行程・コース
天候
一日目:晴れ、二日目:晴れ、三日目:ガスのち晴れ
利用した登山口
登山口へのアクセス
バス
その他:
まいにちアルペン号で竹橋から宮城ゲート(6:35)
宮城ゲートから中房温泉登山口まで徒歩
復路も同じ
この登山記録の行程
【1日目】歩行3時間31分
宮城ゲート(6:46)・・・中房温泉(10:17)
【2日目】歩行5時間57分
中房・燕岳登山口(07:13)・・・第2ベンチ[休憩 5分](08:25)・・・合戦小屋[休憩 15分](10:05)・・・燕山荘[休憩 12分](11:45)・・・燕岳[休憩 10分](12:30)・・・燕山荘(13:10)
【3日目】歩行6時間5分
燕山荘(07:50)・・・合戦小屋[休憩 15分](08:40)・・・第2ベンチ[休憩 10分](10:00)・・・中房・燕岳登山口[休憩 70分](10:55)・・・宮城ゲート(15:36)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
北アルプス燕岳での年越し登山に出かけてきました。雪が少なく、初日の出もガスで見られませんでしたが、全般的には天候に恵まれて美しい雪山を楽しむことができました。
<あけましておめでとうございます>
目が良く見えなくなったとか、人生の坂道をゆるゆると下ることを覚えないといけないのかなと時々思います。
まあ、まだまだ努力すれば伸び代が残っていることもあるでしょうし、少し視点を変えれば新たな楽しみに巡り会えるようにも思っています。今年は北アルプスの燕岳で新年を迎えました。厳冬期登山も私なりの新たな挑戦です。幸い、この時期にしては珍しい好天(だそうです)に恵まれ、今年も絶賛晴れ男驀進中!
本年もよろしくお願いいたします。
<ステップアップに好適な雪山定番コース>
年末年始の雪山定番コースなので、詳細はこの時期に必ずのように掲載される山岳雑誌の記事などを参照されたい。また、燕山荘のホームページにも頻繁にコースの状況がアップデートされるので、イメージがつかみやすい。年末年始の入山者の多い時期、天候と条件が合えば、トレースもあり、営業小屋があるこのコースは経験が浅い登山者の絶好のステップアップになる。結果からすると、雪が少なく好天に恵まれたので、厳冬期登山の体験とはならなかったけれども、楽な条件で素晴らしい景色を満喫できた。
<雪山の注意点>
燕山荘の赤沼オーナー曰く、「今日はこの時期としては珍しい好天に恵まれた。厳冬期の燕岳に登ったと思わないでほしい」。それでも樹林帯のほぼ無風状態と、稜線に出た後の強い西風に吹かれた時(こんなものじゃあないのだろうが)とは、寒さ、視界の悪さ(メガネを装用しているのでバラクラバをすると曇りがち)などまるで違うことは体で理解できたように思う。
赤沼オーナーが強調していたのは、「濡れ、風、寒さ」に厳重な注意を払い、低体温症を避けること。低体温症は、体力も判断力も同時に低下する。つまり、当の本人は自分が低体温症に陥っていることに気づきにくいということだ。登山口で雨、稜線は雪の天候なら、低体温症のリスクが高いので登山は見合わせること。濡れとは汗も含まれ、レイヤリングに留意すること、森林限界を超えると一気に風が強くなり別世界となるので、その前にアイゼン、ピッケルに換装、レイヤを重ね、行動食でエネルギーを補給すること、お湯を飲むことは体を温めるのに効果的なのでテルモスを持参すること、などであった。
<宮城ゲートからの林道は凍結箇所もあり>
冬季は林道が通行止めとなっているため、中房温泉まで13Km徒歩で進まなければならず、夏山シーズンよりも1日余計にアプローチに時間を要する。路面状況にもよるのだろうが、今回は3時間半で中房温泉に到着した。ほとんどで雪が積もっており、ところどころツルツルに凍っているのでスリップに注意。帰りは、下りで疲労も蓄積しているだろうからなおのこと注意。チェーンスパイクの持参をお勧めする。
<レイヤーは状況次第だが、汗をかかないように>
「濡れは厳禁」。レイヤーは天候次第で柔軟に対処するしかないのだが、汗でぐっしょりになってしまわぬように、歩き始めは少し寒いくらいでいい。合戦小屋から上は森林限界を超えるので、ストックをピッケルに持ち替える、防寒着を重ねる、行動食を取りエネルギーを補給しておくこと。網シャツ(汗冷え対策に有効)+薄手ウールアンダー+ジップシャツ+インシュレータの4枚、下半身は薄手ウール+夏山用パンツ+レインウェア+スパッツの3枚で登り始めた。やがて暑くなり、インシュレータを脱ぐ。下半身は、脱ぎ着がしにくいので最初からアウターを重ねてはいたが、終始支障なし。手袋は、樹林帯では3シーズン用の薄手防水グローブで十分だった。冬山用の厚手だと却って汗をかいてしまいそう。
アイゼン装着も状況次第。今回は全般に雪が少なく、下部では岩とのミックスだったので少々悩ましかった。中房温泉の登山口から雪がついていたので、初めから12本爪を装着して登ったが、登りなら第三ベンチあたりからでも良かったかもしれない。(下りでは、第三ベンチでアイゼンを外したのだが、スリップしてしまい慌てて取り回しが楽なチェーンスパイクを装着)
合戦小屋で、上半身は4レイヤーに戻し、さらにアウターとしてレインウェアを着込む。手袋も、2レイヤーのオーバーグローブに換装。今回の天候なら3レイヤーグローブは不要だった。これらはあくまでも今回の天候ではという話。実際には状況に応じてレイヤーはこまめに調整しなければならない。
燕山荘ー燕岳の稜線は、冷たく強い西風が吹いていて、顔面もバラクラバ(目出し帽)で保護したほうがいいだろう。薄手のウールを着用したが、吐く息が凍って口の周りがバリバリになる。
持参したが今回使わなかった装備は、ワカン、ゴーグル、濡れた時の交換用グローブ。これも条件が良かったために結果的に使わなかっただけで、省くことはできない装備だと考える。ストーブの持参もいいが、強風の時や、長く留まると体温を奪われることを考えると、テルモスでお湯を持参するのが良いと思う。
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