttp://www.yakushima-town.jp/\"http://www.yakushima-town.jp/まで
登山装備
9/1から9/26まで、1mm以上の降水があった日を調べてみました。島の東(屋久島空港付近)で12日間、島の南(尾の間)で15日間。月の半分ほどは雨が降っています。これは麓のデータですので、山間部となるともっと多くなります。ずっと降り続く雨ではなく、急に降ってきたり、降ったり止んだり、といったパターンが多いです。こういう雨のときには、折り畳み傘を持っていると便利です。
気温は高くないですが、湿度が高く、相当な発汗量となりますので、水分、塩類補給をしっかり行ってください。
まだフリース等厚手の上着は必要ありませんが、歩行中でもシャツ1枚では肌寒く感じるようになりました。長袖シャツや、ウィンドブレーカーなど、薄手の上着が必携です。特に休憩時や風のある時は、体が冷えますので、こまめに衣類を脱ぎ着して体温調節をしてください。最近、ジーパンやスニーカー、肩掛けカバンなど、町歩きのような軽装で登山をされる方を多く見かけますが、気温が下がっておりますので、服装、装備はしっかりとご準備ください。
特に雨具の不備が目立ちます。ビニールガッパは長時間の歩行に耐えうる強度がなく、破れて意味を成しません。またポンチョタイプのものでは靴が浸水し、足先から熱を奪われます。必ず上下セパレート、ゴアテックスなどの素材のトレッキング用の雨具をご用意ください。
また、日が短くなってきています。17:00を過ぎると山間は薄暗くなり、天候の悪いときには16:00頃でも薄暗く感じます。かなり遅い時間帯から入山される方もいますが、事前にコースの下調べを十分に行い、時間的に余裕のある登山計画を立て実行してください。万が一に備え、必ずライト類を携帯しましょう。日の出は6:00頃ですので、それ以前にトレッキングを開始される場合、ライトが必要です。
様々なリスクを考慮していただき、安全第一の登山をお願いいたします。
※屋久島では、登山グッズレンタルショップ、幾つかのホテル、エコツアー会社などで、登山グッズのレンタルが可能です。
注意点
各避難小屋は、収容人数が少なく、必ずしも小屋に入れるとは限りませんので、山中泊を予定されている方は、テントの準備もお忘れなく。
なお、避難小屋の利用マナーの悪さが問題になっています。常識的なことですが、他の利用者への配慮を忘れないでください。利用スペースはコンパクトに収め、騒音など、迷惑行為にご注意ください。利用後は必ず清掃し、利用前よりも美しい状態で、気持ちよく避難小屋を後にしましょう。また、避難小屋内にはネズミが頻発していますので、ザック内にも入り込みますので、食料は丈夫な容器に入れたり、吊るして保管するなど自衛して下さい。
荒川登山口の休憩所には更衣室がありますので、歩き終わった後の着替えを用意していると快適です。
お知らせ
3/1~11/30まで、環境負荷の軽減と混雑緩和のため、荒川登山口への車両乗り入れが終日規制されます。屋久杉自然館前で荒川登山バスに乗り換えるか、タクシーなどをご利用ください。荒川登山バスご利用の方は、バスの運行時刻にご注意ください。詳しくは
屋久島町役場ホームページ 登山案内 http://www.yakushima-town.jp
屋久島山岳部車両運行対策協議会 http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
昨年の今頃の様子は?
先週は低気圧の大雨のため交通規制もありましたが、一昨日昨日は春らしい陽気となりました2023.04.19
縄文杉ルートでサクラツツジが見頃。GWは時間と気持ちに余裕を持って新緑の森を楽しんで下さい2023.04.26
GW中の人気登山道は人多くすれ違いに注意し、行動時間に余裕を持つなど安全登山を心がけて2023.05.03
GWはコロナ前の賑わいを取り戻してきたようです。小屋泊や色とりどりテントで賑わいました2023.05.10
シャクナゲ登山が増える時期。車は現地の表示に従い、駐車禁止区域に駐めないで下さい2023.05.17
屋久島もそろそろ梅雨入りの時期。傘と雨具は必携です。島内の交通機関や道路の最新情報に注意2023.05.24
5/30梅雨入り。台風の影響によるフェリーの運行に注意。装備整えて雨下に輝く木々や苔を楽しんで2023.05.31
屋久島ガイド協会周辺の過去の様子
屋久島ガイド協会
- 電話番号:
- 0997-49-4191
- 連絡先住所:
- 〒891-4207 鹿児島県熊毛郡屋久島町1436-56