今週に入り気温上昇。本日も雨で融雪が進んでいますが、鉱泉から上にはまだ前爪アイゼン+ピッケル必要です。湿雪雪崩に注意。
天気・気温
山と周辺の状況
今週に入り急激に気温が上がりました。本日雨。融雪が進んでいます。
●赤岳鉱泉の天候 気温 積雪
3/4 雲ひとつない快晴に、春山のようなポカポカ陽気。
3/5 雨。 春の豪雨。時には強く叩きつけるような雨
最低気温 プラス1℃ 最高気温 5℃ 積雪170㎝~200㎝
3/6 晴 最低気温-5℃ 最高気温+2℃ 積雪 150㎝
3/8 雪のちみぞれ。最低気温0℃ 最高気温0℃ 積雪100㎝~150㎝
赤岳鉱泉では朝から湿った雪が降り続き、新たな新雪は、3㎝~5㎝弱。
3/9 雨 朝の気温+3℃
●人工氷壁「アイスキャンディー」営業中
アイスキャンディについていた余分な氷や雪を雨が削いでくれました。
今のなめ滝は氷が柔らかくて、登りやすいコンディションです!
天候状況により一部ルート使用不能になる場合があります。
登山道の状況
登山道全般としては、まだまだ全面的に雪があります。
今週初めからの急激な気温上昇により、先週とはコンディションが全く異なっています。
残雪、積雪の状況は場所により大きく変わる状況です。
赤岳鉱泉から見あげる山稜は西側にあたり場所によっては黒く岩肌が出てきたところもあります。
今後は、昨日からかなりの雨量があったため湿雪による雪崩が場所によっては発生する可能性があります。
小屋で最新情報を得るようにして下さい。
念のため雪崩に巻き込まれたら埋没から探しだしてもらえるように、アバランチビーコンを携帯するとよいです。
●美濃戸口~赤岳鉱泉まで 徒歩の方(車の方は後述)
軽アイゼン+ストックでOKです。
●赤岳鉱泉から上の登山道
前爪のあるアイゼン+ピッケルなど雪山登山装備が必要な状況です。
●美濃戸林道状況。(車の方)
・美濃戸口~赤岳山荘(3/6現在)
美濃戸口~赤岳山荘の林道は、夏の台風が過ぎ去った後のように荒れています。
側溝が水に削られたところなどがあり難所のオンパレード。まさに自然が造り出したオフロードコースです
※赤岳山荘まで車で入られる方は下記装備が必須です。
・車高の高い4輪駆動車
・スタッドレスタイヤ
・金属製タイヤチェーン
車高の低い車での進入は、エンジンのオイルパンを割ったり、ドライブシャフトのブーツを破いたり、車の故障につながる可能性が有るので、お勧め出来ません。
登山装備
厳冬期雪山装備が必要
・赤岳鉱泉より上は厳冬期冬山登山に準ずる装備が必要です。
冬期の一般ルートでもアイゼンは12本爪で前歯のあるアイゼンをオススメします。最低でも10本爪は必要です。加えてピッケルは必須です。ヘルメットの装着もお願いします。
※鉱泉~硫黄岳でも安全登山の見地からはピッケルの携行を推奨します。
天候に関係なく、赤岳鉱泉と行者小屋から上に登る際には、ヘルメットの着用を推奨しています。
山岳ヘルメットのレンタルを1日500円で実施。
帽子、手袋なども含めて防寒対策をしっかりと行ってください。
今週は雪崩の対応としてアバランチビーコンの携帯もお忘れなく!
※冬用登山靴やミゾーのピッケルの「北辰」などのレンタルがあります。小屋にお問い合わせ下さい。
注意点
天候をよく確認し、登山はご自分の判断のもと安全登山を心がけて下さい。
「登れること」と「安全登山」は別の話です。
●今冬は冬山初心者と思われる方が増えています。
冬の南八ヶ岳は、首都圏や東海圏からのアクセスが良く、通年営業している山小屋があり、山頂へのアプローチもそれほど長くなく、冬山入門にはオススメの山域となっています。
そして、冬山は素晴らしい経験を味わせてくれて、普段の生活では見ることのできない壮観な景色を見せてくれます。
しかしながら、寒さは本州一といっても過言ではありません。
美濃戸口から一歩足を踏み入れれば、冬の南八ヶ岳特有の厳しい登山道状況や気象状況が待ち受けています。
そんな中、
◎赤岳鉱泉又は行者小屋まで、夏靴やスニーカーを履いてお越しなる
◎ヘルメット着用無し、ピッケル携帯無し、軽アイゼン着用の軽装備で厳冬期の硫黄岳や赤岳を登ろうとしている
◎小屋番のアドバイスを聞き入れずに上記の軽装備で登り始めて、下山してきた登山者に注意されて登山を断念する
冬山の危険性を全く理解していない一部の遭難予備軍がいらっしゃいます。
言葉は悪いですが、冬山をなめてると痛い目に遭うどころか死に至る可能性が高いです。
登山は修業ではなく遊びです。
遊びだからこそ、安全第一に。
良識のある装備や行動で、冬の八ヶ岳登山を満喫していただきたいです!
●赤岳天望荘が冬季の営業を終了しています。
稜線でのエスケープ箇所がありません。
街は春の訪れが近づいていますが、山はまだまだ寒さの厳しい冬です。
ご自身の技術と経験に見合った、余裕のある冬山登山計画をよろしくお願いいたします。
お知らせ
●赤岳鉱泉・行者小屋ホームページ
http://userweb.alles.or.jp/akadake/
Facebookはこちら http://blog.livedoor.jp/akadakekousen/
※赤岳鉱泉のお風呂は冬季休業中。入浴営業再開は5月上旬(ゴールデンウィーク)の予定。
・行者小屋の営業は以下の通り
1月~3月週末(土)泊、営業。連休の場合は(土)(日)泊の2日間
※行者小屋の冬季宿泊予約(1月~3月までの毎週末(土)泊、連休の場合は(土)、(日)泊の2日間)は、赤岳鉱泉直通電話090-4824-9986へ電話、またはHPのネット予約からよろしくお願いします。
・赤岳鉱泉・行者小屋のInstagram
アカウントは、
akadakekosen_gyojagoya
フォローよろしくお願いいたします♪
●安全登山啓発活動
3/10(土)の20時~ 赤岳鉱泉の食堂で遭対協の隊員さんと国際山岳医の千島先生によるお話があります。
●【赤岳鉱泉・行者小屋にお越しになる方へ大切なお知らせ】
「持ち物の盗難に注意して下さい」
昨冬、お客様所有または赤岳鉱泉所有の登山用品や日用品の紛失、盗難、間違いが発生しました。消灯後から朝にかけて小屋内やテント場で起きました。
そのため小屋の玄関上に「お願い」を掲示しました。間違い防止の為には、下駄箱横に荷札を用意しましたのでご活用ください。貴重品は肌身離さずお持ちください。山小屋という性質上、完全な防犯は難しいですが 、小屋として積極的に注意喚起を行っていきます!
赤岳鉱泉周辺の過去の様子
赤岳鉱泉
- 現地連絡先:
- 0266-62-8100
- 電話番号:
- 090-4824-9986
- 連絡先住所:
- 長野県諏訪郡富士見町落合桜ヶ丘10716