甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

雪山らしくなってきました。黒戸尾根は登山口から積雪あり。雪の状態に応じた装備で。

降雪の翌朝 甲斐駒ヶ岳も雪山らしくなって来ました(2019.12.23 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
降雪の翌朝 甲斐駒ヶ岳も雪山らしくなって来ました(2019.12.23 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

山と周辺の状況

甲斐駒ヶ岳も雪山らしくなって来ました。お越しの際は万全の冬山装備でいらして下さい!
小屋からの下山時にも細心の注意が必要です。最後まで油断せずに黒戸尾根の冬を楽しんで下さい
まもなく仕事納めで年末登山に向かわれる方が多くなりります。
どうか令和元年、素敵な登山で締めくくってください。

■天候、積雪など
・12/24 尾白渓谷駐車場より入山しました。駐車場の気温はプラス3℃。冷えてきました。
駐車場からの甲斐駒ヶ岳は12/22晩の雪が更に凛々しく雪がついていました。

・12/23
12/22夕方から雪が降り始め、明け方まで降り続いたようです
翌12/23朝5時頃外に出てみると、一面の銀世界となっていました。12/23は晴れ。14時の気温は-6℃でした。
すっかり冬山の様相です。
小屋近くのヘリポートの積雪量は25cm程。吹き溜まりでは膝上まで潜る所もあります。
ベンチにもこんもりと積もりました。

■山梨県における登山計画書の提出が義務化
山梨県では冬の南アルプスを登山する場合は、登山計画書の提出が義務化されました。
登山前に登山計画書の提出と、家族や友人への共有をお願いいたします。

登山道の状況

■黒戸尾根  12/24
・小屋までの登山道情報
尾白渓谷駐車場から登山道を登り始めるとちらほら雪が出てきて、落ち葉についた雪が凍っていてシャリシャリと音を立てながらの登り。早めにスパッツは着けた方が裾が汚れなくて済みます。
次第にしっかり雪の登山道となります。

笹の平は真っ白でした。
ここから先は急登も出てくるので早めに滑り止めをつけた方が楽でしょう。
刃渡りの辺りで15〜20cmの積雪。
この日は、まだ雪が締まっていないため歩きづらい。チェーンスパイクでは少し怖い感じでした。
途中、風が強く雪をまとった枝が揺らされて、何度か頭に洗面器くらいの雪が落ちてきました。
フードなどで防御を。注意を払うのは足元だけではありません。

刀利天 祠に雪がついて厳かな感じになってました。

黒戸山のトラバースは風も通り雪が多くり15〜30cmの積雪。
風が吹けばトレースもすぐ消えます。この日も前日のトレースは消えていました。

五合への下り、場所によって雪の下は青氷ができています。
小屋番も足元が危ういところ。刃渡りくらいからはアイゼンに変えるべきです。

五合の梯子場(台風19号の被害から今月復旧)。は復旧後に雪がついています。

五合から小屋までも、まだ定まらぬ雪面は不安定で歩きづらい状態です。
そのため手をつく機会が多いので、冬用のグローブはしっかりと着有してください。

■黒戸尾根五合目は復旧工事完了
台風19号により黒戸尾根五合目で大きく崩落がありましたが、すでに復旧工事が完了し、通行が可能となっています。

登山装備

3000m級山岳の雪山登山装備が基本
小屋から上は前爪のある12本歯以上のアイゼン、ピッケル等の本格的な冬山装備が必要

雪の時期は背負う荷物が多くなります。
少しでも軽くしたいのは山を登る人なら皆思う事です。
アイゼンとチェーンスパイクならば、どちらかを取るかとなればもちろん前爪のついたアイゼンです。
しかし下から履くとなれば些か煩わしい。
やはり下はチェーンスパイク、刃渡りあたりからアイゼンに履き替えるのが好ましいかと感じます。
僅かな重さだけれど長時間背負えば変わってきます。
軽くした方が良い場合も多々あります。
個々の技量や体力に応じて装備も変わりますが、これからの時期は端折り過ぎず、慎重に装備もチョイスして欲しいと思います。

注意点

■お知らせ
11月1日より北杜市のふるさと納税返礼品として、「弊社ツアーもしくは甲斐駒ヶ岳七丈小屋でのお支払いにご利用いただけるクーポン券」が掲載されました!
寄付額1万円、2万円、3万円で設定させていただいております。ご確認ください!(リンクは3万円)
https://furu-po.com/goods_detail.php?id=477682

■冬の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根ツアー
冬の黒戸尾根ツアーの募集開始
12月より各月2回づつの開催とさせていただきます。
全日程花谷がメインガイドを務めさせていただきます。
皆様ぜひご一緒しましょう!
https://first-ascent.co.jp/tours/kuroto-winter/?fbclid=IwAR2J5kgCQFOdC3dLT22e6zmhVJVWXr1ka4yLsMLiSygijFY8AITnAKYuaLc

お知らせ

■甲斐駒ヶ岳七丈小屋
https://www.kaikoma.info/
予約と問い合わせ 090-3226-2967
※電波不良時や作業中などの場合は、電話に出られないことがあります。
・宿泊は予約制です。

■冬の営業
通常営業しています。
冬の甲斐駒ヶ岳黒戸尾根は、誰もが登れる世界ではありません。
しかし、しっかり経験を積み上げた方には、ぜひ挑戦していただきたいと思っております。
厳しい登山であるからこそ、七丈小屋では少しでもほっこりと過ごしていただけますようご用意しております。

■冬季はお水が一部有料。
お水が必要な方はスタッフにお声掛け下さい。
小屋、テント泊の方は、2Lまで無料。
宿泊以外の方、又は宿泊のお客様でも2L以上は0.5L毎に100円で販売。
お湯は0.5L毎に200円で販売致します。
貴重なお水なので、ご理解とご協力を宜しくお願い致します。

昨年の今頃の様子は?

小屋から上はピッケル&アイゼン必要。雪質変化あり確実なアイゼンワークで一歩一歩、慎重に2023.04.27

昨朝0℃。まだ残雪凍結あり万全の雪山装備(アイゼン、ピッケル)で。状況に応じ着脱など臨機応変に2023.05.10

今朝5℃。一部まだ雪があり心配な方はアイゼンの用意を。小屋付近でサクラ開花。山麓は新緑2023.05.19

まだ氷点下の日あり。残雪箇所あり滑り止めの用意を。イワカガミが咲き始め、クモイコザクラも開花。2023.05.25

雨により地盤が緩んでいるので注意。小屋から上の残雪も少なくなりアイゼンなど不要2023.06.02

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 樹林帯の状況
  • 山頂付近の様子
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • 小屋から山頂へのルート 全体的にコンディションがよく登りやすいですが、ピッケルとアイゼンが必須。万全の装備で
  • テント場の様子。雪が半分残っている状態。第1+第2テント場あわせて10張りほど地面の上に設営できそう(小型テントであれば)。
  • 小屋から上の残雪はまだまだ豊富
  • 八合目と九合目の間にあるルンゼは、一部氷化した雪の急斜面となっており、滑落の危険あり。ピッケル、前爪有りのアイゼンは必須
  • 眼下には雲海。寒暖差によって登山道のコンディションはとても難しいくなる時期。万全の装備で
  • 小屋の前の雪も少しずつ溶けていますが、固く滑りやすくなっています。
  • 小屋付近の様子
  • 夜半から強風。今朝は晴れて厳しい冷え込みとなりました。不安定な天気です
  • 強い西風が吹いていますが晴天が続いてまいす

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

関連する山

山梨県 / 赤石山脈北部

甲斐駒ヶ岳 標高 2,966m

 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

駒津峰 標高 2,752m

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

双児山 標高 2,649m

赤石山脈北部周辺の山です。

ユーザーの登山記録から

周辺の山岳最新情報