ハチに刺されアナフィラキシーショックに。ヤマビル、アブの被害も多数|アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果②
アウトドアには虫刺されはつきものだが、腫れ、かゆみ、痛みが続くと、せっかくの登山やキャンプが台無しになりかねない。このほど、山と溪谷オンラインではアウトドアでの虫刺されに関するアンケート調査を実施し、188人から回答が寄せられた。ハチ刺されによるアナフィラキシーショックの体験や、ヤマビル、アブに関する回答が多く寄せられた。
構成=山と溪谷オンライン 写真=PIXTA
基本データ
募集期間:2025年7月6日~2025年7月27日(オンラインアンケート)
総回答数:188
性別:男性94、女性89、回答しない5
性別
188件の回答
年代
188件の回答
登山歴
188件の回答
登山頻度
188件の回答
激しい痛みを伴うハチ。生命に関わる「アナフィラキシーショック」の報告も
登山道でも「スズメバチに注意」といった注意看板を目にすることが多いが、今回の嫌いな虫の第3位となったのが「ハチ(スズメバチなど含む)」(回答数34、18%)。スズメバチに遭遇したことがある人なら、黄色と黒の見るからに怖そうな姿と低い羽音に驚いたことがあるはずだ。刺されたことのある虫についての質問では回答数48で5位につけているが、実際の被害数以上に恐れられていることがわかる。
日本に生息し、人を刺すハチの種類としては、スズメバチ類やアシナガバチ類のほかミツバチ類、マルハナバチ類などがある。夏に被害が多いが、ミツバチなどは一年中刺される可能性がある。近年死亡例は微増傾向にあり、2021年までは20人未満で推移していたものの、2022年は全国で20人が死亡、23年は21人が死亡している(厚生労働省・人口動態統計)。
アンケートで寄せられた体験談を見てみよう。
- 「側溝に隠れていたキイロスズメバチの巣に気づかず、突然右脚を2カ所刺されたので、水道水で洗い流し、刺された箇所に保冷剤を巻いた」(20代男性)
- 「奥多摩の川苔山登山中に木のウロがあり、のぞき込んだ瞬間、何匹ものハチが飛び出てきて何カ所も刺される。塗り薬で対処した。次の山行からポイズンリムーバーを持っていくようになった」(50代男性)
- 「ヤブこぎでクロスズメバチに刺された。ステロイド軟膏を塗布し、アナフィラキシーショックがあるのでエピペン使用し、救急受診し、一泊入院した」(50代女性)
- 「山小屋にキイロスズメバチが巣を作ったので、撤去しようとして刺された。1カ所だけだったので、キンカンを塗って、家族に顔色等を見ていてくれるよう頼んだ。急性症状がなかったので、病院には行かず。刺された太ももの皮膚は数日のあいだ腫れていた」(60代男性)
- 「登山道にタヌキの死骸があり、なにげなく見たらハチが出てきて刺される。塗り薬で対処した」(50代男性)
- 「ランニング中にスズメバチに刺され、強い腫れと痛みその後かゆみ。毒を絞りアイシング後にステロイド薬を塗布」(40代女性)
- 「前方にいた人がハチの巣に触れたことで、大量のアシナガバチが飛んできて刺された。針が深く刺さらなかったおかげで、冷やしてガイドにもらった塗り薬で事なきを得た。」(60代女性)
- 「小型のアシナガバチ。藪っぽい山道で黒いフリースのズボンにまとわりつかれた。手で払っても全然離れず、なおも追い払おうとして脚を刺された。たいした症状は出なかったが、以後、ハチに襲われる恐れがある黒いウェアやザックは身に付けないようにしている」(60代男性)
- 「秋の雨上がりの奥多摩、樹林帯を3人パーティで下山中、最後尾を歩いていました。突然、中間を歩いていた仲間が叫び出したと思ったら、最後尾の私も顔面と右肩に激痛が走りました。なにに刺されたか姿は見えませんでしたが、羽音と痛みでハチと直感しました。急いでその場を通過し、パーティで小休止を取ったところ、中間の仲間が3カ所、私が2カ所のハチ刺され。針を慎重にとり、仲間が持っていたポイズンリムーバーで毒を吸い出しましたが、鼻筋の皮膚の薄い所を刺されたこともあり、みごとに腫れ上がりました。先頭の仲間がハチの巣を踏み抜いたか壊したかで、後続の2人が被害に遭ったものと考えています。仲間も私もアナフィラキシーショックを起こさなかった事は不幸中の幸い、すれ違う方にびっくりされながら注意喚起しつつ下山しました」(40代男性)
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