大山 | 大山プロガイド協会

全ルートが積雪で覆われています。軽アイゼンではなく前爪10本推奨。9合目より上は強風注意

6合目からの北壁(撮影 山岳ガイド佐々木淳一様)(2021.12.20 休暇村 奥大山)
6合目からの北壁(撮影 山岳ガイド佐々木淳一様)(2021.12.20 休暇村 奥大山)
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天気・気温

鳥取市の天気予報
明日
曇のち晴
18℃
10℃
明後日
27℃
9℃
日本気象協会提供 2024年5月8日 16:00発表
松江市の天気予報
明日
曇のち晴
20℃
11℃
明後日
27℃
10℃
日本気象協会提供 2024年5月8日 16:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

■天候 12月20日(月)
午前10時半の大山寺 曇り 気温2℃ 5~8m/s
午後1時の山頂 暴風雪 気温マイナス3℃ 瞬間最大風速20m/s以上

・天候記録 10/20初冠雪

■22日は冬至
22日は二十四節気でいうところの「冬至」であり、一年で昼の時間が最も短くなる日であり、この日を境に太陽が顔を出す昼の時間が少しづつ延びていくという「季節の折り返し地点」です。
冬至には「かぼちゃ」を食べるという風習が日本にはありますが、原産は南北アメリカ大陸だそうです。
現在の主要生産国はやはり暖かい南国地方が多く、太陽の光をたくさん浴びて育った野菜と言えます。
かぼちゃには消化されやすいデンプンが多く、ビタミンなどの栄養素がバランス良く含まれているために、これからやってくる厳寒期に向けて「風邪を予防できる」食材ということで冬至に食されているという説があるようです。

登山道の状況

12月20日(月)の大山夏山登山道の最新情報をお知らせします。
(本日の画像と情報提供は佐々木淳一ガイド)

本日の様子ですが、全ルートが積雪で覆われています。
登山口からアイゼンが使えますが、緩斜面においてはアイゼンを装着せずともフルフラットフィッティング、キックステップなどの技量と冬山用の登山靴などの装備を使いながら歩くことができます。
必ずしも雪山=アイゼン着用でなく、滑り出して不安を感じたらアイゼンを着けましょう。

アイゼンは前歯のある10本爪以上がお勧めです。
安価なもので靴底の爪が短いものが販売されていますが、大山のような急斜面ではそれなりの技術がないと使いこなすのは難しいと思います。

特に軽アイゼン。6本爪などは踵に爪がないために上りではなんとかなっても、下りでは間違いなく滑ります。
4合目付近の新しく設置された階段状の登山道は踵に爪がないと恐怖でしかありません。
登りながら自分の歩いた道を都度振り返って、「ここを下山できるか?」を確認しながら登ってください。

またこの日は6合目からの稜線に出た付近から風邪が強く吹き始めました。
9合目から上は瞬間20m/s以上の暴風でした。
冬山に慣れない方は、こんな状態の時は絶対に無理をしないでください。
技術と装備を持ち合わせてなければ、自分の命を懸けることになります。
「山は楽しく」であり自分の度胸試しの場所ではありません。
一歩間違えると遭難に繋がり、それがどれだけ多くの方に迷惑を掛けるかを考えましょう。たかが遊びです。安全第一で考えてください。

■山頂避難小屋の利用について
山頂側の入口は雪が吹き込むために囲いを設置しています。
これに伴い入口の引き戸は夏場と逆になっています。
入口と締切の表示をつけていますので、間違えることはないと思います。

注意することは冬場は入口のドアが凍り付いて開かないことがよくあります。
ほとんどの登山者の方が小屋内で食事をされ、お湯で調理をされると思いますが、余ったお湯をドアの下に流さないでください。
悪気ではなくて、好意で流してくれていると思いますが、氷点下の世界ですので、1時間もしないうちに凍り付いてどうしようもなくなります。

また入口外の風防室にスコップを用意していますので、入口付近に吹き込んだ雪を少しでも取り除いていただけたら、次に利用する方が快適に利用できます。

■烏ヶ山の森林整備工事
一応今期の工事は終了しました。
来春は5月以降からの工事を予定しています。
現在は積雪がありますが、キャンプ場ルートも入れます。

■近辺の道路情報
以下は冬期通行止めとなっています。春までは開きません。 お気を付けください。
大山環状道路
旧蒜山大山スカイライン
鏡ヶ成から一向平へのルート

登山装備

装備は当然冬山装備が必要です。
毎年のように12月に軽装備で登って下山できなくなった事故が発生しています。

寒い場所ではスマホの電池消耗が予想以上に早いです。
予備のバッテリーを持つ、あるいは出来るだけ体に近い場所に入れておく、また携帯カイロを貼り付けておくなどの対策もお忘れなく。

お知らせ

日本山岳ガイド協会認定登山ガイド (自然公園指導員) 久保昌之
電話 090-7999-2931(携帯)

休暇村 奥大山  
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1 
電話 0859-75-2300

■Facebook「大山プロガイド協会」
Face book「大山プロガイド協会」にて山のよもやま話、夏山登山道含めて大山山系の山々の情報を不定期に更新していますのでぜひご覧ください。
連絡先のメールアドレスは daisen.pro@gmail.comまたはフェイスブックより。

登山に関するお問い合わせはもちろんのこと、ガイドに興味がある方など資格取得に向けてお手伝いもさせていただきます。遠慮なくお問い合わせください。

昨年の今頃の様子は?

今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02

だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15

米子市内でも30℃を越える夏日となりましたが、大山は気持ちの良い風が吹いていました2023.05.23

中国地方は梅雨入り。蒸し暑くなる季節、大山では薄着での行動とこまめな水分補給を2023.05.30

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

  • 草鳴社ケルン付近からの眺め
  • 6合目避難小屋の様子
  • イワカガミが咲き始めました
  • 標高1500m下付近の残雪
  • 山頂緊急避難小屋付近の状況
  • 3合目手前付近から積雪があります
  • 山頂台地の残雪
  • フキノトウがようやく顔を出してきました
  • 6合目避難小屋の様子
  • ポールの片付けを行う
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 少しガスが出ると、大山では、こうなります

大山プロガイド協会

現地連絡先:
090-7999-2931
電話番号:
0859-75-2300
連絡先住所:
〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内

地図で見る
http://chugoku-guide.wix.com/chugoku-guide

施設の詳細を見る

関連する山

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大山 標高 1,729m

 山陰地方のほぼ中央にそびえ立つ大山(だいせん)は、天平五年(733)に完成したといわれる『出雲風土記』に、火神岳(ほのがみのたけ)の名で登場する。我が国で最も由緒のある山の1つである。  中国地方の最高峰。大山隠岐国立公園の中心にあり、歴史、民俗、自然科学の面でも傑出したものが多く、名実ともに中国山地の王者である。四季を通じて探訪者が絶えないが、日本海に面した独立峰であり、気象条件、地質地形条件が厳しく、特に冬季は「寒気の吹き出し」の影響を、日本で最初に受けるので、標高に似合わず遭難事故が多い。中国地方の他の山々とは全く異質の山であることを銘記されたい。  一方、自然保護運動の先覚地でもある。全国のゴミ持ち帰り運動の発祥の地であり、数々の乱開発を追放した実績を持っている。現在は一木一石運動(登山者の手によって山頂に石を返す行動)が根気よく続けられている。  山体を形成する角閃石安山岩は軟らかくもろい。激しい浸食作用により、登山道の転変が多く、頂上と通称される弥山(みせん)への道は夏道ルートと行者谷ルート以外は閉鎖されて久しい。両ルートは6合目避難小屋の下で合流し、特別天然記念物ダイセンキャラボク純林を縫って頂上碑に達する。東側に三等三角点が、西に頂上小屋と、やや下って石室(いしむろ)と心字(しんじ)池などがある。いずれも往復5時間程度だ。  最高点の剣ヶ峰へは大神山(おおがみやま)神社から元谷(もとだに)小屋、ユートピア避難小屋を経る一般ルート(往復5時間)の他に大休(おおやすみ)峠からと、地獄谷振子(ふりこ)沢からのルートがあるが、一般向ではない。  元谷をベースに、大屏風(おおびようぶ)岩、小屏風(こびようぶ)岩、烏帽子(えぼし)岩、別山などの岩場がある。岩はもろく、登攀には高度の技術が要求される。南面の南壁はすべてガレ壁で、登降は勧められない。支峰の甲(かぶと)ガ山(せん)、船上山(せんじようざん)にはよい岩場があり、地元のクライマーに愛されている。  大山の名をより高めているのは、史跡の豊富さと荒らされていない生物相とにある。  『出雲風土記』には、大山を杭(くい)にし、弓ガ浜を綱にして島根半島を引いてきたと記され、大化改新(645)前後には修験者の大道場でもあった。以来、興亡栄枯を繰り返し、その遺構が全域に残されている。現存する大山寺と大神山神社の門前町が大山寺(だいせんじ)の集落。今は宿泊施設や飲食店、温浴施設などが参道沿いに並んでいる。 平成30年には、大山情報館が大山ナショナルパークセンターとしてリニューアルしたほか、観光案内所や県立大山自然歴史館も再整備され、大山周辺の情報提供の他、シャワールーム、ロッカー、Wi-Fiなど多くの新しい機能が利用できるようになり、大山登山が一層、便利になった。 冬は西日本最大の広さを誇るスキー場が賑わい、スキーやスノーボード、スノーシューなど、ウィンタースポーツのメッカとなている。

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