甲斐駒ヶ岳 | 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

午後はガスや雷雨あり。台風も発生、予報の確認&慎重な行動を。熱中症にも注意。秋の花咲き始め

山頂標識が更新されました!!山梨県側は甲斐駒ヶ岳、長野県側は東駒ヶ岳と併記される形となりました(2024.08.29 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
山頂標識が更新されました!!山梨県側は甲斐駒ヶ岳、長野県側は東駒ヶ岳と併記される形となりました(2024.08.29 甲斐駒ヶ岳 七丈小屋)
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天気・気温

08/09(金) 05:30 晴 13.2℃

山と周辺の状況

■天候と自然
8/9 
昨晩も雨が降りましたが、今朝も青空が広がる朝となっています。
台風5号が発生したようですが、上陸はせずに海上を抜けていきそうです。
直接の影響はなさそうですが、この先の天気予報に影響はあるかも知れませんので予報のチェックは欠かさずにお願いいたします。

7月末にパキスタンのK2西壁の未踏ルートに挑んでいた、平出和也さんと中島健郎さんの遭難のニュースがありました。
滑落後にお二人の動きが無い事、現場が急峻過ぎて救助が困難である事を理由に救助は打ち切られました。
お二人のご冥福をお祈りいたします。
お二人がパキスタンに出発する前の4月半ばに、トレーニングで赤石沢奥壁を登りに来てくださいました。
さすがのお二人で普通のパーティーならば1日がかりで登る行程を、あっさり数時間でこなして下山して行かれました。
帰りに小屋に立ち寄って少しお話をさせていただきましたが、その時に1番印象に残っていたのが、平出さんが「このチャレンジは一回でいけるものとは思っていない、何年も掛けて取り組みますよ」というお言葉でした。
これだけ冷静で慎重なお二人ならば、きっとK2からも無事に戻ってくるだろうなと思っていただけに、今回の件はとてもショックでした。

山に限らずこの世に絶対はありません。
皆様もくれぐれもお気をつけて夏山楽しんでください。

8/8 晴 16.6℃(6:00)。
昨晩は強い雨と雷でしたが、今朝はすっきりと晴れた朝となりました。
いつものごとく日が昇るとガスが湧いて、時折小屋周りは真っ白になっています。
今日は夕方から宵の口にかけて雷雨に見舞われる可能性が高くなっています。
お早めの行動をよろしくお願いいたします。

小屋の入口にヤマ ホタルブクロ ホタルブクロ が咲き始めました。
すでに咲いていたタカネビランジや アキノキリンソウ アキノキリンソウ に加えて、第2小屋前には ヤマハハコ ヤマハハコ が咲き始めました。
麓の街はまだまだ暑い日が続いていますが、季節は着実に進んでいます。
例年だと山の上でも本当に暑いのはお盆休みくらいまでで、お盆を過ぎると風の感じが変わって朝晩も涼しくなり、秋の訪れを感じるようになります。
暑さは今しばらくがまんしてください。

8/7 晴 14.9℃(5:30)。
最近は日の出時は青空が覗いていますが、日が昇ると共にすぐガスが湧いて日中は真っ白な日が続いています。
今週末にかけて大気の状態が不安定で、天候の急変が起こりやすい状態が続きそうなので、慎重な判断と行動をお願いいたします。

8/6 曇 15.4℃(5:30)。
夜半から明け方に掛けて雨が降っていましたが、今は止んで所々青空が覗いています。
ここ最近は午後から度々雷雨に見舞われていますので、注意が必要です。

8/5 晴 17.6℃(5:30)。
今朝も日の出時には青空が広がっていましたが、日が昇るとガスが湧き出しています。
ガスと晴天が混在するこんな日は、ブロッケン現象を拝めるかも知れませんね。
昨日は午後から雷雨に見舞われ、1時間程強い雨が降る時間帯がありました。
熱中症や脱水で足が攣り、想定以上の行動時間が掛かってしまっている方が散見されます。
水分補給こまめにするようお気を付けください。

8/4 晴 15.9℃(5:30)。
今朝は朝日は拝めましたが、日の出と共にガスが湧き出し、今現在は小屋周りは真っ白になっています。
昨日はとても暑い1日で、暑さで体調を崩して引き返されるお客様もいらっしゃいました。
引き続き暑さ対策万全でお越しください。
小屋のヘリポートのタカネビランジが良く咲いて見頃を迎えています。

8/3 晴 15.4℃(5:30)。
カラッとした爽やかな朝を迎えています。
今日はよく晴れて風も無く、穏やかな陽気です。
夜は雨の予報となっていますが、日中はお天気持ちそうです。
昨日入山しましたが、麓から刃渡りくらいまではとても暑く、大汗をかきながらの入山となりました。
日中では小屋周りでも軽く20℃を越えて、日向ではとても暑く感じます。
熱中症で体調を崩されないように、こまめな水分補給と適度な休息を取るようにしてくださいね。

■クマの目撃情報 (7月情報)
※仙丈ヶ岳周辺、仙水峠、双子山周辺でクマの目撃情報があります
黒戸尾根でもクマを見掛けたというお話も最近聞きました。
熊鈴やラジオを鳴らす等して、自分の存在をアピールしてクマに遭遇しないようお気を付けください

■七丈小屋の古い画像を見つけたのでご紹介いたします。
(小屋ホームページより 公式Instagram 8/7で画像を見ることができます)
あまりはっきりとした資料が残っていないので定かではないのですが、昔(といっても40~50年以上前)には今の七丈小屋近辺には3軒の小屋があったそうです。
今の上のテン場に七兵衛小屋(七丈小屋)、下のテン場、現在の七丈小屋の場所にも小屋があり、五合目の小屋も合わせて黒戸尾根には4軒の小屋があったそうです。
今の建屋に建て替えられたのは定かではないのですが、写真を見る限り昭和57年には古い小屋のままなので、少なくとも現在の建屋は恐らく築40年前後なのではないでしょうか。
画像を眺めながら、当時の人達がどんな風に小屋で過ごしていたかを想像するのも、なかなか楽しいですね。

登山道の状況

■甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根 
(登山道の要所の画像が公式Instagramにあります。ホームページからも参照できます)

8/2 黒戸尾根に支障なし。周辺登山道も大きな支障の連絡なし

■日帰り黒戸尾根往復 参考情報(8/6)
今シーズン入山者数制限等が設けられて何かと話題の富士山ですが、今日は主に日帰りで黒戸尾根の往復を考えておられる皆様に参考情報を。

富士山の登山ルートは一般的には山梨側に1ルート、静岡側に3ルートあります。
1番登山者数の多いのは山梨側の富士吉田ルートですが、ダントツに登山者数の少ないのが静岡側の御殿場ルート。
五合目の標高が他の3ルートよりも1000m程低く、歩行距離も最短の富士宮ルートの約2倍と、富士登山のルートの中では1番ハードなルートです。

登山口から山頂までの標高差、歩行距離が、富士山御殿場ルートと甲斐駒の黒戸尾根は数字の上で類似しています。
標高差は、富士山御殿場ルートが約2300mに対して黒戸尾根は約2200m
歩行距離は、富士山御殿場ルートは片道約10km、黒戸尾根は約9kmと、ほぼ同じです。
データ上はほぼ同じですが、黒戸尾根には富士山にはないハシゴ場や鎖場、手足を使ってよじ登る岩場があり、危険度や技術的難易度は黒戸尾根の方が高いように感じます。

日帰りするには、コースタイムに対して7~8割くらいの速さで12時間行動出来るくらいの体力とスピードを身に着けてからの方が安心安全かと思います。
この夏日帰りでの黒戸尾根からの甲斐駒にチャレンジしてみようという方は、トレーニングを積んで是非挑戦してみてください。

■マウンテンタクシー 2024
「JR小淵沢駅」と南アルプスと八ヶ岳方面への「登山口」とを結ぶシェア型登山タクシー
運行予定 6月15日(土)~11月15日(金) の毎日 事前予約必要
予約 受付開始中
詳しくはこちら
https://www.mountaintaxi.jp/

■下山後の交通手段の注意 北沢峠→広河原はいかれません
北沢峠から広河原を結ぶ南アルプス市営バスは現在運行されておりません。
北沢峠に下山をされても、バスで芦安や甲府方面には出られません。ご注意ください。
北沢峠から伊那市の南アルプス林道バスに乗り、仙流荘を経由して高遠、伊那、茅野方面には抜けられます。

■2024年(令和6年)南アルプス林道バス
北沢峠行きは、路線名変わり「南アルプスクイーンライン」となりました。
仙流荘周辺が「戸台パーク」としてリニューアル
南アルプス林道バスの発着場所及びバス停が仙流荘前に移転
ほか、戸台パークまでのアクセス、マイカーの駐車場、運行期間など
詳しくは以下を参照下さい
https://www.inacity.jp/kankojoho/sangaku_alps/minamialps/minamialps_jikokuhyo.html

登山装備

3000m級山岳の登山装備が基本
熱中症対策が必須です。
雨具は必携。

注意点

余裕をもった計画で最新情報をチェックしていただき、対応できる装備でお出かけください。

■登山計画書について(重要)
必ず登山計画書を提出し、計画内容をご家族やご友人と共有の上、登山をお願いいたします。

■麓の山小屋 アグリファームむかわ
登山の前泊なら送迎可(要相談)
※詳細は 甲斐駒ヶ岳七丈小屋ホームページにリンクがあります

お知らせ

■甲斐駒ヶ岳七丈小屋
https://www.kaikoma.info/

※必ずホームページを見て、利用下さい。
ご予約とお問い合わせ 090-3226-2967

■通年営業中
詳しくはこちら
https://www.kaikoma.info/2023summer

夏営業中
七丈小屋の公式サイトからのオンライン、電話での予約どちらも可能
 オンライ予約の場合→事前カード決済、
 電話予約の場合→宿泊当日小屋で現金支払 
グリーンシーズンの黒戸尾根に是非お越しください!
詳しくはこちら
https://www.kaikoma.info/2024summer

・給水
日帰り、通過の方も利用可(有料100円)

■情報発信
登山道情報や小屋の情報など、日々の発信は公式Instagramに集約させますので、ぜひフォローをお願いします。
またこちらは公式Facebookとも連動しております。

公式Instagram
https://www.instagram.com/kaikoma.kuroto/

公式Facebook
https://www.facebook.com/kaikomagatake

■売店から
黒戸尾根手ぬぐいの紹介
Tシャツと同じく、切り絵作家の後藤郁子さんのデザインで、八合目と九合目の間の烏帽子岩に立てられている二本の鉄剣がモチーフとなっており、まさに黒戸尾根を象徴するデザインとなっています。
山小屋の手ぬぐいというとほとんど横デザインなのですが、こちらの手ぬぐいは縦のデザインとなっています。
黒戸尾根からの甲斐駒ヶ岳登頂記念に是非お求めください。
黒戸尾根手ぬぐい1本1500円となっています。
※こちらもオンライショップでもお求めいただけます。

七丈小屋のオリジナルステッカーの紹介
切り絵作家の後藤郁子さんのデザインです。
サイズが2種類あり、大きい方のステッカーは青基調の縦のデザインで烏帽子岩と二本剣のデザイン、小さい方はオレンジ基調の横のデザインでピッケルと七丈小屋、甲斐駒のデザインとなっています。
ナルゲンボトルやテルモスに貼るのにちょうど良いサイズ感となっています。

■七丈小屋のスタッフ(通年)を募集中
詳しくは下記のサイトをご覧ください。
https://first-ascent.co.jp/info/post-6156/

昨年の今頃の様子は?

ミックス部分あり、アイゼン底付き箇所あり慎重に。12本爪アイゼン+ピッケル必要。万全の装備で2024.12.12

昨夜降雪。小屋まではチェーンアイゼンで。小屋から山頂は前爪アイゼン+冬山装備必要2024.12.19

今朝曇天に小雪。昨日山頂へは一部膝ラッセル。小屋~上は前爪アイゼン+冬山装備必要(防寒油断禁物)2024.12.26

厳しい寒さ防寒油断なく。小屋~上は前爪アイゼン+ピッケル必要。営業日注意(2/17~4/17金土日)2025.01.09

昨日降雪後強風でトレース消失、吹溜りあり。小屋~上は前爪アイゼン+ピッケル必要。営業日注意(2/17~4/17)2025.01.16

冬山装備と体調を整え冬の黒戸尾根を楽しまれてください。営業日注意(2/17~4/17は金土日のみ宿泊可)2025.01.23

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋周辺の過去の様子

  • 朝日浴びる小屋前の様子。
  • 山頂への途上で
  • 小屋~山頂 九合目下のルンゼ部も雪が適度に着いて歩きやすそうです(撮影 登山者様)
  • 小屋~山頂 一部夏道をたどる箇所では、少し緊張するトラバースもありますので十分お気をつけください(撮影 登山者様)
  • 山頂方面の様子
  • いよいよ黒戸尾根にも本格的な冬が来たなと実感
  • 風も強めで地吹雪発生
  • 刃渡り以降は足首前後の積雪量
  • フカフカの新雪で、アイゼンの効きも悪く、なかなか難しいコンディション
  • 刃渡りの上でクマの足跡
  • 11/21の小屋前の様子  11/18夜降雪し翌朝マイナス8.8℃。
  • 昨日は一日中快晴でしたが、気温がとても低く先日降った雪はほとんど溶けずに残りました

甲斐駒ヶ岳 七丈小屋

現地連絡先:
090-3226-2967
電話番号:
090-3226-2967
連絡先住所:
山梨県北杜市須田町若神子新町1205-25

地図で見る
https://www.kaikoma.info

施設の詳細を見る

関連する山

山梨県 / 赤石山脈北部

甲斐駒ヶ岳 標高 2,967m

 全国に駒ヶ岳を名のる山は20座を超えているという。その中で最も高いのが甲斐駒ヶ岳である。作家の宇野浩二は、『山恋ひ』の中で、「山の団十郎」と絶賛した。ふもとから仰いだその山姿は、正にその名に価する高貴な山容をもって迫ってくる。  太古、武御雷命(たけみかずちのみこと)が生んだ天津速駒(あまつはやこま)という白馬がいた。羽があって空中を飛んでおり、夜になると、甲斐駒ヶ岳の頂上で眠ったとのこと。これが命名の由来といわれている。  また、天平3年(731)には、甲斐国から朝廷に、身が黒色、尾が白い馬が献じられた。その馬に乗って聖徳太子が甲斐駒ヶ岳を往復したとか。ふもとを巡る川は、それにちなんで尾白(おじら)川と呼ぶ、などの伝説も残っている。  それはともかく、かつては駒ヶ岳講の名において、白装束の講中登山の山であった。開山したのは、信州・諏訪の小尾権三郎(弘幡行者)で、文化13年(1816)6月15日、20歳のときであった。しかし、文化11年編『甲斐国志』には、すでに「山頂巌窟ノ中ニ駒形権現ヲ安置セル所アリ」と記しているので、その真偽のほどは分からない。  登拝路のメインルートであった黒戸尾根上に残る、おびただしい信仰のモニュメントの数々を目にすると、そんな歴史上の小さな矛盾は消し飛んでいくような気がする。  かつては、白崩山の異称さえあった、真っ白な花崗岩とハイマツの緑に覆われた山頂からの眺めは、さすがに一等三角点の本点だけのことはある。この三角点のやぐら(覘標(てんびよう))は明治24年7月10日に建てられ、同年7月14日に標石を埋めた。同年9月12日から25日まで観測が行われている。南アルプス三大急登の1つに数えられる黒戸尾根を、重さ90kgもある標石を担ぎ上げた先人の苦労には頭が下がる。  甲斐駒ヶ岳は、伊那の人たちは東駒ヶ岳と呼んでいる。目と鼻の先に見える山に、他国の名を冠するほど人間はお人好しではない。  さて、甲斐駒ヶ岳を巡ってたくさんの花崗岩の岩壁がある。この一帯に集中的に挑みルートを開拓していったのは、主として東京白稜会のメンバーであった。1949年から1970年にかけてのパイオニア・ワークは、一頭地抜きん出ている。この会の代表であった、恩田善雄氏の「甲斐駒ヶ岳―わたしの覚書き」は、甲斐駒周辺の地誌、登攀記録、山名の由来、伝説などを網羅したものである(未刊行)。  登山コースは尾白川渓谷から黒戸尾根経由で山頂まで9時間。南西の北沢峠からは双児山、駒津峰を越えて約4時間の登りで山頂へ。

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

駒津峰 標高 2,752m

山梨県 長野県 / 赤石山脈北部

双児山 標高 2,649m

赤石山脈北部周辺の山です。

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