西穂高岳 | 西穂山荘

好天と高温により、急ピッチで雪解けが進んでいます。ちょっと前まで真っ白だった雷鳥も着替えの最中になりました

雪がどんどん融けています(2013.05.20 西穂山荘 )
雪がどんどん融けています(2013.05.20 西穂山荘 )
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天気・気温

05/14(火) 5/13の天候は、快晴。最低3.6℃、最高12.0℃。日の出:4時50分頃、日の入:18時48分頃
松本市の天気予報
明日
29℃
11℃
明後日
曇時々晴
22℃
14℃
日本気象協会提供 2024年5月4日 0:00発表
高山市の天気予報
明日
28℃
9℃
明後日
21℃
13℃
日本気象協会提供 2024年5月4日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

このところの好天と高温により、急ピッチで雪解けが進んでいます。特に稜線では、10日弱で季節がまったく変わってしまったかのようです。日を追うごとに雪の状況はどんどん変化しています。
気温上昇で、ちょっと前まで真っ白だった雷鳥も、気象の変化に敏感で、茶色と白が入り混じっており、着替えの最中といったところです。この色のバランスは、現在の岩と残雪の状態によく似ています。
稜線では雪が消えても、樹林帯の中や東側斜面にはまだ多量の残雪があります。また、5月も中旬になり暖かい日が増えてきましたが、登山日の前後の天気をよく確認し、どんな状況にも対応できる余裕を持った計画を立ててください。

山荘前から見ることが出来ていた朝日は明神岳の山頂付近から出るようになっています。現在、日の出の時間には明るくなり朝焼けがとても綺麗ですが、実際に太陽が見えるのはそれより40分ぐらい後になります。

登山道の状況

●ロープウェイ~山荘間
・ロープウェイ側登山道上のルートは全体的に踏み固められており、特に急登部分は滑りやすく危険な箇所もあります。アイゼンを携行してください。気温が高い日は柔らかくなり、下が空洞になっていると踏み抜くこともあります。
なお、登山道は冬ルートを通ります。ルート上には赤い布のついた竹の棒が目印として設置されていますが、今後も状況に応じてより安全なルートに変更する可能性があります。
また、所々立ち木や小枝がルート上に出ている場所もありますので、グループで歩く時は枝の跳ね返りに注意してください。

●上高地側ルート
この時期の上高地側の入下山者は多くはないです。トレースも確実に付いているとは言えません。積雪期は初心者の入下山は困難です。

●独標、山頂方面
・丸山までは岩の出ているところもありますが、凍っている場合がありますのでアイゼンは装着してください。ハイマツが露出している箇所では、アイゼンで踏みつけてハイマツの枝を傷つけることのないよう、注意して歩いてください。
・丸山から独標までのルートは独標手前までは尾根が広く、滑落の危険は少ないですが、天候が悪い場合はホワイトアウトの状態となることがあります。悪天候時に無理をして行動しないようにしてください。
夏道の土止めの木も出て来ています。できるだけアイゼンで痛めないように注意してください。
・稜線の雪が氷になっていたり固く締まっていたりと非常に滑りやすい時があります。一方、雪が融けた箇所も多く、アイゼンを装着したままでの岩場歩きとなる箇所もあります。
・稜線では雪庇上の危険な場所に踏み跡が付いているケースも見られます。トレースをあてにせず、自身で正しいルートを判断できるよう登山技術を磨くことが大切です。また時間的な余裕をもって行動することも重要です。

●独標~山頂、奥穂方面
・西穂~奥穂間の縦走路は夏シーズンでも難しいといわれるルートの一つです。安易に立ち入ることは自身を危険にさらすだけではなく、多くの人に迷惑をかけることにもなりかねません。

●焼岳方面
・西穂山荘から焼岳小屋までのルートは非常に分かりにくい状態です。明瞭な目印は無く入山する人はほとんどいません。

登山装備

・山荘までの樹林帯を登るときは汗をかきますので、天気が良ければあまり厚着をする必要はありません。しかし、休んでいるときは次第に体が冷えてきますので、冷やしすぎないように注意しましょう。

・山荘から下の樹林帯は、雪の状況によって使用する装備が異なります。雪面状態は毎日変わりますので、どのような状態にも対応できるよう準備しましょう。樹林帯ではピッケルではなくストックを使用します。
・山荘から上の稜線へ行く場合は、アイゼン・ピッケルが必携です。
・稜線に出ると風が強く、体感温度は実際の気温よりもかなり低くなります。冬用の帽子や手袋、暖かい衣類など、防寒防風対策が必要です。長時間行動する場合は、目出し帽等で顔を凍傷から守ることも必要です。
・天気の良い日はゴーグルやサングラスなどで紫外線から目を守ることも重要です。

注意点

雪のある山は美しい景色を堪能できる反面、常に危険と隣り合わせであることも忘れてはなりません。入山前に十分な準備をされて、楽しく安全な登山が出来るようにしましょう。

・天気予報は岐阜県飛騨地方を参考にして下さい。
・車でお越しの場合は、積雪や路面凍結等、雪による道路状況への影響についても注意が必要です。
・新穂高ロープウェイは風速15mを超える強風が吹くと運休する場合があります。

お知らせ

・飲料水はペットボトルの水を販売しています(500mlペットボトルが300円です)。

●個室予約について
・今シーズンの個室予約受付中。
・個室予約は松本事務所(電話0263-36-7052)のみで受付(オフシーズンは土日祭日を除く 09:30~16:00営業)。
・部屋数には限りがあり、7月下旬~10月上旬にかけての週末は、個室をご用意できない日もございますのでご容赦ください。

●携帯電話の通話状況 ドコモのFOMAは山荘内でも良く繋がります。稜線でも大抵の場所で繋がります。AUは山荘付近、稜線ともに繋がります。ソフトバンクは山荘西面で繋がります。

昨年の今頃の様子は?

新穂高ロープウェイから山荘までのルートを一部変更2023.04.23

融雪は進みましたが、凍結箇所もあるので8本爪以上アイゼンで2023.04.30

GW最終日は雨。5月8日から新穂高ロープウェイが運休です2023.05.07

天気は雪から雨に。山荘周辺の積雪は70㎝ほど2023.05.14

西穂山荘周辺の過去の様子

西穂山荘

電話番号:
連絡先住所:
長野県松本市中央1-11-25 西穂山荘事務所

地図で見る
http://www.nishiho.com/

施設の詳細を見る

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 穂高連峰の南端にあり、さらに南へ続く稜線は焼岳に至る。東側は上高地の谷を隔てて霞沢岳と向かい合い、西側は蒲田川の新穂高温泉を挟んで笠ヶ岳がすばらしい。  標高は3000mを切っているが、岩稜、お花畑、ハイマツと、高山帯の要素がそろっているので、北アルプスの入門コースとして人気がある。  この山から奥穂高岳への岩稜は北アルプスでも最も難しいコースで、初縦走は大正元年(1912)、鵜殿正雄が行っている。同じ年、辻村伊助は『スウイス日記』の中で「神河内ならぬ上高地は不快な所である」とその俗化を嘆いている。とはいえ昭和45年(1970)に新穂高温泉から千石尾根にロープウェイが架かり、登山が容易になった現在の山の賑わいと比べようもあるまい。  昭和42年(1967)には西穂高岳・独標で松本深志高校の生徒11人が落雷遭難を起こしている。低くても登りやすくても、アルプスは危険と紙一重の山なのである。  千石尾根が主稜線に突き上げた森林限界に西穂山荘が建っている。  登山道は上高地から所要6時間30分。新穂高温泉からは、ロープウェイ終点から歩いて西穂山荘、独標経由所要3時間30分。

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