行程・コース
天候
晴れの曇り
利用した登山口
登山口へのアクセス
バス
その他:
新松田駅から神奈川中央交通バス 西丹沢ビジターセンター行き(7:20)
座席は全て埋まったが、立っている乗客は途中乗車の方も含めて三人程度
全員がマスク着用
この登山記録の行程
箒沢公園橋(08:35)・・・板小屋沢ノ頭(10:04)・・・県民の森分岐(10:55)・・・同角山稜分岐(11:56)・・・石棚山稜分岐(12:11)・・・檜洞丸(12:27)[休憩 55分]・・・石棚山稜分岐・・・展望園地(14:18)・・・ゴーラ沢出合(14:52)・・・ツツジ新道入口(15:23)・・・西丹沢ビジターセンター(15:29)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
あれこれ思い悩んだけれど、それでもやはりシロヤシオにひとめだけでも会いたくて、檜洞丸に登ってきました。ピークは過ぎていたけれども、何とか今シーズンも彼女に会うことができました。
緊急事態宣言は解除されたけれども、大手を振って山登りに出かけるという情勢ではないと思っている。だが、気温の推移からするとシロヤシオはまだ咲き残っているかもしれず、一方、梅雨入りももうじきだ。互いに感染拡大のリスクを抑えながら、すっかり落ちているだろう体力も考慮し、万が一にでも人様に救助を求めざるを得ないような窮地に陥るリスクが小さく、安全マージンの大きめのところ(せいぜいコース定数30程度まで)・・・。最終的に選んだのは、人も少ないだろう石棚山陵から檜洞丸に登り、ツツジ新道を下るコースで、以前登った事もあるので様子もわかっているつもりだ。シロヤシオが咲いている時期ならツツジ新道は大勢の登山者が詰めかけるのは必至だが、逆コースにすれば多少なりとも密度を下げることにつながるだろうと判断した。
新松田駅から出る西丹沢行きの始発バスも、この時期から考えればかなり人が少なく、座席は埋まったものの立っている人は2ー3人。皆さんマスクを着用している。箒杉沢公園橋バス停で下車したのは、同じようなことを考えたのか私も含め三名。歩くペースも違うので、たちまち互いの姿は見えず、前後に人の気配は全くなくなってしまった。夜明け直後から登り始め、すでに下山してきた二名ほどの方とすれ違ったくらい。石棚山陵を選んだ狙いは、どうやら当たったようだ。このコースは、取り付きから板小屋沢の頭あたりまでが、急登で、所々梯子や鎖もある。覚悟はしていたものの、体力の衰え、登山感覚の劣化は明らかで、板小屋沢を渡渉するポイントで道を失いかけるは、急登に息が上がってしまって数十メートル登っては小休止を挟むやら、ふくらはぎがパンパンに張ってくるやら、どうも足元が覚束ずリズムも悪い。シロヤシオがたくさん生えているはずの標高に達しても、散り落ちた花弁ばかり。二頭ほどシカが驚き逃げ走っていく。
石棚山陵に乗ると、傾斜も緩みブナに覆われた気持ちの良い静かな稜線となる。山麓は5月も末で緑も濃くなっていたが、ここまで登ってくるとまだ瑞々しい緑だ。ここで今日初めて、また山に登ることができて嬉しいと感じた。鹿除けの柵が無粋だが、植生保護のためには致し方ないのだろう。テシロノ頭に近づき、標高1400m辺りになると咲き残っているシロヤシオがでてきて、今シーズンも会うことができたが、ピークは過ぎている。シロヤシオは開花が葉の展張と同時だが、開花から時間が経っているためかすっかり葉が伸び切っていて花が目立ちにくくなっている事情もあろう。檜洞丸山頂に向け標高が上がるにつれて、花の状態はよくなっていくが、多くの花が咲き残っている株も足元にはたくさんの花弁が散っていて、おそらく一番の盛りは1週間ほど前だったのではないかと想像する。
檜洞丸山頂の登山者も、この時期にしては少ない感じで、自分の感覚では例年の三分の一程度。皆さんに思い思いに過ごしていたが、ベンチも大きく間隔を開けていて人数の割には座る場所がない。山頂直下の絶景ポイントに移動し、簡単にパンでお昼ご飯を済ます。
ツツジ新道を下るが、ここがもっともシロヤシオの花の状態が良かったように思う。自分が登山を再開して6年余りだけでいうと、隔年で当たり年となっていいて、今年は当たり年の順番。コロナ禍でもう今年はシロヤシオの花を愛でに登山することは諦めかけていたから、ピークは過ぎていたとはいえ、こうして出会えたことをよしとしたい。
登りの息切れはともかく、下りでの筋力不足は明らかで、今回はこんな事もあろうかと用意していたポールを使ったものの、膝に痛みが出始めた。私の場合、満足に山登りをしていない期間がそれでなくても長引いていたから、体力回復に努めるとともに、今後の計画もコースタイムはかなり割り引いて計画した方が良さそうだ。「この前は登れた」という感覚でコースを選ぶと、思わぬ迷惑を人様にかけてしまいそうだ。2年前に同じコースを歩いているが、コースタイム比は0.75に対して、今回は0.83。
バスはダイヤ通りの通常運行。増便の有無は不明。ただし、運転席直後の座席は、開けたままにするよう制限あり。西丹沢ビジターセンターは休館中だが、トイレは使えた。今回は初めから入浴はしないつもりだったが、中川温泉は休館中。
フォトギャラリー:54枚
西丹沢行きの始発バスを待つ登山客。列も例年よりもだいぶ短く、皆さんマスク着用
板小屋沢の頭へ急登。すっかり登る力が落ちていて、息が上がる。ふくらはぎがパンパン。
途中、ハシゴ、ザレ場にかけられた鎖などもある
本日最初のツツジはヤマツツジの朱色。標高945m
エゴの花が落ちている
散ってしまっているロヤシオの花。まだ檜洞丸頂上まで標高500mは残っているから希望はある
板小屋沢の頭の標識は、ピークよりも下にある
板小屋沢の頭の先にある鞍部は、痩せてがれているために要注意
ひとつ北側にはツツジ新道
良い天気だが、高層に寒気が流れ込み雷に警戒との予報
標高1100mあたりのシロヤシオはもう花がない
石棚山陵に乗ってしまえば、傾斜も緩み、ブナに覆われた気持ちの良い稜線
2年前には5本の幹が仲良く並んでいたが、一本は倒れてしまっている。
標高1400m、テシロノ頭付近からシロヤシオは咲き残っているものの、かなり花が落ちてしまっている。
ああ、咲き残っていてくれて、ありがとう
光が当たり輝く同角ノ頭。同角山陵の方も同じような状態かな
同格山陵分岐のコバイケイソウの群生地。山頂は混み合っているかもしれないからここのテーブルでランチとも考えたけれど、先に進むこととする。
西側の積雲には注意。ごろごろという音を耳にしたが、雷か、はたまた丹沢山中で時折耳にする演習場の砲声?だろうか?
檜洞丸頂上手前の木道の大きなウロのある木。元気でしたか
咲き残ってはいるが、ピークは過ぎている。一番素敵なあなたには会えなかったけれども、それでも何とか会えてよかった。
檜洞丸山頂。この時期にしては登山者の数は3分の一くらいだろうか。ベンチも詰めればもっと座れるが、皆努めて距離をとっている。
檜洞丸に登ったら、必ず犬越路方向に少し降ったところにある絶景ポイントに立ち寄る。
熊笹の峰を経て大室山
檜洞丸山頂直下の絶景ポイントは、植生回復のため立ち入らないでとの掲示。今日は雲に隠れて富士山も山頂は隠れている。
本日一番鮮やかに咲いていたミツバツツジ
今度は山頂を蛭ヶ岳方向に少し降って、青ヶ岳山荘でご挨拶がてらコーヒーをいただく
蛭ヶ岳。近況を伺いながら暫し休憩。静かだ
山頂の祠に改めて無事登山と、早く安心して山登りが楽しめるようになりますようお願いして、下山する。
ツツジ新道を下る。シロヤシオはこちらの方が状態が良い
一番美しい君には会えたなかったけれど、また会いに来ます
本日のゴーラ沢は水量も少なく、渡渉は問題なし。冷たい水で顔を洗います。膝も最後まで持ってくれるかな?




