【ルポ】埼玉・ときがわの低山探訪。絶景の弓立山と周辺に点在する里山

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奥武蔵エリアの北東部、埼玉県・ときがわ町にある弓立山(ゆみたてやま、427m)。緩やかなスカイラインが印象的で以前から気になっていたので、11月に訪れてみた。簡単なレポートとともに、後半では周辺の里山も4山ご紹介。

文・写真=中島タツヤ

目次

ミカンの里から登る大展望の弓立山

山と溪谷オンラインの「みんなの登山記録」を見ると、弓立山によく登られているルートは北側の桃木(もものき)側からだったが、せっかくなのでヤマタイムにルートが載っていなかった南側から登ってみることにした。登山起点としたのは大附(おおつき)地区で、最寄りの瀬戸バス停からは徒歩約30分、しかしバスの便は少ないので注意。大附地区はミカンの里としても知られており、この時期はミカン狩りの観光客が多数いた。

のどかな大附地区を俯瞰する
のどかな大附地区を俯瞰する

大附地区にある「いこいの里大附そば道場」から東に数分、祠のような八坂神社から細い道へ。ヤギがつながれたのどかな場所を抜け、くねくねとした傾斜の強い舗装路をひたすら上がっていく。

草をはむヤギにほっこり
草をはむヤギにほっこり

やがて車道歩きに飽きてきたころ、登山道入り口に到着。ここから山道を歩くこと10分強くらいで再び車道に出て、あっけなく山頂部に飛び出した。山頂部の南側にはトイレと立派な展望デッキがあり、なかなかの開放感だ。

弓立山山頂部南側。右側にトイレ、奥にあるのが展望デッキ
弓立山山頂部南側。右側にトイレ、奥にあるのが展望デッキ

展望デッキからは、笠山(かさやま)、堂平山(どうだいらさん)の山並みをはじめ、越生(おごせ)方面、ときがわの町並みと、その奥には関東平野が広がる。

外秩父方面の山並み。右端は笠山、その左は堂平山
外秩父方面の山並み。右端は笠山、その左は堂平山
越生方面の展望
越生方面の展望
ときがわの町並みと里山を見下ろし、その奥に関東平野が広がる
ときがわの町並みと里山を見下ろし、その奥に関東平野が広がる

北にある山頂は西側はやや樹林にさえぎられているが、こちらも眺めがすばらしい。景色を堪能して、名残惜しくも山頂を後にした。登山道入り口に戻り、舗装路ではなくさらに下へと続く山道をたどって大附地区へ。そしてせっかくミカンの里に来たので、直売所で「福ミカン」を購入。福ミカンは、小さいがユズのように黄色がかっていて、さっぱりとした酸味と甘みがある。古来より日本で栽培されてきたという希少なミカン、お土産としておすすめだ。

福ミカン
福ミカン

MAP&DATA

弓立山
地図は「ヤマタイム」山岳地図データベースより二次利用して作成
ヤマタイムで付近の地図を見る
コースタイム: 約1時間25分
行程:大附地区・・・八坂神社・・・弓立山登山口(大附側)・・・弓立山・・・大附地区
総歩行距離:約3,300m
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この記事に登場する山

埼玉県 /

弓立山 標高 427m

埼玉県ときがわ町にある低山で、なだらかな山容が特徴的。源経基が四方固めの屋を放ったのが山名の由来とされる。山頂付近にある展望台、男鹿岩からの展望がよい。特に山頂の展望台からは大絶景である。登山道は、北の桃木(もものき)側からと、南の大附(おおつき)地区からの2ルートある。

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