【10月9日更新】谷川岳の紅葉は見頃に。紅葉情報2024

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群馬・新潟県境にある谷川岳(たにがわだけ)の最新紅葉情報を紹介する。

構成=山と溪谷オンライン

アクセス抜群で大人気。紅葉時期は混雑に注意

ロープウェイで標高1319mの天神(てんじん)尾根まで登れるアクセスのよさもあり、人気の谷川岳。 稜線は例年9月下旬から10月上旬が紅葉の見頃だが、今年はほかの地域同様、10日ほど遅れている。稜線ではドウダンツツジなどの紅葉が美しい。稜線の紅葉が終わると、一ノ倉沢(いちのくらさわ)周辺の紅葉が見頃を迎え、周辺では黄葉のブナの森散策なども楽しめる。

アクセスのよさもあり、季節を通して人気の谷川岳だが、紅葉時期の土日は登山道で渋滞が発生するほどだ。ロープウェイも混雑するため、早めの行動や、土日を避けた計画の検討を。

10月9日 稜線はそろそろ見頃(谷川岳肩ノ小屋)

天神尾根では稜線から下、熊穴沢避難小屋付近までが色付いています。今年の紅葉は中腹の方が色付きがよさそうです。

10月7日の稜線の紅葉(写真=谷川岳肩ノ小屋)
10月7日の稜線の紅葉(写真=谷川岳肩ノ小屋)

10月6日 稜線付近が色付き始め(谷川岳登山指導センター)

10月6日(日)、谷川岳慰霊祭、谷川岳閉山式が執り行なわれ、今シーズンの夏と秋の節目となりました。節目を迎え、秋山となった谷川岳ですが、今年は紅葉が少し遅れており、まだ稜線付近が色付いている程度となっています。気温もそれほど下がらず、寒暖の差が少ないせいか色味に物足りなさを感じます。昨夜から雨が降っていますが、気温はこの時期としては高めです。今後、一気に気温が下がり、色鮮やかな秋になることを期待したいところです。

この記事に登場する山

群馬県 新潟県 / 越後山脈

谷川岳 標高 1,977m

 谷川岳は「耳二ツ」といわれ、沼田市や月夜野町(つきよのまち 現・みなかみ町月夜野)方面から見ると、ちょうどネコの耳のような双耳峰に見えるので、手前をトマの耳、奥の高い方の峰をオキの耳と呼びならわしている。  トマの耳は古くから薬師岳とも呼ばれ、山頂には石造りの薬師瑠璃光如来が祭られていたという。一方、オキの耳には、富士山の浅間菩薩が地元の人たちに福を与えんとして降臨したとの伝説も残り、別名谷川富士と呼ばれる。  元来谷川岳は、谷川本谷の北方にそびえる俎嵓を指していたのだが、陸地測量部が誤って、薬師岳に谷川岳と名称をつけた。ジャーナリズムが遭難の起こるたびに「谷川岳」の文字を使用した結果、今日では1963m峰(トマの耳)が谷川岳ということに定着したという。  昭和6年(1931)9月、上越線が開通した翌月、土樽(つちたる)側の万太郎谷で東京の一青年が疲労凍死し、登山者による遭難第1号となった。  谷川連峰の特異性については、次のような点が考えられる。  登山人口の多い首都圏に近くて交通の便がよく、アプローチが短いので、すぐに山に取り付ける。スポーツ登山や大衆登山の普及と相まって、絶好の登山地となった。  日本列島脊梁地の一部として、この山域の局地気象の複雑さは特異ともいえる。東京と清水峠の気温の差は、夏でも9~10度あり、加えて強風、豪雪、雪崩、濃霧といった悪条件が重なる。  標高は2000m内外であるが、峻険な岩壁を有し、高山性を帯びた山々である。地質も複雑で階層状をなし、多様な岩石が分布し、それが地形や植物分布に大きな影響を与えている。例えば、豪雪との関連もあるが、針葉樹林帯がほとんど見られない。  昭和42年(1967)から、群馬県の谷川岳遭難防止条例により、危険地区への入山の届出制や冬山の一時的登山自粛または禁止など規制が行われている。また、毎年融雪期にあたる3月末から5月中旬にかけては、気温上昇による雪崩の発生が予想されるため、危険地区の登山を禁止している。  昭和13年(1938)7月1日、スポーツ登山としての第1回山開きが行われた。西黒沢からガレ沢(当時の主要コース)をつめて尾根に登り、ザンゲ岩から山頂に出た。以後7月の第1日曜日は「安全登山の日」として、現在も山開きの日になっている。  ロープウェイを利用する天神平コースが所要2時間30分。厳剛新道コースは土合駅から4時間40分。西黒尾根コースは土合駅から4時間30分でそれぞれ山頂へ。

紅葉情報

秋が深まるにつれて、山の表情は刻々と移ろっていきます。北は北海道、標高の高い日本アルプスから九州の山まで紅葉前線を追いかけて、全国の登山エリアの最新情報をお届けします。

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