まだまだ周辺は残雪が多く、アイゼン・ピッケルが必須。新越山荘は7/1オープンに向けて作業中です
天気・気温
山と周辺の状況
雪解けは日に日にスピードを上げてきています。小屋周りや柏原新道も人が歩くのでさらに雪解けが進んでいます。新緑も主稜線の直下まで近づいてきています。
冬の間、吹きっさらしの強風で雪が飛ばされてしまう主稜線西側の登山道は、ほぼ夏道が現れてきています。ただし、主稜線の東側(風下側)を通っている箇所では登山道はまだ雪の下ですので注意が必要です。「山の常識」として覚えておいて下さい。
主稜線で雪解けした場所では、最初に咲く花ウラシマツツジやコメバ
ツガザクラ
ツガザクラ
が早速、花をつけていました。
新越山荘では、庭先に広がる残雪の蓮華岳や針ノ木岳の山並みが美しい季節ですが、小屋はまだまだ2.5m以上の残雪に埋まっていて、半地下の玄関の掘り起こし作業中です。7/1(金)の山荘オープンへ向かってがんばっています。
登山道の状況
まだ、どの登山道にはたくさんの雪が残っていて、アイゼン・ピッケルは必須です。
柏原新道は、とくにアザミ沢~ガラ場~富士見坂周辺は急斜面が続いていて、滑落の危険性があります。下山時にはとくに注意して、慎重に通過してください。
カットしてステップを作ってあるところでも、日差しや雨によって時間が経つと、ステップは斜めになってしまいます。しっかりとした歩行技術が必要です。
登山口周辺では雪による倒木や先日の台風によるものと思われる倒木もまだ片付いていません。他にもところどころで倒木があり、歩きにくい箇所がありますので気をつけて通過してください。
赤岩尾根の最上部の残雪帯のトラバースは、雪切り作業を行いましたが、雪解けに伴い上部斜面の山肌が引きずられて、落石がおきやすい状態です。しばらくは滑落・落石の注意が必要です。
種池山荘~新越山荘は、まだかなりの残雪がありますが、いちばん危険な箇所は雪切りを行っています。岩小屋沢岳の北方稜線の雪庇上を歩くところも、谷側へさえ出なければ大丈夫のようです。
針ノ木岳方面はまだまだすごい残雪量です。アイゼンやピッケル等は7月中旬までは必携です。
先日は五竜岳からキレット、鹿島槍を越えて来られたお客様が来ましたが、五竜岳から鹿島槍ヶ岳間はほぼ登山道は現れているとの情報です。ただし7月初めまではまだまだ不安定な要素が多いですので、慣れた方でないとお奨めはいたしません。
ここ数日も北アルプス北部では滑落事故や、道迷いによる遭難が連日のように発生しています。夏山登山道は隠れていて、しっかりとしたルートの判断が要求されます。まだまだ夏山にはなりきれてない季節ですので、残雪にはくれぐれもご注意ください。
登山装備
防寒とアイゼン・ピッケルは6月中は必携です。きちんとした装備でお願いします。雪解けもどんどん進んでいきそうです。しっかりとした防水対策もお願いします。
注意点
滑落事故が発生したり、重傷者が発見されたりなど、北アルプスでは残雪に伴う事故がたくさん起こっています。
経験、力量に応じたコースをしっかりとした装備、計画でお願いします。
お知らせ
種池山荘と冷池山荘は、今夏の営業を6/17(金)より再開いたしました。新越山荘は、7/1(金)の山荘オープンへ向かってがんばっています。
昨年の今頃の様子は?
2023年GW営業はありません(冷池山荘、種池山荘、新越山荘)。夏山営業7/1~(5/15から予約受付)2023.04.27
冷池山荘と種池山荘は営業7/1~、新越山荘は7/15~。7月泊の予約受付は5/15~(テント6/1~)2023.05.10
営業は冷池山荘と種池山荘7/1~、新越山荘7/15~。柏原新道通行不能(上部に残雪、未整備)2023.06.08
冷池山荘周辺の過去の様子
冷池山荘
- 電話番号:
- 0261-22-1263
- 連絡先住所:
- 長野県大町市平5328