過去1年間にいちばん購入された登山ウェアはあのアイテム! 登山者のブランドイメージ・購買動向調査、今年も実施中

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購入場所は専門店が最多!ブランド直営店も人気

オンラインショッピングがすっかり定着しているが、購入場所を聞いた項目では、85.2%にあたる3398人が「登山用具の専門店」と回答。登山ショップの根強い人気がうかがえる結果となった。2位も実店舗で、44.4%にあたる1772人が「メーカーブランドの直営店」を挙げた。ネットショップ最上位は3位につけた「登山用具の専門店のインターネットショップ」(35.2%、1405人)で、「アマゾン」(32.4%、1294人)が続いた。

「実際に商品を見て買いたい」「複数のブランド、モデルを比較したい」という登山者のニーズを満たす専門店の強さは根強く、オンラインストアの便利さを大きく上回った。「登山装備・登山用具の情報の調べ方」の質問ではウェブが1位となったが、こと登山ギア・ウェアの買い物についてはネットで完結させず、「ウェブで下調べ」をしたのち「実店舗で商品を見て購入」という行動パターンが多いことが推測される。登山靴やバックパック(ザック)、ウェアなど、登山用品には繊細なフィッティングが欠かせないアイテムが多いことも実店舗の人気を支える要因といえそうだ。

登山装備はどんなショップで購入していますか?

山と溪谷オンライン「ブランドイメージ&購買動向調査2024」回答グラフ

みんなが持っている登山ブランドは? 欲しいブランドは?

所有している登山装備のブランドと、これから購入したい登山装備のブランドについて聞いた項目は、かつて「三種の神器」と呼ばれた登山靴、バックパック(ザック)、レインウェアについて、アイテムごとに見ていこう。

登山靴やバックパックなどは登山の必須アイテム

登山靴・トレッキングシューズ

持っているブランド

1位「モンベル」(1224人、31%)、2位「スポルティバ」(940人、23.8%)、3位「スカルパ」(813人、20.6%)、4位「サロモン」(772人、19.5%)、5位「キャラバン」(485人、12.3%)

購入したいブランド

1位「スポルティバ」(1222人、33.5%)、2位「モンベル」(737人、20.2%)、3位「スカルパ」(717人、19.6%)、4位「サロモン」(550人、15.1%)、5位「ローバー」(385人、10.5%)

所有は総合ブランドのモンベルが最多だったが、2位、3位はイタリアの登山靴専門ブランドが並んだ。4位のサロモンも総合ブランドで、ナショナルブランドのキャラバンも5位に食い込んだ。

一方で、欲しいブランドではスポルティバがモンベルを抜いて1位に。5位にはローバーが入り、所有ブランド同様に専門ブランドへの信頼感の高さをうかがわせる結果となった。

バックパック

持っているブランド

1位「ミレー」(1201人、30.5%)、2位「グレゴリー」(1187人、30.2%)、3位「モンベル/ゼロポイント」(1185人、30.1%)、4位「オスプレー」(922人、23.4%)、5位「カリマー」(826人、21%)

購入したいブランド

1位「グレゴリー」(916人、26%)、2位「ミレー」(814人、23.1%)、3位「オスプレー」(684人、19.4%)、4位「カリマー」(517人、14.7%)、5位「モンベル/ゼロポイント」(517人、14.7%)

バックパック(ザック)についても登山靴と同様に専門ブランドへの支持率の高さが光った。所有ブランド、欲しいブランドともに上位5ブランドのうち4ブランドがバックパック専門ブランドとなった。ミレーとグレゴリー、オスプレー、カリマーは伯仲する人気ブランドで、やはり機能性を追求するアイテムだけに、長年バックパック作りに注力してきた姿勢と製品への信頼感が見てとれる。唯一総合ブランドとして上位にランクインしたモンベルは商品の豊富さや機能などで専門ブランドと競える実力があると言えそうだ。

雨具・レインウェア・アウターシェル

持っているブランド

1位「モンベル」(2324人、60.4%)、2位「ザ・ノース・フェイス」(870人、22.6%)、3位「ミレー」(485人、12.6%)、4位「ファイントラック」(387人、10.1%)、5位「そのほか」(363人、9.4%)

購入したいブランド

1位「モンベル」(1454人、42.3%)、2位「ザ・ノース・フェイス」(624人、18.2%)、3位「ミレー」(542人、15.8%)、4位「ファイントラック」(496人、14.4%)、5位「アークテリクス」(407人、11.8%)

このカテゴリでは「所有している」と「購入したい」が4位までまったく同じブランドとなった。いずれも長年のレインウェア作りで定評があるブランドばかりで、山で見かけるウェアを思い浮かべると納得がいく人も多いのではないだろうか。所有しているブランドは5位に選択肢で示されなかったブランドが「そのほか」として入ったが、「購入したいブランド」では高品質なウェア作りで知られるアークテリクスが5位にランクインした。

悪天候時には命を守るレインウェア

おまけ・防寒着(ダウン、化繊綿)

持っているブランド

1位「モンベル」(1757人、47.3%)、2位「ユニクロ/GU」(976人、26.3%)、3位「パタゴニア」(596人、16.1%)、4位「ザ・ノース・フェイス」(594人、16%)、5位「マムート」(311人、8.4%)

購入したいブランド

1位「モンベル」(1307人、39.4%)、2位「パタゴニア」(895人、27%)、3位「ザ・ノース・フェイス」(638人、19.2%)、5位「マムート」(453人、13.6%)、5位「ファイントラック」(371人、11.2%)

主要3アイテムに加えて、これから購入の機会が増えそうなダウンや化繊綿のインシュレーション、防寒ウェアをおまけに紹介しよう。所有ブランドはやはりモンベルが1位となったが、2位にはカジュアルウェアで幅広い支持を集めるユニクロ/GUが登場。デイリーウェアをそのまま山でも着るという登山者の行動が見えてくる。3位以降のパタゴニアやザ・ノース・フェイス、マムートはいずれも街中でも見かけることの多いブランドで、このカテゴリはアウターウェアだけあって山でも街でも着やすいブランドが支持されているようだ。これから購入したいブランドについても傾向は似ているが、濡れに強い独自の保温素材を開発するファイントラックが5位に入っているところを見ると、機能性を重視したウェア選びをしようという登山者も多いことがわかる。

あなたの声が商品開発に生かされる!今年の調査にご協力を

ここまで2024年の登山者のブランドイメージ・購買動向調査の結果を抜粋して紹介してきたが、詳細なデータはアウトドアメーカー各社に提供され、今後の商品開発の参考資料として活用されている。質問項目がやや多いが、総額109万円の豪華なプレゼントも用意されているので、ぜひ2025年の調査にご協力を。

ブランドイメージ&購買動向調査 2025

実施期間 2025年9月29日(月)正午まで
調査方法 インターネットでのアンケート調査
プレゼント 総額109万円相当、当選人数45人
アンケートURL https://www.yamakei-online.com/yk/secure/yolbis2025_top.php
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登山者アンケート

山と溪谷オンラインで実施した登山者へのさまざまなテーマのアンケートの結果をご紹介。

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