大朝日岳 | 朝日鉱泉ナチュラリストの家

中ツル尾根直登コースを除きアイゼン、ピッケルが必要。給水は鳥原小屋前、銀玉水、長命水で可能。例年より早く花が咲き出しています。

絶景の大朝日岳。登山ルートチェックに行きました(2016.05.23 朝日鉱泉ナチュラリストの家 )
絶景の大朝日岳。登山ルートチェックに行きました(2016.05.23 朝日鉱泉ナチュラリストの家 )
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天気・気温

05/23(月) 晴れ 気温24℃
山形市の天気予報
明日
曇のち雨
25℃
14℃
明後日
曇時々晴
18℃
9℃
日本気象協会提供 2024年4月29日 0:00発表
白石市の天気予報
明日
23℃
13℃
明後日
曇時々晴
19℃
9℃
日本気象協会提供 2024年4月29日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

稜線上では シラネアオイ シラネアオイ ミヤマキンバイ ミヤマキンバイ ミツバオウレン ミツバオウレン 、シロバナノヘビイチゴ、 ハクサンイチゲ ハクサンイチゲ イワカガミ イワカガミ カタクリ カタクリ 、コメバ ツガザクラ ツガザクラ 、ミネザクラなど、全体的に時期としては少し早い花々がたくさん見られます。

登山道の状況

暑い日が続いています。
大朝日岳への登山ルートは中ツル尾根直登コースは雪はありません。アイゼン・ピッケルなしで登頂可能です。
そのほかのコースでは残雪の上を歩きます。
軽アイゼン・ピッケル(もしくはダブルストック)は必ず持参しましょう。
特に鳥原山→小朝日岳途中の北側斜面は約1.5kmほど急な残雪斜面上を行かなければなりません。

水場は、鳥原小屋前、銀玉水、長命水が給水可能です。

●5/23にブナ峠→鳥原山→小朝日岳→大朝日岳→中ツル尾根登山ルートチェックに行きました。
この時期は一年でも最も日の長い時期で、朝4時には歩き始めることが可能な貴重な期間です。
23日は30℃近くまで気温が上昇し暑くなる予報が出ていましたので、早朝の涼しい時間帯にできるだけ登ってしまおうと朝3:30に朝日鉱泉を出発しました。

今回は朝日鉱泉から月山ICへ抜ける大規模林道の一番標高の高い700m地点に登山口のあるブナ峠から鳥原山を経由して大朝日岳へのルートをチェックすることにしました。

登山口は杉の植林地でここ2年ほどその杉を切り出す作業が大規模に行われており、登山道の周辺は切り出しの重機のための林道が縦横無尽に走っており、あまり見た目の良いものではありません。朝日鉱泉からも登山口まで車で30分はかかります。ただ、ブナ峠ルートから鳥原山までは2時間程度で着き、傾斜も比較的優しいので、登り安さでいえば一番かもしれません。今年は雪も少なく、少しは雪を踏みますが2時間弱で鳥原山頂上近くの木道にでました。

ここから鳥原山山頂→小朝日岳山頂までは、まだまだ残雪がたっぷりです。アイゼン、ストックは必須です。特に小朝日岳山頂近くの北斜面は例年通りかなりの距離(1.5km~2kmほど)急斜面を残雪上を歩かなければなりません。

このルートで一番の難所の小朝日岳への登りを終えると、ご褒美の小朝日岳山頂からの絶景を楽しめます。360°の大パノラマで、朝日連峰を一望できました。大鳥池方面の寒江山や以東岳はまだまだ雪をたっぷりかぶっています。

小朝日岳から熊越まで下り切ると、 シラネアオイ シラネアオイ が咲き乱れ、疲れを癒してくれます。
そして最後の残雪斜面となる銀玉水からの500m程度の登りになります。例年より雪は少ないものの、まだまだたっぷりと雪がありました。ただ、奇跡的に銀玉水が給水可能(雪渓上部の噴出場所で汲めます)で朝日連峰一(日本一?)の水をたっぷり堪能できたことが最高に幸せでした。
銀玉水前の残雪斜面は登りであれば、雪も柔らかいのでキックステップで十分登れますが、下りの場合にはそれなりに傾斜もありますので、慎重に、できれば軽アイゼンを装着して進むことをお勧めします。

残雪斜面を越えるとあとは山頂までの最高の眺めを楽しみながらの山行です。
山頂からは、月山、飯豊連峰、蔵王などの山形県の名立たる山を拝むことができました。雪が残っていることでその輪郭もより一層くっきりとみることができます。

山頂から中ツル尾根での下りでは実にたくさんの花々が目を楽しませてくれました。
時期としては少し早いものもありましたが、この中ツル尾根では本当に花が多いことを実感しました。
また、この中ツル尾根での下りでは南向きということもありますが、すでに雪を踏むところはほとんどなく、あっても特に危険なところではありませんので、この中ツル尾根直登ピストンでの登山の場合にはアイゼン・ピッケルは必要ありません。

水場は長命水は雪の切れ間から給水可能でした。

出合から朝日鉱泉までの渓谷沿いは登山道の整備は済んでいますので歩くのに支障はありません。14:30無事にルートチェックを終え帰着することができました。

今回見ることができた花々は、 ミズバショウ ミズバショウ カタクリ カタクリ (群落)、シロバナノヘビイチゴ、ミネザクラ、コメバ ツガザクラ ツガザクラ ハクサンイチゲ ハクサンイチゲ ミヤマキンバイ ミヤマキンバイ (群落)、コ イワカガミ イワカガミ などです。

●朝日鉱泉への車道
朝日鉱泉への車道は全線開通しています。
ただし、朝日鉱泉手前約500m地点の「のぞくら橋」が橋台破損のため通行できず車両通行止めとなり、この橋の手前までの通行となります。橋は徒歩で通行可能です。朝日鉱泉はこの橋から林道を徒歩約7分です。車はのぞくら橋手前が広場になっていますので8台程度駐車可能です。
※詳しくは朝日鉱泉(090-7664-5880)へお問い合わせ下さい

登山装備

雪が異常に少ないとはいえまだ1000m以上の登山道上では結構な残雪があります。軽アイゼン、ピッケル(もしくはダブルストック)は必ず持参しましょう。

注意点

各避難小屋の管理人は下山しており無人ですが利用可能です。
利用は可能です。管理協力費¥1500/人です。

避難小屋の「以東小屋」は解体されました。利用できません。

●(朝日連峰は火山ではありません)
朝日連峰は花崗岩質の隆起山地であり、その誕生は5000万~6500万年前とされている古い地質です。
火山の噴火によってできた山地ではありませんので、朝日連峰のすべてのピークにおいて噴火するということは絶対にありえません。朝日鉱泉をはじめとして朝日連峰に「温泉(噴出温度が高温)」がなく「鉱泉(噴出温度が低温)」のみが存在するのはそのためです。
また、火山ではありませんので、気象庁等のいわゆる「火山情報」等には朝日連峰および朝日連峰内のすべての山の名称すら出ておりませんのでご了承下さい。

お知らせ

●朝日鉱泉ナチュラリストの家ホームページ
http://www.asahikosen.com/

昨年の今頃の様子は?

2023年は4/29~営業開始(宿泊要予約、予約受付中)。雪は少なく7~10日ほど早い季節感です2023.04.19

2023年は4/29~営業開始(宿泊要予約、予約受付中)。林道は4/末に一部開通予定。山はまだ雪山2023.04.26

ブナの新緑が美しいです。登山道整備中。今年は倒木が多め。ルート上には残雪、雪渓あり十分な装備2023.05.16

朝日鉱泉ナチュラリストの家周辺の過去の様子

  • 快晴の日には一斉に布団干し。中央奥の大朝日岳だけはまだまだ真っ白。近くの山肌は萌黄色に染まりました
  • 朝日鉱泉周辺のブナの木には花がたくさん!ブナの実が豊作になれば、クマも安心?
  • 知っている人はわずか、貴重なミズバショウの群生地。背後のブナの森が芽吹くと素晴らしい眺めに。
  • 小屋営業最終日。朝日鉱泉周辺や標高800m付近は紅葉が見頃でした
  • 標高800mあたりまで冠雪。山頂付近はかなりの積雪がありそうです。
  • 中秋の名月は過ぎましたが…、お月様とのツーショット
  • 雲の感じからは少し秋の気配が漂いますが、気温が…異常な高温が続いています。
  • 「森の巨人100選」の上倉の大クロベの前でおにぎり。老木保護のため少し離れて鑑賞下さい
  • 快晴の空のもと。いつもより残雪は少ないです
  • 鳥原山展望台からの眺め。大朝日岳(左)は雲のなか。残雪は非常に少ないです
  • 鳥原山大朝日嶽神社にて「朝日連峰夏山開き安全祈願祭」が執り行われました
  • 太陽が沈むと久しぶりにきれいな夕焼けになりました

朝日鉱泉ナチュラリストの家

現地連絡先:
090-7664-5880
電話番号:
0237-67-3589
連絡先住所:
山形県西村山郡朝日町宮宿1905-1

地図で見る
http://www2.ocn.ne.jp/~ooasahi/top.htm

施設の詳細を見る

関連する山

山形県 / 朝日山地

朝日岳 標高 1,871m

 山形盆地から西方を遠望すると、純白の衣をまとい、なだらかなスカイラインを描く月山とは対照的に、浸食の進んだ山々の朝日岳の山塊が続いている。朝日岳はそびえ立つ孤高の火山と異なり、大朝日岳、西朝日岳、寒江山、以東岳を主稜とする連峰であり、その主峰が大朝日岳である。仰ぎ見る山容は主峰にふさわしい端正な三角錐を呈しており、かつては剣頭山とも呼ばれていた。  位置的には、朝日町と小国町の境をなしている。山頂は南北に細長く、付近一帯には日本列島の土台をなした縞模様の花崗片麻岩が露出している。これらの地質的な特徴に加えて、日本海を渡って吹きつける強い季節風にまともに立ちはだかるために、わが国有数の多雪地帯となっている。これらの雪は、山麓の民にとって古来より貴重な農業用水である。  かつて、鳥原山一帯に点在する池塘を「天狗ノ田代」と称して、田植えの時期に稲の苗を植え、豊作を祈願したという。山中にあっては雪田、雪渓として朝日の山々を飾り、また、咲き誇るお花畑をはぐくみ、銀玉水などの水場を提供している。  一方、谷に目を移すと、雪によって磨き抜かれた谷壁と、雪解け水によって浸食された深い渓谷が山々を引き立て、アルペン的景観を示している。なかでも大朝日岳は、東に垂直に大地を刻み込んだ黒倉沢、西には袖朝日尾根の白い花崗岩の岩壁と、植物の進入を許さない毛無沢を支流にもつ荒川の間にそびえ立つ。なお、この付近はしばしば天気の境目となるため、仏の後光(ブロッケン現象)の現れる所でも知られる。  大朝日岳の直下の大朝日小屋から金玉水にかけての北側は、主稜線からやや東側に位置しているため、膨大な吹き溜まり的な積雪があり、その雪解け水による浸食によって形成された雪窪地形が見られ、緩やかな凹地になっている。頂から南側の平岩山への下りは、大きな階段状の地形が観察される。いずれも雪線よりも低い所の、氷河の周縁に見られるもので、この付近の厳しい自然条件を示している。  登山道は山頂から延びる4つの尾根すべてに開かれており、よく整備されている。最もポピュラーな大朝日岳登頂コースは、朝日川畔の朝日鉱泉から鳥原山、小朝日岳を経て山頂に至るコースで所要6時間。同鉱泉から朝日川二俣、中ツル尾根コースで所要5時間。同じく同鉱泉から御影森山、平岩山経由で所要6時間。  一方、古寺川畔の古寺鉱泉からは、花抜峰、小朝日岳経由で所要5時間強。荒川畔の徳網からは針生平、平岩山経由で所要約7時間。以東岳からの主稜縦走は約6時間30分を要する。

山形県 / 朝日山地

祝瓶山 標高 1,417m

 大朝日岳から南に延びる尾根の先端に位置する花崗岩の尖峰で、長井市と小国町の境をなしている。遠望すると天に向かってすっと立っており、標高の割にどこから見ても確認できる。古くは岩井上岳ともいわれた。  カクナラ沢、ヌルミ沢、コカクナラ沢をもつ東面は、障子ヶ岳南面、エズラ峰東面と同様、雪崩で磨き抜かれた岩場をなしている。山頂には、宗教色の薄い朝日連峰の中で珍しく小さな石祠と鉄鳥居がある。伝承によると天武天皇のころに修験道が隆盛を極めたというが、詳細はいっさい謎である。  山頂は意外に広く、雪崩に磨き抜かれた白い花崗岩の荒々しい袖朝日尾根の山々をはじめとする朝日連峰と、飯豊連峰の好展望台である。  登山道は、ユキツバキの群生する桑住平から登るヌルミ沢とコカクナラ沢間のやせ尾根の急登コース、赤鼻尾根経由で平岩山から延びてくる尾根コース、小国口の針生平から登る鈴振り尾根コースがあり、いずれもよく整備されている。しかし、登山口までの交通の便に恵まれず、マイカーに頼るほかない。  桑住平から山頂まで2時間30分、針生平から3時間30分。

山形県 新潟県 / 朝日山地

以東岳 標高 1,772m

 朝日連峰の北端に位置し、山形県朝日村(現在は鶴岡市)と新潟県朝日村(現在は村上市)の境をなしている。  大朝日岳の端整な三角錐に対し、累々と花崗岩の岩塊が肩を寄せ合う重量感あふれる山容である。山頂から主峰大朝日岳への山並みは、ほぼ高さのそろった山々が連なっている。これは隆起した山塊が、浸食により隆起準平原化したものと考えられている。北方は、切り立った戸立山、なだらかな茶畑山へと続き、そのかなたに双子のような月山、鳥海山を望むことができる。  山頂の北西800m下方には、熊のなめし皮の形をした大鳥池が、ブナの原生林に囲まれて横たわっている。成因は、堰止説が有力。山形県最大の湖沼で、標高966mにある高山湖だ。イワナやヒメマスのほか、幻の怪魚・タキタロウが釣りブームを反映して話題になっている。  山頂へは、泡滝ダムから大鳥池経由となる。大鳥池までのコースはブナ林の山腹を平均した勾配の登りが続いている。登りが始まる前の七ツ滝沢と源太沢間の尾根に注目すると、階段状になっており、所々に礫を見ることができる。かつて双方の沢が合流していた所で(エッグ床)、朝日連峰の隆起の様子を知ることができる。大鳥池まで3時間、さらに以東岳まで3時間。

ユーザーの登山記録から

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