鹿島槍・爺ヶ岳 | 冷池山荘

ゴールデンウィークは冷池山荘のみ4/29~5/9宿泊営業を予定。必ず最新情報を得て予約の上、入山下さい。

赤岩尾根最上部 登山者がひとり下っています(2015.04.28 冷池山荘 )
赤岩尾根最上部 登山者がひとり下っています(2015.04.28 冷池山荘 )
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日本気象協会提供 2024年4月29日 0:00発表
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日本気象協会提供 2024年4月29日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

先週木曜日の4/16 山麓の町、信濃大町にも桜前線が到達しました。
 その日、来週の小屋開け入山を前に、ウチの若い衆が、爺ヶ岳南尾根経由で種池山荘まで、偵察に行って来てくれました。
 撮ってきてくれた写真を見ると、やはり下から眺めた印象どおり、主稜線や小屋の周囲は、例年よりもやや雪量は少なめの感じです。一方で登山口の扇沢出合や扇沢駅周辺をはじめ、尾根の下部は、いつもよりも雪が多く残っているようです。これらから想像すると、今冬は岳の雪は少なく、里の雪は多かったということなのか。それともいつも以上に風が強く、主稜線に降った雪が、全部下へ下へと吹き落とされてしまったということなのか・・・  とは言っても立山の室堂あたりは、いつも以上に積雪があるということだし、今日開通のアルペンルート「雪の大谷」でも、高さが最高の地点で19mで過去最高っていうテレビニュースだし・・・よくわかりませんね。

とにかく、昨今のゴールデンウィーク登山での事故や遭難を見ても、積雪の多い少ないは、あまり関係ないように思われます。登る間際の気象、登っている間の天気に充分に気をつけていただきたいものです。とにかく遭難原因を見ると、第一に気象急変に伴なう「気象遭難」、第二に「転滑落」、そして第三にはゴールデンウィークの登山を夏山の延長ぐらいにしか思ってない「勘違い登山」。以上の3点に気をつけていただければ、相当数の遭難はなくすことが、できると思います。 
ゴールデンウィークまでも10日余り。楽しい登山になるよう、しっかりとご計画ください。

登山道の状況

柏原新道は夏山登山道です!冬期及び4月・5月の残雪期に通行はできません!例年6月の中旬に通行が可能になります。安心して通行できるのは6月末からです。

4/16の偵察入山時の様子
・爺ヶ岳の富山県側斜面。夏道のあとが、しっかりとわかるくらいですので、現時点では積雪は少なめです。ただこの後も、ゴールデンウィークにかけて、いくらでもドカ雪が降る北アルプスです。油断なきよう願います。

・爺ヶ岳南尾根ジャンクションピーク付近の雪庇の出は、平年並みといった感じです。
・雪の多い年はすっぽりと隠れる南側屋根もほとんど姿を見せているくらいですので、明らかに雪は少なめです。
・扇沢出合はまだ1mを超える積雪。建設会社に除雪をお願いしてありますが、扇沢周辺は残雪多く、このあとも、大町市営駐車場の二箇所の除雪作業があるため、写真の扇沢橋上方の駐車スペースの除雪はゴールデンウィークまでに、間に合うかどうかということです。その際は扇沢駅方面の市営駐車場をご利用ください。路肩駐車、はみ出し駐車は絶対に禁止!

●4/13「赤岩尾根登山口の西俣出合までの周辺の状況」
・西沢からの雪崩の跡を気をつけて渡って、赤岩尾根に取り付いてください。
爺ヶ岳の西沢から、ここ20年ほどのあいだでは、最も大きな雪崩が西俣出合に出ていました。4月に入ってからの発生と思われます。
 今春は鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳、針ノ木岳方面の沢筋の積雪は、比較的多めのようですので、注意を願いたいものです。ただ毎年心配している、赤岩尾根への取り付きに関しては、その厚い雪崩のデブリの上を通っていけるので、やや気が楽です。雪崩が出ない年には、赤岩尾根取り付き点にたどり着くのに、沢を覆う浅い残雪の上を注意しながら、ヒヤヒヤしながら渡るような年もあります。
 また大谷原から西俣出合までの間でも、鹿島槍東尾根方面からの雪崩が例年になく多発してるみたいですので、5月の頭ころまでは、まだまだ気をつけていただきたいと思います。

登山装備

雪山登山装備が必要です。

注意点

●いろいろな交通機関を利用できる便利なアプローチ
http://www.kasimayari.jp/bus.zikokuhyou.htm

・扇沢駅~長野駅間の直通特急バス
※長野新幹線と併せて利用すれば帰路が便利になります。 
特急バス運行お問い合わせ アルピコ交通(代)026-254-6000
運行期間 4月16日~11月30日
運賃  片道2600円 往復4200円(7日間有効)絶対お得!
のりば 扇沢駅 長野駅東口(25番乗り場) 

・毎日アルペン号など 登山バス

・JR信濃大町駅~扇沢駅 路線バス
※柏原新道登山口は、扇沢駅から徒歩155分ほど大町側へ徒歩で戻ります。
運行期間 4月16日~11月30日
運賃 片道1360円 往復2500円
(扇沢線バス案内)北アルプス交通(電話0261-22-0799 07:00~18:30) アルピコ交通(電話0261-72-3155 06:30~20:00)

お知らせ

ゴールデンウィークは冷池山荘のみ4/29(水)~5/9(土)までの宿泊営業を予定しております。入山の際には、必ず当小屋HPなどで小屋開け状況を確認して、ご予約のうえで入山してください。
冷池山荘HP http://www.kasimayari.jp/index.htm

●2015年の営業予定
・新越山荘 7/1~9
・種池山荘 6月中旬~10月中旬
・冷池山荘 4/29(水)~5/9(土)及び6月中旬~10月中旬

昨年の今頃の様子は?

2023年GW営業はありません(冷池山荘、種池山荘、新越山荘)。夏山営業7/1~(5/15から予約受付)2023.04.27

冷池山荘と種池山荘は営業7/1~、新越山荘は7/15~。7月泊の予約受付は5/15~(テント6/1~)2023.05.10

冷池山荘周辺の過去の様子

  • 爺ヶ岳も鹿島槍ヶ岳も主稜線の雪庇の張り出しも気持ち小さい感じがします。
  • 鹿島槍ヶ岳。手前の里山の雪ももうじき無くなってしまいそうです
  • 鹿島槍ヶ岳の頂上稜線では30cm近い積雪でしょうか。吹き溜まりは場所によっては1mあっても不思議でありません。
  • 鹿島槍ヶ岳も全容を現してくれました。頂上付近に雪が残っているのが見えます
  • 日当たりの少ない針ノ木岳や蓮華岳の北側斜面には雪が残っているのがわかります
  • 昨日そして今日の雨で小屋前の雪もほぼ消え去りました。種池山荘前
  • 前日の雪も上がって好天下、爺ヶ岳を皆さん目指します。爺ヶ岳南峰まででしたら主稜線も危険なところはほぼありません。
  • 15時 冷池横の黄葉の木々が白く染まりました
  • 種池山荘前も白の世界へ
  • 前線通過の雨に洗われて、いちだんと紅葉は輝きを増しました。
  • いい感じでにぎわった、種池山荘前庭。
  • 今年も「初氷娘」の登場する季節到来! 初氷で鹿島槍ヶ岳に乾杯(種池山荘)

冷池山荘

電話番号:
0261-22-1263
連絡先住所:
長野県大町市平5328

地図で見る
http://www.kasimayari.jp/

施設の詳細を見る

関連する山

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

鹿島槍ヶ岳 標高 2,889m

 この山は、後立山連峰の中央部に位置し、名実ともに後立山の盟主という存在である。  端麗と表現される南北2つの峰と、それを結ぶ吊尾根がつくるこの山の姿は、どこから眺めても美しい。この山に魅せられた岳人たちは、同時にこの山が内懐に秘める荒々しさのとりこにもなったのである。それは山麓からではうかがい知れない、北壁や荒沢奥壁などのバリエーション・ルートである。これらのルートの開拓は大正末期から昭和の初期に、学校山岳部を中心に華々しく行われ、それは日本におけるアルピニズムの歴史に、貴重な一頁を記しているのである。  鹿島槍ヶ岳への登路は、縦走路のほかには、東面・信州側から短くて急峻な赤岩尾根1本のみである(鹿島から所要9時間)。この尾根の途中の高千穂平は、鹿島槍ヶ岳のよき展望台ともなっているが、そこから眺める大冷(おおつべた)沢の源頭には、残雪期に獅子やツルの雪形が現れる。そこから昔は、山名をシシ岳とかツル岳、あるいは双耳峰からの連想で背比べ岳などとも呼ばれていた。現在の鹿島槍ヶ岳の山名は鹿島集落の背後にある槍ヶ岳といった意味である。山体は信州側は急崖、西面・越中側はなだらかな非対称山稜の典型である。  西面には、支稜の牛首尾根を挟んで東谷と棒小屋(ぼうごや)沢が、西面の水を集めて黒部川に注いでいる。この棒小屋沢と、剱岳東面を流下する剱沢とが、黒部峡谷に対して対向から合流する、有名な黒部の十字峡を形成している。  東面を落ちる白岳、大冷の各沢は、源頭部にバリエーション・ルートを提供している。その1つ、カクネ里はU字谷をなし、平家の落武者が隠れ住んだという(隠(かく)れ里(さと))伝説をもつ、ロマンを秘めた圏谷である。もちろんここに人が隠れ住むというのは不可能だが……。  南峰から主稜を南へ下ると、肩といった存在の布引岳(残雪が布を敷いたように見えるのでこの名がある)で、付近には船窪地形が散見される。その南の小平地には冷(つべた)池があり、冷池山荘が建っている。また吊尾根の雪田付近から北峰を巻いて北へ下ると、両側の谷からの浸食によって、主稜線に深いⅤ字形の切れ込みの入った八峰(はちみね)のキレットに出る。その北側にキレット小屋がある。  登山口の鹿島集落は昔から戸数11戸しかなく、集落の人々は平家の落武者の子孫といわれている。ここで民宿を営んでいる狩野氏宅には、近代登山以降の鹿島槍ヶ岳の登高記念帳が保存され、それがそのまま鹿島槍ヶ岳の登山史ともなっている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

爺ヶ岳 標高 2,670m

 後立山連峰の南部にあり、3つのピークからなる。北から一直線に南下してきた後立山の主稜線は、この爺ヶ岳で西方へ大きく湾曲し、越中側にすり鉢を半分に切ったような、ハイマツの見事な大斜面をつくっている。一方、東面には大きな白沢天狗尾根を張り出している。この天狗尾根や扇沢にはかつて登山道があったが、現在は廃道となり、種池山荘の柏原正泰氏が拓いた柏原新道がある。新道は扇沢出合から爺ヶ岳南稜をたどって種池に登るもの(扇沢出合から所要3時間30分)で、2つの廃道の欠点を取り除いた、後立山連峰の主稜線へ登るものとしては、最も容易なコースである。  爺ヶ岳の山名は、南峰と中央峰との間、白沢の上部に、残雪期に種子蒔き爺さんの雪形が現れることから付けられたもので、爺さんが蒔く種を漬ける種池だ、というおまけまでついている。種池は主稜上の池塘で、そばには種池山荘があり、幕営地にもなっている。この西方にも棒小屋沢乗越の池がある。種池から南峰にかけて、またその南斜面も広大なお花畑である。  積雪期の爺ヶ岳東面は、ヒマラヤひだが発達して壮観で、いくつかのバリエーション・ルートが拓かれている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

岩小屋沢岳 標高 2,630m

飛騨山脈北部、富山県と長野県の県境にそびえる山。西側には種池小屋、東側には新越乗越山荘がある。

ユーザーの登山記録から

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