台風15号による登山道への影響は今のところ報告なし。谷川岳ロープウェイでは週末限定「秋の天空のナイトクルージング」開催中
天気・気温
山と周辺の状況
首都圏で猛威を振るった台風15号も残暑の置き土産を置いて太平洋の戻っていき、穏やかな晴れ間が広がっています。日中は気温の上昇が予想され、暑さ対策は必須となっています。水分はこまめに摂るようにしましょう。
今月はまだ遭難などの事故はありません。引き続きあらゆるリスクに備えた装備と計画で無事故無違反でいきましょう。最近では、冬の準備か蓄えか、指導センター前の木の上で熊が食事を摂っていました。食欲の秋です。今年は子連れ熊の目撃情報が多いので、あまり人気のないルートや単独行の場合は特に、鈴や歌などで自分の存在をアピールしていきましょう。
谷川岳ロープウェイでは9月6日(土)から、週末限定で「秋の天空のナイトクルージング」が開催されているようです。夜にロープウェイに乗れるのはなかなか貴重な体験です。運が良ければ満天の星空に出会えるかもしれませんね。防寒着は忘れずに。
⇒「秋の天空のナイトクルージング」の詳細はこちら:http://www.enjoy-minakami.jp/star.php
登山道の状況
谷川岳では、台風15号による倒木や土砂崩れ等の情報は今のところ報告されていません。沢なども多少の増水はあるものの、濁りなどはあまりないようです。道路上にも枝や木の葉が少なかったことから、あまり影響がなかったように感じます。
日照時間も短くなり始め、下山遅れになりますとヘッドランプがない場合、行動不能となります。日没前でも樹林帯の中は暗くなるのが早いです。
[天神尾根]
天神尾根の登山道に異常はありません。
天気の良い週末は渋滞が起きることが予想されます。下山にはロープウェイまで2時間以上かかる可能性もあります(ロープウェイの最終は17時)。
熊穴沢避難小屋上部の鎖場は天神尾根で一番、事故の多い場所です。事故のほとんどは下りで発生しています。慌てず焦らずゆっくりと下山しましょう。
[西黒尾根]
急登で健脚者向けのコースです。高度感のある鎖場、ガレ場などがあります。天神尾根からの下山に使う方がいますが下山には不向きです。滑落の危険もあり、ガスなどで道迷いとなる可能性も高いです。
西黒尾根の鎖場で浮石が落ち怪我をされた方がいます。浮石かどうかチェックしてから掴むようにしましょう。
[巖剛新道]
一部崩壊箇所はありますが慎重に通過可能です。
[中芝新道]
現在、整備をしていないのでルートは笹や雑草に覆われ、道迷いや滑落などの危険が高く、特に一ノ倉岳からの安易な下山は遭難の可能性があります。芝倉沢から先の旧道も崩壊地が多く危険。新道の利用をお勧めします。
[その他]
谷川連峰の群馬県側の主要な登山道では草刈り整備が終わり、ルートは明瞭ですが、まだ作業前のマイナールートでは草が茂り、不明瞭なコースもあります。新潟県側が管理する登山道は草刈り整備が遅い場所が多いようです(馬蹄形縦走路の一部を含む)。足元が見づらいこと、コースタイムを縮められないことなども考慮して計画しましょう(短パンでは足が傷つきます)。
特に清水峠周辺などは送電線巡視路も多く、登山道と間違えやすくなっているので注意が必要です。
朝日岳付近では木道補修工事が始まったようです。作業に注意して通行してください。
登山装備
9月に入り、8月ほどではないにしろ晴れれば稜線上は汗の噴き出る暑さとなります。一方、朝晩や悪天候時の気温が低くなりはじめており、夏装備のまま入山すると危険です。日照時間も短くなりはじめているのでヘッドランプは必ず持ちましょう。防寒対策も必要です。薄手のダウン、手袋、カイロなどがあるとよいでしょう。
・日帰りの登山であってもレインウェア、ヘッドランプ、防寒具などは必須です。
・光沢の残る鎖場の鎖は濡れていると滑りやすく危険です。ホームセンターなどに売っているグリップのいい薄手の手袋などがあると便利です。
・転倒、滑落による捻挫、打撲に備え、テーピング、湿布、ストックがあると便利です。
注意点
・登山指導センターから一ノ倉沢までの道はマイカー規制中です。一般車の進入はできません。
・8月25日、指導センター前で熊が出没しました。
お知らせ
登山指導センター前の湧水が枯渇してしまい、休憩舎もトイレも利用できなくなってしまいました。西黒尾根や巖剛新道を登られる方はロープウェイのトイレで済ませておきましょう。運が良ければセンター前の湧水が出ていることもありますが、期待はしないでおきましょう。
登山される方はロープウェイ駐車場をご利用ください。
■小屋の情報
肩ノ小屋の宿泊は、基本的に予約が必要です。
昨年の今頃の様子は?
雪が解けはじめ、急な斜面のトラバースが増えてきました。岩場などでは踏み抜きに注意2023.04.25
状況変化に対応できる装備と技術が必要な季節であることを意識して入山してください2023.05.02
残雪と夏道が混在しています。滑落事故も多く発生しているのでアイゼンの着け外しの判断は慎重に2023.05.09
登山指導センターから先の冬季閉鎖は5/19解除。翌日からは一ノ倉沢出合までの電気バスも運行開始予定2023.05.16
例年より早く雪解けが進み歩きやすくなってきました。山頂直下の急斜面には残雪があり滑り止めが必要です2023.05.23
天気予報を確認し、余裕をもった登山計画を2023.05.30
身体が暑さに慣れていない時期。水分は多めに持ち、日焼け止めを使うなどの対策を2023.06.06
谷川岳登山指導センター周辺の過去の様子
谷川岳登山指導センター
- 電話番号:
- 0278-72-3688
- 連絡先住所:
- 〒379-1728 群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽