大日杉コースの御坪~切合小屋間の雪渓の状況が悪くなっています。滑落の危険性が高く十分な注意を
天気・気温
山と周辺の状況
飯豊山は夏山シーズンを迎え、登山者を迎える体制を整えています。山形側からの登山具口の天狗平も常駐が始まり、予約なしでも宿泊が可能になっています。なお、事前に到着予定時刻を連絡いただけるとありがたいです。
各登山道は、まだ残雪が多く残っている箇所も多いです。7月中は、残雪があると思って入山してください。とくに山形側の斜面には、この時期には多くの残雪があり、アイゼン・ピッケルは必須です。
稜線は現在、素晴らしいお花畑となっていて、特にチシマギキョウ・オノエラン・
ウスユキソウ
ウスユキソウ
・
ヨツバシオガマ
ヨツバシオガマ
などが見事です。
登山道の状況
飯豊山への登山道の多くは、残雪が多く残っていて、雪山に対する装備が必須なコースがあります。確認できている箇所の情報は以下のとおりです。
●石転ビ沢
・石転ビ沢は10本以上のしっかりとしたアイゼンとピッケル、ヘルメットが必要です。
・石転ビノ出合までは全て夏道です。
・石転ビ沢入口の雪渓は崩壊が始まっていて、現在は石転ビ沢と門内沢の合流点下流の雪渓を横断しました。
・北股沢出合の水場が露出し始めましたが、雪が薄くなっているので近づく時は注意してください。
・黒滝上から中ノ島(草付き)を目がけて斜上する箇所は、落石が集中するので、決して休まないでください。
・視界がない場合、北股沢出合から中ノ島(草付き)にかけては大変迷い易くなっています。
・中ノ島(草付き)最上部からの斜上箇所は急斜面で残雪も多くあります。滑落注意。
●大日杉コース
・大日杉小屋手前で工事のため車道の通行止めあり。普通車(ワゴン車含む)は通行可能、マイクロバス以上の車は通行不可(Uターン可能)。
・「目洗い清水」は、雪を踏まないで水を汲めるようになりました。
・御坪~切合小屋間は2つのルートがありますが、御沢雪渓コースは既に穴があいており危険になっています。
・一方の種蒔山を横切るコースには急斜面の残雪があり、滑落の危険性が高くなっているので、十分に留意してください。
・草履塚の登りに残雪があるが、特に問題はない。視界のない下山時にルート注意。
・草履塚~御西小屋は全て夏道が露出しています。
●稜線の様子
・梅花皮岳山頂近くの登山道が崩壊により悪くなっています。慎重に通過してください。
・梅花皮岳~御西小屋までの間で東側は、急斜面を横切るように登山道が作られています。ここに雪庇の名残の残雪が張りついて登山道を隠しています。残雪は地面と接している部分が氷化しています。
・登山道と残雪を結ぶルートは土の上を慎重に移動しますが、日々変化し、登山者の踏み跡が曖昧なため、自己判断となります。視界がない時は行き詰まる登山者が少なくありません。
・場合によってはピッケルで土の上に足場を作って移動することになります。重大な滑落事故が珍しくない場所です。初心者が立ち入ることは控えてください。
・梶川尾根~梅花皮小屋は、ほぼ残雪がなくなりました。
・御西小屋の清水を掘り出しました。一般登山者も水を汲みに行くことが可能となりました。大日岳直下の登山道を覆っている残雪も問題がなくなりました。
・大日岳頂上直下の登山道が残雪に覆われており、滑落の心配があります。
●その他のコース
・ダイグラ尾根取り付きの桧山沢吊橋は架橋されていて通行できます。
・梶川尾根は、標高1,800m以外はすべて残雪は融けて夏道を歩けます。五郎清水に設置していた「水場」の標識が折損しています。直進は水場、登山道は右に下ります。昨年も間違えて遭難者が出ているのでご注意ください。
・奥胎内ヒュッテまでの車道は開放され、入山できます。ただし、6/17(月)~8/3(土)は夜間通行止めの交通規制があるようです(21:00~05:00)。なお、土日祝と第2・4金の夜間は休工。また、登山タクシーとの接続の関係で、7/6・20。、8/3は04:30に開放されます。
・加治川治水ダム~湯の平山荘は、通行止めになります。従って湯の平山荘は通年無人になります。途中の橋は架橋される予定ですが、詳細は不明です。
登山装備
7月は、まだ雪山登山に対する装備が必要です。アイゼン・ピッケルを用意してください。
注意点
【トイレの使用について】
7月13日御西小屋のトイレに荷上げしたトイレットペーパーを設置しましたが、心ない利用者により、撤去の危機が発生してしています。1回の使用でトイレットペーパー1個を使い尽くすという事案があったのです。
状況から推測すると、小用の音が外部にもれないようにトイレットペーパーを大量に便器に貼り付けてから用を足したようです。そのペーパーは片付けられずに便器に貼りついていました。
(御西小屋は事情があって小屋内の水洗トイレは使用できません。外部トイレは2穴が壁1枚で隔たれており、非水洗の和式便器です。衛生用品などは全て持ち帰り仕様です)
御西小屋のトイレは、宿泊者よりも飯豊山方面から大日岳を往復する登山者、特に女性が立ち寄って利用することが多数です。このようなことが今後も発生するようですと、やむなくトイレットペーパーを撤去することになります。
またトイレには、衛生用品をはじめとする品物が投棄されてきましたが、仕方なくこれを汲み取って地中に埋設しています。トイレはサニタリーボックスではありません。
お知らせ
その他詳細は「飯豊朝日連峰の登山者情報(http://www.ic-net.or.jp/home/iide/)」へ。
【飯豊連峰、山小屋の清掃協力金が変わりました】
・稜線の山小屋および天狗平ロッジの清掃協力金・宿泊費が全て500円値上げされました!
→梅花皮小屋・門内小屋・頼母木小屋はこれまでの1,500円から2,000円に変更されました。
→御西小屋はこれまでの2,000円から2,500円に変更されました。
→梅花皮小屋・御西小屋の幕営に伴う清掃協力金は、一人500円から1,000円に変更されました。
★各山小屋の連絡先一覧
三国小屋(090-4820-0815金子)、切合小屋(090-3366-7696佐藤、090-9746-0392長谷川)、本山小屋(090-8850-0332渡辺)、御西小屋(090-5846-1858井上)、梅花皮小屋(090-5846-1858井上)、門内小屋(090-1530-6053)、頼母木小屋(090-1530-6032)、天狗平ロッジ(090-5846-1858井上)、杁差小屋(通年無人)
昨年の今頃の様子は?
4月28日に倉手山登山口と大日杉小屋までの車道が開通予定、開通時刻にも留意ください。2023.04.27
足ノ松尾根のアプローチ道路が通行止め、足ノ松尾根登山道は当面の間、通行不可2023.05.11
天狗平への車道は6月6日に開通いたしました。天狗平ロッジは6月9日よりオープンします2023.06.07
飯豊山・天狗平ロッジ周辺の過去の様子
飯豊山・天狗平ロッジ
- 電話番号:
- 090-5846-1858
- 連絡先住所:
- 山形県西置賜郡小国町