晴れれば暑いが、吹雪く日も。残雪期のウェア選びの正解はコレ!

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冬から春へ、残雪期は季節の狭間。この時期悩ましいウェアの選び方と最新モデルを紹介しよう。

構成=山と溪谷オンライン、取材協力=好日山荘池袋西口店、イメージ写真=uetoraさんの登山記録より

アウターシェルはレインウェアと雪山用ハードシェルを使い分ける

——残雪期は雨になるか雪になるかわからないのが悩ましいところですが、アウターシェルはなにがいいですか?

大型連休ごろでいえば、日本アルプスなど標高が高い山は雪が降ることもあるので、雪山用のアウターシェルがいいですね。この時期に限っていえば、ゴアテックスパックライトのような比較的薄手のハードシェルが軽快でよいと思います。

森林限界を越えない山なら雨になることが多いので、レインウェアのほうがコンパクトですし、快適です。東北や上越などの雪山のように標高は高くなくても森林限界に出るような山や、アルプスでも森林限界以上の行動時間が短い山なら、レインウェアでもよいと思います。その場合はフードがしっかり深くて襟の立ち上がりが高いものだと、風が強まったときでもしっかり防御できて安心です。

フードがしっかり深く、風から顔を守れる仕様がおすすめ
フードがしっかり深く、風から顔を守れる仕様がおすすめ

マムート
クレーターライトHSフーデッドジャケットAF Men

マムート/クレーターライトHSフーデッドジャケットAF Men
サイズ XS~L
重量 314g
カラー 2色
価格 41,800円(税込)
詳細を見る

ソフトシェルも役立つ季節

——そのほか、残雪期におすすめのウェアはありますか?

残雪期は気温や天気が大きく変わる時期なので、着用したままでさまざまなコンディションに対応できるウェアが活躍します。なかでもおすすめなのはソフトシェルジャケットです。ソフトシェルはほどよい防風性と保温性があるのに動きやすく、蒸れにくい上、ちょっとした小雨などなら気にならない撥水性があるので、行動中にずっと着たままでいられます。これがあれば、よほど天気が悪くなったとき以外はアウターシェルを着る必要がないですね。

マウンテンハードウェア
チョックストンアルパインLTフーデッドジャケット

マウンテンハードウェア/チョックストンアルパインLTフーデッドジャケット
サイズ S~L
重量 489g
カラー 3色
価格 26,400円(税込)
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グローブは雪山用。場合によってはレイングローブも便利

——厳冬期よりは気温が高い時期ですが、グローブはなにを持っていけばよいでしょうか?

基本的には雪山用のグローブです。インナーが一体型のものは操作性がよくて快適なのですが、インナーが外せるタイプだと、標高の低いところではインナーのみで使用して、稜線に出る前にシェルグローブを装着する、といった使い方ができるんです。

標高が低いところでは、スリーシーズンのレイングローブが意外に快適です。防風性も防水性もあって、ほどほどに温かいので、条件がよければ雪山用グローブを出さずに済んでしまうこともありますね。

インナーが外せるグローブはコンディションに合わせてさまざまな使い方が可能
インナーが外せるグローブはコンディションに合わせてさまざまな使い方が可能

アクシーズクイン
レイングリップ

アクシーズクイン/レイングリップ
サイズ XS~XL
重量 78g
カラー 4色
価格 6,820円(税込)
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アクセサリーは紫外線対策と防寒対策の両方が必要

——その他小物はなにが必要でしょうか?

ちょっと荷物が増えてしまいますが、帽子はキャップやハットなど、日差し対策用と、ビーニーのような保温用の両方があると安心です。天気や標高などのコンディションに合わせて使い分けることが大切です。また、高山に登る際は、悪天候に備えてバラクラバ(目出し帽)もあったほうがいいですね。これは薄手のものでよいですし、ミッドレイヤーに着るウェアのフードがバラクラバ型の口元まで覆うタイプのものであれば、省くことができます。

残雪期は照り返しが強烈なので、日焼けや雪目対策としてサングラスは必須ですね。逆に、風雪対策のゴーグルは不要だと思います。

露出している顔を守るために、日焼け止めのほか、フェイスカバーを使うのも有効です。暑く、ジャケットを脱いで半袖になるようなときは、アームカバーや薄手のメッシュ素材のグローブなどを使うと熱がこもりにくく、紫外線も防げて快適です。

日差しが強いときはハットなどが快適
日差しが強いときはハットなどが快適(写真=PIXTA)
防寒用にニットのビーニーを持とう
防寒用にニットのビーニーを持とう(写真=PIXTA)

迷ったら登山専門店で聞くのが近道

現在はさまざまなメディアで登山に関する情報が得られるが、いざ自分の登山計画に合った装備を選ぼうと考えたとき、残雪期のような中途半端な季節はセレクトに悩むことが多い。そんなときはあてどもなくネットの海をさまようよりも、最寄りの登山専門店に行ってみよう。経験豊富なスタッフに直接相談できるので、疑問があっという間に氷解すること間違いなし。もちろん新しいウェアの購入の相談だけでなく、手持ちのウェアで対応できるかどうかも含め、的確なアドバイスをくれるはずだ。

協力:好日山荘池袋西口店

池袋駅西口からすぐ、広々とした売り場に充実の品ぞろえ。ベーシックな登山はもちろん、海外登山、クライミング、トレイルランなどさまざまなジャンルに精通したスタッフが常駐している。

好日山荘池袋西口店

所在地 
東京都豊島区西池袋3丁目27-12 池袋ウエストパークビル
TEL 
03-5958-4315
営業時間 
11:00〜20:00(無休)

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