行程・コース
天候
快晴
登山口へのアクセス
バス
その他:
(行き)奥多摩駅 7:25発 西東京バス 奥12小菅の湯行き
(帰り)御岳神社前からバスで、上野原駅行き
この登山記録の行程
08:32 小菅の湯 - 9:26モロクボ平9:29 - 10:18 棚倉小屋跡(大ダワ) - 10:30大マテイ山10:45 - 11:22 鶴寝山11:30 - 11:40 松姫峠 11:47- 12:23 奈良倉山 12:28 - 12:58 佐野峠 - 13:23 西原峠 - (この間30分ほど道迷い) 13:52(正規ルートに復帰) - 14:32 坪山 14:42- 15:56 御岳神社前
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
ヒカゲツツジを訪ねて坪山を登りました。けれども大人気らしいこの山を普通に登ったら、急な岩がちの尾根で混雑に巻き込まれ、落ち着いて楽しめないかもしれない。何とかならないか、というのが今回の計画のポイントでした。
ヒカゲツツジを見に行きたいが、坪山は大人気で混雑しているらしい。でも、アプローチや時間をずらせば坪山の混雑を回避できるかもしれないし、あの素晴らしかった牛の寝通りの続きを歩きたい、GWに縦走を計画しているので足慣らしをしておきたい。一石四鳥を狙って、小菅の湯から大マテイ山を東進し、坪山には午後到達する計画としました。狙いは当たって、牛の寝通りの素晴らしい雑木林を満喫し、誰もいない坪山で満開のヒカゲツツジに出会うことができたのですが・・・。
しかし、坪山まであと半時間ばかりの西原(さいはら)峠付近で、何と道迷い。イバラをかき分けながら、この先に私を待っている美女は「眠れる森の美女」に違いないなどと余裕をかましていたのですが、これは全く私の不注意から生じた、ミスでした。ポイントは、自分の進むべき方向を常に意識して、地点確認を怠らないことに尽きると思うのですが、西原峠からスイッチバックして進むという意識があったもので、実際には西原峠の「手前」にあった坪山への分岐を迂闊にも見落としてしまったのでした。
正しい分岐には方向指示の案内板もあったのですが、大マテイ山から西原峠に向かう方向からは、表示の白い裏側しか見えず、これを振り返って確認することもせずに、ぼんやり直進してしまったのです。また「山と高原地図」のコース表記も、実際には並行している林道を、あたかも直接進むように見えてしまい、荒れ果てた林道をしばらく正しいコースだと信じて進んでしまったのでした。正規ルートへの復帰も、勘違いしたままだったので、正しい尾根に向かって直登することを選びました。結果的にはこれで正規ルートに復帰できたのですが、セオリー通りなら確実なポイントまで、まずは戻るべきでした。幸い、道迷いのロスを含めても予定よりも早く下山することができたのですが、言い訳にはなりません。
写真にも載せましたので、同じようなコースどりをされる方のご参考になればと思います。
坪山は、花の山として人気だそうで、一般ハイカーもたくさん登ってくるそうですが、ツツジの群生地に多いように、岩がちの痩せ尾根です。岩がちとは、すなわち急斜面でもあって、美しい花に見とれて足元がおろそかにならないよう注意すべきです。私はヒカゲツツジが多いとされる西尾根コースを下りました。ロープなども張ってありますが、足場の悪い急斜面が続くので、できれば西尾根コースを「登る」方が良いでしょう。
長い迂回路をたどりイバラをかき分けた先で、ヒカゲツツジは誰もいない山で西に傾いた陽を浴びながら風に揺れていました。透明感のある淡黄色の花は、清楚な印象で私の好み。肉厚で光沢のある常緑の葉など、姿形からするとツツジというよりもシャクナゲに近い印象です。低木で花が腰ぐらいの高さに咲くので、「上り」の方が鑑賞しやすいのではないでしょうか。これは中高木のアカヤシオやシロヤシオが頭上に咲くので、「下り」の方が目に入りやすいのと対照的です。うーん、そう考えると西尾根コースを登ってびりゅう舘に下る通常の周回コースが、一番良いということなのかな。まだ蕾も残っていましたが、全般的には盛りを過ぎつつあるようでした。
コース定数40.3 主観的なグレードB
ところで、「大マテイ山」とはちょっと不思議な名前に思うのですが、大的射(オオマトイ)山あたりが、変化したものでしょうかね?
フォトギャラリー:81枚
車窓から鯉のぼり
小菅の湯から出発 私も含め5人下車したが、大マテイ山に向かったのは私だけ
無事の登山を祈念する
害獣除けなのだろうけど、檻の中で畑仕事しているように見えて微妙
杉の植林帯を抜けると新緑が
何があったんでしょう
いやあ、これは新緑や紅葉の時期はたまらんだろうなあ
何の芽吹きなのでしょうか
春は雪の下にて結われ芽吹き始める
モロクボ平
根元から倒壊し、ちょっと際どいトラバース
馬頭観世音までは判読できた
なぜこんなところにスクーターの残骸が?
どうやら左が飛龍山、右手に下って丹羽天平(たばでんでいろ)のようだ
宿り木がたくさん
棚倉小屋跡(大ダワ)で牛の寝通りに合流 。キツツキの音が響く。「あ、ここには来たことがある」という記憶が蘇ってきた
大マテイ山(1409m)。南に樹間から展望が少しあるが、 芽吹くとかくれてしまうかも。 誰もいない。パンを食べる
標高1200mより上はまだ冬枯れだけど、新緑の時期は素晴らしいだろうな
この木だけ、黒く焼け焦げているように見えた
トチの巨樹に後ろ髪引かれたのだけど、またの機会にして前進
巨樹とは言わないまでも普通の大きな木の2〜3倍はありそうな大木が目立つ
ブナの大木
鶴寝山(1386m)ここにもベンチあり
鶴寝山からの展望。右端は雁ヶ腹摺山だと思う。中央やや右に富士山も見える
ニリンソウの群生地にも後ろ髪引かれたのだけど・・・そろそろ後頭部ハゲそう
素晴らしい早期の林が続く。牛の寝通りは冬枯れの時期しか歩いたことがないが、いつか新緑や紅葉の時期に歩きたい
松姫峠
松姫峠から大菩薩方向の展望。ちなみに小金沢連嶺には沢筋に雪なのか、白い筋がいくつも見えました
未舗装の林道を進む
林道はちょっと退屈だけど、道沿いにダンコウバイや豆桜の花が咲いていて無聊を慰めてくれる
林道から一旦わずかに離れて奈良倉山(1349m)へ。秀麗富嶽十二景の五番だそうだが、残念ながら富士山は霞んで見えなかった。そういえば、秀麗富嶽十二景は、滝子山でも富士山が望めず二連敗中...orz
坪山の表示が出てくる。
豆桜に・・・
・・・ダンコウバイ
これはトチの芽でしょうか?
方向からすると大寺地山でしょうか?
ミツバツツジ
キブシ
西原峠。ここからが、あるいはすでに道迷いの始まりだった
西原峠からスイッチバックするように林道を進むのは予定通りだったのだけど、法面が崩れ、イバラの藪に・・おかしいな。しばらく進んでコースアウトしていると判断。この時はまだ、イバラの向こうにいる美女は、「眠れる森の美女」だよな、なんて考える余裕がありました
正規ルートに戻るべく、距離と方向にアタリをつけて急斜面を直登する。結果的には復帰できたのだけど、セオリー通りなら確実な地点まで引き返すべきだった。
明瞭な踏み跡に復帰してホッとしたら、何とこれはさっき通過した地点ではないか!しかも坪山の方向表示まである!
当初、西原峠へ進んだ方向から見た表示板。白いのでぼんやりこれを確かめることもせずに、そのまま明白な踏み跡を西原峠に直進してしまったのだ。30分のタイムロス
自戒を込めて、コースアウトしていた時の軌跡
気を取り直して、坪山に改めて向かう。しかし、ここからの道はやや荒れていて、これまでの明瞭かつ良く整備されたコースとはやや雰囲気が違う
やや荒れて痩せて急なアップダウンを進んでいくと、「あー、咲いている!」今日最初に出会ったヒカゲツツジ
透明感のある淡黄色の花は、清楚な印象で、私の好みど真ん中!
坪山山頂に近づくにつれヒカゲツツジは増えるが、同時に尾根は痩せ、岩がちに。やはりツツジの美女は岩場がお好みなのだ
こちらはミツバツツジ
まさに群生
イバラをかき分け道迷いし、痩せた岩尾根を踏み越えてようやく坪山に到着。時刻は14:32。狙い通り誰もいない。静かに渡る風とヒカゲツツジと私だけ
三頭山が正面に大きい
馬酔木も咲いている
西尾根コースを下るが、こちらも足場の悪い急斜面。疲れてきているからなおのこと注意して下る
山頂から中腹にかけて、ヒカゲツツジの群生地。低木で花も目の高さよりも低い位置で咲いているので、目に入りやすい。
ツツジとはいうけれど、肉厚で常緑の葉など、むしろシャクナゲという感じ
急斜面を振り返ったところ。美女に見とれてばかりではいけません
だーれもいない。独り占め
イワウチワもわずかに咲いていた
何とか無事に、いや大事にならずに降りてくることができました。ありがとうございました
びりゅう館のお蕎麦も食べたかったけれど、すぐ上野原行きのバスが来そうだったので、後ろ髪引かれながら・・・。あーもう後頭部には髪がない〜




