大山付近は、この1週間でかなりの積雪がみられました。一度に大量の降雪があったあとは一般的に雪崩に注意です
天気・気温
お昼12時の6合目の天候 ガス 気温マイナス1℃ 10~18m/s
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
2月1日(水)現在の大山夏山登山道の最新情報をお知らせします。
(勝部利久ガイドよりの情報提供です)
季節の移り変わりを現す指標の「二十四節気」で言えば、一年の始まりは立春からとされ、寒さが和らぎ、生き物たちが春支度を始める頃と言われています。
が、先週まで「10年の一度の寒波」と言われるぐらいに大山付近ではかなりの積雪がみられました。
奥大山の鏡ヶ成では積雪量がかるく2mを越え、今のままで降れば3mは越えそうです。
毎日のようにニュースでも流れ、「雪崩」、「バックカントリースキー」がトレンドのように言われています。
大山でも事故が発生しましたが、今シーズンは一度に大量の降雪があり、急斜面であれば、何かをきっかけに雪崩が起きやすくなっています。
そのきっかけが人工的によるものであれば、大量の積雪がずり落ちることは容易に想像できます。
どこで雪崩が起きるかはわかりませんが、基礎技術を学び、過去何日か前の降雪状況を見て、当日の気象条件を考えたら、ある程度の予測は可能だと思います。特に急斜面においてはその傾向は顕著に現れます。
整備されたゲレンデを滑ることとは根本的に違い、完全に雪山登山です。雪崩が考えられる斜面においては滑る時は一人づつ滑り、それ以外の仲間は安全な場所に滑り降りるまでは片時も目を離さず見守る。滑り終えたら次の人が滑る、の繰り返しが基本です。当然単独は危険です。
一般論として、雪山を楽しむためにはまず基本の技術を学び、あらゆるリスクを想定できるだけの経験を無理のない範囲から順番に積み上げていかないと、やはり事故は増えてくると思われます。
雪山登山であれば、歩いて登ろうがスキーで登ろうが、これはすべてより高いリスクを伴うスポーツです。
大切なことは事故に遭わないような命を守るための「計画」であり、少なくとも過去1週間分の気候を調べ、当日の日照時間、放射冷却などの気象の変化をチェックすることです。
この事前のチェック無しに厳冬期の山に入ることは『無謀な行為』です。
なお、2/1の登山道の様子ですが、雪はさほど降っていなかったようですが、5合目あたりの樹林帯を抜けるまでは、樹木についた氷が雨のように降り注ぎ、傘が必要なぐらいでした。
また6合目から上はガスと同時に、爆風が吹き荒れ、6合目までで下山しました。
今の時期の大山は一度荒れると南アルプスよりも厳しい条件となります。くれぐれも単独登山は避けて無理のない行動をしてください。
Facebook「大山プロガイド協会(https://www.facebook.com/profile.php?id=100057621962155)」にて山のよもやま話、夏山登山道含めて大山山系の山々の情報を不定期に更新していますのでぜひご覧ください。
連絡先のメールアドレスはdaisen.pro@gmail.com
またはフェイスブック「大山プロガイド協会」より
登山道の状況
夏山登山道ルートにおいては5合目から6合目より上になると、一気に西風が強くなり、条件がまったく異なり厳しくなります。6合目辺りで状況を見ながら判断をした方がいいと思われます。
個人の経験上、荒れた天候の時は南アルプス辺りと同等あるいはそれ以上の厳しい条件となりますので、標高が低いからと侮らないでください。
■青色の目印ポール
6合目から上では青色の目印ポールを立てています。これは山頂までの誘導のためのポールではありません。
猛吹雪でホワイトアウトになった時に、その先のポールが見えないと、それ以上登らないでください。
「これ以上登っては危険です。」という意味の青ポールです。
登山装備
■装備 厳冬期雪山装備が基本
厳冬期の大山は夏と大違いで大変に危険な山になります。
日帰りの予定であってもビバークできるだけの装備と非常食は必ずお持ちください。
必ず前爪のついた12本アイゼンをお持ちください。
某メーカーより前爪のついた10本アイゼンが安価で販売されていますが、爪自体が短いので、これは軽アイゼンと同じと考えてください。
テルモス(保温水筒)に熱湯を入れて持参すれば、山頂で暖かい飲み物が飲めます。
最近は保温能力の高い保温ボトルが発売されていますので、色々と情報を集めてみてください。
注意点
無理をしないで「勇気ある撤退すること」も登山です。
行けるところまで行ってみてダメなら引き返そうというのが一番危険なパターンです。
お知らせ
日本山岳ガイド協会認定登山ガイド (自然公園指導員) 久保昌之
電話 090-7999-2931(携帯)
休暇村 奥大山
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1
電話 0859-75-2300
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