行程・コース
天候
連日快晴、午後から雲がわく、夕方は雷鳴もパラつく程度
登山口へのアクセス
バス
その他:
往路:畑薙臨時駐車場まで毎日アルペン号、東海フォレスト送迎バスに乗り換え(06:30発臨時増発便)
復路:沼平ゲートから毎日アルペン号
この登山記録の行程
【1日目】
椹島ロッヂ(08:03)・・・カンバ段(10:07)[休憩 11分]・・・赤石小屋(12:47)[休憩 33分]・・・富士見平(14:05)・・・北沢源頭(15:07)[休憩 4分]・・・赤石小屋分岐(16:18)・・・赤石岳(16:46)
【2日目】
赤石岳(04:32)・・・百間平(05:47)・・・百間洞山の家(06:30)[休憩 24分]・・・中盛丸山(08:28)[休憩 6分]・・・小兎岳(09:30)[休憩 15分]・・・(10:44)兎岳[休憩 15分]・・・聖岳(13:47)[休憩 40分]・・・小聖岳(15:12)[休憩 3分]・・・薊畑分岐(16:00)[休憩 2分]・・・聖平小屋(16:22)
【3日目】
聖平小屋(04:46)・・・南岳(06:38)[休憩 8分]・・・上河内岳(07:36)[休憩 65分]・・・横窪沢分岐点(09:51)・・・茶臼岳(10:16)[休憩 4分]・・・希望峰(11:05)[休憩 12分]・・・易老岳(12:47)[休憩 7分]・・・三吉平(14:08)[休憩 22分]・・・イザルガ岳分岐(15:47)[休憩 5分]・・・光小屋(16:09)[休憩 30分]・・・光岳(16:59)[休憩 53分]・・・光小屋(18:05)
【4日目】
光小屋(02:15)・・・イザルガ岳分岐(02:26)・・・三吉平(03:14)・・・易老岳(04:21)[休憩 13分]・・・希望峰(06:16)[休憩 5分]・・・茶臼岳(07:12)[休憩 20分]・・・横窪沢分岐点(07:46)・・・茶臼小屋(07:56)[休憩 18分]・・・樺段(08:44)・・・横窪沢小屋(09:43)[休憩 9分]・・・ウソッコ沢小屋(11:00)[休憩 5分]・・・ヤレヤレ峠(12:08)[休憩 3分]・・・畑薙大吊橋(12:40)[休憩 5分]・・・沼平(13:30)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
赤石から光へ、南アルプス南部のスケールを存分に感じる4日間。長く苦しい縦走路も、雄大な山並みやお花畑、行き交う人の温かさに励まされ、強く印象に残る山旅となった。
初日、椹島から赤石小屋までは長いが歩きやすい道。展望はないが、強烈な日差しを避けられる樹林帯が今日ばかりは有り難い。昨年は雨の中を修行のように登ったことを思い出す。小屋で3Lほど水を補給させてもらう。北沢源頭の斜面は素晴らしいお花畑、ハクサンイチゲ、イワギキョウ、ウスユキソウetc.が急登のしんどさを癒す。この先、百間洞山の家まで水場がないので、水を追加補給。赤石の山頂はガスも穏やか。また、強風とガスで5m先も見えなかった昨年を思い出す。夕方はガスが切れて、荒川三山や聖岳、雲海に浮かぶ中央アルプスや恵那山を夕日が照らす。避難小屋は管理するお二人のお人柄が素晴らしく、写真鑑賞や山の小噺、ハーモニカ演奏で賑やかな夜。
2日、朝焼けの富士山と、聖までは長いから頑張れとの管理人さんの励ましを背に、百間平に向かう。山中の台地を気持ちよく進み、登り返す稜線に若干不安を覚えつつ更に高度を下げて山の家到着。こちらでも3Lほど水を補給させてもらう。大沢岳は巻いて中盛丸山との鞍部へ。この先は律儀すぎるほど律儀にピークを辿りアップダウンを繰り返す。聖は常に左に見えるのに中々近づかない。兎岳からやっと稼いだ標高を200mも下り、聖岳は再び遥かに見上げる高さに。何度も小休止しコースタイムを大幅に超過しながらもこれが本日最後の登りと焦らず山頂を目指す。途中ガスがわくが、山頂では正面に赤石岳が待っていてくれ、踏んできたピークを一望しながらランチ。遅くなってしまったので奥聖はパス。聖平までは高度差800mの激下り。聖平小屋ではウェルカム・フルーツポンチを頂いて元気回復。近くで雷鳴が響くが本格的な夕立にはならず。
3日目は南岳への登りから。樹林帯を抜けると朝日に照らされた聖が後ろに。南岳山頂直前でルートを外したらしく、少し危ういガレ場を通って登山道に復帰。南岳から上河内岳の肩は日当たりがよく色とりどりの花が咲き乱れる。穏やかな天気なので肩で濡れたテントを広げてから、山頂を目指す。正面に赤石、聖、振り返ると富士山の素晴らしいピークで、コーヒーを淹れて寛ぐ。これから向かう光岳のなだらかな山容が思ったより近くに見える。肩から茶臼の間は草原あり砂礫の稜線ありの長閑な道。茶臼から望む南アルプスの名峰はこのルート一押しの絶景。近く見えるがここから三吉平はアップダウンが続き、標高差150m以下だが結構しんどい。三吉平で休憩してから、最後の登り返しへ。谷筋のガレ場をひたすら登り、開けて暫くすると静高平。水場は出ていてキンキン。今夜の分を補給してから光小屋へ。近づくと小屋の窓から管理人さんが、上のテン場はいっぱいだから下に設営してから受付においで、と声を張り上げてくれる。テントを張ってからいよいよ光岳へ。今回の縦走で最奥のピーク、山頂標識に抱きつきたいような充足感。光石まで大分下るが思った以上に大きな白岩で、街から見上げたら輝くだろうかと想像。
最終日、これまでコースタイムをオーバーしてきているので早発ち、満天の星空の下を進む。易老岳ではビバークのテントがあり、熊鈴を慌てて抑える。明るくなると、徐々に光岳への日帰りピストン組とすれ違い始める。茶臼まで戻り、15分ほど山頂の大岩に寝転んで休憩。横窪分岐で主稜線を後にする時は名残惜しい。茶臼小屋でまた3L水を頂き下山にかかる。急斜面の激下りで靴擦れが痛い。横窪沢小屋では、スタッフの方が、お疲れ様、と冷たいお茶をご馳走してくれ、生き返る。ウソッコ沢付近は激流、崩落しかけた登山道や鉄階段があり、慎重に通過。河原沿いは暑くて水に浸かりたいが、下山バスの時間に追われて進む。ヤレヤレ、と峠を越えて、つづら折りに下ると大吊橋。揺れる長い橋に足がすくむ。正直、これまでのどの登山道よりも怖い。灼熱の林道を40分、沼平ゲートへ、バスの出発20分前にゴール。
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