紅葉登山に必携! 秋山向けグローブカタログ10選
鮮やかな紅葉や初雪のコントラストが美しい秋山シーズンは、寒さと隣り合わせでもある。稜線を吹き抜ける風が冷たさを増すと、少し厚めの防寒ウェアやしっかりしたアウターウェアなどが欲しくなるが、指先を冷えから守るグローブも欠かせないアイテムだ。秋山登山にぴったりのグローブを人気の10ブランドからセレクトして紹介しよう。
構成=ヤマケイオンライン編集部
秋のグローブは冬とは違う?
「アクセサリー」「ウェア関連小物」なんて脇役イメージのある登山用グローブだが、そのバリエーションは驚くほど多彩だ。中綿の入った分厚いものから、皮革製の丈夫そうなモデルまで、見た目や価格からしてさまざまで、登山ショップの売り場に立つとめまいがしそうなほど。多様なのはそれぞれ使用する目的や季節などに合わせて設計されているためで、それぞれ特性が大きく異なる。「暖かそうだから」とか「迷ったらハイスペックモデルを」といった、大雑把な選び方をすると、山で不快な思いをすることになるかもしれない。
秋山登山で使いやすいグローブは、冬季用、雪山用とは異なる。ここでは、各ブランドの担当者が実際に使用してセレクトしたおすすめモデルを紹介しつつ、秋に適したグローブの条件を考えてみたい。
※紹介している商品はすべてメンズまたはユニセックスモデルです
季節を選ばない防水グローブ
マウンテンハードウェア クラウドシャドーゴアテックスグローブ
重量:117g
素材:甲部=ゴアテックス2レイヤー(内部起毛トリコット) 掌部=STIMULUSノンスリップポリウレタン
カラー:ブラック(写真)
サイズ:S〜L
商品リンク:https://www.mountainhardwear.jp/shop/g/gOU9091010----S000
【紹介してくれた人】
コロンビアスポーツウェアジャパン プレス 五十嵐将人さん
ニュージーランドへの留学から自然や山にはまりました。トレイルランニング、スノーボードが好きなアクティビティ。好きな山は乗鞍岳で、今年はすでに10回くらい行っています。近郊では高尾山でトレイルランニングをすることが多いです。
人気のスタンダードモデルがリニューアル
ザ・ノース・フェイス イーチップグローブ
重量:55g
素材:甲部=リサイクルフリース 掌部=防水ソフトシェル
カラー:ミネラルゴールド(写真)など全5色
サイズ:XXS〜XL
商品リンク:https://www.goldwin.co.jp/ap/item/i/m/NN62207
※ミネラルゴールドなどは順次発売予定
【紹介してくれた人】
ザ・ノース・フェイス プレスルーム 鰐渕 航さん
アウトドア好きが高じてザ・ノース・フェイスへ。四季で楽しむ登山から、バックカントリースノーボードに海釣り。最近はマウンテンバイクも始めて、より一層に都心から身も心も離れていく35歳。
ソフトシェルに保温性をプラス
ブラックダイヤモンド ミッドウェイトソフトシェル
重量:92g
素材:甲部=4ウェイストレッチソフトシェル、プリマロフトゴールドインサレーション/掌部=ゴートレザー(山羊皮)
カラー:ブラック
サイズ:XS〜XL
商品リンク:https://www.lostarrow.co.jp/store/g/gBD71620001003/
【紹介してくれた人】
ロストアロー ブラックダイヤモンド担当 橋本龍平さん
高校、大学と山岳部に所属し、夏山から冬山までオールラウンドに楽しんできました。好きな山は学生時代によく通った岩手山。現在はテレマークスキーで上信越の山々を楽しんでいます。
指なしグローブに綿入りミトンをプラス
ミレー ストームゴアテックスインフィニウムミトン
重量:100g
素材:甲部=ゴアテックスインフィニウム、プリマロフト 掌部=ゴアテックスインフィニウム
カラー:ブラック-ノワール
サイズ:XS~L
商品リンク:https://www.millet.jp/c/men/gloves/MIV8552
【紹介してくれた人】
ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン マーケティング・アシスタント 古谷 奏さん
幼い頃からスキーをするのが好きで、昔から通っている斑尾で滑ることが多いですが、ここ数年は北海道や新潟や白馬などでも滑ることが多いです。来シーズンは、ゲレンデだけでなくバックカントリーにも行きたいと思います。
グローブ専門ブランドが誇る汎用モデル
スワニー マルチウィンドプルーフグローブ
重量:40g
素材:甲部=ゴアテックス インフィニウム 掌部=人工皮革
カラー:ブラック
サイズ:XS~L(US)
商品リンク:https://www.swanyglove.jp/SHOP/TR-703.html
【紹介してくれた人】
SWANY GLOVES セールス 苅谷 彰さん
アウトドア業界に携わること約24年。一通りのアウトドアアクティビティを体験してきました。そんななか、虜になったのがアドレナリン全開のマウンテンバイクとホワイトウォーターカヤック。
アウターにもインナーにもよいマルチプレーヤー
モンベル トレールアクション グローブ
重量:38g
素材:ストレッチクリマプラス(ナイロン47%+ポリエステル36%+ポリウレタン17%)
カラー:ブルーグリーン(写真)など全3色
サイズ:S~XL
商品リンク:https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1118269
【紹介してくれた人】
モンベル広報部 狩野剛史さん
登山好きな両親の影響を受けてモンベルに。好きなアクティビティは登山全般、トレイルランニング。休日は大好きな奥武蔵エリアのどこかで遊んでいます。
指先までドライで暖かく
ファイントラック ドライレイヤーインナーグローブ
重量:12g
素材:ナイロン88%、ポリウレタン12%
カラー:ブラック
サイズ:XS〜XL
商品リンク:https://www.finetrack.com/c/accessory/acce-glove/FAU0211
【紹介してくれた人】
ファイントラック マーケティング室 岩狭勇士さん
2020年にfinetrack入社。20代前半に勤めていた会社を退職し、クライミングジムのスタッフとして働きながら縦走、クライミング、雪山、冬季登攀、BCスキーと一年中遊び歩いていたが、今は眼前に現れたクライマーの“三大北壁”に登るべく奮闘中。
体温調整の高機能フリースグローブ
アウトドアリサーチ ヴィガーヘビーウェイト センサー グローブ
重量:79g
素材:ActiveTemp(ポリエステル93%、ポリウレタン7%。裏地はポリエステル100%)
カラー:コヨーテ(写真)など全3色
サイズ:S〜XL
商品リンク:https://www.outdoorresearch.jp/detail/19842333?c=0001
【紹介してくれた人】
エイアンドエフ アウトドアリサーチブランド担当 内山太一さん
森林、山脈、海、湖と豊かな自然に囲まれたワシントン州シアトルでの居住経験を経て、アウトドアフリークに。冬はスキー、夏はフライフィッシング、自転車、ハイキングなど年中無休で外遊びを楽しんでいます。好きな山は、レーニア山。
ストレッチ素材が生む抜群の動きやすさ
エクストリミティズ スティッキーXサーモグローブ
重量:49g
素材:ポリエステル94%、エラスタン6%
カラー:ブラック
サイズ:XS〜XL
商品リンク:https://kenkosya.com/products/list?category_id=172&_extremities
【紹介してくれた人】
ケンコー社 大山 徹さん
登山や渓流釣りを楽しんでいます。静かな山域でテント泊縦走をするのが好きで、最近では奥秩父主脈縦走、針ノ木谷~読売新道、栂海新道などが印象に残っています。
指を出せる防水素材のミトン
サロモン ボナッティウォータープルーフミトン
重量:33g
素材:ポリアミド100%
カラー:ディープブラック/リフレクティブチャコール
サイズ:XS/S〜XL/XXL
【紹介してくれた人】
サロモンソフトグッズマーケティング 浅野哲さん
トレイルランが好きで、高尾、丹沢、奥武蔵エリアをよく走っています。トレニックワールドin彩の国で無事100マイルを走りきれたので、次は12月のタイで初海外レースを楽しんできます。
秋山に適したグローブを考える
登山口ではさほど寒くなくても、標高が上がったり、稜線で風に吹かれたりすると、途端に寒くなるのが秋山だ。天気や地形、時間帯などによって体感気温が大きく変化するため、ウェア類は暖かいときと寒いときの両方に対応できるものが必要になる。
グローブはその「寒いとき」に必ず欲しくなるアイテムだ。秋のシーズンでも低山のハイキングなら使わずに済んでしまうこともあるが、必ずザックに入れておきたい。だが、数あるグローブの中からどんなものを選べばよいのだろうか。ここでは2つのポイントから秋山に適したグローブを考えてみたい。
第1のポイントは適度な保温性をもつこと。夜間や早朝には氷点下まで冷え込むこともある秋山。星空を見上げたり、朝日に輝く紅葉を楽しみたいなら、一定の保温性能が必要だ。雪山用のグローブのようにたっぷりと中綿が入ったタイプではなく、フリースやソフトシェルなどで大丈夫。防水素材を使ったものなら、秋雨の降る悪天でも安心して使える。ふだんから指先が冷えやすいと感じている人なら、薄手のグローブにシェルグローブを重ねるなどのレイヤリングをしてもよいだろう。
第2のポイントは操作性に優れていること。グローブを装着したまま、ウェアのファスナーを開閉したり、地図を開いたりといった、指先の動きをスムーズに行えることが大切だ。伸縮性の素材や、手のひら、指先の滑り止め加工などに加えて、装着時のフィット感も重要な要素。スマートフォンのタッチパネルに対応したモデルも多いので、地図アプリなどで頻繁にスマホを使う人は、選ぶ際に使用感を確認したい。指先が出るフィンガーレスグローブとミトンを組み合わせたグローブなら、指紋認証にも対応できる。
秋山用具ローブは「寒がりだから保温性重視」「カメラを使うから操作性重視」など、自分の求める条件を絞り込んで選びたい。いずれの場合も、実際に店頭で試着して選ぶことをおすすめする。モデルによって指の長さや甲周りのサイズ感などは微妙に異なるし、実際に装着すると、その保温力もイメージしやすいはずだ。自分にぴったりのアイテムを見つけて、快適な秋山登山を楽しもう。
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