鹿島槍・爺ヶ岳 | 冷池山荘

主稜線でチングルマ、コマクサ、ミヤマキンポウゲなど盛夏を彩る花が咲いています。寒暖の差が大きく注意。

「初霜」 冷池山荘のベンチテーブルには、うっすらと霜が降りました。ベンチのまわりのミヤマキンポウゲたちも寒さにびっくりしたでしょうね。(2014.07.29 冷池山荘 )
「初霜」 冷池山荘のベンチテーブルには、うっすらと霜が降りました。ベンチのまわりのミヤマキンポウゲたちも寒さにびっくりしたでしょうね。(2014.07.29 冷池山荘 )
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天気・気温

富山市の天気予報
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日本気象協会提供 2024年4月30日 10:00発表
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※ご利用上の注意

山と周辺の状況

7/31
北アルプス北部は7/28に梅雨明けをしたものと思われます。それ以降4日間連続の好天が続いています。これからは日焼けや熱中症等に注意するとともに、空模様や遠くの雷の音等にもアンテナを張って、夕立や雷雨にも注意して下さい。

今見られる花は
・主稜線では チングルマ チングルマ コマクサ コマクサ ミヤマキンポウゲ ミヤマキンポウゲ シナノキンバイ シナノキンバイソウ ミヤマキンバイ ミヤマキンバイ 等の夏をいろどるお花たちが、盛りをむかえようとしています。また盛夏を彩る ハクサンフウロ ハクサンフウロ ウサギギク ウサギギク クルマユリ クルマユリ なども咲きだしています。ほかにも息の長い初秋の花ミヤマ アキノキリンソウ アキノキリンソウ などもどんどん咲きだしています。
・あたりはずれが大きく、咲かない年には、一つ足りと花をつけないこともある コバイケイソウ コバイケイソウ ですが、今年はどうもお休みの年になりそうです。今のところ咲きだしていません。

7/30 「初霜」
週明けは移動性高気圧がやってきて、一昨日そして昨日と、とってもさわやかなひんやりとした空気におおわれた鹿島槍ヶ岳周辺でした。とくに昨朝は、放射冷却が強まり、7月の末の朝としては、北アルプスといえども、そうそうにない3℃台まで温度が下がり、冷池山荘(標高2410m)の展望台のベンチテーブルには、霜が降りているのを確認できました。7/29に初霜?というのも、かなりの衝撃度です。

梅雨明け3日目の今日も、絶好のアルプス晴れが爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳周辺をおおいます。ただし雨が少なく天候が安定した「梅雨明け十日」といっても、雷雨や台風は別物です。雷が鳴る前に小屋へ到着するためにも、早出早着は当然。台風が近づいてきたら、台風情報に注意するのも当然です。雨具の準備も怠りなきよう願います。
昨日までのさわやかな移動性高気圧が去って、太平洋高気圧がドッと張り出してきています。暑さや日差し対策にも十分にご配慮ください。

登山道の状況

・鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障はありません。残雪の心配もありません。
ろ柏原新道では、例年遅くまで残るガラバに雪渓が残っていますが、小屋のスタッフがカットしていますので気をつけて通行すれば問題ありません。ガラバ付近では落石にも注意して慎重かつサッと通過してください。
・針の木大雪渓の雪はまだたっぷりあります。針ノ木小屋直下の急登は雪融けすすみ、すでに夏道を通行できるようになっているようです。大沢小屋から夏道を30分ほど登ったあたりから針ノ木小屋まで約1キロ間ほとんど雪の上を歩きますので、不安な方は軽アイゼン、ピッケル等お持ちになってください。針ノ木小屋で軽アイゼンを借りて大沢小屋で返却することもできます。下り時には、慣れない方は軽アイゼンを使って下りたほうが安心安全です。中間帯の「ノド」付近は、やや勾配がありますので気をつけてください。
・鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間はお客さま情報では特に支障はないようです。
鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。
・梅雨時の雨や地震等による登山道被害報告等ははありませんが、この時期はまだまだ浮石や落石等へ十分に注意をはらってください。

●アプローチの車道
・大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路もまったく問題ありません
・大町から扇沢駅までの大町アルペンラインは大雨等の際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。ます。

登山装備

3000m級の夏山登山装備が必要です。

注意点

●アプローチのバスダイヤ+タクシー
こちらをご参照下さい。http://www.kasimayari.jp/bus.zikokuhyou.htm

●路上駐車、はみ出し駐車をしないで下さい。
・週末を中心に柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。
黒部ダムへの大型バスの通行に多大なる支障がでて、たいへん迷惑です。大渋滞の原因や、過去には交通事故の原因にもなっています・登山口が一杯の時は、扇沢駅の駐車場へ停めてください。夏山トップシーズン中の柏原新道登山口は、週末はほぼ満車状態が続きますし、平日も混雑します。
・扇沢駅の駐車場は、有料(24時間で1000円と36時間で1000円の2種類)と無料がありますが、無料はすぐに満車になります。
・本年、柏原新道登山口の扇沢出合にある駐車スペース(約30台分)が一ヶ所、拡幅工事のため使用できません。皆さんには例年以上に公共交通機関でのお越しをお願い申し上げます。

●子ども連れは早めの下山を
近年、種池山荘から午後4時過ぎに小さな子供を連れて下山する日帰りグループが見受けられます。子供は疲れきっていて、途中からは ぐずりだすでしょうし、どんどん暗くなります。下へ行くほど大きな木立になるので真っ暗になり、大変危険です。子供のことを考えた常識ある行動、登山日程をとってください。これは子供連れパーティに限ったことでありません。一般の成人の方でも、最近特に感じるのは無茶苦茶な日程、コースの日帰りの人が多いことです。

お知らせ

●冷池山荘と種池山荘、新越山荘 営業中です。
HPはこちら http://www.kasimayari.jp/index.htm
・ご予約をお願いいたします。
・予約はキャンセルされても、キャンセル料等はかかりません。雨の日や体調の悪いときには、当日キャンセルでも構わないので、絶対無理はなさらないで下さい。
・冷池山荘、種池山荘、新越山荘ともに個室の予約は承っておりません。宿泊状況によってはお受けできる時もありますので当日に現地にて受付時にご確認ください。

●混雑状況(7/31現在)
・今週末からお盆前の8/11までは、やや込み合うぐらいで、ゆるやかな入り込みが続きます。その中ではいちばん混みあうであろう8/2(土)と8/9(土)も定員に達する感じではありません。
・種池山荘もお盆前まで、平日を含めて、やや込み合う平均的な入込が予想されます。中では8/1、2、3、7、9は混みあいそうな感じです。
・新越山荘は、8/2(土)と8/9(土)の週末を含めて、さほど込み合いません。ごゆっくりできますので、ぜひお出かけ下さい。
・8/11から8/16にかけての、お盆シリーズはどの小屋も、ご予約は大変少ないです。穴場ですので、ぜひご計画くださいませ。
30年以上前には猛烈に混みあったお盆も、近年はまったく混みあいません。ただ再来年に海の日が制定されたあかつきには、昔のように、お盆がまた混み合うようになるかもしれません。今年と来年が最後の穴場かもしれません。
・7月中の学校登山で、天候不順で一校だけ、8/21(木)種池山荘宿泊で順延になっています。

昨年の今頃の様子は?

2023年GW営業はありません(冷池山荘、種池山荘、新越山荘)。夏山営業7/1~(5/15から予約受付)2023.04.27

冷池山荘と種池山荘は営業7/1~、新越山荘は7/15~。7月泊の予約受付は5/15~(テント6/1~)2023.05.10

冷池山荘周辺の過去の様子

  • 爺ヶ岳も鹿島槍ヶ岳も主稜線の雪庇の張り出しも気持ち小さい感じがします。
  • 鹿島槍ヶ岳。手前の里山の雪ももうじき無くなってしまいそうです
  • 鹿島槍ヶ岳の頂上稜線では30cm近い積雪でしょうか。吹き溜まりは場所によっては1mあっても不思議でありません。
  • 鹿島槍ヶ岳も全容を現してくれました。頂上付近に雪が残っているのが見えます
  • 日当たりの少ない針ノ木岳や蓮華岳の北側斜面には雪が残っているのがわかります
  • 昨日そして今日の雨で小屋前の雪もほぼ消え去りました。種池山荘前
  • 前日の雪も上がって好天下、爺ヶ岳を皆さん目指します。爺ヶ岳南峰まででしたら主稜線も危険なところはほぼありません。
  • 15時 冷池横の黄葉の木々が白く染まりました
  • 種池山荘前も白の世界へ
  • 前線通過の雨に洗われて、いちだんと紅葉は輝きを増しました。
  • いい感じでにぎわった、種池山荘前庭。
  • 今年も「初氷娘」の登場する季節到来! 初氷で鹿島槍ヶ岳に乾杯(種池山荘)

冷池山荘

電話番号:
0261-22-1263
連絡先住所:
長野県大町市平5328

地図で見る
http://www.kasimayari.jp/

施設の詳細を見る

関連する山

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

鹿島槍ヶ岳 標高 2,889m

 この山は、後立山連峰の中央部に位置し、名実ともに後立山の盟主という存在である。  端麗と表現される南北2つの峰と、それを結ぶ吊尾根がつくるこの山の姿は、どこから眺めても美しい。この山に魅せられた岳人たちは、同時にこの山が内懐に秘める荒々しさのとりこにもなったのである。それは山麓からではうかがい知れない、北壁や荒沢奥壁などのバリエーション・ルートである。これらのルートの開拓は大正末期から昭和の初期に、学校山岳部を中心に華々しく行われ、それは日本におけるアルピニズムの歴史に、貴重な一頁を記しているのである。  鹿島槍ヶ岳への登路は、縦走路のほかには、東面・信州側から短くて急峻な赤岩尾根1本のみである(鹿島から所要9時間)。この尾根の途中の高千穂平は、鹿島槍ヶ岳のよき展望台ともなっているが、そこから眺める大冷(おおつべた)沢の源頭には、残雪期に獅子やツルの雪形が現れる。そこから昔は、山名をシシ岳とかツル岳、あるいは双耳峰からの連想で背比べ岳などとも呼ばれていた。現在の鹿島槍ヶ岳の山名は鹿島集落の背後にある槍ヶ岳といった意味である。山体は信州側は急崖、西面・越中側はなだらかな非対称山稜の典型である。  西面には、支稜の牛首尾根を挟んで東谷と棒小屋(ぼうごや)沢が、西面の水を集めて黒部川に注いでいる。この棒小屋沢と、剱岳東面を流下する剱沢とが、黒部峡谷に対して対向から合流する、有名な黒部の十字峡を形成している。  東面を落ちる白岳、大冷の各沢は、源頭部にバリエーション・ルートを提供している。その1つ、カクネ里はU字谷をなし、平家の落武者が隠れ住んだという(隠(かく)れ里(さと))伝説をもつ、ロマンを秘めた圏谷である。もちろんここに人が隠れ住むというのは不可能だが……。  南峰から主稜を南へ下ると、肩といった存在の布引岳(残雪が布を敷いたように見えるのでこの名がある)で、付近には船窪地形が散見される。その南の小平地には冷(つべた)池があり、冷池山荘が建っている。また吊尾根の雪田付近から北峰を巻いて北へ下ると、両側の谷からの浸食によって、主稜線に深いⅤ字形の切れ込みの入った八峰(はちみね)のキレットに出る。その北側にキレット小屋がある。  登山口の鹿島集落は昔から戸数11戸しかなく、集落の人々は平家の落武者の子孫といわれている。ここで民宿を営んでいる狩野氏宅には、近代登山以降の鹿島槍ヶ岳の登高記念帳が保存され、それがそのまま鹿島槍ヶ岳の登山史ともなっている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

爺ヶ岳 標高 2,670m

 後立山連峰の南部にあり、3つのピークからなる。北から一直線に南下してきた後立山の主稜線は、この爺ヶ岳で西方へ大きく湾曲し、越中側にすり鉢を半分に切ったような、ハイマツの見事な大斜面をつくっている。一方、東面には大きな白沢天狗尾根を張り出している。この天狗尾根や扇沢にはかつて登山道があったが、現在は廃道となり、種池山荘の柏原正泰氏が拓いた柏原新道がある。新道は扇沢出合から爺ヶ岳南稜をたどって種池に登るもの(扇沢出合から所要3時間30分)で、2つの廃道の欠点を取り除いた、後立山連峰の主稜線へ登るものとしては、最も容易なコースである。  爺ヶ岳の山名は、南峰と中央峰との間、白沢の上部に、残雪期に種子蒔き爺さんの雪形が現れることから付けられたもので、爺さんが蒔く種を漬ける種池だ、というおまけまでついている。種池は主稜上の池塘で、そばには種池山荘があり、幕営地にもなっている。この西方にも棒小屋沢乗越の池がある。種池から南峰にかけて、またその南斜面も広大なお花畑である。  積雪期の爺ヶ岳東面は、ヒマラヤひだが発達して壮観で、いくつかのバリエーション・ルートが拓かれている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

岩小屋沢岳 標高 2,630m

飛騨山脈北部、富山県と長野県の県境にそびえる山。西側には種池小屋、東側には新越乗越山荘がある。

ユーザーの登山記録から

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