宮之浦岳・縄文杉 | 屋久島ガイド協会

ヘリ墜落で、淀川登山口は10/18(月)以降も通行止めの一時解除が延長されることになりました

登山道脇にはヒメウメバチソウが咲く (2010.10.05 屋久島ガイド協会 )
登山道脇にはヒメウメバチソウが咲く (2010.10.05 屋久島ガイド協会 )
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天気・気温

10/05(火) ◆縄文杉コース(標高600~1300m)10/5、曇りのち晴れ。縄文杉デッキ上(標高1300m)の気温19℃。
◆宮之浦岳(標高1936m)で10/5現在晴れ、北西の風強し。山頂の気温10℃
鹿児島市の天気予報
明日
曇のち晴
24℃
16℃
明後日
26℃
17℃
日本気象協会提供 2024年5月2日 6:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

午後から雲がかかることが多く、ザッと通り雨がくることもあります。気温も夏に比べるとだいぶ低くなり、雨風次第ではずいぶんと寒さを感じるようになってきました。今日は手袋をはめたいと今年初めて感じました。
宮之浦岳コースでは、ヒメ ウメバチソウ ウメバチソウ や、ハナヤマツルリンドウ、ヤクシマアザミなど、可憐な秋の花が見られます。空が高く、天気の良い夜は星空が見事です。
縄文杉コースでは、実が色づいてきたり葉を落とす準備を始めたり、だんだんと秋の色が濃くなってきました。秋はヤクシカにとっても恋の季節。オスジカの遠吠えのような高く長い声を耳にすることもあるかと思います。
これは「ラッティングコール」と呼ばれ、オスのシカが自分のなわばりをアピールして他のオスをけん制する時に出す声だと言われています。
それまでは単独でいたり親子ぐらいの集まりだったシカたちもこれからだんだんつがいになっていったり群れになっていったりします。たまに人の悲鳴と間違う方もいますが人ではないのでご安心を。
また、体毛も夏の明るい茶色に白い斑点のいわゆるバンビ模様から、こげ茶色の長くしっかりした冬毛に変わりつつあります。

登山道の状況

■宮之浦岳、花之江河、黒味岳など 
●宮之浦岳登山道における淀川歩道橋の通行止めの一時解除延長について
5月下旬の大雨により被災した淀川歩道橋は復旧工事に着手していましたが、9/26この護岸工事用の資材を運搬していたヘリの墜落事故が発生しました。このため、淀川登山口は、10/18(月)以降も通行止めの一時解除が延長されることになりました。
通行止めの一時解除の期限については現在未定です。この見通しは現段階のものであり、天候や工事の進捗状況等の影響で、今後さらに変更となる可能性がありますので、ご了承ください。
●この件に関する問い合わせ先:環境省屋久島自然保護官事務所 TEL:0997-46-2992 担当:松永・森
※上記の墜落現場は、『紀元杉』の南、100m程離れた付近で、10/6現在、この付近の通行や宮之浦岳方面の登山に影響はありませんが、今後事故原因の調査や機体搬出などで、ヤクスギランド線など、周辺の交通事情に影響が出る可能性があります。事前に情報収集を行ってください。

■縄文杉ルート 
大株歩道上ウィルソン株手前5分程の位置に立っていた樹高23.7m、胸高周囲12.6m、縄文杉に次ぐ太さを誇る「翁杉(推定樹齢2000年)」が9/9~9/10の間に倒れました。通行には全く問題ありませんが、周囲の足場は不安定な状態のため、危険防止のロープ内には絶対に入らないようにしてください。
現在、縄文杉コースのトロッコ軌道において、橋の架け替え工事を行っているため、迂回路を通行することがあります。
資材の運搬などでトロッコが通ることもありますので、エンジン音、警笛等が聞こえたら、早めに登山道脇の広いスペースに避けてトロッコが通過するまで待機して下さい。

落石のため通行止めになっていたトロッコ道は6/15から復旧、開通しています。詳しくは以下ご覧ください
●屋久島町役場ホームページ http://www.yakushima-town.jp/\"http://www.yakushima-town.jp/

登山装備

秋の屋久島は、比較的天候が安定していますが、午後から崩れることが多いようです。
急な雨に襲われることが多いので、縄文杉コースのトロッコ道を歩く時や休憩時など、安全に使用できる場所では、折り畳み傘を持っていると便利です。
気温は高くはりませんが、湿度が高く、相当な発汗量となりますので、水分、塩類補給をしっかりと行ってください。

まだフリース等厚手の上着は必要ありませんが、歩行中でもシャツ1枚では肌寒く感じる日もあります。長袖シャツやウィンドブレーカーなど、薄手の上着が必携です。特に休憩時や風のある時には体が冷えますので、こまめに衣類を脱ぎ着して体温調節をしてください。

最近、ジーンズやスニーカー、肩掛けカバンなど、町歩きのような軽装で登山をされる方を多く見かけます。特に雨具は不備が目立ちます。
ビニールガッパは長時間の歩行に耐えうる強度がなく、破れて意味をなしません。またポンチョタイプのものでは靴が浸水し、足先から熱を奪われます。必ず上下セパレート、ゴアテックスなどの素材のトレッキング用の雨具をご用意ください。

気温も下がってきていますので、服装、装備はしっかりとご準備ください。縄文杉ルートの荒川登山口の休憩所には更衣室がありますので、歩き終わった後の着替えを用意しておくと快適です。

日が短くなってきています。17:00を過ぎると山間は薄暗くなり、天候の悪いときには16:00頃でも薄暗く感じます。
かなり遅い時間帯から入山される方もいますが、事前にコースの下調べを十分に行い、時間的に余裕のある登山計画を立て実行してください。万が一に備え、必ずライト類を携帯しましょう。
現在日の出は6:10頃ですので、それ以前にトレッキングを開始される場合、ライトが必要です。

様々なリスクを考慮していただき、安全第一の登山をお願いいたします。

※屋久島では、登山グッズレンタルショップ、幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルが可能です。

注意点

各避難小屋は、収容人数が少なく、必ずしも小屋に入れるとは限りません。山中泊を予定されている方は、テントの準備もお忘れなく。

避難小屋の利用マナーの悪さが問題になっています。常識的なことですが、他の利用者への配慮を忘れないでください。
利用スペースはコンパクトに収め、騒音など、迷惑行為にご注意ください。
利用後は必ず清掃し、利用前よりも美しい状態で、気持ちよく避難小屋を後にしましょう。

避難小屋内にはネズミが頻発しています。ザック内にも入りこみますので、食料は丈夫な食器に入れたり、吊るして保管するなど自衛してください。

お知らせ

3/1~11/30まで、環境負荷の軽減と混雑緩和のため、荒川登山口への車両乗り入れが終日規制されます。屋久杉自然館前で荒川登山バスに乗り換えるか、タクシーなどをご利用ください。荒川登山バスご利用の方は、バスの運行時刻にご注意ください。詳しくは
屋久島町役場ホームページ 登山案内 http://www.yakushima-town.jp
屋久島山岳部車両運行対策協議会 http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/

昨年の今頃の様子は?

先週は低気圧の大雨のため交通規制もありましたが、一昨日昨日は春らしい陽気となりました2023.04.19

縄文杉ルートでサクラツツジが見頃。GWは時間と気持ちに余裕を持って新緑の森を楽しんで下さい2023.04.26

GW中の人気登山道は人多くすれ違いに注意し、行動時間に余裕を持つなど安全登山を心がけて2023.05.03

GWはコロナ前の賑わいを取り戻してきたようです。小屋泊や色とりどりテントで賑わいました2023.05.10

シャクナゲ登山が増える時期。車は現地の表示に従い、駐車禁止区域に駐めないで下さい2023.05.17

屋久島もそろそろ梅雨入りの時期。傘と雨具は必携です。島内の交通機関や道路の最新情報に注意2023.05.24

5/30梅雨入り。台風の影響によるフェリーの運行に注意。装備整えて雨下に輝く木々や苔を楽しんで2023.05.31

屋久島ガイド協会周辺の過去の様子

  • 縄文杉ルートのトロッコ道沿いに咲くマムシグサ
  • アオモジ
  • ヒサカキ
  • ヤクシマオナガカエデの新芽
  • ヤクシマオナガカエデの新緑
  • ヤクシマゴケ
  • 隣の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット 屋久島から見えました
  • ヤクシマゴケ
  • 春を告げるサツマイナモリの花
  • 桜とモッチョム岳
  • 冬の苔むす森。森の中は雪の白さで普段より明るく感じます。
  • スギバゴケの仲間

屋久島ガイド協会

電話番号:
0997-49-4191
連絡先住所:
〒891-4207 鹿児島県熊毛郡屋久島町1436-56

地図で見る
http://www.yakushima-guide.com/

施設の詳細を見る

関連する山

鹿児島県 / 大隈諸島 屋久島

宮之浦岳 標高 1,936m

 屋久島のほぼ中央に位置し、九州の最高峰。山体は四万十層の基盤岩に貫入した花崗岩で、山容は女性的である。  屋久島は九州本土最南端の佐多岬から70kmの黒潮洗う中にある。南北25km、東西27km、周囲わずか105kmのハート型をしたこの島には、1500m以上の高峰が11座、1000mを超える山が30座以上もあり、洋上のアルプスである。  海岸線からは、宮之浦岳などの高峰は見ることができないので、奥岳とも呼ばれ、これらを囲む前衛の峰を前岳と呼ぶ。また、宮之浦岳、永田岳、黒味岳を三岳(みたけ)、または御岳と呼び、翁岳、安房岳(あんぼうだけ)、投石岳(なげしだけ)、筑紫岳(ちくしだけ)を含めて八重岳とも呼んでいる。  屋久島の骨格をなす山々の稜線は、宮之浦岳からほぼ四方に延びる。全山花崗岩からなり、山頂近くは風化、浸食された奇岩、怪石が多い。一帯は低いヤクザサに覆われ、矮小化したヤクシマシャクナゲが点在し、花期の6月上旬には登山者の目を楽しませてくれる。  豊富な雨量により渓谷も発達し、山肌を深く浸食しながら島の中央から無数の河川が海に注ぐ。宮之浦岳を源流とする宮之浦川、小揚子川、安房川などは日本有数の峻険な谷である。  山頂西側の花崗岩の割れ目には、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を祭る宝珠大権現の社があり、宮之浦にある益枚(やく)神社の奥宮として、古くから島民の岳参り信仰の中心となった。春は日帰りで五穀豊穣、国家安穏、延命息災を祈願し、秋は大願成就のため2泊3日で参詣した。必ず各集落から参拝し、女人禁制で登られていた。  昭和40年代まで安房川中流域小杉谷を中心に、伐採が盛んに行われた。島の南東の安房集落から小杉谷まで軌道が敷かれ、トロッコによって屋久杉を運搬していた。現在では輸送手段がトラックに変わり、島の四周に林道が延び、これを利用した登山コースが多い。  花崗岩の山頂からの展望は抜群。島とは思えない雄大なスケールで、島の山岳はもとより、晴天時には遠く九州本土佐田岬や開聞岳、口永良部(くちのえらぶ)島、種子島も浮かんで見える。  島の中央宮之浦岳への登山道は四方に拓かれ、代表的なコースは、楠川―小杉谷―縄文杉を眺め、宮之浦岳まで約20km、12時間。永田―鹿之沢―永田岳―宮之浦岳は約14km、9時間。他に栗生―花山歩道―鹿之沢。湯泊―湯泊歩道―花之江河(はなのえごう)―宮之浦岳。尾之間―尾之間歩道―花之江河。屋久杉ランド―安房歩道―花之江河などがあるが、一般日帰りコースは、淀川登山口(よどごうとざんぐち)―花之江河―宮之浦岳、約8km、所要5時間などである。山小屋は淀川、石塚、鹿之沢、高塚にある。

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