3合目から積雪。天候によりアイスバーンとなるためアイゼンなど雪装備必要（スニーカー不可）

天気・気温

山と周辺の状況

■概況
4月2日の早朝5時半過ぎ、大山夏山登山道で痛ましい事故が起きてしまいました。
場所は7合目の少し上付近で7合沢を滑落し、2人の登山者の方が亡くなられました。
原因について、私たちが言えることは推測でしかなく、本当の詳しい状況はわかりません。
私たちにわかることは、朝早くの時間であの急斜面であればバリバリのアイスバーンであったであろうということだけです。
一般論ですが下界ではもう桜が散ろうかという今の時期でも、大山の山の中は時間帯によっては冬の状況と同じです。
3月の終わりにはスニーカーと軽アイゼンで山頂まで来て、滑って怖くて下山できないという方がたくさんおられました。

「登山はスポーツです。」
無雪期は小学生か集団登山に来られるぐらいですが、今の時期も含めて積雪期はまったく様相が変わります。
スポーツを楽しむためにはそれなりの装備と知識、体力が必要です。

今回の事故を他人事として捉えるのではなく、自分自身への戒めとしてとらえ、登山というスポーツを安全にお楽しみください。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

登山道の状況

■4月10日の大山の登山道の様子です。
（勝部利久。佐々木淳一ガイドよりの情報です）

気温が高い日が続き、かなり登山道の雪も融けてきましたが、まだ全ルートの半分程度の雪が残っています。
3合目付近まではほとんど雪はありません。

3合目を過ぎてから登山道の雪が出てきます。
5合目前後と7合目半の草鳴社ケルン付近は雪がありません。
8合目を過ぎてからの木道もほとんど雪はありません。

今の気温で雪が緩んでいればキックステップで登れますが、少し気温が下がって氷点下になると所々がアイスバーンになります。
まだまだこの可能性の日はあります。
スニーカーの類では山頂までは登れません。無理して登ると下山が危険です。

登山道に積雪が残っている場所は踏み抜きにご注意ください。今の時期のケガをする一番の主要因がこの踏み抜きです。特に午前と午後では雪の状態も当然変わります。

■4月10日の奥大山の擬宝珠山の様子です。
（山本良子ガイドよりの情報です）

大山周辺で カタクリ カタクリ が群生することで有名なのが、毛無山と船通山、そしてここ擬宝珠山です。
今年の雪は例年通りの積雪で、まだ登山道と山頂稜線には雪が残っています。
この山はかつて大山が噴火した時の造山運動で作られた山で、火山灰がかなり積もっています。

いわゆる黒土（クロボコ）であり、登山道を雪解け水が流れるために非常に滑りやすくなっています。
すくなくとも防水性のある登山靴で登りましょう。

雪が無くなった所から カタクリ カタクリ の葉が出てきてますので、予報では20日前後から花が咲き始め、GWあたりまで充分に楽しめそうです。

登山装備

まだ雪に対応できる装備が基本です。
スニーカーでは登れません。
天気、気温次第ではアイスバーンになるためアイゼンが必要です

もう春だから重装備でなくてもいい、アイゼンも12本爪でなくてもいいというのは間違いです。
軽アイゼンや最近流行のチェーンアイゼンなどは平地や緩斜面で使うものであり、大山登山の急斜面で使うにはそれなりの技術が必要だとお考え下さい。
必ず装備と技術は一体です。同じレベルで考えてください。

お知らせ

日本山岳ガイド協会認定登山ガイド　（自然公園指導員）　久保昌之
電話 090-7999-2931（携帯）

休暇村　奥大山　　
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1　
電話 0859-75-2300

■Facebook「大山プロガイド協会」
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昨年の今頃の様子は？

今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02

だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15

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中国地方は梅雨入り。蒸し暑くなる季節、大山では薄着での行動とこまめな水分補給を2023.05.30

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

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