鹿島槍・爺ヶ岳 | 冷池山荘

台風被害なく、紅葉も一晩しっかりと耐えてくれたようです。主稜線の紅葉順調。「包優のもみじ」は体育の日頃見頃予想。初雪時期装備注意。

冷池からの爺ヶ岳 07:00撮影 (2012.10.12 冷池山荘 )
冷池からの爺ヶ岳 07:00撮影 (2012.10.12 冷池山荘 )
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天気・気温

10/01(月) 朝は青空も望むが不安定 
富山市の天気予報
明日
26℃
11℃
明後日
晴時々曇
27℃
15℃
日本気象協会提供 2024年5月3日 0:00発表
松本市の天気予報
明日
28℃
8℃
明後日
晴のち曇
29℃
11℃
日本気象協会提供 2024年5月3日 0:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

雨風とも強烈だった台風17号の上陸・通過でしたが、幸いにして小屋も大丈夫です。みなさんご心配の周辺の紅葉も一晩しっかりと耐えてくれたようです。今夏に、しっかりと浴びた太陽と、このところの順調な温度降下、強烈な霜にあたらなかったことが、功を奏しているのでしょうか。今秋の主稜線の木々の葉っぱ達は、小屋のスタッフ同様、気力、体力ともに充実しているようです。
台風が去った今朝は、雨も上がり青空ものぞいていますが、まだまだ安定感には欠けた感じです。(その後は霧雨状態です。) 明日以降の秋空完全復活! に期待大です。
そして主稜線の紅葉は、今まさに、ピークを迎えんばかりです。これからは、日に日に紅葉前線も、登山口に向けて、大下降を進めます。体育の日連休あたりには、柏原新道の中間帯から上の「包優のもみじ」も見頃を迎えてくれることでしょう。

なお、今季の新越山荘の営業は9/24をもって終了いたしました。ありがとうございました。
周辺の山小屋営業は、キレット小屋が9/30、船窪小屋が10/7、針ノ木小屋が10/8、五竜山荘が10/13、唐松山荘が10/14までと、伺っております。小屋閉め間際は必ず各山小屋に予約、ご確認下さい。

登山道の状況

登山道などへの、台風被害はないと思われます。
現在は凍結している箇所はないと思われますが、これからは雨が降ったあとに、冷え込んだときや、雪が降ったりしたときは、凍結して通行困難の箇所も出てきます。アイゼンやピッケルの備えが必要なときや、場所も出てきます。浮石への乗り上げや、落石等には十分に注意をはらってください。

鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳登頂に関しては、登山道に支障の報告はありません。

柏原新道のガラバ付近では落石に注意してサッと通過してください。また下山時は特に滑落に注意して、慎重に通過してください。下部のケルン付近も両側がガケになっていますので、注意して下さい。
赤岩尾根も支障ありません。赤岩尾根は急登ですが、整備はされています。

鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間はお客さま情報では特に支障はないようです。鹿島槍南峰を越えると、爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳南峰までの間のような比較的なだらかかつ穏やかな稜線歩きとは違い、岩場が多くなり高度感も格段の違いです。アップダウンも多いので健脚者、経験者向けです。

針ノ木大雪渓は、ほとんど消えて、秋道歩きになっています。指示に従って通行してください。
赤沢岳の頂上直下、南側下り(スバリ側)は崩れやすい岩と、土がミックスした少々悪い場所が、80mぐらいありますので、慎重に下山してください。また間違った踏み跡もあるので、ペンキ印を見落とさず、気をつけて通行してください。

登山装備

3000m級の登山装備、しっかりとした雨具、防寒具が必要です。
このところの雨天の際、コンビニ等で売っている簡素なビニール合羽で来られている方が目立ちます。とてもこれからの冷たい雨風や、みぞれまじりの荒天に対応できるものではありません。命にもかかわりますので、ぜひ良質な合羽をお持ち下さい。

注意点

低気圧、秋雨前線等の動きにご注意ください。
おだやかな秋日和の日中は、10℃以上になり結構あたたかになりますが、もう日の当らない寒い日は日中の最高気温が5℃程度になってもおかしくありません。
最近は、一気に温度も下がってきました。北アルプスでも、もういつ初氷・初雪等があってもおかしくない季節です。昨年(平成23年)は、鹿島槍ヶ岳周辺の初霜、初氷、初氷点下が9/7、初雪と初積雪が9/23でした。
9月中の雪で、10cm近いような積雪は滅多にはありませんが、過去には10/15の小屋閉めまでには、50cmを超える積雪になったことも何度かありますので、注意が必要です。防寒対策、防水対策をしっかりとお願いします。

大町から扇沢駅までの大町アルペンラインや大谷原および西俣出合登山口までの道路は問題ありません。ただし大雨などの際には、事前に通行規制が行われ車両の通行ができなくなる場合があります。
柏原新道登山口の扇沢出合付近は駐車車両で混みあいます。絶対に路上駐車や、はみ出し駐車をしないでください。なお、本年より黒部ダム入口の扇沢駅駐車場(柏原新道登山口ではありません)の舗装した箇所はすべてが、諸般の事情で有料化されました。有料駐車場の最下段部の第3駐車場は36時間利用で1000円です。

お知らせ

冷池山荘と種池山荘は10/15(月)のご宿泊までOKです。
体育の日連休をはじめ、まだまだ最終日まで、ご宿泊大歓迎です。体育の日3連休も、今のところは、ご予約も少なめです。今後の天気予報次第では、にぎわいそうです。なお平日はいたって空いていますので、今シーズンの北アルプスの 「登り納め」にぜひ、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳へお出かけ下さい。

今季の新越山荘の営業は9/24をもって終了いたしました。ありがとうございました。
周辺の山小屋営業は、キレット小屋が9/30、船窪小屋が10/7、針ノ木小屋が10/8、五竜山荘が10/13、唐松山荘が10/14までと、伺っております。小屋閉め間際は必ず各山小屋に予約、ご確認下さい。

昨年の今頃の様子は?

2023年GW営業はありません(冷池山荘、種池山荘、新越山荘)。夏山営業7/1~(5/15から予約受付)2023.04.27

冷池山荘と種池山荘は営業7/1~、新越山荘は7/15~。7月泊の予約受付は5/15~(テント6/1~)2023.05.10

冷池山荘周辺の過去の様子

  • 爺ヶ岳も鹿島槍ヶ岳も主稜線の雪庇の張り出しも気持ち小さい感じがします。
  • 鹿島槍ヶ岳。手前の里山の雪ももうじき無くなってしまいそうです
  • 鹿島槍ヶ岳の頂上稜線では30cm近い積雪でしょうか。吹き溜まりは場所によっては1mあっても不思議でありません。
  • 鹿島槍ヶ岳も全容を現してくれました。頂上付近に雪が残っているのが見えます
  • 日当たりの少ない針ノ木岳や蓮華岳の北側斜面には雪が残っているのがわかります
  • 昨日そして今日の雨で小屋前の雪もほぼ消え去りました。種池山荘前
  • 前日の雪も上がって好天下、爺ヶ岳を皆さん目指します。爺ヶ岳南峰まででしたら主稜線も危険なところはほぼありません。
  • 15時 冷池横の黄葉の木々が白く染まりました
  • 種池山荘前も白の世界へ
  • 前線通過の雨に洗われて、いちだんと紅葉は輝きを増しました。
  • いい感じでにぎわった、種池山荘前庭。
  • 今年も「初氷娘」の登場する季節到来! 初氷で鹿島槍ヶ岳に乾杯(種池山荘)

冷池山荘

電話番号:
0261-22-1263
連絡先住所:
長野県大町市平5328

地図で見る
http://www.kasimayari.jp/

施設の詳細を見る

関連する山

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

鹿島槍ヶ岳 標高 2,889m

 この山は、後立山連峰の中央部に位置し、名実ともに後立山の盟主という存在である。  端麗と表現される南北2つの峰と、それを結ぶ吊尾根がつくるこの山の姿は、どこから眺めても美しい。この山に魅せられた岳人たちは、同時にこの山が内懐に秘める荒々しさのとりこにもなったのである。それは山麓からではうかがい知れない、北壁や荒沢奥壁などのバリエーション・ルートである。これらのルートの開拓は大正末期から昭和の初期に、学校山岳部を中心に華々しく行われ、それは日本におけるアルピニズムの歴史に、貴重な一頁を記しているのである。  鹿島槍ヶ岳への登路は、縦走路のほかには、東面・信州側から短くて急峻な赤岩尾根1本のみである(鹿島から所要9時間)。この尾根の途中の高千穂平は、鹿島槍ヶ岳のよき展望台ともなっているが、そこから眺める大冷(おおつべた)沢の源頭には、残雪期に獅子やツルの雪形が現れる。そこから昔は、山名をシシ岳とかツル岳、あるいは双耳峰からの連想で背比べ岳などとも呼ばれていた。現在の鹿島槍ヶ岳の山名は鹿島集落の背後にある槍ヶ岳といった意味である。山体は信州側は急崖、西面・越中側はなだらかな非対称山稜の典型である。  西面には、支稜の牛首尾根を挟んで東谷と棒小屋(ぼうごや)沢が、西面の水を集めて黒部川に注いでいる。この棒小屋沢と、剱岳東面を流下する剱沢とが、黒部峡谷に対して対向から合流する、有名な黒部の十字峡を形成している。  東面を落ちる白岳、大冷の各沢は、源頭部にバリエーション・ルートを提供している。その1つ、カクネ里はU字谷をなし、平家の落武者が隠れ住んだという(隠(かく)れ里(さと))伝説をもつ、ロマンを秘めた圏谷である。もちろんここに人が隠れ住むというのは不可能だが……。  南峰から主稜を南へ下ると、肩といった存在の布引岳(残雪が布を敷いたように見えるのでこの名がある)で、付近には船窪地形が散見される。その南の小平地には冷(つべた)池があり、冷池山荘が建っている。また吊尾根の雪田付近から北峰を巻いて北へ下ると、両側の谷からの浸食によって、主稜線に深いⅤ字形の切れ込みの入った八峰(はちみね)のキレットに出る。その北側にキレット小屋がある。  登山口の鹿島集落は昔から戸数11戸しかなく、集落の人々は平家の落武者の子孫といわれている。ここで民宿を営んでいる狩野氏宅には、近代登山以降の鹿島槍ヶ岳の登高記念帳が保存され、それがそのまま鹿島槍ヶ岳の登山史ともなっている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

爺ヶ岳 標高 2,670m

 後立山連峰の南部にあり、3つのピークからなる。北から一直線に南下してきた後立山の主稜線は、この爺ヶ岳で西方へ大きく湾曲し、越中側にすり鉢を半分に切ったような、ハイマツの見事な大斜面をつくっている。一方、東面には大きな白沢天狗尾根を張り出している。この天狗尾根や扇沢にはかつて登山道があったが、現在は廃道となり、種池山荘の柏原正泰氏が拓いた柏原新道がある。新道は扇沢出合から爺ヶ岳南稜をたどって種池に登るもの(扇沢出合から所要3時間30分)で、2つの廃道の欠点を取り除いた、後立山連峰の主稜線へ登るものとしては、最も容易なコースである。  爺ヶ岳の山名は、南峰と中央峰との間、白沢の上部に、残雪期に種子蒔き爺さんの雪形が現れることから付けられたもので、爺さんが蒔く種を漬ける種池だ、というおまけまでついている。種池は主稜上の池塘で、そばには種池山荘があり、幕営地にもなっている。この西方にも棒小屋沢乗越の池がある。種池から南峰にかけて、またその南斜面も広大なお花畑である。  積雪期の爺ヶ岳東面は、ヒマラヤひだが発達して壮観で、いくつかのバリエーション・ルートが拓かれている。

富山県 長野県 / 飛騨山脈北部

岩小屋沢岳 標高 2,630m

飛騨山脈北部、富山県と長野県の県境にそびえる山。西側には種池小屋、東側には新越乗越山荘がある。

ユーザーの登山記録から

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