行程・コース
天候
1日目:曇り時々晴れ(弱風のち強風) 2日目:晴れ時々曇り(微風)
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
エイブル白馬五竜スキー場までの道路はドライ路面。
五竜テレキャビン・第1ペアリフトを乗り継ぎ登山口まで移動。
この登山記録の行程
【1日目(3月4日)】
登山口(9:10)・・・小遠見山分岐(10:20)・・・中遠見山(10:40)[5分休憩]・・・大遠見山(11:25)[5分休憩]・・・西遠見山(12:40)[5分休憩]・・・白岳(13:50)・・・五竜山荘テント場(14:05)
【2日目(3月5日)】
五竜山荘テント場(6:15)・・・五竜岳頂上(7:37)[10分休憩]・・・五竜山荘テント場(9:00)[70分休憩]・・・白岳(10:30)・・・西遠見山(11:10)[5分休憩]・・・中遠見山(12:40)[5分休憩]・・・小遠見山分岐(13:00)・・・登山口(13:42)・・・アルプス平駅(14:00)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
3月4日から5日にかけて、遠見尾根ピストン・テント泊で五竜岳に登頂しました。
暑さを感じるほどの春の日差しの中、スキー場から五竜山荘までの長い遠見尾根の歩きと、短くも緊張感を伴う五竜岳への山頂アタックというメリハリのある登山でした。
そして、五竜岳頂上では360度の絶景! 長く険しい道を歩いた者でなければ拝むことができない絶景が待っていました。
以下、コース状況を中心にまとめてみます。
●登山口から西遠見山まで
・ガスっていて登山道の状況が見通せないため、ストック+アイゼンで登山スタート。春の重たい雪がアイゼンにまとわりつき体力を削られる。西遠見山までは平坦な区間も多いため、晴れていればスノーシューやワカンのほうが効率的。
・片側が切れ落ちて道が狭くなっている場所があるため、転倒などには要注意。また、雪庇が発達している場所もあるため、先々の状態を確認しながら進む必要あり。
・トレースを外れると膝くらいまでは埋まる。この区間はBCスキーヤーや日帰りハイカーのグループも多く、道が狭い区間では渋滞となっていた。
●西遠見山から五竜山荘まで
・西遠見山でストックからピッケルに換装。ここから森林限界を超えて白岳への急な登りが続く。ここも雪庇が発達しているため端まで寄らないように注意。
・白岳の途中から五竜山荘へトラバースするトレースもあったが、この日は滑落や雪崩の危険を考えて白岳頂上まで登った。雪やトレースの状態を見極めた上で選択したほうがよい。
・五竜山荘付近では西からの強風がもろに吹き付け、テントを立てるのに苦労した。西風が見込まれる場合は、西遠見山でテントを張ったほうが楽だったかもしれない。
●五竜山荘から五竜岳頂上まで
・山頂までの距離は1キロ程度しかないが、急傾斜のトラバース、岩場、雪壁が現れる核心部。雪の状態も崩れやすい雪から硬いアイスまで変化する。
・ワンミスが生死に関わる滑落となる箇所が続くため、ピッケルとアイゼンの確実な操作と、ルートと雪の状態を慎重に見極める集中力を持続する必要がある。
・山頂直下の雪壁(傾斜角度60度ほど)は、フロントポイントで蹴り込み続けるため足が疲れる。ピッケルは2本のほうがより安心。雪質によっては懸垂下降の可能性もあるためロープを持参したが、この日はクライムダウンで下りることができた。
フォトギャラリー:42枚
登山口からしばらくガスっていて何も見えず。小遠見山の手前でようやくガスが晴れてきた。
雲が晴れて主役の五竜岳が姿を見せた。
左手には鹿島槍ヶ岳も見えてきた。
中遠見山で一休み。八方尾根と白馬三山が見える。
大遠見山の手前。雪庇が発達しているのがわかる。
近くで見ると結構怖い。
大遠見山からの五竜岳。武田菱がくっきりと見えた。もう春だ。
西遠見山の手前。ここも雪庇が発達している。
西遠見山でピッケル+アイゼンに換装。白岳への急な登りが始まる。
白岳のカール。この辺から再びガスって西風が強まってきた。五竜岳は見えなくなっていた。
振り返ると結構な高度感。
白岳から下るとガスに包まれた五竜山荘が見えた。
五竜山荘は半ば雪に埋もれていた。この日は西風が強くテント設営に苦労した。
2日目の朝。強い西風がやんで、東の空が明るくなってきた。
雲が晴れて五竜岳が見えていた。暗いうちから山頂に向かうパーティが通過していった。
日の出とともに山頂アタック開始。
朝日に照らされ山頂が輝く。
上がるにつれて斜度が増し、トラバースの難易度も上がってくる。
先には山頂直下の雪壁が見える。
雪が飛ばされて夏道が出ている場所もある。
この日はステップがあったため楽に登れた。
核心部の1つ、この鎖場を回り込むと雪壁が現れる。雪壁の写真を撮る余裕はなかった模様(笑)
雪壁を乗り越えると、あとは山頂へのビクトリーロード。
積雪期の五竜岳登頂。周囲は360度の絶景が。
剱岳と立山連峰。
八峰キレットと鹿島槍ヶ岳。
本当にすごい場所にいる。
唐松岳と白馬三山。
彼方には日本海の水平線。
さて、絶景を堪能したから下山しよう。
無事にテントまで戻ってこれた。ようやく緊張が解けて一息。
テントを撤収して下山。白岳へと登り返す。
唐松岳に縦走したかったけど、諸々あって下山を急ぐことにした。
白岳のカール。五竜岳と鹿島槍ヶ岳の共演。
白岳の急下りが終わり、西遠見山が近づいてきた。
西遠見山付近からの五竜岳。いかつい。
鹿島槍ヶ岳も迫力満点。
帰りの遠見尾根は遠く長く感じる。春の日差しと照り返しが暑くて汗だく。
長く平坦な道とアップダウンの連続。地味に飽きてくる(笑)
ようやく小遠見山が見えてきた。トラバースして山頂を巻いていく。
白馬の街並みが見えてきた。スキー場まではあと少し。
さようなら五竜岳。タフな山行だったけど絶景をありがとう。
急な樹林帯を下って登山口に到着。アルプス平駅に向かう。スキー場は、たくさんのスキーヤー・ボーダーで賑わっていた。
装備・携行品
シャツ | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | バックパック | サブザック |
スタッフバック | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | タオル | グローブ | サングラス |
地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | ナイフ |
ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | ロールペーパー | 非常食 |
行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール | GPS機器 | テント | シュラフ |
シュラフカバー | テントマット | スリーピングマット | ストーブ | 燃料 | ライター |
クッカー | カトラリー | アウターウェア | オーバーパンツ | バラクラバ | オーバーグローブ |
雪山用登山靴 | アイゼン | ピッケル | スノーシュー | ショベル | プローブ |
ビーコン | アイスアックス | ゴーグル | ロープ | カラビナ | 安全環付きカラビナ |
ビレイデバイス | スリング | ハーネス | ヘルメット | ||
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