鹿島槍・爺ヶ岳 | 冷池山荘

10/3の積雪は鹿島槍で10cmほどで、ほぼ融けています。今週末の連休は紅葉&冠雪の北アルプスを楽しめそう

青空も広がる鹿島槍ヶ岳。冬遠からじ (2011.10.22 冷池山荘 )
青空も広がる鹿島槍ヶ岳。冬遠からじ (2011.10.22 冷池山荘 )
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天気・気温

10/06(木) 快晴
富山市の天気予報
明日
16℃
11℃
明後日
雨のち晴
16℃
10℃
日本気象協会提供 2024年5月7日 18:00発表
松本市の天気予報
明日
雨のち曇
14℃
8℃
明後日
曇のち晴
16℃
6℃
日本気象協会提供 2024年5月7日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

10/3朝、鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳、針ノ木岳、立山などは初冠雪となりました。登山者の情報では鹿島槍ヶ岳の頂上では約10cmの降雪、周辺に見える山はほぼ初冠雪です。鹿島槍ヶ岳 や立山方面は標高1800mぐらいまで真っ白でしたが、蓮華岳や針ノ木岳方面はは針ノ木峠の直下までしか白くなっていないので、標高2400mぐらいまでの積雪でしょうか。餓鬼岳から燕岳方面の表銀座は積雪には至らなかったようで、黒い山のままのようでした。
当日は鹿島槍ヶ岳南峰から先への縦走は自重していただくようにお願いしました。

翌日10/4は今秋一番の冷え込みになり、-6℃度まで下がりました。日中は+5℃まで上昇したので、南斜面の積雪はかなり順調に融けました。

連日の冷え込みが続いていましたが、昨日から比較的暖かな朝を迎えています。ただ、昨日は降雨で日中の温度は最高でも2度ほどと寒い一日でした。
今週末に控えている体育の日3連休は、移動性高気圧もやってきて、好天に恵まれそうです。日中の温度も上がりそうです。紅葉の北アルプス、冠雪の北アルプスを楽しみにしてください。

なお、主稜線の紅葉は平年よりはやや遅めに推移~ほぼ昨年並みのペースです。人気の種池山荘周辺は今週の中頃がピーク。連休の頃は主稜線から少し下がった柏原新道の上部が見頃を迎えることでしょう。
柏原新道の中間帯の人気ポイント“包優の紅葉”は、体育の日連休後も、しばらく見頃が続くでしょう。

登山道の状況

10/2の積雪で、しばらく日陰や西側、北側斜面には雪が残ったり、凍結したりするおそれがあります。慣れない方には軽アイゼン、ピッケル、ストック等の持参を勧めます。
鹿島槍南峰を越え五竜岳方面へ向かうと、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。健脚者、経験者向けです。また、これからは凍結や強烈な降霜、積雪があれば、危険度は高まります。完全装備の熟達者のみの世界になります。なお、キレット小屋の今年の営業は10/1(土)で終了していますので、ご注意ください。

・現在周辺の登山道や、登山口までの車道等に支障は報告されていません。
・柏原新道のガラバ付近では落石や滑落に注意してサッと通過してください。
・赤岩尾根では最上部のトラバース部分で上部からの落石に注意です。 全般に急登ですので、登山口まで気を抜かず、一歩一歩確実に、転倒に注意して下山してください。
・針ノ木大雪渓は中間帯の一部に雪渓が残っていますが、現在は中間帯の “ノ ド” 付近を含めて、全ルートで雪渓を通らずに山腹を高巻きする“秋道”を通行するようになっています。針ノ木小屋で指示していますので、ルートを間違えないように注意して通行してください。

登山装備

初雪も舞い、氷が張る日も増えてきています。冬型の気圧配置になりそうな際には、アイゼンなどの冬山装備も必要になってくる時季です。また岩場が凍結すると数メートル程度でも通行が困難になることもありますので注意が必要です。
朝夕を中心に寒くなってきました。フリース、ジャンパー等の上着をお持ちになってください。寒いときは手袋も必要な、防寒を考慮しなければならない季節です。

注意点

■重要
大町から扇沢までの通称アルペンライン・柏原新道入口周辺には車輌は駐車しないでください。扇沢駅には市営駐車場があり、海の日3連休でも空きスペースもありました。「はみだし駐車」で大型バスが通行できず大迷惑となっています。できるだけ公共交通を利用してもらうと共に、常識ある駐車をお願いします。

日がすっかり短くなりました。夏以上に早出早着に心がけましょう。

9月下旬になると、北アルプスの早いところでは、営業終了、小屋閉鎖になっていきますので、山行前にしっかりと確認する必要があります。

岩場でもストックを使っている人がいますが、たいへん危険です。また平気で草付きやお花畑にストックを突く人が多々いるようです。ストックの突きそこないでの事故を含め、突くときはしっかりと場所を考えて突けるようになりましょう。

お知らせ

NHKの天気予報を見る際、北アルプス北部の天気は「長野」のお天気より「新潟」の天気のほうが類似しています。さらに「金沢」も参考にすればよいでしょう。この3箇所が晴れマークなら、北アルプス北部も大体晴れるでしょう。

新越山荘の今季営業は9/25(日) で終了いたしました。冷池山荘が10/15(土)の宿泊まで、種池山荘が10/22(土)の宿泊までです。
体育の日連休は、冷池山荘、種池山荘ともに予約はまだ少なめです。お天気は良さそうな感じですが、最盛期のような混み方にはならないと思われます。ぜひ、計画してみてください。

昨年の今頃の様子は?

2023年GW営業はありません(冷池山荘、種池山荘、新越山荘)。夏山営業7/1~(5/15から予約受付)2023.04.27

冷池山荘と種池山荘は営業7/1~、新越山荘は7/15~。7月泊の予約受付は5/15~(テント6/1~)2023.05.10

冷池山荘周辺の過去の様子

  • 爺ヶ岳も鹿島槍ヶ岳も主稜線の雪庇の張り出しも気持ち小さい感じがします。
  • 鹿島槍ヶ岳。手前の里山の雪ももうじき無くなってしまいそうです
  • 鹿島槍ヶ岳の頂上稜線では30cm近い積雪でしょうか。吹き溜まりは場所によっては1mあっても不思議でありません。
  • 鹿島槍ヶ岳も全容を現してくれました。頂上付近に雪が残っているのが見えます
  • 日当たりの少ない針ノ木岳や蓮華岳の北側斜面には雪が残っているのがわかります
  • 昨日そして今日の雨で小屋前の雪もほぼ消え去りました。種池山荘前
  • 前日の雪も上がって好天下、爺ヶ岳を皆さん目指します。爺ヶ岳南峰まででしたら主稜線も危険なところはほぼありません。
  • 15時 冷池横の黄葉の木々が白く染まりました
  • 種池山荘前も白の世界へ
  • 前線通過の雨に洗われて、いちだんと紅葉は輝きを増しました。
  • いい感じでにぎわった、種池山荘前庭。
  • 今年も「初氷娘」の登場する季節到来! 初氷で鹿島槍ヶ岳に乾杯(種池山荘)

冷池山荘

電話番号:
0261-22-1263
連絡先住所:
長野県大町市平5328

地図で見る
http://www.kasimayari.jp/

施設の詳細を見る

関連する山

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

鹿島槍ヶ岳 標高 2,889m

 この山は、後立山連峰の中央部に位置し、名実ともに後立山の盟主という存在である。  端麗と表現される南北2つの峰と、それを結ぶ吊尾根がつくるこの山の姿は、どこから眺めても美しい。この山に魅せられた岳人たちは、同時にこの山が内懐に秘める荒々しさのとりこにもなったのである。それは山麓からではうかがい知れない、北壁や荒沢奥壁などのバリエーション・ルートである。これらのルートの開拓は大正末期から昭和の初期に、学校山岳部を中心に華々しく行われ、それは日本におけるアルピニズムの歴史に、貴重な一頁を記しているのである。  鹿島槍ヶ岳への登路は、縦走路のほかには、東面・信州側から短くて急峻な赤岩尾根1本のみである(鹿島から所要9時間)。この尾根の途中の高千穂平は、鹿島槍ヶ岳のよき展望台ともなっているが、そこから眺める大冷(おおつべた)沢の源頭には、残雪期に獅子やツルの雪形が現れる。そこから昔は、山名をシシ岳とかツル岳、あるいは双耳峰からの連想で背比べ岳などとも呼ばれていた。現在の鹿島槍ヶ岳の山名は鹿島集落の背後にある槍ヶ岳といった意味である。山体は信州側は急崖、西面・越中側はなだらかな非対称山稜の典型である。  西面には、支稜の牛首尾根を挟んで東谷と棒小屋(ぼうごや)沢が、西面の水を集めて黒部川に注いでいる。この棒小屋沢と、剱岳東面を流下する剱沢とが、黒部峡谷に対して対向から合流する、有名な黒部の十字峡を形成している。  東面を落ちる白岳、大冷の各沢は、源頭部にバリエーション・ルートを提供している。その1つ、カクネ里はU字谷をなし、平家の落武者が隠れ住んだという(隠(かく)れ里(さと))伝説をもつ、ロマンを秘めた圏谷である。もちろんここに人が隠れ住むというのは不可能だが……。  南峰から主稜を南へ下ると、肩といった存在の布引岳(残雪が布を敷いたように見えるのでこの名がある)で、付近には船窪地形が散見される。その南の小平地には冷(つべた)池があり、冷池山荘が建っている。また吊尾根の雪田付近から北峰を巻いて北へ下ると、両側の谷からの浸食によって、主稜線に深いⅤ字形の切れ込みの入った八峰(はちみね)のキレットに出る。その北側にキレット小屋がある。  登山口の鹿島集落は昔から戸数11戸しかなく、集落の人々は平家の落武者の子孫といわれている。ここで民宿を営んでいる狩野氏宅には、近代登山以降の鹿島槍ヶ岳の登高記念帳が保存され、それがそのまま鹿島槍ヶ岳の登山史ともなっている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

爺ヶ岳 標高 2,670m

 後立山連峰の南部にあり、3つのピークからなる。北から一直線に南下してきた後立山の主稜線は、この爺ヶ岳で西方へ大きく湾曲し、越中側にすり鉢を半分に切ったような、ハイマツの見事な大斜面をつくっている。一方、東面には大きな白沢天狗尾根を張り出している。この天狗尾根や扇沢にはかつて登山道があったが、現在は廃道となり、種池山荘の柏原正泰氏が拓いた柏原新道がある。新道は扇沢出合から爺ヶ岳南稜をたどって種池に登るもの(扇沢出合から所要3時間30分)で、2つの廃道の欠点を取り除いた、後立山連峰の主稜線へ登るものとしては、最も容易なコースである。  爺ヶ岳の山名は、南峰と中央峰との間、白沢の上部に、残雪期に種子蒔き爺さんの雪形が現れることから付けられたもので、爺さんが蒔く種を漬ける種池だ、というおまけまでついている。種池は主稜上の池塘で、そばには種池山荘があり、幕営地にもなっている。この西方にも棒小屋沢乗越の池がある。種池から南峰にかけて、またその南斜面も広大なお花畑である。  積雪期の爺ヶ岳東面は、ヒマラヤひだが発達して壮観で、いくつかのバリエーション・ルートが拓かれている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

岩小屋沢岳 標高 2,630m

飛騨山脈北部、富山県と長野県の県境にそびえる山。西側には種池小屋、東側には新越乗越山荘がある。

ユーザーの登山記録から

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