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アカヤシオ咲く蕨山から全山ツツジの鳥居観音に下る(2A)

蕨山( 関東)

パーティ: 1人 (すてぱん さん )

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行程・コース

天候

晴れのち曇り

利用した登山口

名郷バス停   さわらびの湯バス停  

登山口へのアクセス

バス
その他: 東飯能駅から名郷行きバス

この登山記録の行程

名郷バス停(08:50)・・・林道終点(09:00)・・・支稜下降点(09:31)・・・蕨山展望台(11:00)[休憩 5分]・・・藤棚山(11:16)・・・大ヨケの頭(11:47)[休憩 30分]・・・金比羅神社跡(12:56)・・・鳥居観音納金所(境内散策後 13:35)・・・さわらびの湯バス停(13:57)

※地図と異なり、実際には金刀比羅神社跡から北東に下り、鳥居観音を経てさわらびの湯に至っています。

コース

総距離
約9.0km
累積標高差
上り約915m
下り約989m
コースタイム
標準5時間5
自己4時間32
倍率0.89

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

アカヤシオの花を楽しみに、名郷から蕨山に登り、全山ミツバツツジに覆われたかのような鳥居観音に降りました。アカヤシオの花は、標高900m以上が見頃、700mあたりは花が散り始めています。今週末にアカヤシオを目当てに登るなら、金刀比羅尾根よりも蕨山が良いかもしれません。

<アカヤシオの花求めて蕨山へ>
先週、城山カタクリの里で満開のミツバツツジを見て思ったのである。今年は春の訪れが早い。標高の低い里山とはいえ、これだけ咲いていたらもうこの山やあの山のツツジも見頃なんじゃないか。で、アカヤシオの花がまず思い浮かんだ。

自分の手の届く範囲で一番近いアカヤシオは奥武蔵。自分のレコを見返すと、2019年4月6日に「金刀比羅尾根の「大ヨケの頭」前後標高770から720m付近で数十株のアカヤシオが見頃」とある。とすると、春の訪れが早い今年は、もう見頃を過ぎているかもしれない。幸い、もっと標高の高い蕨山もアカヤシオで知られており、こちらならまだ間に合うかもしれない。コロナ対策と花が散る前にとの思いを兼ねて、急ぎ平日に有給休暇を取って登ってきた。

2年前はカタクリの花も期待して鳥首峠から蕨山、さらに金刀比羅尾根をたどったが、今回はカタクリは間に合わないだろうと踏ん切りをつけ、名郷から直接蕨山に登るコースとした。滝ノ入頭あたりはツツジが多いらしく(2年前は全く出会えず)後ろ髪引かれるが、この直登コースの方がコンパクトで、脚力が落ちている自分にはちょうど良いだろう。

名郷バス停に降り立った登山者は、20名近くもいたろうか。平日とはいえ、みなさん想いは似ているよう。名郷から蕨山に直登する尾根を登ると、標高700mあたりから散り始めてはいるもののなおアカヤシオの花は残っている。「間に合った!」。期待に胸を膨らませて岩がちのコースを急登すれば、標高800mあたりから上部、蕨山山頂にかけて素晴らしいアカヤシオの花に出会えた。一方、標高が低い金刀比羅尾根の方は、予想通り見頃を過ぎつつあったが、こちらは主役がミツバツツジに変わりつつあり、新緑と相まって楽しい山歩きとなった。

<鳥居観音のミツバツツジも素晴らしい>
さらに今回は、行きのバス車中から山の中腹に見えた白亜の観音立像とピンク色に染まった山肌に惹かれ、金刀比羅神社跡からさわらびの湯に下る通常ルートをたどらず、北東に鳥居観音に下るコースとした。これが大当たりで、山の斜面におそらく人の手で植えられたであろうミツバツツジが、ちょっと自然では見られないほどの密度で咲き誇っていた。蛇行しながら斜面を下るものだから、さまざまな角度で新緑とツツジの姿を眺めることができ、素晴らしいパノラマとなっていた。ツツジの花咲く季節にこの山域を訪れるなら、ぜひ検討すべきルートだろう。ただし、鳥居観音へのルートは人があまり通らないのか、金刀比羅神社跡からの下り始めは道幅が狭く、積もった落ち葉の急なつづら折れ。足元は要注意だ。その後は自然な雰囲気を残した境内の整備された道を下る。

コース定数22。主観的難易度A。ただし、岩がちの急斜面があるので、特に下りは足元に要注意。

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フォトギャラリー:61枚

名郷バス停から、今回は概ね「蕨山ハイキングコース」を辿る

林道終点からは、なかなかの急登

杉の植林で面白みに欠くが時折すみれなどの春の花も

尾根に乗ると明るい広葉樹林帯

萌黄色から若葉色に変わる先、伊豆ヶ岳なども見える

わかりにくいが、本日最初のアカヤシオ。標高700m付近。

岩がちの尾根を急登して蕨山山頂に向けて進む

散り落ちている花に、何処かと見渡せば・・・

・・・切り立った岩場にアカヤシオ。

どうやら今シーズンのアカヤシオの花に間に合ったらしい。

こちらはミツバツツジ

登っていく先にアカヤシオ!こうなると急登もものともせずにグイグイ登れる

満開です!

この株は、ミツバツツジではないが、かといってアカヤシオとも違うような・・・はて。まあ、キレイなら何でもいいか・・・笑

上手く撮れていないが、本日一番凄かったのは、谷底に向かって幾重にも開花したアカヤシオの群落。もっと近づきたいのは山々なのだが、如何せん、足元は切れ落ちている。

おっと、足元にはイワウチワも

ああ、ここまで登ってきて報われたなあ・・・

この日は標高800mから1000mあたりのアカヤシオが見頃。700m付近はすでに花が落ち始め、盛りを過ぎている印象。

イワウチワ

色の濃いのや薄いもの

蕨山は明瞭なピークがなく、山頂と称するポイントがいくつかある。

蕨山展望台。アカヤシオの花が咲き、ベンチも3つあってランチに好適だが、後続のグループに追いつかれることを考え、先に進む

蕨山展望台のアカヤシオは満開。株によっては蕾もあったので、今週末あたりまでは見頃か。

蕨山から金刀比羅尾根を藤棚山に下るが、針葉樹の植林が多く、アカヤシオも見当たらない。

藤棚山にもベンチはあるが、もう少し先へ進むことに

谷を挟んで棒ノ嶺などの展望。山腹に新緑の中に薄桃色の絵の具を散らしたかのよう。山桜か、ツツジか・・・

金刀比羅尾根を大ヨケノ頭に向け降っていくと、2年前に多くのアカヤシオに出会ったところへ。

こちらは標高が700mあたりで、アカヤシオのピークは過ぎ、ミツバツツジに主役が入れ替わっている

ミツバツツジ

大ヨケノ頭(ベンチなし)で満開のミツバツツジを眺めながら、静かにランチ。この頃から雲が広がる。

まだ楽しめるアカヤシオの花

名栗湖

金刀比羅神社跡から、道はさわらびの湯と鳥居観音に向かうものに分かれる。今回は朝バスから見えたツツジを目指して、鳥居観音に降る。

落ち葉に覆われたつづら折れを急降下。

樹間に観音様が見える

おお、こんなに降ってきたのに(標高450mくらい)満開のアカヤシオ

山中に仏舎利塔や仏像などが点在する

散り敷かれた桜とツツジの花

鳥居観音の境内(?)の中を下るのだが、おそらく人の手で植えられたであろうツツジでいっぱい。

仁王門。ここにもアカヤシオが咲いていて、最後までお見送ってもらったような気分。

どうやら境内に入るには料金がかかるようですが、降ってきた場合は?

さわらびの湯に向かう途中で見かけた橋。これは渡らねば

一風呂浴びて帰ります。アカヤシオや鳥居観音のミツバツツジに大満足です

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • すてぱんさん、おつかれさまでした。

    平日レコで、非常に参考になりました。
    藪山アカヤシオ巡り、私も後に続かせて頂きます。

  • すてぱんさん、こんばんは。

    今年もいよいよこの季節が巡って来ましたね!
    蕨山から金刀比羅尾根のアカヤシオは、2019年のすてぱんさんのレコを拝見して以来ポケットにしまっているのですが、今年は名郷行きバスの混雑が気になって足踏みしてしまいました。
    矢張り、有給取って出かけるしかないですね。。。

    偶然にもすーさんと同じ鳥居観音コースを歩かれたとの事で、これも何かのご縁でしょうね。
    てんてんさんも続かれるようですし!

  • すてぱんさん、こんばんは~!

    レコを待っておりました~!まさに同じコースで驚きました!鳥居観音方面は土曜日でも
    行く人がおらず、誰にも会わなかったほどです。確かに人の手で植えられたミツバツツジ
    でしたがあの数は圧巻でしたよね。すてぱんさんの写真とコメントをうんうん、そうそう、
    と一人ごとを言いながら拝見しました。(笑)もう一度蕨山に行った気分です♪

    名栗は棒ノ折山も人気ですし、土日は混んでいるので平日が良いかもしれませんね。

  • てんてんさん、コメントありがとうございます。

    ツツジ咲くこの季節、おすすめのコースです。この週末なら、蕨山上部のアカヤシオには間に合うものと思います。それなりに賑わいそうなので、休憩やランチの場所は少し前に進むなど、ずらした方が快適かもしれません。
    レコをお待ちしております!

  • ガバオさん、コメントありがとうございます。

    ツツジばかり書いてしまいましたが、新緑に花々、人間様のご都合に関わらず季節は巡るのですね。私が登ったのは木曜日でしたが、名郷行きのバスはほぼ全員が座れる程度でした。登山道でも追い抜き、すれ違い、平日にしては多いかなと思う程度で混雑と言うほどではありませんでした。さわらびの湯は芋洗状態になることもありますが、男湯で入浴されていたのは5名ほどもいたでしょうか。蕨山から先は、どなたにも会いませんでした。

    このコースは、いぶし銀のようなマイナーコースを行かれるガバオさんには、ちょっとメージャーすぎるのかも(笑)

  • すー さん、コメントありがとうございます。

    そうなんです、「朝のバスの車中から見上げて鳥居観音」まで、同じでした!もうびっくりです。

    折々の花を山まで登って楽しもうとすれば、自ずと似たような時期、場所、コースどりになると言うことでしょうか。生物学で言えば、収斂進化の結果、似たような形態を取ることのような。メージャーコースには、そうなっただけの理由がある。

    存外大したことない「行列のできるラーメン屋さん」と「誰も話題にしないけどやっぱり美味しいラーメン屋」を見分ける自分なりの楽しみ方があれば、行列ができようとできまいとそれはそれで自然なことのようにも思えます。

  • 始めまして、サンシマと申します。ステパンさんのレポートを見て、急遽、行先を変更して蕨山のアカヤシオを存分に楽しんできました。昨年に行ったときは既に終わりでしたので、今回は最高のタイミングでした。ありがとうございました。

  • サンシマ さん、ご丁寧にありがとうございます。

    山の花は良いタイミングを見計らうのが難しいですよね。その分、見頃の花と出会えた喜びもまたひとしおかと思います。私のレコが何かの参考になったのなら、嬉しい限りです。

    他の方にも伺っているのですが、鳥首峠から蕨山の区間でツツジを見かけられましたか?「山と高原地図」には「ツツジ多い」と記述があって、以前から気になっております。

  • 昨年の4月25日に橋小屋ノ頭から鳥首峠を歩いたので、保存写真を確認しました。山と高原地図に示す場所を含めて、あの稜線でツツジを見たのは、カタクリが咲いていた付近のみでした。

    当時、連れが「ツツジなかったね。」の感想だったので、やはり見なかったと思います。時期が合わなかったのでしょうか・・・ホント気になる場所です。

  • 昨年の4月25日に橋小屋ノ頭から鳥首峠を歩いたので、保存写真を確認しました。山と高原地図に示す場所を含めて、あの稜線でツツジを見たのは、カタクリが咲いていた付近のみでした。

    当時、連れが「ツツジなかったね。」の感想だったので、やはり見なかったと思います。時期が合わなかったのでしょうか・・・ホント気になる場所です。

  • サンシマ さん、早速のご回答、ありがとうございます。

    うーん、やはりあそこにはツツジはないんですかね。
    今後も歩く機会があれば、注意してみるようにいたします。

  • すてぱんさん、おはようございます。

    諸般の事情(謎)で、遅コメになってしまいました。

    しばらくブランクがあったので、どうされたのかと思っていましたが、やはり、この時期になるとすてぱんさんの出番ですね。相変わらずの鋭い分析で、ドンピシャのタイミング。偶然にもすーさんと同じコースを歩かれていたようで、レコの写真など、また違った切り取り、アングルですてぱんさんらしいなぁと思いながら、拝見しました。
    ご自宅の庭にも植えられたようですが、次はやはり・・。

  • ぼっけもん さん、コメントありがとうございます!

    諸般の事情(はこれかなと勝手に想像して)に、もうびっくりです。日本全国、引っ張りだこなのですね。あちらは松山や高松に出張したことがあるくらいで、せめて石鎚山くらいはいつか登りたいなと思っておりますが、さていつのことになりますやら。

    今年の東京は、平年気温との差の累積がすでに7週間も早まっており、謎の計算を加味すると、このままのペースだと例年よりも3週間程度色々なものが早く咲きそうだという感触を持っております。以前ぼっけもんさんに教えていただいたサルギ尾根にでも偵察に行ければとは思っているのですがね・・・

    そちらはコミュニティのやりとりが、ヤマケイと比べて大変活発だと思いますが、時々こちらも覗きに来てください。

登った山

蕨山

蕨山

1,044m

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最適日数
日帰り
コースタイプ
周回
歩行時間
6時間50分
難易度
★★
コース定数
29
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