大山 | 大山プロガイド協会

大山付近は、この1週間でかなりの積雪がみられました。一度に大量の降雪があったあとは一般的に雪崩に注意です

カーラ谷上部の稜線を登る(撮影 山岳ガイド村上伸祐様)(2023.02.22 休暇村 奥大山)
カーラ谷上部の稜線を登る(撮影 山岳ガイド村上伸祐様)(2023.02.22 休暇村 奥大山)
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天気・気温

02/02(木) 午前10時の大山寺の天候 くもり 気温プラス4℃ 微風
お昼12時の6合目の天候 ガス 気温マイナス1℃ 10~18m/s
鳥取市の天気予報
明日
27℃
9℃
明後日
晴時々曇
29℃
14℃
日本気象協会提供 2024年5月9日 18:00発表
松江市の天気予報
明日
27℃
10℃
明後日
晴時々曇
30℃
14℃
日本気象協会提供 2024年5月9日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

2月1日(水)現在の大山夏山登山道の最新情報をお知らせします。
(勝部利久ガイドよりの情報提供です)

季節の移り変わりを現す指標の「二十四節気」で言えば、一年の始まりは立春からとされ、寒さが和らぎ、生き物たちが春支度を始める頃と言われています。
が、先週まで「10年の一度の寒波」と言われるぐらいに大山付近ではかなりの積雪がみられました。
奥大山の鏡ヶ成では積雪量がかるく2mを越え、今のままで降れば3mは越えそうです。

毎日のようにニュースでも流れ、「雪崩」、「バックカントリースキー」がトレンドのように言われています。
大山でも事故が発生しましたが、今シーズンは一度に大量の降雪があり、急斜面であれば、何かをきっかけに雪崩が起きやすくなっています。
そのきっかけが人工的によるものであれば、大量の積雪がずり落ちることは容易に想像できます。
どこで雪崩が起きるかはわかりませんが、基礎技術を学び、過去何日か前の降雪状況を見て、当日の気象条件を考えたら、ある程度の予測は可能だと思います。特に急斜面においてはその傾向は顕著に現れます。

整備されたゲレンデを滑ることとは根本的に違い、完全に雪山登山です。雪崩が考えられる斜面においては滑る時は一人づつ滑り、それ以外の仲間は安全な場所に滑り降りるまでは片時も目を離さず見守る。滑り終えたら次の人が滑る、の繰り返しが基本です。当然単独は危険です。

一般論として、雪山を楽しむためにはまず基本の技術を学び、あらゆるリスクを想定できるだけの経験を無理のない範囲から順番に積み上げていかないと、やはり事故は増えてくると思われます。
雪山登山であれば、歩いて登ろうがスキーで登ろうが、これはすべてより高いリスクを伴うスポーツです。
大切なことは事故に遭わないような命を守るための「計画」であり、少なくとも過去1週間分の気候を調べ、当日の日照時間、放射冷却などの気象の変化をチェックすることです。
この事前のチェック無しに厳冬期の山に入ることは『無謀な行為』です。

なお、2/1の登山道の様子ですが、雪はさほど降っていなかったようですが、5合目あたりの樹林帯を抜けるまでは、樹木についた氷が雨のように降り注ぎ、傘が必要なぐらいでした。
また6合目から上はガスと同時に、爆風が吹き荒れ、6合目までで下山しました。
今の時期の大山は一度荒れると南アルプスよりも厳しい条件となります。くれぐれも単独登山は避けて無理のない行動をしてください。

Facebook「大山プロガイド協会(https://www.facebook.com/profile.php?id=100057621962155)」にて山のよもやま話、夏山登山道含めて大山山系の山々の情報を不定期に更新していますのでぜひご覧ください。

連絡先のメールアドレスはdaisen.pro@gmail.com
またはフェイスブック「大山プロガイド協会」より

登山道の状況

夏山登山道ルートにおいては5合目から6合目より上になると、一気に西風が強くなり、条件がまったく異なり厳しくなります。6合目辺りで状況を見ながら判断をした方がいいと思われます。
個人の経験上、荒れた天候の時は南アルプス辺りと同等あるいはそれ以上の厳しい条件となりますので、標高が低いからと侮らないでください。

■青色の目印ポール
6合目から上では青色の目印ポールを立てています。これは山頂までの誘導のためのポールではありません。
猛吹雪でホワイトアウトになった時に、その先のポールが見えないと、それ以上登らないでください。
「これ以上登っては危険です。」という意味の青ポールです。

登山装備

■装備 厳冬期雪山装備が基本
厳冬期の大山は夏と大違いで大変に危険な山になります。
日帰りの予定であってもビバークできるだけの装備と非常食は必ずお持ちください。

必ず前爪のついた12本アイゼンをお持ちください。
某メーカーより前爪のついた10本アイゼンが安価で販売されていますが、爪自体が短いので、これは軽アイゼンと同じと考えてください。

テルモス(保温水筒)に熱湯を入れて持参すれば、山頂で暖かい飲み物が飲めます。
最近は保温能力の高い保温ボトルが発売されていますので、色々と情報を集めてみてください。

注意点

無理をしないで「勇気ある撤退すること」も登山です。
行けるところまで行ってみてダメなら引き返そうというのが一番危険なパターンです。

お知らせ

日本山岳ガイド協会認定登山ガイド (自然公園指導員) 久保昌之
電話 090-7999-2931(携帯)

休暇村 奥大山  
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1 
電話 0859-75-2300


★Facebook「大山プロガイド協会」にて山のよもやま話、夏山登山道含めて大山山系の山々の情報を不定期に更新していますのでぜひご覧ください。
連絡先のメールアドレスは「daisen.pro@gmail.com」
またはフェイスブック「大山プロガイド協会(https://www.facebook.com/profile.php?id=100057621962155)」より。

登山に関するお問い合わせはもちろんのこと、ガイドに興味がある方など資格取得に向けてお手伝いもさせていただきます。気軽にお問い合わせください。

昨年の今頃の様子は?

今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02

だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15

米子市内でも30℃を越える夏日となりましたが、大山は気持ちの良い風が吹いていました2023.05.23

中国地方は梅雨入り。蒸し暑くなる季節、大山では薄着での行動とこまめな水分補給を2023.05.30

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

  • 草鳴社ケルン付近からの眺め
  • 6合目避難小屋の様子
  • イワカガミが咲き始めました
  • 標高1500m下付近の残雪
  • 山頂緊急避難小屋付近の状況
  • 3合目手前付近から積雪があります
  • 山頂台地の残雪
  • フキノトウがようやく顔を出してきました
  • 6合目避難小屋の様子
  • ポールの片付けを行う
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 少しガスが出ると、大山では、こうなります

大山プロガイド協会

現地連絡先:
090-7999-2931
電話番号:
0859-75-2300
連絡先住所:
〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内

地図で見る
http://chugoku-guide.wix.com/chugoku-guide

施設の詳細を見る

関連する山

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大山 標高 1,729m

 山陰地方のほぼ中央にそびえ立つ大山(だいせん)は、天平五年(733)に完成したといわれる『出雲風土記』に、火神岳(ほのがみのたけ)の名で登場する。我が国で最も由緒のある山の1つである。  中国地方の最高峰。大山隠岐国立公園の中心にあり、歴史、民俗、自然科学の面でも傑出したものが多く、名実ともに中国山地の王者である。四季を通じて探訪者が絶えないが、日本海に面した独立峰であり、気象条件、地質地形条件が厳しく、特に冬季は「寒気の吹き出し」の影響を、日本で最初に受けるので、標高に似合わず遭難事故が多い。中国地方の他の山々とは全く異質の山であることを銘記されたい。  一方、自然保護運動の先覚地でもある。全国のゴミ持ち帰り運動の発祥の地であり、数々の乱開発を追放した実績を持っている。現在は一木一石運動(登山者の手によって山頂に石を返す行動)が根気よく続けられている。  山体を形成する角閃石安山岩は軟らかくもろい。激しい浸食作用により、登山道の転変が多く、頂上と通称される弥山(みせん)への道は夏道ルートと行者谷ルート以外は閉鎖されて久しい。両ルートは6合目避難小屋の下で合流し、特別天然記念物ダイセンキャラボク純林を縫って頂上碑に達する。東側に三等三角点が、西に頂上小屋と、やや下って石室(いしむろ)と心字(しんじ)池などがある。いずれも往復5時間程度だ。  最高点の剣ヶ峰へは大神山(おおがみやま)神社から元谷(もとだに)小屋、ユートピア避難小屋を経る一般ルート(往復5時間)の他に大休(おおやすみ)峠からと、地獄谷振子(ふりこ)沢からのルートがあるが、一般向ではない。  元谷をベースに、大屏風(おおびようぶ)岩、小屏風(こびようぶ)岩、烏帽子(えぼし)岩、別山などの岩場がある。岩はもろく、登攀には高度の技術が要求される。南面の南壁はすべてガレ壁で、登降は勧められない。支峰の甲(かぶと)ガ山(せん)、船上山(せんじようざん)にはよい岩場があり、地元のクライマーに愛されている。  大山の名をより高めているのは、史跡の豊富さと荒らされていない生物相とにある。  『出雲風土記』には、大山を杭(くい)にし、弓ガ浜を綱にして島根半島を引いてきたと記され、大化改新(645)前後には修験者の大道場でもあった。以来、興亡栄枯を繰り返し、その遺構が全域に残されている。現存する大山寺と大神山神社の門前町が大山寺(だいせんじ)の集落。今は宿泊施設や飲食店、温浴施設などが参道沿いに並んでいる。 平成30年には、大山情報館が大山ナショナルパークセンターとしてリニューアルしたほか、観光案内所や県立大山自然歴史館も再整備され、大山周辺の情報提供の他、シャワールーム、ロッカー、Wi-Fiなど多くの新しい機能が利用できるようになり、大山登山が一層、便利になった。 冬は西日本最大の広さを誇るスキー場が賑わい、スキーやスノーボード、スノーシューなど、ウィンタースポーツのメッカとなている。

鳥取県 岡山県 / 中国山地中部

蒜山 標高 1,202m

岡山県の最北端に位置する蒜山山群は、中国の名峰・大山連峰の東に連なり、鳥取県倉吉市と、岡山県真庭市との境界をなしている。 蒜山は95万年から50万年前に噴出したトロイデ火山である。岡山県側からの山容は穏やかで、広大な扇状地となり、古くは巨大な淡水湖を擁していたという。蒜山高原からは昭和34年(1969)、ステゴドン(東洋象)の臼歯の化石が発見された。またオオサンショウウオやムカシトンボ、ギフチョウなどの珍しい動物や昆虫のほか、ヒルゼンスゲやリュウキンカ、またイヨフウロ、ツクシゼリなどの貴重な動植物の宝庫となっている。  山名の「ひる」は「蛭の住むような広い湿地」を意味し、「ぜん」は大山(だいせん)の「せん」を真似、より威厳を持たせるため濁って読ませたという説もある。また蒜山には、巨人が住んでいたという伝説もあり、中蒜山と下蒜山の間のコルを「ふんぐり乢(たわ)」と呼ぶのは、この巨人が自分のフングリ(睾丸)を引っ掛けたから、ともいう。  蒜山へは、上蒜山の西麓の百合原牧場の柵を越えて山腹に取り付く。途中、皆ガ山の肩越しに大山が見える。8合目の槍(やり)ガ峰は上蒜(かみひる)一の展望台だ。上蒜山まで約3時間。中蒜山、下蒜山まではさらに約3時間。三山縦走は約8時間。

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