湿原は緑から薄い茶色に変化していて、いつの間にか秋色に変ってきていました。飛び交うアカトンボも、赤くなりました。
天気・気温
山と周辺の状況
尾瀬沼地区では、徐々に秋の気配を感じます。湿原も緑から薄い茶色に変化しています。いつの間にか秋色に変ってきていました。もう秋です。池塘の
ヒツジグサ
ヒツジグサ
の葉は、早くも赤く色づき始めています。紅葉は楽しみですが、お花が少なくなってくると、少し寂しい気持ちになります。
尾瀬沼の周りを飛び交うアカトンボも、赤くなりました。
秋の代表的な花、ミヤマ
アキノキリンソウ
アキノキリンソウ
ももうすぐ咲きそうです。
イワショウブ
イワショウブ
も咲き出しました。ちなみに、この花は茎を触るとネバネバしています。地面を歩くアリなどの役に立たない昆虫を寄せ付けないためと考えられています。
現在、尾瀬沼で見られる花では、紫色の
サワギキョウ
サワギキョウ
と黄色の花オゼミズギクで、二大共演が楽しめます。これらの花たちは、夏から秋にかけて湿原の主役を務めています。
ビジターセンターから大江湿原へ向かう木道の右にオゼミズギク、左に
サワギキョウ
サワギキョウ
がさき、このあたりは贅沢なエリアです。
また、現在見られる花では、
ウメバチソウ
ウメバチソウ
が楽しめます。この花は、花を見ただけで開花してからの日数がわかります。
ウメバチソウ
ウメバチソウ
は、一見雄しべのように見える多数の仮雄しべに囲まれた、5本の雄しべを持っています。
この雄しべ、花が開いた直後は中心に集まっていますが、一日に一本外側に伸びていきます。ですので、外側に伸びた雄しべを数えると、開花してからの日数がわかるのです。
ミズバショウ
ミズバショウ
の実が熟してきたこの頃、クマの活動が目に見えるようになってきました。釜っ堀(かまっぽり)ではフンや足跡が見られますし、
ミズバショウ
ミズバショウ
やヨシをかき分け進んだ形跡もはっきりとわかります。
8月初旬に刈り払いを行い、事故の無いように取り組んできましたが、朝夕に通行の際には鈴などを鳴らし充分お気をつけください。
登山道の状況
尾瀬沼周辺の登山道で問題箇所は特にありません。
尾瀬沼南岸は木道が朽ちているところがあります。通行にご注意下さい。
大江湿原を沼山峠方向から小淵沢田代へ続く道は、利用者が少なく、見通しも悪いので、目印を頼りに歩いて下さい。
登山装備
急な天候の変化に対応できる装備でお願いします。
注意点
・クマ出没注意。鈴などで人の気配をクマに知らせたりしましょう。早朝夕刻などの活動時間帯は特に注意が必要です。
・強い日差しにご注意! 平地に比べれば冷涼な尾瀬ですが、晴天の日には強い日差しが照りつけます。湿原には日陰がないため、十分な熱中症対策が必要です。帽子の着用や、こまめな水分補給を心がけて下さい。
・夏の天気は変わりやすく、朝は晴れていても、午後雷雨となることがあります。天気予報では雨ではない場合でも、特に山に登る時には早め早めの行動をおすすめします。
時間に余裕のある計画を立てましょう。悪天時には無理をしないようにお願いします。
・木道が傷んでいる所は濡れていると特に滑りやすいですから気をつけて歩いてください。
・入山前に靴に着いた土をしっかり落とすようお願いします。(下界の植物の種子を尾瀬に持ち込まないためです)
お知らせ
尾瀬沼のキャンプ場は張れる数が決まっているため完全予約制です。すでに大変混雑しています。キャンプ場では食器の洗浄、排水捨てることはできません。食事の工夫をお願いします。
昨年の今頃の様子は?
尾瀬沼ビジターセンターは5月13日に開所しました。残雪が少なく、大江湿原ではミズバショウが咲き始めています2023.05.17
ミズバショウのシーズン、もうしばらく楽しめそうです。木々は芽吹きはじめ、湿原の緑が濃くなってきました。2023.05.31
尾瀬沼ビジターセンター周辺の過去の様子
尾瀬沼ビジターセンター
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